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[TGS 2009]「光の4戦士 -ファイナルファンタジー外伝-」プレイレポート:絵本のようなグラフィックスで描かれる「FF外伝」
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印刷2009/09/28 21:48

プレイレポート

[TGS 2009]「光の4戦士 -ファイナルファンタジー外伝-」プレイレポート:絵本のようなグラフィックスで描かれる「FF外伝」

 古き良きRPGをニンテンドーDSで表現しようと,スクウェア・エニックスが開発を進めている「光の4戦士 -ファイナルファンタジー外伝-」。TGS 2009に出展されたプレイアブルデモから,何が懐かしく,何が新しいのかを見ていきたい。

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独自のクラウンシステムとAPシステム


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 プレイアブルデモでは,まず名前を入力するところから始まった。昨今のFFシリーズのお約束ともいえるが,(デフォルト設定の名前もあるが)4人分の名前を決めるというあたりは,初期の「FF」を意識していることを感じさせる部分だ。
 名前の入力が終わると,メインキャラと目される男性,ブランドが家で目覚めるところから始まる。今回のプレイアブルデモは,TGS 2009専用のものであったらしく,メッセージなどもそれ用に置き換わっていたようだ。お城に行って王様から話を聞いてこいとのことだが,ストーリーを追いかけるのは後回しにして,システム部分の確認を行うことにした。

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 本作は,スタンダードなコマンド入力型のRPGという触れ込みだったが,いきなり戦闘をしてみるとアビリティが使えたり使えなかったりする。はて? と,あらためてシステムを確認すると,光の4戦士では,APを消費してアビリティを使うのだ。またこのAPだが,通常は1ターンに最大1ポイントしか使えない。しかし,ファイアなどの消費APは通常2ポイントだ。
 これをどうやって使うのかというと,1ターンに使えるAPの最大値を「ためる」などして,増やすのである。敵に攻撃されることで気合が入り,自動的に消費可能APが増えることもある。また,さきほどのファイアであれば,「黒魔法使い」になることで,黒魔法の消費APを−1できるので,これで毎ターン使うことが可能だ。FFシリーズでは,“ATB”というおなじみのコマンドバトルがあるが,これはそれを,ターン制で表現したようなモノといえそうだ。強力な攻撃には,単純に武器で殴るよりも時間がかかるというわけだ。

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 FFシリーズでおなじみのジョブは,今回クラウンと称される。つまり,クラウンを変更して「戦士」や「黒魔法使い」などになるわけだ。デモ版では「すっぴん」のほか,「旅人」「黒魔法使い」「白魔法使い」「盗賊」「詩人」「商人」などが選べた。先ほどの黒魔法使いの消費APの軽減のように,クラウンごとに固有の能力があるほか,クラウンを成長させることで特定のアビリティを修得できる。黒魔法使いなら,ファイアのような魔法のほか,「まりょく」など事前に使うことで次に使う黒魔法の威力を上昇させるアビリティ,「はんしゃ」のように敵の魔法を跳ね返す効果のあるアビリティを修得できた。
 ちなみに,クラウンを変更しても修得したアビリティはそのまま使用できる。このへんはFFシリーズ特有のジョブシステムと変わらない。あらためて,ジョブシステムが良くできていることを実感させられた。

 このように,従来のジョブにはおなじみのアビリティもあるが,いくつか本作オリジナルのクラウン(ジョブ)やアビリティが確認できた。例えば,盗賊には敵全員からアイテムを盗むアビリティがあり,商人というクラウンでは宝石を探し出すアビリティなどが確認できた。ちなみに,宝石は本作ではクラウンの成長に使用する。クラウンに四角い宝石を4個,丸い宝石を5個,菱形のを3個……といった具合に,特定の宝石をすべてはめると新しいアビリティが修得できる仕組みだ。

手作り絵本のようなグラフィックス


画像集#005のサムネイル/[TGS 2009]「光の4戦士 -ファイナルファンタジー外伝-」プレイレポート:絵本のようなグラフィックスで描かれる「FF外伝」
 見た目のグラフィックスもそうだが,その表現にもスタンダードでありながら工夫が見られる。例えば,フィールドや街は丸みを帯びた大地の上にあり,画面の奥に向かって移動すると遠くの景色が奥からせり上がってくるように表示される。また,バトルシーンも敵を取り囲むようにパーティキャラが配置され,行動キャラクターの背後から敵を見るような位置にぐるりとカメラが移動する。取り立てて目新しい表示というわけではないが,装備によるキャラクターグラフィックスの変化や,箱庭のような街などからは,丁寧な手作り感のある“良さ”が伝わってくる。とくに家の中は,雑多な家具にいたるまで細かく描かれ,街の麦畑などが風で揺らめく様子は,動く絵本のような楽しさがある。


確かにスタンダードRPG


 「光の4戦士」は,グラフィックスやシステムは非常に安心感のある作りになっており,クオリティは高いといって良さそうだ。据え置き型ハードやPSPなどで遊べる,派手な演出のRPGとは異なり,この光の4戦士は,「ドラゴンクエストIX」などに代表される,携帯型ゲーム機ならではの,気軽でありながら,ついのめり込んでしまうようなタイプのRPGとなっている。奇をてらった仕掛けがあるわけではないようだが,ファミコン時代からFFシリーズなどのRPGをプレイしている人には,いろいろ懐かしく遊べるのではないかという印象だ。
  • 関連タイトル:

    光の4戦士 -ファイナルファンタジー外伝-

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