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劇場用アニメ「PERSONA3 THE MOVIE #1 Spring of Birth」が本日公開。初日舞台挨拶に石田 彰さん,豊口めぐみさん,能登麻美子さんらが登場
2006年7月にPlayStation 2用タイトルとして発売されて以来,絶大な人気を誇っている「ペルソナ3」。これまでにもPSPでのリメイクや,本作から10年後のパラレルワールドを舞台としたTVアニメの放送など,数々のメディアミックスが行われてきたが,原作に沿った形で完全アニメ化されるのは今回の劇場版が初めてだ。
そんな本作の公開初日である本日,新宿バルト9の初回上映終了後にキャスト陣を招いた舞台挨拶が実施された。本稿では,その模様をお伝えしていこう。
ゲームの発売から7年半,アニメで蘇る「ペルソナ3」
初回上映終了後,興奮冷めやらぬ観客の大きな拍手に迎えられながらステージに登場したのは,主人公・結城 理役の石田 彰さん,岳羽ゆかり役の豊口めぐみさん,山岸風花役の能登麻美子さん,そしてアニプレックスのプロデューサー・足立和紀氏の4人。
まずは劇場用アニメ化の感想が,登壇者それぞれから語られた,豊口さんは,ゲームとは違って実際に掛け合いをしながら演じられたことが何より嬉しかったとアフレコの様子を振り返り,それに対して能登さんが「すごく安心感のある現場でした」とコメント。石田さんも「ペルソナファミリーとしての空気が出来上がっていた」と,長年関わってきたコンテンツならではの感想を語った。
しかし,ゲームの発売からざっと7年半ぶりの収録ということで,豊口さんはアフレコで「もっと若くしてください」などと言われてしまったという。それを受けて若干声のトーンを上げるなどしているうちに「若さを取り戻した!」とのことだ。
また,石田さんも,理に加えて謎の少年「ファルロス」を演じる必要があったため,同じような問題に直面したらしい。能登さんも「変な汗が出ました」と,それぞれが7年半という時間経過からくる苦労をしみじみと語っていた。
続いては,「自分と,演じたキャラクターに似ているところはあるか」という話題に。石田さんは理の厭世的なところなど,大まかな印象では自分と似ていると感じたとのことだが,「ただ,僕は夜中に得体のしれない人と会話したりはしないですけどね」と付け加えて会場の笑いを誘っていた。
豊口さんも,ゆかりの「前のめりだが実は弱いところもある」という性格が似ていると感じたとのこと。能登さんも,キャラクターの中では風花に近いと感じた一方で「あそこまで健気にはなれませんが(笑)」と語っていた。
なお,ここで足立氏は「親近感を覚えるキャラクター」について質問され,ゲームではゆかりが好きだったが,アニメでは風花に心を奪われてしまったとコメント。アニメにしたときに,風花のキャラデザインが際立っているように感じたからというのが理由の1つとのことだ。
その後もキャラクターについてのトークは続き,「コミュを築きたい相手,苦手だから距離を置きたい相手」という話題に。石田さんは「僕はゲームをプレイした際,生徒会の後輩(「正義」コミュの伏見千尋)とイイ仲になっていました」と明かした。彼女は「Spring of Birth」では登場していないが,ちょっと意外なチョイスが会場にいた原作プレイ組の共感と笑いを誘っていた。
そして,犬好きだという豊口さんはコロマルとの仲を深めたいと語ったが,一方で風紀委員の小田桐秀利はちょっと苦手とのこと。能登さんは,「やる気があるのか無いのかちょっとよく分からない」という,担任の鳥海先生をもっと知りたいとのことだ。
ちなみにグルメキングがイチオシだという足立氏によると,「Spring of Birth」では一部のコミュキャラクターがさり気なく画面内に登場しているという。ぜひ注意して観てほしい。
お次のテーマは,ペルソナ能力にかけて「なにか特殊能力はありますか?」。あるにはあるが,ネガティヴなことばかりだと語った石田さんは,なにやら「外からの情報を知っていながらシャットアウトできる,気にしないで過ごすことができる」らしく,豊口さんや能登さんを驚かせていた。……なお,それを受けて豊口さんは次から石田さんと話す時に「心に届いていますか!?」と確認することに決めたようだ。
そんな豊口さんは,特殊能力かどうかは怪しいが,車の車庫入れがうまくなってきたとのこと。うまく車庫入れできる度に「わたしカッコイイ!」と快感を覚えているらしい。能登さんも能登さんで「排水口の掃除をしていて,気が付いたら2時間経っていた」という生活感のあるエピソードを披露し,石田さんから「ふたりとも実用的な能力ですね……」と感心(?)されていた。
トークの最後には,本作に続いて公開が予定されている第2章への期待が語られたが,ここで豊口さんから「実はもう収録している」との情報が。能登さんも,新キャラクターたちの登場シーンがとても印象的な仕上がりになっていると話していた。
なお,足立氏によると「Spring of Birth」が「理が笑えるようになるまでの物語」なのに対して,第2章は「笑えるようになった理が仲間たちと一夏の思い出を作る物語」になるとのこと。……しかし,即座に豊口さんから「そんなに愉快な話ではなかったですよね!?」とツッコまれていたのを見るに,やはり楽しいばかりでは終わらない展開が待っているようだ。また,全部で何部作になるのかについてもいまだ不明なので,とにかく続報に期待したいところである。
なお,締めのコメントでは石田さんが「いっそ寅さんのように毎年やればいいと思います。毎作,新しいマドンナを出して……」と冗談めかして語り,会場が笑いと大きな拍手に包まれる中で舞台挨拶は幕を閉じた。
いよいよ公開となったファン待望の劇場アニメ版「ペルソナ3」が,評判を含めてこれからどのような展開を見せてくれるのか。筆者もいちファンとして,注目していきたい。
「PERSONA3 THE MOVIE #1 Spring of Birth」公式サイト
- 関連タイトル:
ペルソナ3ポータブル
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ペルソナ3 フェス PlayStation 2 the Best
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