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[Gamescom]敵影発見! 距離5000! 魚雷発射! 電撃発表された潜水艦シミュレーション,「Silent Hunter 5」がGamescomに登場
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印刷2009/08/21 15:03

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[Gamescom]敵影発見! 距離5000! 魚雷発射! 電撃発表された潜水艦シミュレーション,「Silent Hunter 5」がGamescomに登場

 夏といえば海。海といえば潜水艦。潜水艦といえば4Gamer。フランスのUbisoft Entertainmentは,今年もドイツのゲームイベントに向けて隠し球を用意していた。
 昨年(2008年)のGC 2008では,ドイツ人大喜びの定番箱庭シム,「Anno 1404」が“PC専用タイトル”として登場したが,今年は世界中のサブマリナーが期待するシリーズ最新作「Silent Hunter 5」が満を持して発表されたのだ。


 8月17日の正式発表のとき「詳細はGamescomで」とされていたのだが,その言葉どおり,ビジネスエリアのUbisoftブース内の特設スタジオでメディア向けの説明が行われた。
 開発を担当するのは前作同様,ブカレストにあるUbisoft Romania。前作である「Silent Hunter 4: Wolves of the Pacific」(2007年)は,太平洋における日米の戦いをアメリカ側の視点で描いたものだったが,今回の舞台は再び北大西洋におけるドイツと連合軍の熾烈な海の戦いに戻った。主役はもちろんドイツ海軍の誇る潜水艦,U-Boatである。

「Silent Hunter 5」公式サイト(ドイツ語)


「Silent Hunter 5」のプロデューサー,Alexandru Gris氏(右)とデザイナーのTudor Serban氏(左)
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 「今回は,前回とまったく違ったゲームになっています」と語るのは,Ubisoft Romaniaで本作のプロデューサーを担当するAlexandru Gris氏。ゲームのオペレーションは,ゲームデザイナーのTudor Serban氏が行った。
 Serban氏が操作するU-Boat7型が,今まさにドイツ占領下のノルウェーの軍港を出ようとしているところから説明はスタート。沖にはドイツ駆逐艦隊が遊弋(ゆうよく)しており,さらにその向こうからは戦艦ウォースパイトを主力とするイギリス艦隊が接近してくる。
 カメラは軍港,ドイツ艦隊,そしてイギリス艦隊を自由自在に行き来し,ときにははるかな高所から海上を見回すことも可能だ。これが新機軸その1といったところで,波打つ海面の様子やフィヨルドの周囲にそびえる山々,そしてU-Boatや水上艦のディテールなど,さすがにPC専用というか,かなり緻密に描かれている。

画像集#003のサムネイル/[Gamescom]敵影発見! 距離5000! 魚雷発射! 電撃発表された潜水艦シミュレーション,「Silent Hunter 5」がGamescomに登場 画像集#005のサムネイル/[Gamescom]敵影発見! 距離5000! 魚雷発射! 電撃発表された潜水艦シミュレーション,「Silent Hunter 5」がGamescomに登場

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 ちなみに,ここで「むむ!」と思った人もいるかも知れない。確かに,潜水艦戦の醍醐味は,乏しい情報をもとにひたすら海図とにらめっこして敵の位置を予想するところにあるのだという意見もあるだろう。
 そういう意味において本作は,思い切ってカジュアル方向に舵を切ったタイトルになる。Gris氏によれば,ゲーム内に出てくるわけではないが,敵艦隊の位置は人的諜報,ほかのU-Boatからの情報,航空偵察,無線傍受などでかなり正確に分かっているという設定だそうだ。

 緊迫した状況下,プレイヤーはそれまで立っていたブリッジから艦内に降りる。ここからは完全な一人称視点で艦内を歩き回ることが可能で,これが新機軸その2。
 映画などでご存じの読者も多いと思うが,当時のU-Boatは通路を二人の人間がそのまますれ違えないほど狭く,そこに40人の男達が詰め込まれ,長期間の任務に挑んでいたのだ。
 ゲームでも,ブリッジ直下の発令所には数人の男達が肩を寄せ合うようにして働いており,仕切られた小区画には無線担当,ハイドロフォン担当,ソナー担当などが座っている。隔壁の小さなハッチをくぐって前方に向かえば,兵士の寝台や魚雷発射室などがあるほか,後部に向かえば機械油の臭いが感じられそうな機関室があって,機関長がエンジンの調子を見ている……といった具合に,まるでFPSのように動き回れるのだ。

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 彼らの数人とは会話もでき,例えば機関担当士官にエンジンの設定を変えさせるなどの命令を直接下せる。もちろん,いちいち歩いて行かなくても命令は出せる。
 艦長の下には当直士官など3人の部下がいて,彼らにはそれぞれ士気や能力が設定されている。戦いが順調であれば,士気が上がり高い能力を発揮するが,沈没寸前になれば士気は低下してしまう。そのため艦長は,彼らのコンディションを高めつつ作戦を遂行していかなければならないわけだ。
 全般に部下のマネジメントは前作よりシンプルなものになっており,それを含めたユーザーインタフェースは,ビギナーにも分かりやすくすべく,開発が進められているそう。上述の「自由に動き回るカメラ」もその一環というわけだ。

 そうこうしているうちに,軍港のあちこちに火柱が上がった。ウォースパイトの艦載機が港湾施設を攻撃しているのだ。Gris氏によれば,実際にそうだったのと同様,航空機は潜水艦にとって最強の敵なのだ。
 かくして,いよいよ戦艦ウォースパイトへの攻撃開始となるが,ホントは接敵まで何時間もかかるので,時間を激しく早送りにしたというのは言わない約束。艦砲を撃ち合う英独艦隊の姿が潜望鏡に見えてくる。火柱を上げているのはドイツ艦で,戦況は不利だ。
 言うまでもないことだが,潜水艦の戦いは潜望鏡の十字線に敵艦の姿を捕らえて引き金を引くといった簡単な話ではない。魚雷が敵艦に到達するまで時間がかかるため,その間に敵艦は移動する。そのため,敵の動きから命中位置を計算して,そこに魚雷を撃ち込まなければならないのだ。
 今回はAIも改良され,敵も魚雷を発見するとしかるべく回避行動を取る。また魚雷には有効射程距離があり,敵の位置がそれより遠くても近くても効果はない……というような複雑なことを短時間のうちに考えなくてはならないのだ。
 しかし今回はメディア向けのデモなので,U-Boatから放たれた二発の魚雷は見事に戦艦ウォースパイトの吃水下に命中。壮絶な水柱と共にイギリスで最も著名な軍艦は,ノルウェー沖に沈んだのだった。

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 印象としては,インタフェースまわりの面倒な部分を簡略化し,より攻撃に特化した内容になったようだ。それでいて,リアリティを失わないような配慮があちこちに施されている雰囲気も感じられた。また,自由に艦内を歩き回って兵員と会話できるのは単純に面白そうだ。
 Ubisoft Romaniaのスタッフによると,今後も新機軸をさらに盛り込んでいく予定とのこと。PC専用タイトルが激減した今,骨太の一本として期待したい。発売予定は2010年内だ。メインタンク,ブロー!

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  • 関連タイトル:

    Silent Hunter 5 Battle of the Atlantic 日本語マニュアル付英語版

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