2018年12月13〜16日の会期でBenQ ZOWIE(以下,ZOWIE)は中国・上海でPC版「
PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS」(以下,PUBG)の女性限定トーナメント「
ZOWIE DIVINA Women’s Invitational PUBG」を開催中だが,その会場でZOWIEは,主に女性ゲーマーをターゲットとするDIVINA(ディヴィーナ)シリーズの本体カラーを纏った「
XL2546」液晶ディスプレイと「
CELERITAS II」キーボード,そして「
CAMADE」ケーブルアンカー(※マウスバンジーともいう)を予告した。
DIVINAシリーズ。すでにマウスとマウスパッドは発売済みだが,近い将来,ZOWIEのほぼフルラインナップが揃うことになる
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いずれも,DIVINAシリーズと同じく,ライトブルーの「VERSION BLUE」とピンクの「VERSION PINK」からなる2色展開……と思いきや,XL2546だけは名称未定ながら「白を基調として一部ライトブルー」「白を基調として一部ピンク」のモデルも用意した4色展開になるそうだ。これまでも一部のメーカーが女性ゲーマーをターゲットとした製品をリリースしたことはあるが,ここまでラインナップの拡充に本気なのはZOWIEが初と言ってしまっていいだろう。
垂直最大リフレッシュレート240Hz対応で「DyAc」機能対応のフラグシップとなるXL2546のDIVINAバージョン。これらとは別に,白を基調としつつ一部ピンクのものもZOWIEは用意しているという
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XL2546とCELERITAS IIのDIVINAバージョンは現在のところ発売日未定。CAMADEのDIVINAバージョンは世界市場では2019年第1四半期中の発売予定となっている。
CELERITAS IIのDIVINAバージョン。こちらに白基調の製品はなく,VERSION BLUEとVERSION PINKの2モデル展開になる見込みだ
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なお,XL2546とCELERITAS IIのDIVINAバージョンがオリジナルモデルと完全に同じスペックで登場するかどうかはまだ分からない。XL2546にいたってはZOWIE DIVINA Women’s Invitational PUBGの開催直前に市場投入が決まった――当初はイベントの賞品限定となる予定だったそうだ――くらいなので,続報待ちだろう。
というわけで,翌四半期中の市場投入予定となるCAMADEだが,製品名はいまのところ「
DIVINA CAMADE」。ライトブルーのVERSION BLUEとピンクのVERSION PINKという2色展開となる。
DIVINA CAMADE VERSION BLUE(右)とDIVINA CAMADE VERSION BLUE(左)
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ZOWIEはDIVINAシリーズの製品を主に女性ゲーマー向けと位置づけているため,「女性ゲーマー限定大会でカラーバリエーションを予告した」と思うかもしれないが,そうではない。
新しいDIVINA CAMADEシリーズは既存の黒い「CAMADE」より一回り大きくなり,さらにブームの長さを2段階で変更できるようになっているのである。
CAMADEとDIVINA CAMADEの比較。まず,後者のほうが本体サイズは大きく,さらにブームをより長くすることができる
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なぜDIVINA CAMADEで本体サイズが大きくなり,ブームも長くなったかといえば,答えはマウス「DIVINA S」との相性だ。
BRZRK氏が指摘しているように,DIVINA Sシリーズの持つ「根元がわずかに斜め上を向いたケーブル」は,正しく使うことでケーブルがマウスパッドに擦れないメリットを生むのだが,現行のCAMADEと組み合わせたときには,かなり追い込んだ事前設定が必要になる。
このことが女性ゲーマーを主にターゲットとするはずのDIVINA Sシリーズを玄人向けのマウスにしてしまっているとすら言えるのだが,実際に試したところ,DIVINA CAMADEであれば,その難度をかなり下げられる印象があった。
ピンと張った形にせずとも,ブームを長く張った状態でケーブルを適当に取り付けるだけで,DIVINA Sマウスでいい塩梅のセッティングを行える
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実際に「G-SR-SE DIVINA」マウスパッド上でマウスを振ってみたが,ケーブルが擦れることはなかった。オリジナルのCAMADEだとこうはいかない
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なお,筆者が試した限り,ケーブルの根元が設置面に対して平行なケーブルを採用する一般的なゲーマー向けワイヤードマウスでも,「ブームの先端が物理的に高い」効果で,ケーブルのセッティングは行いやすくなっていた。
ゲーマー向けワイヤレスマウスの知名度が上がってきているだけに,もうケーブルから解放されたというユーザーも少なくないとは思うが,そうでないユーザーにとっては検討に値する製品が出てきそうである。
DIVINA CAMADEのユーザー国内第1号はまめたそ選手に? DIVINA仕様のデバイス一式をゲット
Duo Show Matchesに挑むまめたそ選手
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さて,大会のほうだが,初日となる13日には,事前抽選で組まれた2人1組の24チームによる5マッチ「Duo Show Matches」があった。チーム単位のキル数を換算したポイントと,マッチごとの上位に与えられるポイントの合計点で競うこのDuo Show Matchesで優勝したのは,台湾代表のSunny選手と組んだ日本代表のまめたそ(
@mmts_ytb)選手だ。言語の壁を「練習の時点で,『状況を簡単な英語で伝えるようにする』ことにきめる」ことで乗り越えた,見事な勝利だった。
優勝記念メダルを手にしたSunny選手(左)とまめたそ選手(右)。まめたそ選手はマッチ終了後に「『敵が近くにいる』『動くな』『付いてきて』といった言葉をどういう言葉で伝え合うかを事前にきちんと決めて,後はSunnyさんの指示に従いながら,Sunnyさんの死角を見て,迫る敵を報告したりしていました」と,連係の妙について振り返っていた。また,「近づいてきた敵へ確実に対処する」というプレイスタイルがSunny選手と似ており,連係しやすかったことも勝因として挙げている
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今回のZOWIE DIVINA Women’s Invitational PUBGでは,本戦となるソロマッチだけでなくDuo Show Matchesでも,優勝者には本稿で紹介したDIVINAバージョンのZOWIEデバイス一式プレゼントされることになっているので,当然のことながら,まめたそ選手は(製品が完成したタイミングで)これらを入手することになる。
国内でこれらを入手する最初の1人にまめたそ選手がなることはまず間違いないだろう。