レビュー
あの傭兵コンビが今度は上海で大暴れ!「アーミー オブ ツー:The 40th Day」のプレビューを掲載
エレクトロニック・アーツは,PlayStation 3/Xbox 360用アクション「アーミー オブ ツー:The 40th Day」を2010年3月25日に発売する。
本作は「S.S.C.」という民間軍事会社に所属する傭兵コンビ,「エリオット・セーレム」と「タイソン・リオス」が命がけのミッションに挑むという三人称視点のアクションゲームで,2008年に発売された「アーミー オブ ツー」(PlayStation 3/Xbox 360)の続編だ。
アーミー オブ ツー:The 40th Dayでは,セーレムとリオスが一攫千金を夢見て上海に「T.W.O.」という民間軍事会社を設立。とあるミッションを遂行中,上海を狙った無差別テロに巻き込まれ,やがてテロ組織「The 40th Day」との戦いへと発展していくのだ。
今回,本作のXbox 360版を先行体験する機会が得られたので,実際にプレイした感想を交えつつ,ゲームの特徴をお伝えしていこう。
協力プレイの面白さに注力したゲームシステム
オリジナル銃を作れるカスタマイズ要素も魅力
タイトルからも分かるように,常に二人一組で戦うことが基本となる本作。ストーリーモードではフレンドとのCO-OP(協力プレイ)が可能となっているのだが,一人でプレイする場合でも,AIが相棒役を務めてくれるので安心だ。
システムのほうも,片方が敵の注意をひきつけ,もう片方が有利なポジションに回り込んで攻撃する「アグロ」や,高所へ登るために二人で協力する「ステップジャンプ」,互いに背中を合わせて全方位に撃ちまくる「バック・トゥ・バック」など,前作同様,協力プレイの面白さを打ち出すことに重点が置かれている。
ゲーム開始時に選択した難度にもよるが,無理にヘッドショットを狙わなくてもだいたいの敵は楽に倒せ,ゴリ押しで敵を蜂の巣にするという,どちらかとえば“撃ちまくり系”の派手なプレイ感覚だ。武器は,グレネードなど特殊なものを除き,基本的にプライマリー,セカンダリー,スペシャルと三つまで装備できる。ただし,倒した敵から奪った武器に関しては,特別に四つめの武器として弾切れになるまで使用可能。全般に手に入る弾薬は豊富で,不足して困ることはそうそうないだろう。
ゲーム中,武器の購入やカスタムがいつでも可能になっており,武器のバリエーションは非常に豊富。スコープやグリップ,銃剣などを装着したり,ペイントで個性を発揮できる。
ゴテゴテにカスタマイズされて原型を留めていないアサルトライフルや,金ピカなうえに銃剣が装着されたショットガンなど,現実ではおよそ見る機会のない変態銃も思いのままだ。ちなみに,一部ロックされている武器やパーツがあるが,それらはゲーム中で獲得するか,または特別な条件をクリアすることでアンロックされる。
また,近接戦のパターンが妙に多いのも個人的に注目ポイント。ダッシュ状態で敵にぶつかればタックルになるし,ぶん殴ったり踏みつけたりはもちろん,カスタマイズで銃剣を装備していればそれでブッ刺してくれるのだ。キマれば即死だし,動きがダイナミックで爽快なので,筆者はついつい近接攻撃を狙いすぎて返り討ちにあうことが多かった。
行動選択によって細かく変化するストーリー
人道を守るも外道に堕ちるもプレイヤー次第
中国最大の経済都市,上海を舞台とする本作だが,無差別テロによってビルは倒壊するわ,民間人は人質に取られるわと,酸鼻をきわめる状況。だがそんな中,なぜか道や壁などに“熊猫”(パンダ)と書かれていたり,隠しアイテムとして“招き猫”が登場したりと若干おかしな中国観が,シュールな空気を醸し出している。
ステージ数は全7面,シングルモードでプレイした場合のクリア時間は前作と比較して約1.5倍(EAの担当者の話)と,遊び応えはなかなかのもの。また,ほとんどすべてのステージで行動を選択せざるを得ない分岐点があり,さらにリオスとセーレム,操作しているキャラクターによっても展開が多少変化する場面がある。
エンディングも3パターン存在するので,全部見るつもりなら,かなりのボリュームになるだろう。
また,ストーリーの本筋には関係しないものの,ステージの要所要所で取った行動によって「モラル」が増減する。
例えば,人質になっている民間人を助けることもできれば,見捨てることも可能なのだ。それどころか,手榴弾を投げ込んで人質もろとも敵を殲滅するという外道な手段を使ったとしても,モラルが低下する以外は一切おとがめがないのである。まぁ,助ければカスタムパーツなどのアイテムが手に入るときもあるので,1周目のプレイで助けておくと2周目,3周目で楽できるかもしれない。
ちなみに,人質を助ける場合でも手段はいろいろある。相棒とタイミングを合わせて見張りを狙撃したり,そっと忍び寄って最も階級の高い兵士を押さえ,部下もろとも拘束したりとバリエーション豊かだ。拘束したあとの敵兵士はそのまま放置してもいいし,モラルの低下を気にしないならば無抵抗な敵の脳天に鉛弾を叩き込んでやることもできる。任務より人命を優先するもよし,無慈悲なキリングマシーンと化すもよし。厳しい規律に縛られることのない,傭兵ならではの自由だ。
なお,モラルの増減によって,主人公二人の通り名も変わっていくところも面白い。筆者の場合は外道的行為が過ぎたのか,“悪人”“鬼”“バスタード”とみるみる評判が落ちていったが,望むところだ。
ストーリーモードの紹介は以上だが,オンラインモードについても忘れてはならない。本作では2対2のチーム戦が楽しめる「CO-OPデスマッチ」,コントロールポイントをめぐって争う「コントロール」,ターゲットの防衛や暗殺,確保など,指定された目標に達成を目指す「WARZONE」,そして最大4人のプレイヤーが協力して,街からの脱出を目指す「脱出任務」と,全部で4つのルールで遊ぶことができるのだ。協力プレイでストーリーを進めて行くのとはまた違った面白さがあるので,マルチもぜひ楽しんでほしい。
ややビッグテイストだが良作
銃のカスタマイズ要素は◎
総じて,やや大雑把な部分はあるが非常に良くできたTPSだといえそうだ。割とゴリ押しでもクリアできるバランスや,妙に力の入った近接攻撃など,シューティングというよりアクションゲーム寄りのプレイ感だが,“荒っぽい傭兵コンビが大暴れする”という本作のコンセプトにはピッタリだ。
また,銃やマスクのカスタマイズ性が高く,異なる装備で何度も繰り返し遊べる仕様であるところも嬉しい。自分好みに化粧をさせた銃を持って戦場を駆けるのは,男のロマンというかツボをギュンギュン刺激する。
TPS,アクションゲーム好きはもちろん,変態銃マニアにもオススメだ。
- 関連タイトル:
アーミー オブ ツー:The 40th Day
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(C) 2010 Electronic Arts Inc. EA, the EA logo and Army of TWO are trademarks or registered trademarks of Electronic Arts Inc. in the U.S. and/or other countries. All Rights Reserved. All other trademarks are the property of their respective owners.
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