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印刷2012/06/08 00:00

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[COMPUTEX]Cooler Master,「USB接続で全キー同時押し対応」のゲーマー向けメカニカルキーボードを公開

 COMPUTEX TAIPEI 2012でTWTC Nangangに出展しているCooler Masterは,同社のゲーマー向け製品ブランド「CM Storm」の新製品となるゲーマー向けUSB接続型ワイヤードキーボード「Quick Fire Pro」を公開した。

Quick Fire Pro
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Quick Fire Rapidでバックライトは用意されていなかったが,Quick Fire Proでは,[W/A/S/D]キー周辺,左手でよく操作する範囲と,カーソルキーを中心とする一部のキーに赤色バックライトが埋め込まれていた
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こちらは本体背面のカット。ケーブルが着脱式である点や,ケーブルを本体奥と左右の3方向へ取り回せるのはQuick Fire Rapidと同じだ
 Quick Fire Proは,日本市場でも販売されているゲーマー向けキーボード「Quick Fire Rapid」の上位モデルに当たるメカニカルキーボードだ。Quick Fire RapidはZF Electronics製キースイッチ“赤軸”“茶軸”“黒軸”を搭載する3モデルで展開されているが,Quick Fire Proが最終製品で何モデル用意され,どのキースイッチを採用するのかは,各国のニーズを汲みながら検討中とのことだった。

 そんなQuick Fire Proに大きな特徴となるのが,一般的なキーボードで[コンテキストメニュー]キーの代わりに用意される[FN Lock]キーと,同キーとの組み合わせで実現されるいくつかの機能だ。
 前提の話として,Quick Fire Proでは,[F1]〜[F12]のファンクションキーに,ゲームでよく使うキーにのみ搭載された赤色LEDバックライトの明るさ調整機能や消灯機能,[Windows]キー無効化機能,マルチメディア系機能などが割り当てられており,CM Stormのロゴマークが描かれた[Fn]キーとの組み合わせでそれらを利用可能だ。そして[FN Lock]キーは,そんな[Fn]キーが入力された状態を固定化するキーとなっているのである。

写真中央下に見えるのが[FN Lock]キー。LEDバックライトが光っているこの場合が,[Fn]キーの固定化が有効になっている状態だ
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 たとえばゲーム中に音量の調整を行いたいと思ったとき,ファンクションキーに割り当てられた音量調整機能を使うためには,[Fn]+該当のファンクションキーを押す必要があるわけだが,[FN Lock]キーから[Fn]を押しっぱなしで固定してしまえば,簡単に制御できるようになるというわけだ。

写真では[F12]キーに割り当てられた[Windows]キー無効化機能が有効になっている
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 ただ,[FN Lock]キーがもたらす最大の機能はそれではない。[FN Lock]が有効な状態で[N]+[Del]キーの組み合わせから利用可能な,「USBの限界を突破し,一度に(修飾キーを除いて)7キー以上をWindowsへ送る機能」のほうである。
 これは端的にいえば,「Nキーロールオーバーの6キー同時押し対応」という,USB接続のゲーマー向けキーボードによくある制約から,Quick Fire Rapidを解放するものになる。

 ゲーマー向けキーボードにおける重要なキーワード「ロールオーバー」と「同時押し」については,「4Gamer Keyboard Checker」の配布ページが詳しいのでそちらを参照してほしいが,USB接続であるにもかかわらず,PS/2キーボードのように,Nキーロールオーバーの全キー同時押しキーボードとして利用可能になるというのは大きなニュースだ。

4Gamer Keyboard Checkerを持ち込んで試してみたところ。[A]キーから右に向かって順番にキーを押していったが,[J]キーを押したところで[A]キーが押上認定されることもなく,最大8キーを入力できている
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両手を使ってキーを押せるだけ押したところ。すべて認識されている
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 Cooler Masterは,この「Nキーロールオーバーの全キー同時押しキーボードとして利用可能になる」ことを「フルNキーロールオーバー」と表現しており,この点は少々分かりづらいが,同社いわく「Windowsを“騙して”,より多くのキーを一度に入力できるようにしている」とのこと。Quick Fire ProはMacでも利用できるが,その場合は“騙せない”ため,常時有効なのではなく,切り替えられるようにしてあるという。
 ちなみに無効化する場合は[N]+[INS]キーを押す必要があり,有効/無効化切り替えを行うと,直後の数秒間,キーボードを操作できなくなった。おそらくこの数秒の間,Windowsを“騙す”処理系の有効と無効を切り替えているものと思われる。

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 USB接続で,より多くのキーの同時押しをサポートした製品というと,Microsoftの「SideWinder X4 Keyboard」が思い当たるが,いわゆるCherryスイッチ搭載製品となると,貴重な選択肢になりそうだ。どの軸を採用するかが決まって,国内発売となれば注目を集めるのではなかろうか。
 なお,日本における価格は未定だが,おそらく1万円強といったところに落ち着くのではとのことだった。

そのほかCooler Masterは,Quick Fireシリーズとは別系統で,全キーにバックライトLEDを搭載するゲーマー向けキーボード「Trigger」も準備中だ。オンザフライで[M1]〜[M5]にキーマクロを設定できるほか,付属の設定アプリケーションを利用すると全キーにマクロを登録することも可能という
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「SteelSeries Siberia対抗」の「Sonuz」や

Vapor Chamber採用CPUクーラーなども展示される


 Cooler Masterはほかにも,53mm径のスピーカードライバーを搭載し,ゲームと音楽鑑賞のどちらにも向くとしたヘッドセット「Sonuz」(ソナーズ)や,Avago Technologiesの定番光学センサ―「ADNS-3090」を採用する左右対称型のゲーマー向けワイヤードマウス「Recon」,Vapor Chamber技術を採用するCPUクーラー「TPC」(True Performance Cooling),冷却液の充填に対応した簡易液冷ユニット「Eisberg」などを公開していた。以下,まとめてお伝えしたい。

■Sonuz


53mmドライバーユニットを搭載したSonuz。ゲームにも音楽鑑賞にも向くとされるヘッドセットで,「SteelSeries Siberia」の対抗製品と位置づけられている
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クッションは厚めで,エンクロージャはオープンエア型。アナログ接続型ヘッドセットなので,インラインリモコンはシンプルだ
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音楽鑑賞にも堪えるヘッドセットとして,ブームマイクは不要なときに取り外せる着脱式となっていた。写真で示したとおり,右耳用エンクロージャ部につなぎ変えることも可能だ
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■Recon


左右対称形状のゲーマー向けマウスとなるRecon。左右両サイドに2個ずつサイドボタンが用意される。「つまみ持ち」や「つかみ持ち」だと,本体後方側のサイドボタンはやや押しにくいが,ホールド感自体は悪くなかった
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■TPC 812,TPC 612,V4


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Vapor Chamber技術を採用したCPUクーラー,TPC 812。6本の6mm径ヒートパイプに混じって,板のようなものが2つ見えるが,これがVapor Chamber技術を用いた熱伝導機構だ。これにより,液冷クーラー並みの冷却能力を実現するとされる。サイズは138(W)×103(D)×163(H)mm。6月中にも9000円前後の価格で日本市場に登場する見込み
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こちらは下位モデルとなるTPC 612。ヒートパイプの本数が4本になり,フィン部も小型化している。サイズは145(W)×79(D)×165(H)mm。8〜9月頃,7000円前後の価格で登場する見込みという
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こちらはプロトタイプとされる「V4」。2本の8mm径ヒートパイプとVapor Chamberベースの熱伝導機構がCPUと直接触れる構造になっている。現在,この構造にメリットがあるのかどうかを検証中とのことだった
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■Eisberg 240,Eisberg 120


「ドイツの液冷ユニットメーカーと共同開発している」という液冷クーラー。大型ラジエータを搭載するほうがEisberg 240となる
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ぱっと見はよくある簡易液冷クーラーなのだが,よく見るとポンプの内蔵されたCPU接触部に冷却液充填用の穴と,冷却液の状況を確認するための窓が用意されている。冷却液を充填するときは筐体を倒したりする必要もあるなど,初心者向けではないが,その分「Cooler Masterの液冷クーラーとして,性能にはこだわっている」とのことだ
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■PCケース各種


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前面扉や側板に吸音材を搭載するなど,静音性を志向した「Silencio 650
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上に大きな取っ手を備えるゲーマー向けPCケース「Scout II」。もちろん「Scout」の後継だ
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※2012年6月8日12:00頃,製品写真とキャプションを追加しました

CM Storm公式Webサイト

Cooler Master公式Webサイト

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    Cooler Master(旧称:CM Storm)

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