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「初音ミク -Project DIVA- 2nd」のプレイと「初音ミク -Project DIVA- ドリーミーシアター」の実機デモを確認できた,先行体験会レポート&開発者ショートインタビューを掲載
2010年7月29日に発売が予定されている本作は,バーチャルアイドル「初音ミク」をモチーフにしたリズムアクションゲーム,「初音ミク -Project DIVA-」の続編となる。
基本システムは,3DCGで描かれた初音ミクが歌って踊るムービーシーンを見ながら,画面に表示されるターゲットと,画面外から飛んでくるメロディアイコンが重なった瞬間にタイミングよくボタンを押すという,前作と同様のもの。ただ両手操作対応となり,「ボタン同時押し」「ボタン長押し」といったシステム面での新要素が追加される。
また,二人のボーカロイドが同時に登場してのデュエット曲をはじめ,動画投稿サイトで人気の曲を中心に,30曲を新規収録,また前作の楽曲も譜面を一新して十数曲収録される。
そのほか,着替え要素の“モジュールコンバート”においては,新作デザインを大量に追加。鏡音リン・レン,巡音ルカなどにもコスチュームが追加され,そのトータル収録数は100種類に及ぶとのことだ。
筆者が会場を訪れた13:00頃,会場にはプレイ待ちの長蛇の列ができていた。セガのスタッフによれば,当日は8:45の時点ですでに約150人が開催を待つという大盛況ぶり。急遽開催時間を9:00に繰り上げて開始されたそうだ。また,一時は店頭体験会のスペースに入りきらないほどの人が集まったため,整理券を配布する対応が取られたとのこと。
なお,会場で列を作っていたのは,整理券なしでプレイを待っている人達。整理券をもらった人は,整理券の指定時間内に会場を訪れれば,試遊台が空き次第優先的にプレイできるという方式が取られていた。
今後の店頭体験会においても同様の対応となるかは不明だが,待ち時間が発生する可能性は高いので,訪れる予定の人は参考までに覚えておくといいかもしれない。
なお会場には,PS3向けのダウンロード専用ソフト「初音ミク -Project DIVA- ドリーミーシアター」の実機デモが展示されていた。こちらは,PSPの「初音ミク -Project DIVA-」とPSP本体(PSP goを除く)が必要だが,PlayStation 3の高解像度で同作を楽しめる,いわば拡張ソフトである。
残念ながら実際にプレイはできなかったのだが,セガスタッフによる実演では,PlayStation 3用コントローラで操作している姿が確認できた。
本作の配信日は2010年6月24日予定(価格:税込3000円)となっている。「初音ミク -Project DIVA-」のセーブデータ対応なので,ツヤテカなミク達をPS3で見たい人は,今のうちにPSP版をやり込んでおこう。
「初音ミク -Project DIVA- 2nd」公式サイト
「初音ミク -Project DIVA- ドリーミーシアター」公式サイト
そして会場では,「初音ミク -Project DIVA- 2nd」の開発者に,合同ではあるがインタビューすることができたので,最後に掲載しておく。なおインタビューを受けてくれた開発の方は,自分達は「アイドル初音ミク」をステージに上げて盛り上げる裏方であるとのポリシーから,名前&顔出しはNGとのこと。その点はあらかじめご了承いただきたい。
――発売が近づいてきて,今回店頭体験会が開催されました。その率直な感想を聞かせてください。
朝早くからたくさんの方に並んでいただいたみたいで,本当にありがたい限りです。予想以上にたくさんの方がいらっしゃっているので,遊ぶまでにお時間がかかると思うんですけど,ぜひ楽しんでいただきたいですね。
ミクさんはいつも嵐を呼んでくれるんですけど,今日は天気も良くてよかったなと。
――初めての出展となる「初音ミク -Project DIVA- ドリーミーシアター」の感触はいかがでしょうか。
PSPの「初音ミク -Project DIVA-」が20万本くらい出荷させていただけたので,応援してくれたユーザーさんに,本当に何か恩返しをしたいということで,アーケードと一緒に開発を進めてきたリズムゲームが「ドリーミーシアター」です。
非常に画像が綺麗で,自分のプレイ実績をそのまま反映できるということで,注目してもらえて,とても嬉しいですね。
――PSPと連動するソフトという,珍しい形になったのはなぜですか?
確かに 「PS3版の単体ソフトでもいいんじゃないの?」という声もあるんですが,PS3で作るとなると,制作には時間がかかってしまいます。やはりPSP版で遊んでいただいた方々に,もっとハイエンドな初音ミクの歌やダンスを少しでも早く見ていただきたい,という気持ちで作っていますので。
あと先程もお話しましたが,「ドリーミーシアター」には,PSP版のセーブデータを反映させたかったんです。結果として,PSP本体とPS3を接続するという形を取ることになって,開発には非常に苦労したんですが,皆さんに注目していただけて良かったなと思います。
――「初音ミク -Project DIVA- 2nd」で,ここを見てほしいという部分はどこでしょうか?
「2nd」では譜面が一新されていて,難易度をそんなに上げてはいないんですが,同時押しや長押しといった新しい要素が入っています。ノリというか,歌を歌いながらプレイできるような感覚をもっと高めています。そういうところをまずは見ていただきたいなと。
また,「どういった見せ方がいいのか」というところでスタッフも研究して,一作目よりPVの完成度もかなり上がっています。可愛く楽しそうにダンスを踊る初音ミクを見てほしいな,と思います。
――「2nd」では,エディットモードが使いやすくなっているようですが。どのような点に注力したのでしょうか。
前作は,CGM(Consumer Generated Media)を楽しんでいるユーザーさんにも,ゲームに参加していただきたいという気持ちで作ったのですが,やはりインタフェースも分かりづらかったですし,ツールとしての域を脱していなかったというのが反省点ですね。
今回はもっと敷居を低く,いろんな方に使っていただけるように,「エディットするための流れ」をやりやすくしようという点を,一番気を付けました。
もう一つは,PVや譜面をつけながら,どういう風にミクがダンスするとか,立ち位置がどこであるとか,プレビューを見ながら配置をできるように,インタフェースを一新しました。
また,ダンスのモーションが少なく,似たようなモーションになっているものも多かったので,今回はモーションの数を2倍くらいに増やしました。いろんな方に,いろんなタイプのダンスでPVを作っていただけるんじゃないかなと期待しています。
まだお話できないところもたくさんあるんですけど,視線をカメラに向けたり,キャラクターの配置を動かせるようになったり,モーションとモーションのつなぎを上手く見えるようにブレンドするような仕組みであったり,そういったものを入れています。
今まで敷居が高くて挫折していたユーザーさんでも,簡単なものであればすぐ作れるような仕組みになっています。
――ほかのプレイヤーが作ったエディットデータでプレイできる仕様は「2nd」でも健在ですか?
そうですね。アドホックモードでも交換が可能です。
――「2nd」には“エクストリーム”という難度がありますが,どれくらいの難しさなんでしょう?
かなり難度が高い,アーケード版のハードを楽しめるお客様でも楽しんでいただける難度になっているんじゃないかなと。
ただ,いたずらに譜面をならべるんじゃなくて,それでも長押し,同時押しといった「2nd」の中での楽しみ方がランクアップしている形になっています。ハードでがんばっていただいた方なら,練習していただければクリアできるくらいの難度じゃないかと思いますね。
――前作「初音ミク -Project DIVA-」との連動要素はありますか?
詳しくはまだ言えないのですが,前作のセーブデータで開放したモジュールは,そのまま引き継ぐことができますのでご安心ください。
――前作では人気曲を多数収録したことで,「2nd」の選曲で苦労があったのではないでしょうか?
前作では,ボーカロイドの創生期といいますか,流行り出した時期の再生数の多かった曲,といった選び方ができました。いろいろと人気の曲も増えてきたので選ぶのには苦労したのですが,アーケード版や「おかわり」「もっとおかわり」とのバランスを取りながら,「2nd」では,広い層の方に楽しんでいただけるように,いろいろなジャンルを取り入れて選曲をしています。
あと,人気のクリエイターさんの新曲も皆さんが楽しみにしている部分だと思います。ryoさん,kzさん,MOERの皆さんに新曲をいただいていますので,そういったところのバリエーションも楽しんでいただけるんじゃないかなと。
――「2nd」「ドリーミーシアター」の発売を待っているファンに向けて,メッセージをお願いします。
「初音ミク -Project DIVA- 2nd」は,1年という短い開発期間で,スタッフ一同ががんばって作りましたので,たくさんの方に遊んでいただきたいと思います。
「初音ミク -Project DIVA-」のときに支えていただいた皆さんには,ぜひ「初音ミク -Project DIVA- ドリーミーシアター」を触っていただいて,ご家庭で“疑似ミクライブ”みたいな感覚で,遊んでいただければ嬉しいですね。「ドリーミーシアター」と同時に「初音ミク -Project DIVA-」のお買い得版も出ますので,「2nd」が待ちきれない方は,遊びながらお待ちいただければなと思います。
あと,「2nd」はエディットモードが充実していますので,たくさんの方に遊んでいただいて,友達をたくさん作っていただけば,という風に思っています。よろしくお願いいたします。
――ありがとうございました。
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初音ミク -Project DIVA- 2nd
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初音ミク -Project DIVA- ドリーミーシアター
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(c) SEGA / (c) Crypton Future Media, Inc. VOCALOIDはヤマハ株式会社の登録商標です。
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