このゲームの読者の評価
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このFFがダメというなら歴代全てのFFが否定されてしまう 90 - 投稿者:しるばー(男性/30代)
- 投稿日:2011/12/24
- 良い点
- ・他の最新ゲームとは違うアプローチの美麗グラフィック
他の高品質グラフィックのゲームが写実的なグラフィックを目指したものに対し
光の美しさが際立つ。エフェクト類は世界レベルで見てやはり見事。
そして今回は水の表現が非常に細かく美しい。
新都アカデミア(AF400)のグラフィックは一見の価値有り。
FFとして当然かもしれないが、海外勢が日本のプレイヤーを驚かせている現在、
当然かもしれない部分もしっかり賞賛すべきと思う。
何年もの長い間海外製ゲームをそれなりの数遊んできたつもりだが、
このグラフィック技術は日本でしか見た事が無い。
・他の追随を許さない完成度の戦闘システム
すでに前作で他には類を見ない戦闘システムが評価されていたが
今回はそこにモンスターを組み合わせてきており、これが非常に良く出来ている。
成長はアイテムによるものを採用しており、多くのモンスターを育成する手間が少ない仕組みといえる。
そして成長させたモンスター3匹を組み合わせて「3人目のPTメンバー作る」というのが
特徴的なシステムであり、これによる戦略性が富んでいることを考えると成功とみて良いかと思う。
戦闘バランスも非常に良好に感じている。ただし終始厳しい戦いだった前作と違い
今作では弱すぎず強すぎずで留まっている。これは育成に限界が設けられていないからに他ならない。
・リーダーが死亡しても即終了ではなくなった
前作は操作キャラ死亡でゲームオーバーになってしまったが、今回は戦闘中のリーダー交代が実装されており、
操作キャラが死亡しても交代するのでそのまま戦い続けられる。
ただし、モンスターを操作することは一切出来ないため、ノエルとセラ二人が死亡するとゲームオーバーとなる。
・個性を出せる育成システム
前作では成長というよりアンロックの要素が強かったクリスタリウムだが
今回はクリスタリウムの大きいクリスタルでCPを消費した際のロールの種類によって
伸びるステータスが変わる。物理攻撃タイプか魔法タイプか防御力タイプかを自由に選択できる。
さらにこの点は、モンスターでも同様であることも大きい。
・前作と打って変わって「いつものFF」らしいゲームプレイ
ヒストリアクロスで時空を行き来して旅をするのが今回のFFだが
前作のようにFPSの如く目標を辿るゲームでは無くなり、今回は探索を求められることが多い。
この探索も、ノーヒントで放り込まれたり一歩間違うと場違いに強い場所に入ってしまったりと
歴代FFのゲームプレイ感覚にすっかり戻った印象だった。
やりこみ要素もふんだんに用意されており、近年海外ゲームばかり遊んでいた身には懐かしいものすら感じる。
FFを20年以上全作遊んできた身としては「いつものFF」を遊んだ感覚である。
ストーリー、音楽については人によるところが大きいので総評にて。
悪い点に入る前にまず一言。
ゲームを通常エンドまでだがクリアした身としてはシステムの不親切さ等で困らされた事は一度も無かった。
スクエニの弱点であるカメラ操作も今回はよく調整されており使いにくいことは無かった。
ロードは悪い点にて書くヒストリアクロス以外の部分で長く待たされた事はイベントシーンを含めて無かったと感じている。
ただし、インストールしてプレイしているので
ディスクのみでは気になる部分が出てきてしまうかもしれない事を念のため書いておく。
必要最低限は実現されている事を明言しておきつつ悪い点に入っていく。 - 悪い点
- ・ヒストリアクロス突入時のロード
事前に開発陣より明言されていた事なので非難まではしないが
やはりここだけが長い。これ以外はほぼほとんどロードが無いか短いぐらいなので惜しいところである。
ヒストリアクロスは進行上よく利用するのでもう少し短いとありがたかった。
・やり直し可能なシステムが実現されてるにも関わらず分岐時の1度限りの設問
1度限りしか見られないライブトリガーは少々残念。
ヒストリアクロスのシステムで1周だけで全て解決できるようになっていればと思う。
・地図の高低差がわかりづらい
FF13から改善されていない点だが、今回は前作よりも高低差のある場所が多いため、
この点が際立ってしまったように感じる。
・敵出現時、狭い場所だとほぼ強制戦闘になる(場所によっては先制攻撃も間に合わない)
前作はシンボルエンカウントだったため狭い場所にはあまり敵がいなかったが
今作ではランダムでフィールドに出現し、そこで接触して戦闘開始するというシステムに変わり
場所によってはこういうことが起こりがちになった。
これで敵がまだ倒せない厄介な敵だった場合はリスタートしても逃げ切れないので死んでリスタートする形となる。
(注:戦闘中スタートボタンを押してリスタートした場合は敵出現時直前からスタート、死亡後のリスタートはフィールドからその敵が消滅する)
PS3版で溢れている欠点や悪評レビューと悪い点の数と比べると少なすぎるかもしれないが
他のプレイヤーが確実に感じられる欠点はこの数ぐらいしか感じる事は無かった。
また、良い点でも書いたとおりストーリー、音楽は人によるところが大きすぎるので
総評にて書くこととする。
これ以外の悪評をひり出そうとするとどうしてもストーリーなどの人によるところになってしまうためである。
また、360版独自の悪い点は恐らく無いはず。
(もし360版のみ発生するバグ等が発見されればこの限りではない。)
他の方がよく触れているシークレットエンドについては、まだ自分が見ていない事もあるが
それ以上に内容が単なる次回作予告ということなので、どんな内容であれコレをわざわざ悪い点に挙げるのは
根拠が無さ過ぎるため今後も挙げることは無いと思われる。 - 総評
- ストーリーに関して。
前作のストーリーの続編だが、前作をわざわざ1から遊ぶ必要があるかというとそれは必要無く思う。
もしネット上でよく揶揄される「ファルシのルシがコクーンにパージ」というレベルの認識しか無ければ、
プレイ前、もしくは都度タイトル画面の初心者の館を見てくれれば詰まることはないかと思う。
(個人的には公式サイト内のおさらいページ、もしくはロストレポートをオススメしたい)
時空超越系ストーリーで、主に時空変動による相違(パラドクス)が話の主軸である。
このパラドクスを解決していくことで主人公のセラとノエルが真実の歴史に戻していき、
その果てにあるものを見つけるのが大まかなストーリーである。
恐らく未プレイの方が気になるのは用語だらけのストーリーかどうかかと思うが
必要なのは「時間に対する理解」「時空モノではお決まりの知識」ぐらいで
これ以外で難解な用語を突き付けられる事はほとんど無かった。
後者の知識は、他タイトルで例えてしまい申し訳ないが
シュタインズゲートの理論部分がわかれば13-2のものはとても簡単なものしか出て来ないと思ってくれれば良い。
造語は格段に減ったため話の追いやすさはFFでも7以前レベルまでわかりやすくなったのではないかと思うが
他の方のレビューがわけわからんと一蹴してしまっている現状から鑑みると自分がたまたま理解できただけなのかもしれない。
(前作の設定を持って来なければいけない状況に限り前作の用語が多少出てくるが、前述の通りフォローは可能なレベル)
しかしその内容は、キャラが少ない分前作よりもずっと書き込まれているので追いやすく
更にストーリー自体は難解な要素が少ないときているので、
ストーリーの水準は間違いなく今回は高いと言わざるを得ないように感じた。
今回のストーリーでもよくわからない、いつもの悪いFF、13の悪夢再び、などと言われるんだと、
もしかしたらファイナルファンタジーで万人にウケる良いストーリーというのはもう実現できないのかもしれない。
他の方のレビューでは酷評されてるとしても、ここに一人このストーリーに大変感動させていただいた人間がいる事を留めておいていただけると幸いである。
矛盾、伏線回収ミスは特に無かったことを最後に付け加えておく。
音楽は、今回大きな特徴としてボーカル曲が非常に増えた事が挙げられる。
また作曲家に前作に参加した仲野順也氏に代わりFF11の水田直志氏が参加した。
担当曲も今作は水田氏が多目である。
その作風はFF11で発揮したものとはまた違う、かといってパラサイトイヴ2やブラッドオブバハムートとも違う
FF13-2独自の水田氏音楽を展開している。
(センス自体はFF11に近いといえるが、「疾走」「ラストハンター」「ユールのテーマ」といった曲はFF11では発揮されなかったセンスである)
前作から続投している浜渦正志氏、鈴木光人氏も今作でもその手腕を存分に発揮している。
特に鈴木光人氏は、今回ボーカル曲を多数担当しておりそのジャンルも幅広い。
前からとても多才なコンポーザーだったが今回はその集大成といえそうだ。
浜渦正志氏は前半と終盤で担当曲が多いが、是非「女神の騎士」はよく聞き込んでおいてほしく思う。
ストーリー上とても意味のある音楽である。
総評の前に評価にあたっての前提を書いておくと
FFは全シリーズ(11はアルタナの神兵まで)プレイ済み
プレイ時間30時間程度、通常エンド到達、シークレットエンドはまだ未到達
グラフィックス面は良い点で書いた通り日本のみならず世界レベルで高水準をキープしていると言っていい出来である。
世界における「日本のやり方」の代表というべき素晴らしい出来だった。
サウンドはサントラを少々高い初回限定パッケージで買ったほどに
素晴らしい出来だったため5をつけさせていただいた。
快適さはシステム面で引っかかった部分が全く無く快適そのものだったと言いたいところだが
欠点があるにも関わらず5をつけるわけにもいかないので、ヒストリアクロスのロードを鑑み4とさせていただいた。
ストーリーは個人的に久しぶりの、本当に久しぶりの直球なファイナルファンタジーらしい感動をいただいたため星5にさせていただいた。
時空モノだったりSF要素があったりと何が直球のFFらしさだと反論したい方もいるだろうが
自分が言っている感動とは、その先のテーマの話である。
誰が何と言おうと、今回のストーリーで感動した人間が確実にここに一人いる事を強調しておきたい。
ボリュームだが、4点とさせていただいた。
歩き回れるエリアもまぁまぁ多くそのどれも広く、長く遊べる要素も多い事は確かなのだが
先程ベタ褒めさせていただいたメインストーリークリアまでが意外と早く終わってしまった感があるためである。
矛盾も伏線回収ミスも無いのでこれ以上長くする必要は無いかもしれないが、
もう少し長いのを想定していたのも事実なのでここまでとさせていただいた。
FFとしては平均的ではあるが。
もうFFは終わった、結局いつものFFだった、という落胆の声が何故か急激に増えているが
ここまで高水準なFFというのが一体コレ以前にいつ出たというのか疑問に思っている。
ワールドマップが無い、飛空艇を操縦できない、歴代FFで出来なかったことといえば
これぐらいではなかろうか。
何故このゲームがこんな評価を下されなければならないのか甚だ疑問である。
ここまでFFらしい要素をこれでもかと詰め、そしてそれをこうも綺麗にまとめあげて完成させていたとは
全くもって意外だった。
FFらしいゲームを求めていた人に文句無しに勧めたい1作であるとハッキリと書きたく思う。
これがFFじゃなかったら、一体今までのFFに「ファイナルファンタジーらしい」FFがあったというのか。
昨今のスクエニ不信、FF不信、FFの出しすぎで辟易した人による
まるでイベントシーンを全てスタートボタンでスキップしてしまってるのかというほど
安易で中身の無い批判が溢れている時期だが
これからのプレイヤーはどんなシリーズでどんな会社からでていようと
良いゲームぐらいは見極めてくれると信じつつ締めたいと思う。 - プレイ時間
- 20〜40時間
グラフィックス サウンド 快適さ/運営 熱中度/ストーリー ボリューム 5 4 5 5 4
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