インタビュー
今度の舞台はJリーグだ! 「J.LEAGUE プロサッカークラブをつくろう!ONLINE」の秘密に迫る開発陣インタビュー
そんなJサカONLINEだが,「プロサッカークラブをつくろう!ONLINE 2」(以下,STO2)「プロ野球チームをつくろう!ONLINE 2」(以下,YTO2)の流れをくむ作品といったおぼろげな内容しか公開されていない。そこで4GamerではJサカONLINEのプロデューサーであるセガの瀬川隆哉氏とディレクターの佐藤高一氏にインタビューを実施。JサカONLINEの概要を聞いてきた。
セガ ネットワーク研究開発部 部長 瀬川隆哉氏 |
セガ ネットワーク研究開発部 企画セクション ディレクター 佐藤高一氏 |
JサカONLINEは,STO2とYTO2のいいとこ取り!
JサカONLINEは,STO2やYTO2と同じように,プレイヤーがログインしていない間も進む,自動進行型のゲームだ。ログアウトしている間は,ログイン中に行った設定どおりに試合が進められていくので,ゲームを遊ぶ時間があまり取れない人でも楽しめる。STO2も短い時間で楽しめるが,JサカONLINEはそのコンセプトがより明確に現れている作品といえるだろう。
タイトル名から分かるとおり,JサカONLINEの舞台はJリーグ。Jリーグのディビジョン1と2に所属する全36チームから約1000名もの選手がゲームに登場する(クローズドβテスト時点)。STO2には架空選手が登場したが,JサカONLINEはオール実名だ。
ゲームの流れとしては,最初にチーム作成,チュートリアルをかねたビギナーリーグに所属して,数試合をこなす(試合数はゲーム開始のタイミングで変化)。
1日7試合の公式戦が行われ(シーズン最終日のみ5試合),5日で1シーズンが終了。シーズン終了後にはディビジョン内のNo.1を決めるカップ戦が開催されるほか,リーグ戦の順位によってディビジョンの昇格/降格が行われる(ディビジョン数は六つ)。また,2シーズンごとにディビジョン内のNo.1を決めるカップ戦が開催され,6シーズンでゲームとしては一区切りとなる。最後にワールド(サーバー)内の最強チームを決めるトーナメントが行われ,ここまでが1サイクルとなる(33日間)。プレイヤーはこのサイクルを繰り返し遊んでいくのだ。
「公式戦以外には,プレイヤー同士で自由に対戦するエキシビジョンマッチや実在するJリーグのチームと対戦するプレシーズンマッチなども用意していますので,決められたスケジュール以外にも試合を楽しめます」(佐藤氏)
簡単だけど奥深い! ゲームのキモとなるチーム設定
「プレイヤーに感情移入してほしいので,チームの設定はこと細かく決められます。ゲーム開始時のチームはあまり強くないですが,試合を繰り返して個々の選手を成長させ,チームを強化していきます」(瀬川氏)
チーム作成後は,試合に臨む前にフォーメーションや戦術などさまざまな設定を行う。簡単さが前面に押し出された感のあるJサカONLINEだが,チーム内の設定はかなり自由度が高い。STO2でのフォーメーション設定は,あらかじめ決められたものの中からプレイヤーが選択し,そこに選手を置いていくというものだが,本作はフィールド上に自由に選手を配置できるのだ。
「あまりサッカーが詳しくない人でも楽しんでもらえるように,4-4-2とか3-5-2など決められたものから選ぶことも可能です。ですが,やはりサッカーファンですとフォーメーションはこだわりたい部分なので,右サイドだけをちょっとだけ上げておくとか,フォワードを多めにするといったこともできるようにしました。ただし,キーパーがいないとサッカーにならないので,キーパーだけは必ず配置してもらいます(笑)。また,実際のポジションとは異なる配置が可能なので,例えば,田中マルクス闘莉王選手をフォワードとして起用する,といったこともできます」(佐藤氏)
「フォーメーション以外にもチーム戦術,フリーキック/コーナーキック/PKのキッカー,キャプテンなどを設定できます。とはいっても,それらは自動で決められるので,こだわりたい人向けの要素です」(瀬川氏)
サッカーといえば,試合中のプレイに対して審判からイエロー/レッドカードを提示されることがあり,場合によっては試合から退場させられたり,次の試合に出場できなくなったりする。JサカONLINEもこういった要素はあり,Jリーグの公式ルールに準じて,イエローカードは累積4枚で次節の出場停止,レッドカードを出された場合は,即退場+次節の出場停止という措置がとられる。
「JサカONLINEは自動進行のゲームなので,ログインしていない間に主力がレッドカードを出されると,なんの対策もとれないまま次の試合に臨むことになる場合もありますが,それもまた面白い点だと思います。スタメンだけでなく,控えメンバーを含めた選手層の厚さがポイントになるでしょう」(瀬川氏)
「疲労の概念はありませんが,“調子”という要素があります。調子の悪い選手は実力をうまく発揮しづらくなりますので,そういったことも考慮にいれてスタメンを入れ替えることが必要です。スタメンだけでなく,チームメンバー全員の総合力勝負になると思います」(佐藤氏)
また選手のフリー配置制がとられたことにより,試合のグラフィックスがSTO2とは違うものになる。いわゆる“ゴールの臭い”がする部分だけがダイジェストで流れるというのは同じだが,カメラは若干引き気味だ。
「JサカONLINEは選手がフリー配置なので,派手さには欠けますが,試合の全体的な動きを見てもらいたいという思いがあり,引き気味の視点にしました」(佐藤氏)
手軽なゲームでも育成要素はバッチリ。自分好みに選手を育てあげよう
つくろうシリーズといえば,選手の育成要素が欠かせない。当然本作でも育成は大きな要素となっている。
各選手には「スキルチップ」を埋め込めるスペースが用意されており,試合に出場し続けることで,そのスペースがアンロックされていく。そこにスキルチップをはめ込むことで能力アップができるというYTO2と似たようなシステムが採用される。
「YTO2の“スキルブロック”と同じように,ゲーム内のポイントでスキルチップを購入して,そのままはめ込んでもいいですし,チップ同士の合成も可能です。スキルの数はかなり多いので,それらをさまざまなパターンで合成し,自分の思い描いているように選手を成長させていくという楽しみがあります。短時間で遊べることがウリのJサカONLINEですが,選手育成に関しては時間をかけて遊ぶこともできるのです」(瀬川氏)
なお,JサカONLINEでは,試合の結果によってポイントが溜まり,そのポイントを使って選手の購入やスキルチップの購入を行う。選手の購入方法はYTO2と似ており,カードが入った袋を購入して誰が出てくるのかはお楽しみというシステムだ。
1年後,2年後を見据えて計画的にアップデートされるJサカONLINE
例えば,つくろうシリーズ定番要素といえる留学なども予定されているほか,各クラブのサポーター同士が競えるような要素が実装されるという。また本作は基本無料で楽しめるのだが,最終的なビジネスモデルも現段階では明かされていない。
STO2が短時間でも遊べることをウリにしていたが,JサカONLINEはさらにさまざまな部分が簡略化されており,より短い時間でも楽しめるという。だからといってゲームとして薄っぺらになったわけではなく,フォーメーションを自由に組めたり,スキルの合成にこだわれたりと,じっくりと遊べる要素もしっかりとある。
「Jリーグを題材にしたオンラインゲームは初めてだと思いますので,Jリーグが好きな人にはぜひ遊んでほしいです。また,JサカONLINEを,同じチームのサポーター同士が交流する場として利用してほしいです。まずはクローズドβテストに参加して,いろいろと意見をいただければ」(佐藤氏)
「JサカONLINEは,STO2,YTO2に続くタイトルですが,セガのスポーツゲームを題材にしたオンラインゲームはこの3本で終わらせるつもりはありません。安心して遊んでもらえるゲームを作っていき,『セガのオンラインゲームなら外れなし』といってもらえるように努力していきます。そういった長期的なスパンでの目標を達成するべく開発したのがJサカONLINEです。2010年のワールドカップイヤーに向けてクローズドβテスターの意見を参考にしつつ,よりよいものを作っていきますので,期待していてください」(瀬川氏)
「オンラインゲームのチャンピオンを目指します」と語る佐藤氏と瀬川氏 |
「J.LEAGUE プロサッカークラブをつくろう!ONLINE」クローズドβテストに応募する
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