マフィア梶田の二次元が来い！ / 第47回：ニンテンドー3DSで顔を撃つ鈴木先生デュオデシム

　最近「鈴木先生」っていう漫画を読んだんですよ。中学教師の鈴木先生が青臭さプンップンの生徒達に超体当たりな教育を施していくという内容で，ストーリーやキャラクターの描写が非常に生々しく，面白いんですわ。ただ，読んでると自分が中学生だった頃のことを思い出して「ウガガガガガガーーーー!!!!」ってなるんですよねアレ。

　いやね。ラジオや連載でも度々言ってますが，俺自身は学校や教師といったものにほとんど良い思い出がないんですよ。だから「鈴木先生」を読んでると，自分の学生時代の汚点ばかりが浮かんでくるし，ドス黒い感情に支配されそうになるんですけど……それでも読んじゃう！　悔しいけど先が気になっちゃうんです！　まぁ，それだけ素晴らしい漫画だってことなんでしょうね。

　それに，冷静に思い返してみると，学生時代のクソッタレなメモリーは大半が自分のバカさ加減が原因ですし，学校嫌いは言わば逆恨みなんですわ。そう分かっちゃいるんですけど，長年積み重なった負の感情は簡単に消えやしません。相当根深いよこれは！　どんだけ性根が暗いんだか俺は。

　でも中学生くらいの頃って，どうでもいいことで思い詰めて自暴自棄になったり，絶望したりすることが多かった気がしますね。学校という小さな社会が世界のすべてのように思えていましたから。どうしようもなく視野の狭いガキだったってことです。
　そんな俺の心に，「鈴木先生」のエピソードはグッサグッサ突き刺さってくるんですよねぇ。喧嘩だのイジメだの恋愛沙汰だの……どれも大人になった今では，あくまで他人事なはずなんですけど，事件の渦中にいるチェリーボーイ＆ガールにとってはシャレにならないくらい深刻な出来事なはずなんですわ。まさかこの年になって中学生に共感することになるとは思わんかったよ。久しく忘れていた色々なモヤモヤが蘇ってきて，登場人物達に「分かるで！　その気持ち分かるでぇ！」って言ってあげたくなっちゃう。
　そう，大変なんだよ中学生も！　軽々しく「子供は楽だな」とか言っちゃダメなんだよ！　なんか，今ならあれだけ嫌っていた教師にもなれる気がする！　マフィア先生イケちゃう気がする！　もちろん担当科目は“道徳”で。多分あと一万回くらい輪廻転生を繰り返せば可能だと思うんだよね。マジで。

　と，話が逸れちゃいましたけど，「鈴木先生」オススメですよ。俺みたいに色々な恥ずかしい思い出が蘇って，布団の中でゴロゴロしちゃうこと請け合い。
　こんな先生がいりゃあ，俺だってもうちょいマシな大人になれてたかもしれませんなぁ……。まぁ，来世に期待すっかな。