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鉄拳が目指すアクションゲームの究極とは――本日稼働開始の「鉄拳TAG TOURNAMENT2」。新宿平八こと原田Pが語る格闘ゲーム,その哲学
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印刷2011/09/14 00:00

インタビュー

鉄拳が目指すアクションゲームの究極とは――本日稼働開始の「鉄拳TAG TOURNAMENT2」。新宿平八こと原田Pが語る格闘ゲーム,その哲学

画像集#002のサムネイル/鉄拳が目指すアクションゲームの究極とは――本日稼働開始の「鉄拳TAG TOURNAMENT2」。新宿平八こと原田Pが語る格闘ゲーム,その哲学
 バンダイナムコゲースの新作3D格闘ゲーム「鉄拳TAG TOURNAMENT2」が,本日(2011年9月14日)稼働を開始する。1999年に稼働を開始し,一大ブームを巻き起こした「鉄拳タッグトーナメント」(以下,TAG1)から12年。最新基板「SYSTEM369」によって実現した圧倒的なグラフィックスと,新システム「タッグアサルト」を引っさげ,総勢44名のプレイアブルキャラクターによる「格闘祭」が,いよいよ幕を開けたのだ。

 その稼働に合わせ,4Gamerでは鉄拳ファンにはお馴染みの本作のプロデューサー 原田勝弘氏にお話をうかがった。本作の見どころから開発秘話,そして氏の格闘ゲーム哲学にまで及んだインタビューの模様を,たっぷりとお伝えしていこう。
 また,これまで謎のベールにつつまれていた「鉄拳 X ストリートファイター」についても触れているので,そちらにも注目してほしい。

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「鉄拳TAG TOURNAMENT2」公式サイト

「鉄拳」シリーズ 公式サイト



12年ぶりの開幕となる「タッグトーナメント」


バンダイナムコゲームス 「鉄拳」シリーズチーフプロデューサー 原田勝弘氏
画像集#004のサムネイル/鉄拳が目指すアクションゲームの究極とは――本日稼働開始の「鉄拳TAG TOURNAMENT2」。新宿平八こと原田Pが語る格闘ゲーム,その哲学
4Gamer:
 いきなりなんですけれど,原田さんには,ぜひ一つ伝えたいことがありまして。

原田勝弘氏(以下,原田氏):
 え,なになに?

4Gamer:
 原田さんは恐らく覚えてないと思うんですけど,「鉄拳2」のとき,TGSで全国大会があって,そのとき中学生だった自分と,原田さんが当たったんですよ。

原田氏:
 あー,ありましたね。……マジですか?

4Gamer:
 その時,新宿平八と呼ばれてた原田さんに,奈落払いと風神拳だけでボコボコにされたんですよ。それが原田さんとの出会いだったわけですが,今回こうして14年越しにインタビューしているのが,すごく感慨深いです(笑)。

原田氏:
 ヒドイな俺! しかも当時はまるでプレイヤーみたいに「新宿平八」なんて名乗ってたけど,実際にはナムコの社員だったわけだしタチ悪いよね(笑)。今はもう,絶対勝てないと思うけど。

4Gamer:
 そこはぜひ今度リベンジさせていただきたいと思います(笑)。
 そんなわけで,前作「鉄拳6」からだと4年,TAG1から数えると12年ぶりの新作である「鉄拳TAG TOURNAMENT2」(以下,TAG2)。今ここにきて,なぜ「鉄拳7」ではなく,TAG2なのか。まずはその理由から教えていただきたいと思います。

原田氏:
 鉄拳6から4年……もうそんなになりますか,早いなあ。まず一つは鉄拳6で,シングル戦の鉄拳としては当初考えていた要素が一通り揃ったことですかね。今なら総決算としてタッグもありかな,と。正直にいうと,開発としてはタッグは勘弁してくれって,ずっと思ってたんですよ。TAG1のときの苦しかった思い出というか,トラウマみたいなもののせいで。でもそろそろみんなの要望に応えとかないと,総スカンを食らっちゃう。

4Gamer:
 なんでも開発内部では,TAG1は「奇跡の作品」といわれているとか。

原田氏:
 そうですね。当時「鉄拳3」が,シリーズの中で初めてというくらいに大ヒットしたんですよ。それで 「鉄拳4はじっくり作れ」ということで,ものすごく時間をかけて作った。当時の僕はプロデューサーではなく完全な現場のゲームディレクターでしたから,「やった,時間がもらえた!」と大喜びしていたわけです。だけど鉄拳4のプロジェクトを始めたら,こんどは上のほうから「鉄拳4の前に,大急ぎで鉄拳で何か出せないか」っていう要求が降ってきて。

4Gamer:
 今新作を作っているのに,その前にもう1つ新作を作れと(笑)。

原田氏:
 もうムチャクチャな注文ですよ。鉄拳1の頃なんか「そんな沢山要らない」とかいわれてたくらいで,「バーチャファイター」の2P側の空筐体のダミー基盤になってるような扱いだったのに(笑)。それがアーケードで売れはじめた瞬間「鉄拳大急ぎで」ですからね。

4Gamer:
 当時のアーケードの事情として,どうしても早めの新作が欲しかったわけですよね。でもそのムチャクチャな要求のおかげで,TAG1が生まれたと。

原田氏:
 もらえた時間は6か月で,テストを考えるとまっとうに開発にかけられる時間は3か月程度でした。最初は僕が5分で考えて,冗談で言ってた企画だったんです。「2人組で,1人が画面の外に出たら,もう1人が慌てて飛び出てくる擬似タッグで,プレイヤー同士がタッグボタンを同時に押しちゃうと,互いのキャラが画面外に退場していくから一瞬画面に誰も居なくなるという前代未聞の格闘ゲーム」とか。そしたら当時の開発の課長が,大真面目な顔で「原田それいいじゃん」とか言いだして。……そうとう切羽詰まってたんだと思いますけど,それがTAG1の始まりでしたね。

4Gamer:
 開発としては,不本意な始まり方だった?

原田氏:
 当時はみんなものすごく不機嫌でしたよ(笑)。事情を知らずにチームに入ってきた人間が,戸惑うくらいの嫌な空気でした。だから「これは売れないだろう」と思ってたんですが,それがなんとアーケードでは最長寿の人気製品になっちゃいまして。

「鉄拳タッグトーナメントHD」(「鉄拳ハイブリッド」より)
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4Gamer:
 いや,当時の盛り上がりは本当に凄かったです。

原田氏:
 家庭用も400万本以上売れてしまって。そうしたら,当然のように「TAG」の続編要望が来るわけじゃないですか。だけど,僕らとしては安易に続編を作りたくない。ちゃんと「鉄拳4」を作りたいという思いがあって,時間をかけて鉄拳4の開発を再開したんですよ。それでふたを開けてみれば,その鉄拳4が大不評という……。

4Gamer:
 なんというか,皮肉なものですね。

原田氏:
 鉄拳4はね,プレイヤーの「鉄拳のここが嫌だ」という意見を,すべて僕ら開発がちゃんと解釈せずに反映して作ってしまったんですよ。例えば「空中コンボが減りすぎる」とか「風神拳が強すぎる」とかいう意見をダイレクトに反映して,空中コンボを繋がりにくくして,風神拳も浮かないようにして。

4Gamer:
 そうしたら,「鉄拳らしさ」もなくなってしまった?

原田氏:
  そうなんですよ。「つまらない」と「おもしろい」は表裏一体であって,「つまらない」 という言葉の裏には「こうすれば面白い」というのが,隠れているはずなんです。それを読み取る努力を,僕らは怠ってしまったんですね。
 鉄拳1からTAGまでの間は,天然というか勘どころだけで作ってたところもあって,その反動でいろいろ不安になってきて。今までにない手法を用いようとしたけど,その手法を用いる技量は当時なかった。天然で作ってたほうがマシだったわけですね(笑)。
 まあ,そんなことがあったので,鉄拳5と6では,タッグとしての進化ではなく「1対1のゲームとしての面白さ」の進化を目指しました。「壁コンボ」であったりとか「ステージの落下」だったりとか,そういう色々な 要素を煮詰めて煮詰めて。鉄拳5と6以降は4の教訓を活かして作れたので,ゲームセンターで人気が復活してビデオゲーム部門のインカムランキングでも,5年連続ずっとトップを維持する事ができました。

4Gamer:
 なるほど,それが鉄拳6で,ひとつの完成を見たということですか。

原田氏:
 あくまで10年前に考えていた要素は入った,という話でしかないです。シングルでやりたいことはまだまだあれど,プレイヤーの意見をうまく反映できるようにはなってきた。キャラクターも初期はコンパチキャラが多かったんですが,それぞれ個性化して,キャラのラインナップ数も増やしたし,ゲームシステムも新しくなってプレイヤーの世代交代にも成功した。じゃあ「そろそろみんなの要望に応えてTAG2!」となったのが今回なんですけど……そうしたら12年 経っていたと。ホントはそんなに待たせるつもりじゃなかったんだけど(笑)。

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44名の参戦キャラクター,そのチョイスの理由は


4Gamer:
 では次は,今お話にも出た,キャラクターについてお聞きしたいと思います。今回のTAG2は,総勢44キャラクターが登場するわけですが,このチョイスはどうされたんでしょうか。

原田氏:
 そこはまず「鉄拳6 BLOODLINE REBELLION」(以下,鉄拳6BR)の登場キャラは,なるべく削らないでおこう,という方針があったんです。そこにあと何体足せるかなという勝負でしたね。TAG2は,画面上に同時に4キャラを表示させるわけなので,TAG1の時のノウハウ――カメラワークでごまかすような方法は,まったく使えないわけです。そんなものをゼロから作るわけだから,そんなにポンポンと新キャラを入れる余裕はないぞ,と。2キャラ……いや,それでも3キャラは入れたいな,というところから,追加するキャラクターを厳選していきました。

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4Gamer:
 新キャラでいうと,仁八トゥルーオーガと……。

原田氏:
 あとですね。は海外での人気がすごく高くて。海外からあまりにしつこく「準を出せ」といわれるもんだから,いい加減にしろよって。もう分かったからさ(笑)。

4Gamer:
 えっ,そうなんですか。……なんでですかね?

原田氏:
 なんか向こうの人は「黒髪で物静かな女性」――いわゆる「大和撫子」にすごく幻想を抱いてるみたいで。だから,飛鳥では駄目らしいです。

4Gamer:
 確かに飛鳥は「大和撫子」とは対極のキャラクターですけど(笑)。

原田氏:
 鉄拳シリーズって,実はあんまり二次創作とか同人系には発展しない特徴があるんですけど,なぜか海外ではに関する二次創作――ショートストーリーとかファンサイトとか,そういうものがたくさん作られていて。で,そういったものが僕のTwitterやらFacebookやらに,ひっきりなしに送られてくるんですよ。

4Gamer:
 日本のファンからの人気は,そうでもないですか。

原田氏:
 日本からの声では,を復活させろってのはあまり聞きませんでしたね。むしろ,鉄拳2でハメられた思い出(稼働初期の不具合。空中コンボで刈脚を繰り返しているだけで永久コンボになった)とか,あとゲーメストが廃刊したときの思い出とかあって……。

4Gamer:
 え?

原田氏:
 ゲーメストの最終号って,表紙がだったんですよ。だもんで「ゲーメストにとどめを刺したのが準」「呪いの準」とか言われちゃって(笑)。実は僕らもちょっと不吉かなーって,敬遠してたところも……。

4Gamer:
 ああ,確かに……次行きましょうか(笑)。トゥルーオーガについてはいかがですか。

原田氏:
 トゥルーオーガは,元々人気が高かったんですよ。データから見た使用率も結構高くて,どうも上級者の人も使ってるし,それ以外の人にも人気があるっていう。

4Gamer:
 それ,なんとなく分かる気がしますね。しかも鉄拳らしいキャラクターでもある。

原田氏:
 そう。見た目ですごく目立つじゃないですか。だからゲーセンに来た子供なんかでも,「あー!怪獣が居る!」みたいな感じで触ってくれて。結果的に,幅広い層に受けいれられたキャラクターなので,まぁコイツは外せないだろうと。

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トゥルーオーガ
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仁八

4Gamer:
 では,仁八については?

原田氏:
 仁八は鉄拳5のボスとして出てたキャラなんですけど。今回はテーマが「お祭り」だし,三島家は全員登場させようということで,参戦させたんですよ。出さないと,あとで「三島家で仁八だけ出てない」と文句をいわれそうだし。

4Gamer:
 なるほど。あとはジェイシーも……いちおう新キャラってことでいいんですかね?

原田氏:
 ジェイシーは……もう言っても良いと思うんですけど,中の人はジュリア・チャンですからね(笑)。これはちょっと言い方が難しいんですけど,ジュリアは使用率は上位なんだけど,「ああしてほしい,こうしてほしい」というプレイヤーからのフィードバックが極端に少ないキャラだったんですよ。


ジェイシー
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4Gamer:
 確かにリリ飛鳥などのほかの女性キャラクターと比べて,ジュリアの話題――ジュリアが可愛いとかは,プレイヤーの中でもあまり聞かない気がしますね。

原田氏:
 そうなんです。これは単純な「使用率」とかの“冷たいデータ”から読み取れる話ではないんです。僕らはゲームを作るとき,要望のメールやTwitterの書き込み,世界中の掲示板の書き込み,調査会社を使ったアンケートなど,さまざまな情報を拾って,いわゆる客観的な冷たいデータと主観的な意見などを合わせて「総合的」に検討します。その結果,ジュリアは強さ以外のものが,あまり求められていない傾向があることが解ったんです。このままだと彼女の人気はじりじり落ちていってしまいかねない。

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4Gamer:
 それを踏まえて,今回の女子プロレスラーへの転向が決まったと。

原田氏:
 そう,プレイヤーに一度は振り向いてほしいと思って。女性キャラの中では,「話題性が必要なキャラクター」の筆頭が彼女だったんです。

4Gamer:
 でもいきなりプロレスラーにしてしまって,元々のジュリアファンはガッカリしませんか?

原田氏:
 あれは実は,ジュリアも嫌々やっているんですよ。友達のプロレスラーが入院することになってしまって,代役を引き受けたという設定です。カスタマイズ機能を使えば,名前も見た目もジュリアに戻すことができるようになっていますんで,そこは安心してもらって大丈夫ですよ。

4Gamer:
 そこまで配慮されているなら安心ですね。あと……これは個人的に気になってることなんですが,レオは最近,女性だったことが発表されましたよね?

原田氏:
 おっ,それはどこから聞いたのかな(笑)。いやあ,レオの性別って,本当は最初から性別も本名も決まっていたんですよ。表記がレオなのも,単に呼びやすいようにしようというだけで,ボブと一緒なんです。

レオ
画像集#040のサムネイル/鉄拳が目指すアクションゲームの究極とは――本日稼働開始の「鉄拳TAG TOURNAMENT2」。新宿平八こと原田Pが語る格闘ゲーム,その哲学
4Gamer:
 狙って性別不詳にしたわけではない?

原田氏:
 まあ,そのほうが盛り上がるかな,という狙いはありましたけど。でも先日のドイツのイベントで,うっかり喋ってしまったんですよねえ。その時は,これはここだけの話にしてって言ったのに,次の日にはあっという間に広まってしまって……そりゃそうだって話ですが(笑)。

4Gamer:
 女性だと思っていた人と,男性だと思っていた人は,どっちが多いんですかね?

原田氏:
 ドイツの会場では,半々くらいでしたね。おかげで男性ファンも女性ファンもついて,鉄拳6当初の頃はダントツの使用率になってました。それだけじゃなくて,レオは鉄拳シリーズには珍しく,対戦ゲーマー以外の客層によるイラストとか同人誌とかで取り上げられることが多いキャラでもあるんです。さっきの準の話もありますけど,これは鉄拳にとっては本当に貴重なことで,滅多にないんですよ。

4Gamer:
 人気が出すぎて,男性か女性か発表しづらくなってしまったと。確かに,鉄拳のイラストは,ほかの格闘ゲームと比べると圧倒的に少ない気がしますね。

原田氏:
 そうなんだよ! 雑誌とかみても,鉄拳は物凄い量の攻略記事が載ってるのに,イラストコーナーには鉄拳のイラストが1枚もない。だけど攻略記事が1ページもないタイトルのキャライラストはイラストコーナーに載ってるんです。これは一体どういうことだと(笑)。だから,そういう意味でも,レオは貴重なキャラクターです。

4Gamer:
 じゃあ,今回のカスタマイズでレオの女装(?)が見られるなんてことは……。

原田氏:
 あ,それはないです,今のところは(笑)。あくまで性別不詳ということにしておいてください(笑)。

4Gamer:
 うう,分かりました。あとは……何人(匹)か出ていないキャラクターもいますが。

画像集#005のサムネイル/鉄拳が目指すアクションゲームの究極とは――本日稼働開始の「鉄拳TAG TOURNAMENT2」。新宿平八こと原田Pが語る格闘ゲーム,その哲学
原田氏:
 いや,本当は全部出したいんですよ! せっかくの「お祭り」というテーマなんで,お祭りに参加できないキャラがいるというのはかわいそうじゃないですか。だから,これはまだ先の話になると思うのですが……大きなバージョンアップの際に,可能であればキャラクターを増やしたいと思っています。

4Gamer:
 それは「鉄拳6」が「鉄拳6BR」になったときのような?

原田氏:
 そうですね。その理由はいくつかあって,一つはもちろん要望すごく大きいってこと。もう一つはさっきとは逆の話になるんですが,コンパチキャラを個性化したことによって,プレイヤーは本当に2キャラを覚えなくてはならなくなってしまったからです。

4Gamer:
 ああ,なるほど。ニーナアンナとか,もう別のキャラになってますもんね。

原田氏:
 そうなんです。パンダとか,エディクリスティとかあえて分けている理由もそこにあって。だからもう一体くらいは,完全にコンパチではないですが,覚えやすいキャラクターを用意してあげたい,というのはありますね。

4Gamer:
 ちなみに,オススメのキャラクターとかはありますか? 44キャラもいると,とくに初心者はどのキャラを使っていいものか,悩んでしまうと思うのですが。

原田氏:
 鉄拳を初めて触る人にオススメしたいのは,やっぱりさっきのエディクリスティのカポエラコンビですね。レバーとボタンを適当に触っているだけでもコンボが入るので,面白いと思います。あと簡単で覚えやすいパンダも。それから初心者ではなく玄人の人には,ぜひ三島家を使ってみてほしいですね。

4Gamer:
 その理由は?

原田氏:
 TAG2だと,やっぱりタッグアサルトで交代して,技を繋いでいくのが重要じゃないすか。三島家なら,そこで風神拳を狙えます。鉄拳6では「風神拳が当て辛い」という声が多かったんですが,確実に風神拳を当てられる場面ができたことで,面白さが倍増すると思うんですよ。三島の人間はいわゆる「タッグレイジ」状態になりにくいという欠点もあるけど,今まで三島家を使うのを避けていた人には,ぜひ一度触ってみてもらいたいですね。

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