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ゲームに特化するMSIが「Z170」チップセット搭載マザーボードを披露。その特徴も明らかに
- Z170A GAMING M9 ACK(※製品画像が公開された)
- Z170A XPOWER GAMING TITANIUM EDITION
- Z170A GAMING M7
- Z170A GAMING M5
- Z170A GAMING PRO(※製品や製品画像は公開されなかった)
- Z170A KRAIT GAMING
- Z170A PC MATE
Z170A GAMING M9 ACK |
Z170A XPOWER GAMING TITANIUM EDITION |
Z170A GAMING M7 |
Z170A GAMING M5 |
Z170A KRAIT GAMING |
Z170A PC MATE |
基本ラインナップが「ゲーム基準」になったMSIのマザーボード
今回発表されたラインナップで重要なのは,「G Series」(Gaming Series)に力を入れるMSIらしく,Z170チップセット搭載マザーボードではゲーマー向けモデルが主力製品になったことだ※。上で示したとおり,「GAMING」が付かないのはわずか1製品のみである。
※COMPUTEX TAIPEI 2015のレポートでもお伝えしているとおり,Intel 100シリーズには「Intel H170」や「Intel B150」など,下位モデルのチップセットが用意されている。そういうチップセットを搭載したマザーボードでは状況が変わる可能性もあるが,現時点は発表されていないため,詳しいことは分からない。
ゲーマー向けマザーボードが,「Enthusiast Gaming」「Performance Gaming」「Arsenal Gaming」の3カテゴリに分かれるのもトピックといえる。
ハイエンドモデルとなるEnthusiast Gamingは,オーバークロッカー向けとなる「XPOWER」を除くと,「Master」(達人)の頭文字である「M」と,カテゴリ内の上位下位を示す数字が製品名に付与される。
Enthusiast Gamingカテゴリのマザーボードが持つ代表的な特徴は以下のとおりだ。
- Killer E2400+15KVサージ保護回路:Rivet Networks製の1000BASE-T LANコントローラを搭載。さらに,一般的なゲーマー向けマザーボードだと8KV仕様のサージ保護回路が採用されるところが,15KV仕様になっているという
- Killer Wireless AC 1535(Z170A GAMING M9 ACKのみ):867Mbps仕様のIEEE 802.11acおよびBluetooth 4.1に対応したRivet Networks製無線LANコントローラを搭載。「ゲームのパケットは有線で,それ以外は無線で」といった,ネットワーク帯域利用の最適化を行う「Killer Double Shot Pro」機能を利用できる
- USB 3.1:USB 3.1のType-AおよびType-C端子を搭載
- Twin Turbo M.2:PCI Express Gen.3 x4接続のM.2スロットを2基搭載し,RAID構成が可能。別売りの「Turbo U.2」カードを使えば,Mini-SAS(SFF-8643)端子への変換も行える
- MSI Ramdisk:専用ユーティリティソフト「MSI Command Center」から,RAMドライブを作成できる機能
- GAMING Hotkey:MSI Command Centerから設定し,[Ctrl]+[Back Space]キーで有効化すると,ファンクションキーに,PCの起動やUEFI設定メニュー(=BIOS画面),CPUのオーバークロックなどといったショートカットを割り当てられる機能
- SABRE HiFi(Z170A GAMING M9 ACKのみ):C-Media Electronics製でUSB接続のサウンドプロセッサ「CM6632A」と,ESS Technology製のハイエンドD/Aコンバータ「ES9016K2M」,そしてTexas Instruments製OPAMP「OPA1652」と日本ケミコン製のオーディオグレードコンデンサからなるアナログ段を採用し,それをEMIシールドで覆ったサウンド機能
- Audio Boost 3(Z170A GAMING M7・M5,Z170A GAMING PRO,Z170A KRAIT GAMINGのみ):Realtek Semiconductor製のHD Audio CODECの先に,Z170A GAMING M9 ACKに近いアナログ段とEMIカバーを採用したサウンド機能
- Nahimic Audio Enhancer:Nahimic製のオーディオプロセッシングソフトウェアを採用し,バーチャルサラウンドサウンドとマイク入力時の低減機能,サウンドの録音機能を実現する
- Steel Armor:重量級グラフィックスカードの重みでPCI Express x16スロットにダメージを与えてしまわないよう,金属で補強したスロット。はんだ付けの接点も増えている
- OC Engine 2:Skylakeで“外に出た”クロックジェネレータを使い,
1MHz単位でBCLKのオーバークロックを可能にする機能 - DDR4 Boost:メモリモジュール用回路を周囲から独立させることにより,信号に対する干渉を最小化し,性能と安定性を確保してある実装
- Military Class 5:MSIが規定する品質規格の新版。チタニウムベースのチョークを採用することにより,効率と耐熱性が向上しているという
- OC Dashboard(Z170A XPOWER GAMING TITANIUM EDITIONのみ):オーバークロック設定に便利なボタン類を実装した小型基板。マザーボード上のピン端子に差して使ったり,ケーブルによって引き出して使ったりできるようになっている
サージ保護回路付きの有線LAN端子は赤く光る |
Gaming Hotkeyのインジケータ。有効時は赤く光る |
DDR4 Boost部は,一部のモデルで色分けされている |
Military Class 5の重要な要件となるチタニウム採用チョーク |
有線LANコントローラはIntel製に変更となっている一方,サージ保護回路は上位モデルと同じとのこと。DDR4 BoostやMilitary Class 5,Audio Boost 3,Gaming Hotkeyといった特徴は受け継いでいる。
最後にエントリー市場向けのArsenal Gamingでは,これからPCゲームを始めるような人を対象に,シンプルな製品が投入される見込みである。製品名には「TOMAHAWK」「BAZOOKA」「MORTAR」「GRENADE」という単語が含まれる予定で,それゆえMSI内部では「Weapon Gaming」とも呼んでいるそうだ。
今回,Arsenal Gamingカテゴリの製品が発表されていないことからすると,おそらくは,Intel H170などのチップセットを搭載して登場することになると思われる。
以上,駆け足で紹介してきた。こうしてマザーボードの新機能が明らかになるタイミングがやってくると,次はそれほど置かずにCPUが登場するというのがお決まりのパターンだったりするので,Skylakeはそのデビューに向けて“最終コーナーを回った”と見ていいだろう。新世代CPUが気になる人は,あと少しの辛抱だ。
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