マフィア梶田の二次元が来い！ / 第33回：ウェイストランドに想いを馳せるアリスチャンなクリミナルボーイズ

　最近街を歩いていると，目の前の景色が廃墟に変換されちゃうんですよ。さらに使えそうなガラクタを拾いたくなったり，ボトルキャップがお金に見えてきたり……全部「Fallout: New Vegas」のせいです。

　本作は核戦争後の荒廃した世界を舞台にしたRPG「Fallout」シリーズの最新作なんですが，これが死ぬほど面白いんですよ。俺は前作の「Fallout 3」に大ハマリしたクチなんですが，キャピタルからモハビに舞台を変えても，やはりウェイストランドは最高ですわ。
　俺は自由度の高い作品が好きだと良く言っていますが，その中でも「Fallout」はトップの座に君臨しています。だって，何にも我慢する必要がないんですもん。何か欲しい物があれば，ほとんどの場合「ころしてでもうばいとる」という選択が可能なフリーダムワールド。拳法使いのいない「北斗の拳」みたいなもんです。モヒカンの天下です。クエストフラグの消滅や，アイテム売買が不可能になることを気にしないなら，住民を虐殺して街を壊滅させることだってできます。ヒャッハー！
　「Fable III」について語ったときにも言いましたが，とにかく俺は“正義の味方を無理矢理やらされる”ゲームがあまり好きじゃないので，最初から最後まで好き勝手に生きることができる本作は，まさに理想のRPGです。

　あ，でも勘違いしないでくださいね？　物騒な話ばかりしてるけど，これはあくまでモヒカン大好きな俺がプレイした場合です。正義感の強い人がプレイすれば，それこそ，この世界でケンシロウになることだってできるんですよ。ステゴロのスキルを上げれば武器を一切使わずに，素手だけでクリアすることだって可能なんです。

　また，今回は“ハードコアモード”という上級者向けの難度が用意されているんですが，これがまた最高に面白い！　ハードコアモードは，回復アイテムの効果が低下するうえ，睡眠，食事，水分補給を怠ると死んでしまうという，非常にリアル志向なモードで，遊び応え抜群。通常の難度で遊んでいるときには見向きもしないようなアイテムでも，ハードコアモードではお宝に化けたりするんですよ。放射能汚染された水ウメー！　ゴキブリの肉ウメー！　ってことになります。本作を100％楽しみたいのなら，絶対にハードコアモードがオススメ！
　ちなみに俺は，初回プレイでハードコアモードを選択し，早々にメインストーリーをクリアしました。今は2周目で通常難度を選び，ゆっくりとモハビ・ウェイストランドを観光しています。人骨やガラクタだらけの廃墟に心癒されています。1年遊び続けても飽きないくらいマップが広大なので，新しい場所を発見するたびにワクワクですよ。

　まぁ，日本ではまだまだ馴染みの薄いタイプのゲームではありますが……ゲーム好きには一度は触ってほしい作品です。もし好みに合えば，飲まず食わずでプレイしちゃうくらい夢中になること間違いなしですよ。
　いつか日本を舞台にした「Fallout: New Tokyo」とか出ないかな……昔のアニソンを流し続けるラジオを聴きながら，荒廃した秋葉原を探索してフィギュアとか発掘したいです。