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Cooler Masterの片手用キーパッド「ControlPad」は,Cherry赤軸なのにアナログ入力ができる!?
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印刷2019/05/31 00:00

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Cooler Masterの片手用キーパッド「ControlPad」は,Cherry赤軸なのにアナログ入力ができる!?

画像集 No.004のサムネイル画像 / Cooler Masterの片手用キーパッド「ControlPad」は,Cherry赤軸なのにアナログ入力ができる!?
 COMPUTEX TAIPEI 2019の主会場にあるCooler Master Technology(以下,Cooler Master)のブースに立ち寄ったところ,ブースの壁に,ある意味挑発的な言葉が書かれているのに気付いた。
 「KEYBOARD? GAMEPAD? WHY NOT BOTH?」(キーボード? ゲームパッド? なぜ両方じゃないの?)と書かれた一画に置かれていたのは,Cooler Master製の片手用キーパッド「ControlPad」という製品だ。「Aimpad Technology」(以下,Aimpad)という技術に対応するこのキーパッドは,ゲームパッドのようなアナログ入力が可能なキーボードを備えているという。いったいどのような仕組みなのか,簡単に紹介しよう。

ControlPad
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 ControlPadの見た目は,大きめのパームレストが付いた10キーパッドのようである。天板には24個のキーが並んでおり,D-Padやアナログスティックのような入力装置はない。本体の奥側には,大きなホイール「Precision Wheel」が2つ並んでいる。
 10キーパッドのサイズでパームレストが付属するというのはちょっと珍しいが,ControlPadは,キースイッチを天板上に設置したフローティングデザインを採用しているので,キートップの背が高いことに対応するためだろう。

パームレストは磁石で本体側に取り付ける仕組みだ(左)。アルミニウム合金製のベースプレート上にキースイッチを載せたフローティングデザインを採用している(右)
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奥側には大きめのスクロールホイールがある(左)。しかし,この配置だとキーを操作しながらホイールを動かすというのは,ちょっと難しそうだ。右は実際に左手を置いたところ
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 本体の裏側にはスタンドがあり,PCとの接続に使うUSBケーブルが底面側につながっていた。なお,ControlPad側のUSBポートは,USB Type-C形状となっている。

ControlPadの裏側。スタンドが2つ並んでいる(左)。USBポートはUSB Type-Cだ
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 ControlPadはキースイッチとして,Cherry製のメカニカルキースイッチ「Cherry MX RGB Red」か,Huizhou Gateron Electronic Technology(以下,Gateron)製のCherry MX互換メカニカルキースイッチを採用した2種類の製品がラインナップされている。キースイッチ以外の基本的な仕様に違いはないようだ。
 しかし,Cherry MX RedにしろGateronの互換キースイッチにしろ,スイッチのオンとオフしか判定できず,当然ながらアナログ入力などはできない。ゲーマー向けキーボードでは一般的なメカニカルキースイッチを使いながら,アナログ入力を実現している仕組みが,Aimpadというわけだ。

 筆者がCooler Masterブースを訪れたとき,幸運にもAimpadの開発元である同名の米国企業AimpadでPrincipal Engineerを務めるLance Madsen氏と出会えたので,同技術に関する簡単な説明を受けることができた。
 Madsen氏によると,Aimpadとは,キーパッドに組み込んだ赤外線LEDを使用して,キーがどれくらいの深さまで押し込まれたのかをキースイッチ本体とは別に認識する技術であるという。キースイッチ自体には手を加えておらず,キータッチなどにも影響はない。この仕組みにより,Cherry MX Redや互換キースイッチでもアナログ的な入力を可能にしているわけだ。

キースイッチ自体は,ごく一般的なCherry赤軸をベースにしている(左)。カラーLEDイルミネーションも組み込まれていた(右)
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 筆者が説明を受けたのは,ControlPadではなく,Aimpad対応のフルキーボード製品「MK850」によるデモであった。ControlPadは,すべてのキーがアナログ入力に対応しているが,MK850が対応するキーは,[Q/W/E/R]キーと[A/S/D/F]キーだけとなっている。

Aimpad Technologyに対応するフルキーボードのMK850。すでに発売中の製品で,Amazon.comにおける価格は199.99ドル(税別)
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 MK850をPCに接続すると,Windows 10はキーボードだけでなく,ゲームパッドも接続されたように認識する。コントロールパネルでゲームパッドの設定を確認すると,Aimpad対応キーがそれぞれ,ゲームパッドのX軸,Y軸,Z軸のアナログ入力に対応している様子を確認できた。
 たとえば,[W]キーをゆっくり押し込むと,割り当てた軸でアナログ入力が行われたようにWindows 10は認識する。そのため,基本的にゲーム側はアナログ入力可能なゲームパッドに対応していれば,Aimpadでゲームを操作できるようだ。

Windows 10でゲームパッドのコントロールパネルを開いたところ。MK850がゲームパッドとして認識されているのが分かる。ここで[W/A/S/D]キーを押すと,押し具合に応じて右側ダイアログのX/Y/Z軸入力が左右に動く
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 ゲームにおいては,ゲームパッドでアナログスティックや[L/R]トリガーを入力するときのように,軽くキーを押せばゆっくり動き,強くキーを押せば素早く動くといった押し分けが可能になる。スムーズな押し分けには,多少慣れも必要だろうが,FPSやTPS,あるいはフライトシミュレータをキーボードでプレイするときには役立ちそうに思えた。

設定ソフトウェアのMasterPlus+で,Aimpadの設定を開いたところ。本来なら,上側にあるキーボードのイラストから設定したいキーを選び,下側で割り当てや調整を行うのだが,バグなのか何も設定できなかった……
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 アナログ入力対応キーに割り当てられるゲームパッドの入力は,左右アナログスティックとショルダーの[LB/RB]ボタン,および[LT/RT]トリガー,D-Padとのこと。キーに対するゲームパッド入力の割り当てやアクチュエーションポイントの深さ,入力に対するデッドゾーンの設定は,Cooler Master製の統合設定ソフトウェア「MasterPlus+」で行う。
 ただ,大変残念なことに,会場のデモPCではAimpadの設定機能がバグっていて一切操作できなかったので,実際の設定を確認することはできていない。ソフトウェアはCooler Master製なので,Madsen氏もどうにもできず,苦笑いするしかないようだった。

Aimpadの設定では,入力を無視するデッドゾーンやアクチュエーションポイントの深さを設定できる……ようだ。また,MK850にはマクロキーがあり,デフォルトではマクロキーを押すことで,Aimpadの設定プロファイルを切り替えられるようになっていた
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 実際にゲームで実力を試すことができなかったのは残念だが,片手用ゲームパッドにアナログ入力を組み込むというのは面白い試みだと思う。
 Cooler Masterは,KickstarterでControlPadのクラウドファンディングプロジェクトを行っており,早期申し込みの受付はすでに終了している。一般向けの価格は,Gateron製スイッチ採用モデルが80ドル,Cherry MX Red採用モデルは85ドルからとなっている。
 COMPUTEX TAIPEI 2019に出展していたということは,いずれはControlPadの一般向け販売も行われるだろう。日本市場への投入も期待したいところだ。

KickstarterのControlPadクラウドファンディングページ(英語)

Aimpad公式Webサイト(英語)

Cooler Master公式Webサイト

COMPUTEX TAIPEI 2019取材記事一覧

  • 関連タイトル:

    Cooler Master(旧称:CM Storm)

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