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[TGS 2012]KONAMIの自由切断アクション「メタルギア ライジング リベンジェンス」のステージで,手島 優さんが開発陣にグラビア出演を直訴
ステージには小島プロダクションのクリエイティブプロデューサーである是角有二氏,プラチナゲームズのプロデューサー稲葉敦志氏,同社ディレクターの齋藤健治氏が登場し,本作の開発秘話を語った。
「メタルギア ライジング リベンジェンス」公式サイト
「たくさんの人に本作を注目していただき,本当に嬉しく思っています。面白いゲームを作ってしまってすいません」という稲葉氏の挨拶からトークはスタート。
主人公の雷電がライバルにボロボロにされ,雪辱戦を挑む物語が描かれる本作は,小島プロダクションが一時開発を断念し,プラチナゲームズと組むことで再度チャレンジすることになったという話が,是角氏によって明かされた。
KONAMI 小島プロダクション クリエイティブプロデューサー 是角有二氏 |
プラチナゲームズ プロデューサー 稲葉敦志氏 |
プラチナゲームズ ディレクター 齋藤健治氏 |
稲葉氏は,最初に本作を見たとき,雷電が敵を斬っているシーンに驚いたが,後日小島監督に会ったとき「自分,ライジング作らへん?」と肩を叩かれたという。
その後,何度かやりとりがあり,期待されていることが「アクション」であるとはっきりしたので,それならプラチナゲームズでも力を貸せると思ったという。とはいえ,大きなプレッシャーもかかり,実際に作業を始めてみると「やるんじゃなかった……」という気持ちにもなったという。
本作の最新ムービーを挟んで,トークのお題は「アクション」へと進んだ。
メタルギアの世界で,とにかく目につくものを片っ端からぶった斬るという本作。ムービーなどでは,さまざまなアクションが見られるが,プレイヤーに本当に楽しんでほしいのはやはり,基本的なアクションの気持ちよさだそうだ。
雷電を動かして剣を振っているだけで気持ちがいい。簡単な操作でコンボが発動し,まるで自分が剣術使いになったかのようなゲームに仕上がったと稲葉氏は語る。
しかし,そこに至るまでには,果てしない苦労があったそうだ。
とくに斬ることに関しては,何もかもすべて斬れてしまってはゲームにならないので,何がどれだけ,どのように斬れるかを探るのが大変だったと齋藤氏は言う。それに対して稲葉氏は,最初の半年間,ゲーム開発はほとんど進まなかったと明かした。当初は,小島プロダクションにアクションを依頼された事実に舞い上がっていたが,作り始めてみると予想外に時間がかかったという。
一方の是角氏は「確かに時間はかかりましたが,1回のアイデアを試すサイクルは早いんです。捨てるのを恐れず,面白いアイデアが浮かんだら前のを壊してすぐにそちらを実装するという作業を繰り返しながら,一番最適な時間でやり遂げてくれました」と,プラチナゲームズの功績を讃えた。
続いては出演声優陣のボイスを聞きながら,「キャラクター」についてのトークが繰り広げられた。もともと,日本での発売は無理ではないかと危惧されていた本作。海外の発売だけでもいいということで,当初は英語音声のみが収録されたそうだ。日本語版の収録は,プラチナゲームズ側の依頼によるものだったという。
ちなみに,主人公の雷電役は「METAL GEAR SOLID 2: SONS OF LIBERTY」でも雷電を演じた堀内賢雄さん。そのライバルとなるサムエル・ホドリゲス役は平田広明さん。雷電の対極に位置するサムは,雷電の左目と左腕を切り落としたサイボーグで,そのモデルとなったのがとある外国人俳優とのこと。そして,その吹き替えをやっていたのが平田さんで,イメージもピッタリだったという。
また,四本足のマシンLQ-84i役には細谷佳正さん。会話できるAIを搭載したキャラクターで,このTGSの体験版ではボスとして登場。来場者を苦しめていた。是角氏によると,このLQ-84iという名前は忘れていいとのこと。
実はこれが壊されたあとにAIが回収され,このTGSの出展時のキービジュアルで雷電のかたわらに立つ「ウルフ」という四本足のマシンに生まれ変わるそうなのだ。
メインキャラクター3人の中でも,このLQ-84i改めウルフはかなりおいしい役で,ゲームの最後には彼を大好きになれるはずだという。
サニー役には井上喜久子さん。「METAL GEAR SOLID 4 GUNS OF THE PATRIOTS」に登場したサニーは7歳だったが,本作はそれから4年が経過している。11歳に成長したサニーを楽しみにしてほしいそうだ。
最新ムービーで明らかになったのが,「デスペラード・エンフォースメント」に所属する3人のサイボーグだ。紅一点ミストラル役は朴 璐美さん,磁力により体の部位を操るモンスーン役は江原正士さん,そしてそのリーダー的な存在であるサンダウナー役を西田 健さんが担当している。
雷電と彼らの対決は,シナリオでは「信念と信念のぶつかり合い」とされており,彼らは彼らなりの信念を実現しようとしてテロに訴えている。それを雷電がどう阻止するのかがポイントになるのだ。
ミストラルは背中にたくさんの手を持ち,これを武器として戦う。デザインに苦労したのはモンスーンで,シリーズ従来作に登場した“濃い”キャラクター達とかぶらないよう,プラチナゲームズの全力をあげて作ったという。それでも難しく,一時期は社内デザイナーの仕事を止め,全員からアイデアを募集した。このモンスーンはそんな苦労から生まれたキャラで,小島監督は絶賛したという。
余談だが稲葉氏は,小島監督がTwitterで「ライジングのROMチェック中」とつぶやいたときが一番緊張するらしい。あとで何を言われるか分からないのが,本当に怖いそうだ。
そして残るサンダウナーは,ボス役として登場。声をあてている西田 健氏は俳優だが,スネーク役の大塚明夫さんも出ているアニメでは声優として競演している。低くドスのある声が印象的だったのでキャスティングされたということだ。
次に紹介されたのは,雷電を支える「マヴェリック・セキュリティ・コンサルティング」の面々。コートニー役に沢城みゆきさん,ケヴィン役に中村悠一さん,ボリス役に菅生隆之さん,ドクトル役に麦人さんと,豪華なキャストとなっている。
彼らはミッションの指示役や整備担当,そしてうんちく係など,主に雷電と通信で会話をするキャラクター達だ。彼らの声は今回出展されたTGS版のほか,「ZONE OF THE ENDERS HD EDITION」に付属する体験版でも聞けるそうだ。
ここからは齋藤ディレクターが,TGSに出展された試遊版を,来場者の前でプレイした。さすがにディレクターを務めているだけあり,バサバサと敵を斬って進んでいく。会場でプレイしたほとんどの人が助けられず,稲葉氏も助けたことがないという人質をあっさり救助したり,ステルス・キルを決めたりと,ムービーとは違った雷電の美しい戦いぶりを披露してくれた。
背後から近寄って敵を倒す,ステルス・キル。従来のメタルギアシリーズのような楽しみ方も可能だ |
“斬奪”とは,敵を倒して修復ユニットを奪い,自分の体力を回復するもの。ボス戦では,斬奪するためにザコを残すという戦略も |
「僕がやるといつも殺されちゃう」という稲葉氏の前で,齋藤氏はあっさり人質を助けた |
木や建物の柱など,バサバサと斬ることができる。斬ることで,ステージの形が変わることもあるという |
ゲームにグラビアアイドルが登場することがシリーズの恒例になっていると聞いて,「私も出たい!」と出演交渉をしに来たのだ。「開発が佳境に入っている今,ギリギリ直前に入れてくれと言われても,そんなことできない」と,冷や汗をかく稲葉氏と齋藤氏。
それに対し手島さんは「30歳の私に,愛をください」とアピールした。それを見た是角氏は「ユーザーさんが喜ぶなら(笑)」と,プラチナゲームズのお二人の顔を一切見ずに快諾してしまったのだ。
ただし,ゲームの試遊版をプレイして,チュートリアルで正しくモノを斬ることができたら検討するという条件を齋藤氏が出したため,さっそくコントローラを握った手島さん。剣を構える手もおぼつかない手島さんの雷電だったが,軌道ガイドが表示され,敵も出ないので,なんとかいくつかのモノを斬ってみせ,出演のOKをもらった。彼女がどこにどうやって出てくるのかは,ゲーム本編をプレイするまでのお楽しみだ。
手島さんは,今日のためにとっておきのグラビア画像を持参。「私を斬って!」と言っていた |
チュートリアルがしっかり作られているので,彼女のように,慣れていなくても,簡単に敵を斬れる |
発売が2013年2月21日に決定した本作。最後に稲葉氏は「発売日が出ちゃいましたからね。これからチーム一同,死ぬ気でがんばると思います」と,発売日の延期はしないと宣言し,ステージをあとにした。10月25日に発売される予定の,ZOE HD EDITIONに体験版のダウンロードコードが付属するとのことなので,今回の東京ゲームショウで本作をプレイできなかった人は,そちらで雷電の高周波ブレードの斬れ味を試してみよう。
手島さんのプレイ後,齋藤氏がチュートリアルの隠し要素を披露。高い足場の柱を切ってのぼった先に,なんとダンボールが |
ダンボールをかぶる雷電。これを使うようなシチュエーションはあるのだろうか |
「メタルギア ライジング リベンジェンス」公式サイト
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