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印刷2019/09/10 20:56

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コンパクトなだけじゃない「Xperia 5」の見どころ。ソフトウェアが進化し,ゲーマー向け機能「Game enhancer」も強化

 既報のとおり,ドイツ時間2019年9月6日,ソニーモバイルコミュニケーションズ(以下,ソニーモバイル)は,ドイツ・ベルリンで開催中の家電総合展示会「IFA 2019」において,Xperiaブランドの新型スマートフォン「Xperia 5」を世界市場に向けて発表した。
 本稿では,Xperia 5の実機展示と,メディア向けワークショップで公開された資料から,もう少し詳しい情報をお届けする。

Xperia 5の前面。上位モデルの「Xperia 1」と同じ,アスペクト比21:9の有機ELディスプレイが特徴だ。インカメラはベゼルにあるため,ノッチはない
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世界市場向け製品では,4色のカラーバリエーションを展開する。左から,ブラック,グレイ,ブルー,レッド。Xperia 5のプロモーションカラーはブルーになっている
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左側面。SIMとmicroSDを収納するトレイスロットを配置する
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右側面。左から,カメラボタン,[電源/スリープ]ボタン,指紋認証センサー,音量調節ボタンを配置
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Xperia 5はフラッグシップのXperia 1に続く,ミドルハイモデル


 XperiaブランドにおけるXperia 5の位置付けは,2019年夏モデルで登場したフラッグシップスマートフォンである「Xperia 1」と同じ上位の製品カテゴリに含まれる。

Xperia 5の位置づけ。Xperia 10やL3は国内では販売されていない
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 2019年2月にスペインのバルセロナで行われた「MWC19 Barcelona」でXperia 1などが発表となったときに,ソニーモバイル社長の岸田光哉氏は「日本市場では,(Xperia)1から10のレンジで勝負していく」と説明していたように,2019年のXperia 1からは,数字がグレードを示すように命名規則が変わっている。日本国内では未発売だが,海外市場向けでは,「Xperia 10」を販売しており,これはミドルレンジの製品となる。

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 既報のとおり,MWC19に合わせてソニーモバイルコミュニケーションズは,新型ハイエンドスマートフォン「Xperia 1」を世界市場に向けて発表した。本稿では,現地で行われた説明会でチェックしたモックアップの写真と合わせて,Xperia 1の見どころを簡単にまとめてみたい。

[2019/02/27 18:36]

 Xperia 5は,フラグシップであるXperia 1と,ミッドレンジのXperia 10の間で,ややXperia 1に近いミドルハイクラスの製品といえよう。
 余談だが,報道陣からは,Xperia 1に変わる次世代フラッグシップモデルの名称はどうなるのか? という質問もあったが「それはその時のお楽しみ」とのことで,すでに決まっているようだ。


Xperia 1に近いスペックながらコンパクトに


 初報でも触れたように,Xperia 5とXperia 1との違いは,ディスプレイサイズと解像度,本体サイズにある。Xperia 1は,6.5インチサイズで1644×3840ドットの有機ELパネルを搭載していたのに対して,Xperia 5は,6.1インチサイズで1080×2520ドットの有機ELパネルとなっている。

Xperia 5の主なスペック(※海外市場向けモデル)
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Xperia 1の特徴。これらの要素は解像度を除いて,ほぼXperia 5にも引き継がれた
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 6.1インチというパネルサイズは,対角では「iPhone XR」と同一で,一般的には大きい部類に入るだろう。しかし,iPhone XRの75.7mmという本体幅に対して,Xperia 5はアスペクト比21:9の縦長パネルを採用することで,本体幅68mmという持ちやすいサイズを実現しているのが見どころだ。

21:9という縦長アスペクト比は,例えば16:9のアスペクト比を採用するデバイスと比べて,より広い領域を表示でき,対応するゲームでは有利にゲームを展開できそうだ
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ゲーム向け機能「Game enhancer」に機能が追加


 ゲーマーとして気になるポイントを見ていこう。まずはスペックからだが,搭載SoC(System-on-a-Chip)は,Xperia 1と同じ「Snapdragon 855」を採用しており,メインメモリの容量も同じ6GBなので,性能面での差はそれほどないだろう。ただ,パネル解像度が1644×3840ドットから1080×2520ドットと下がったことで,描画負荷が減る可能性があるので,処理の重いゲームでは,プレイ時のフレームレートが向上することもあり得る。
 それに加えてXperia 5では,PlayStation 4(以下,PS4)用のゲームパッドであるDUALSHOCK 4への対応も特徴の1つであるという。ゲームパッド対応タイトルであれば,DUALSHOCK 4でゲームを操作できるうえ,Fortniteなどのマルチプラットフォームタイトルでは,PS4と同一のボタンやスティック割り当てでのプレイが可能とのことだ。

DUALSHOCK 4に対応。マルチプラットフォームゲームなら,PS4と同じボタン割り当てでゲームプレイがプレイ可能だ
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 Xperia 1でも搭載するゲーム向け機能「Game enhancer」(ゲームエンハンサー)も強化された。フォーカス(集中)モードでは,これまでもゲームプレイ中の通知表示を抑制できたが,Xperia 5の場合,新たに着信通知も非表示にできる。さらに,右側面にあるカメラボタンの無効化もできるようになった。
 これにより,ゲームプレイ中に電話がかかってきたり,うっかりカメラボタンを押してしまったりして,プレイが中断してしまうという事故を防げる。

Game enhancerの進化。黄色い文字が新たに追加された機能となる。電話の着信を含むあらゆる通知を非表示にすることができるようになった
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 ゲームプレイのシェア機能では,1秒あたり20コマのスクリーンショットが撮影できる「スクリーンショットバースト」や,ボイスチェンジャー機能などが追加となった。デバイス単体でゲームプレイ動画の実況配信に向けた撮影がしやすくなっている。

「スクリーンショットバースト」。プレイ中に最大20コマ/秒のスクリーンショットが連続撮影できる。また連続撮影したスクリーンショットからgifアニメも作成可能だ
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 これらの機能を拡張したGame enhancerは,Xperia 5にプリインストールした状態で提供される。なお,既存のXperia 1に搭載するGame enhancerにアップデートを提供するかどうかは,現時点では未定とのことだ。


カメラはXperia 1同様に三眼式
ソフトウェアの強化で動体に対するフォーカス性能が向上


 カメラはXperia 1と同じく三眼式となっている。焦点距離は,標準レンズが26mm(35mmフィルム換算,以下同)で,望遠レンズが52mm,広角レンズ16mmという構成だ。ちなみに,Xperia 1では背面中央にアウトカメラが縦に並んでいたが,Xperia 5では背面左上に並ぶ配置となった。
 なお,Xperia 5のカメラモジュールは,モジュール内にメモリを組み込んだメモリ積層型ではないため,スーパースロー撮影は,Xperia 1の最大960fpsから,最大120fpsにスペックダウンしている。

三眼式のカメラ機能。画素数や焦点距離,開放F値などはXperia 1と同一だ。ただし,カメラモジュールの違いで,カメラの位置や一部機能に違いがある
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 一方,カメラのソフトウェアは,AI処理を中心に最適化を進めたそうで,動く被写体に対するフォーカス性能が向上したほか,写真撮影時と撮影後にフォーカスのブレや指の写り込み,手ブレなどを指摘するアドバイス機能を追加した。また,動画撮影機能「Cinema Pro」では,調整可能な設定項目が増えている。

内部の演算処理を最適化して,動く被写体に対するAF,AE追従性能が向上した
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撮影時に指の写り込みや,フォーカスのズレなどを警告。撮影後は,ポートレート撮影で目が閉じていたり,被写体がブレていたりする場合に撮影ミスを指摘する
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Cinema Proにも,設定可能な項目が追加された
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 そのほかに通信面では,深層学習を活用した「スマートコネクティビティ」機能を新たに搭載した。この機能は,Wi-Fiの電波強度を分析して,Wi-Fi接続が不安定な場合,LTEなどのモバイルネットワークに自動で切り替えるという。

匿名化されたモバイル通信接続やWi-Fi接続の深層学習をもとに,接続先のスムーズな切り替えを行う。これまでに蓄積されたデータを用いるので,個々の端末で最適化されるような情報ではなく,一元化されたデータを随時更新する仕組みとなる
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 アスペクト比21:9の縦長有機ELパネルや,Snapdragon 855,三眼式カメラといったXperia 1の特徴を引き継いだXperia 5は,国内市場に登場すれば,注目を集めることになりそうだ。ディスプレイの解像度やカメラモジュールといった部分で,スペックダウンとなった部分はあるが,本体サイズの小型化という新たな魅力もある。
 2019年秋以降に,日本を含む各国でリリースする予定とのことだが,大手通信キャリアの2019年秋冬モデルとして登場する可能性が高いだろう。ゲーマーにとっても楽しみな端末となりそうだ。

ソニーモバイルのXperia製品情報ページ(英語)

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