インタビュー
「Tree of Savior」でビルドリセットを含む基礎バランス改善アップデートを5月31日に実施。何がどう変わるのかをプロジェクトマネージャーに聞いた
今回4Gamerでは,ToSのプロジェクトマネージャーを務めるネクソンの今濱隆一郎氏に,このアップデートの概要と改善点について聞いてみた。
各コンテンツを楽しめるキャラクターの範囲を広げるための変更と調整
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。5月31日に行われるアップデートは,ToSの基礎バランスを改善することを目的に行われるとのことですが,どういったものになるのでしょうか。
ToSは2015年末に韓国でサービスインし,日本でもすでに8か月ほどサービスを提供しています。したがって本来であれば,もう基礎バランスをどうこうしている時期ではありません。
ただ,大きくメスを入れなければ今後実装するコンテンツの内容にも大きく影響が出てしまうので,改めて土台をしっかりと構築しようということになりました。
4Gamer:
オープンβテスト当初から,戦闘バランスについては,クラス間の強弱や敵の強さについて様々な意見がありましたよね。今回はどのあたりに手が入るのでしょう。
今濱氏:
全部……でしょうか。順を追って話をしますと,ToSは多彩なクラスがあり,同じクラスでもビルドや装備の違い,ステータスの振り方によって,キャラクターごとに差が生じることを前提としています。
しかし,それに対してこれまで提供してきたコンテンツを楽しむためには,レベルやクラス,ビルドなどが特定の範囲内に収まっているキャラクターでなければならず,しかもその範囲がものすごく狭いという状況がありました。つまり新しいコンテンツを実装しても,それを楽しめるのはプレイヤー全体のわずか数%,多くても20%程度だったんです。
4Gamer:
実際,コンテンツへの参加を考えると,趣味に走ったビルドをする余裕はなかったですよね。
今濱氏:
開発チームからすると,数か月かけて新コンテンツを開発しても,少数のプレイヤーにしかリーチできず,そのうえ2週間程度で消費されてしまうという状態でした。
そうした問題を踏まえて議論した結果,各コンテンツを楽しめるキャラクターの範囲を広げようという方針になったんです。
4Gamer:
どのように範囲を広げるのでしょうか。
今濱氏:
例えばレベル200前後のキャラクター向けに作られたフリーフィールドは,従来だとレベル補正などの影響により,レベル190から210くらいまでのキャラクターでしか楽しめませんでした。
それを,レベル170や180のキャラクターでも装備を調えていれば何とか戦える,逆にレベル220や230でも何かしら得るものがあるといったように改善を加えます。これにより,今後は少々コアターゲットから外れているキャラクターを持つプレイヤーも,そのコンテンツに興味を持てるようになりますし,今後実装される新コンテンツが,多くのプレイヤーにリーチするようになるはずです。
4Gamer:
これまでのレベル補正は,ダメージも取得経験値もかなり極端でしたからね……。
今濱氏:
とくにダメージについては,レベル差によって攻撃力が縮小していき,最終的にはダメージがまったく通らなくなったり,あるいは力に10振ったり20振ったりするとボーナスで+3されるけれど,振ってみて初めて分かったりと,プレイヤーの目に見えない部分での補正が大きかったんですよね。
そのため,クラスのビルドやステータス振りなどが自由に見えるのに,本当に自由にやると,どうにも戦闘力の低いキャラクターになってしまいがちでした。
4Gamer:
しかもビルドやステータスのリセットが簡単にできないので,事前に最適解を調べてそれに従うという遊び方をしている人も多いかと思います。
今濱氏:
そこで今回のアップデートでは,各数値が見た目どおりの結果につながるような改善も施します。
具体的には,「ダメージ計算式」「スキル攻撃力」「ステータス影響力」「装備パラメータ」「超越」「モンスター」の6項目における調整です。
極端だったダメージ計算式が改善
4Gamer:
それでは,さっそくダメージ計算式の変更について教えてください。
今濱氏:
もともとの計算式は非常にシンプルで,自分の攻撃力から敵の防御力を引いて与ダメージの基準値を算出し,そこにバフや属性などの効果をかけて最終ダメージを算出するというものでした。これだと,常に適正レベルの狩り場で遊んでいる分にはスリリングなのですが,少しでも自分より格上の敵になるとまったく歯が立たなかったり,格下になると得られるものがなかったりします。
4Gamer:
先ほどおっしゃっていた,コアターゲットしか楽しめない状況ですね。
今濱氏:
具体的には,自分の攻撃力より敵の防御力が1でも上回っていた場合,与ダメージ基準値は1になります。それをバフなどで5倍にしようが10倍にしようが,もともとが1ですから微々たるダメージにしかなりません。
そこで「これではダメだ」と装備を強化して,今度は与ダメージ基準値が15になったとします。そうなると今度は,急に15×5や15×10のダメージが出て楽勝になるんです。これは逆も同じで,かなり痛かった敵の攻撃が少し装備を強化するだけで被ダメージが1になってしまいます。
4Gamer:
それでは新しい計算式ではどうなるのでしょうか。
今濱氏:
最初に自分の攻撃力にバフなどの効果をかけ,これを与ダメージ基準値とします。同じように敵の防御力も算出します。そして両者を比較し,その割合によって最終的な与ダメージを決定します。例えば自分の攻撃力が1000で敵の防御力が100なら与ダメージはほぼ1000ですが,両方とも1000なら互角なので与ダメージは300になる,といったイメージですね。
今濱氏:
また極端な例ですが,自分の攻撃力が1000で敵の防御力が5000なら,与ダメージは200になってしまうかもしれませんが,今までのように1しか出ないということはありません。逆に敵の防御力に対し,自分の攻撃力がものすごく高かった場合に,極端に大きな数値の与ダメージが出ることもありません。これは対数関数を使ったlogスケール方式の計算式で実現しています。
今濱氏:
こうしたlogスケール方式は,多くのMMORPGや「やりこみ型」のコンシューマゲームのダメージ計算に採用されているものです。
今後は,攻撃力と防御力をむやみに上げるよりも「必要最低限を確保すること」が重要になります。自分なりに「これだけダメージを与えられたらOK」「これだけ防御力があればカバーできる」というラインを決め,その上で攻撃力を伸ばすのか,クリティカル率を伸ばすのか,それとも持続力や防御力を伸ばすのかをプレイヤーが考え,ビルドを決めていくこととなるでしょう。またステータス振りも,何も考えずに敏捷だけに振っていればいい,体力だけに振っていればいいということはなくなります。
4Gamer:
いろんなステータスに振ったほうが強くなりやすいのでしょうか。
今濱氏:
どのクラスも1つ2つ不要なステータスがありますよね。たとえば戦士系なら知能はほぼ必要ありません。
あくまでもテスト段階における私個人の見解ですが,そうした不要なものを除く4つ,または3つのステータスにポイントを均等に割り振るだけでも,結構強いキャラクターになります。迷ったら,この均等振りを思い出してみてください。
スキル攻撃力の固定値を廃止
4Gamer:
スキル攻撃力の変更についても教えてください。
今濱氏:
まずスキル攻撃力の変更は,ダメージ計算式が変わったことに伴うものです。従来のスキル攻撃力は固定値となっており,主に加算と減算で計算できるようになっていました。そのためランク8のスキルを覚えただけで攻撃力が数千になり,素手でも高いダメージが出せましたし,ランクの低いスキルであっても多段ヒットするのであれば,装備を揃えると高ダメージを見込めるという,バランスを取るのが難しい状態でした。
4Gamer:
結果として,使えるスキルはかなり限られていましたよね。
今濱氏:
それを改善するため,スキル自体の攻撃力は一部の例外を除き廃止され,代わりに「スキル倍率」という概念が登場します。このスキル倍率を,ステータスと装備の性能を合計した数値に掛けて,ダメージ計算式に使われる攻撃力が算出されます。
これによって,低ランクスキルは攻撃力は低いけれども消費SPは少なく,高ランクスキルはその逆となり,どのランクのスキルも1SPあたりの攻撃力がほぼ同じになります。その状態で攻撃力を伸ばそうと考えるのであれば,自分自身のステータスを伸ばし,装備を強化していくほかありません。今までのように,ただレベルを上げてランクの高いクラスに転職し,攻撃力の高いスキルを習得すればいい,ということにはならないんです。
4Gamer:
似たような倍率のスキルが複数ある場合,スキルごとの特徴が失われたりはしませんか?
今濱氏:
先のダメージ計算式の変更により,今までのように1ダメージしか食らわないからポーションは不要という状況はなくなります。そのため,クールタイムとSPを管理しつつ,燃費のいいスキルを複数活用して火力を向上させ,要所で大ダメージの高ランクスキルを使うといった戦闘スタイルになっていくので,むしろさまざまなスキルを使い分ける局面が増えるはずです。
また,ポーションの仕様も一部変更し,プレイヤーが生産したものと商店で売っているもの,そして一部例外のものという3種類を併用できるようになっています。高ランクスキルを連続で使いたいときは,まとめて飲んでSPを回復して,それ以外は中ランク以下のスキルで戦うといった使い分けができるでしょう。
4Gamer:
戦闘にメリハリが生まれそうですね。
ステータスの調整では敏捷が大きく変更
4Gamer:
続いて,ステータス影響力の変更はどうでしょう。
今濱氏:
1つずつ説明していくと長くなってしまうのですが,中でも大きな変更は,クリティカルの発生と抵抗がステータス依存ではなく,装備とクラスごとの特性に影響されるようになることです。
4Gamer:
敏捷で上がるのがクリティカル攻撃力になってる! ステータスでクリティカル発生を引き上げることはできなくなるんですね。
今濱氏:
ええ。今後,与ダメージを上げたいのであれば,クリティカルを捨てて力に振って基本の攻撃力を上げていくか,装備などでクリティカル発生を確保した上で敏捷に振ってクリティカル攻撃力を上げていくかのいずれかになります。
また敏捷は,通常攻撃と一部のスキルの攻撃速度にも影響します。
4Gamer:
手数が増えることで,クリティカル発生回数が増える可能性もあるわけですね。ダメージ計算式もスキルも変わるとなると,力と敏捷のどちらがダメージを出せるようになるのか気になります。
今濱氏:
やはりそこは気になりますよね。テストサーバーで力極振りと敏捷極振りでどんな結果が出るか,モンクのスキル「双鎖功」を使って実測してきましたので,ぜひ参考にしてください。
敏捷極振りではクリティカル時の与ダメージが目立ちますが,それ以外はパッとしません。一方,力極振りはレベル270武器を1つ装備したくらいの強さになりますので,安定したダメージが見込めます。
今濱氏:
ただ,敏捷極振りは手数が増えます。具体的には今のレベルキャップのレベル330だと,攻撃速度が約1.3倍になるので,それを加味すると敏捷極振りのほうが1秒あたりの与ダメージは大きいですね。加えて敏捷を上げた場合,回避が上がるという利点もあります。
4Gamer:
クリティカル発生が上がらないとなると,敏捷が微妙になるかと思ったんですが,そんなことはなさそうです。
今濱氏:
まとめると,敏捷型はクリティカルが目立ち,攻撃速度も速いですが,その反面クリティカル頼みという部分が強いです。クリティカル抵抗の高い格上の敵や,防御力の高い敵を相手にする場合,敏捷型は十分な力を発揮できませんから,力型のほうが有利になるでしょう。したがって,どういうプレイがしたいのかによって,ステータス振りを考えることになります。ある意味,ゲームとして正しいあり方になった感じでしょうか。
今濱氏:
もう1つ,参考としてバフスキルの効果も測定してみました。今回の改善により,バフスキルもその多くは術者のステータスの数値によって効果が変動します。そこで精神極振りのモンクにバフスキル「ブレッシング」をかけた状態で試してみたところ,そこそこいい与ダメージが出ました。
もちろん敏捷型や力型にブレッシングをかければ,もっとダメージを与えられますけれども,この結果を見ると,どんなビルドでもそれぞれの戦い方があって,面白い仕上がりになっているといえるのではないでしょうか。
防具の装備パラメータが分かりやすく
4Gamer:
装備パラメータの変更についてはいかがでしょう。
今濱氏:
防具に魔法防御力が加わり,さらに「プレート」「レザー」「クロース」という分類のイメージに合わせた特徴付けが行われます。プレートは物理防御力重視,レザーは攻撃型オプション重視,クロースは魔法防御力重視という感じです。最初は少し戸惑うかもしれませんが,基本的な防具の価値は変わらず,新しい基準が加わったイメージなので,これまでと同じ装備をそのまま使えます。
4Gamer:
基準が変わって無価値になった,ということは起こらないわけですね。
今濱氏:
はい。また今後登場する新装備は,新しい基準に沿ったものとなります。
新たなダメージ計算式に合わせて超越の効果を変更
4Gamer:
それでは超越の変更についても教えてください。苦労して超越の段階を上げたプレイヤーは,相当気になる変更だと思うのですが。
今濱氏:
今回様々な点で変更を加えるにあたって,超越をそのままの仕様にしておくと大きな問題になる可能性がありました。そこで性能の向上率を新たに設定した上で,プレイヤー各自の超越段階もリセットします。もちろん,これまで超越のために消費した「祝福石」は,無駄にならない形ですべて還元します。
4Gamer:
新しい超越の性能向上率は,どうなっているのでしょうか。
今濱氏:
1段階ごとに20%付加で最大10段階ですから,付加される性能は最大200%,もともとの性能と合わせると300%の性能になります。
4Gamer:
これまでの最大650%と比べると,かなり下がっていますね……。
今濱氏:
数値自体は下がっているんですが,これまではスキル攻撃力3000に,超越の3000が加わって計6000という足し算だったんです。今回,スキル攻撃力がスキル倍率に変更されていますので,200%×スキル倍率といった掛け算になりますから,弱くなったわけではありません。
4Gamer:
実際,超越の効果は以前と比較して変わっているのでしょうか。
今濱氏:
同じ段階であれば,ほぼ変わりません。そもそも,超越の効果が高すぎてゲームバランスを悪くしているというご指摘もあるので,変わっていないというのは良し悪しがあるんですけれども……。
ただ今までよりは,超越以外の部分における装備の強化や,ステータスの振り方が総合的な強さに影響する割合が高くなります。従来であれば超越の影響度が圧倒的で,超越の段階を上げれば低レベルキャラクターだろうが低ランクスキルだろうが関係なく,大きなダメージを与えられました。しかし今後は,ステータスが低かったりスキルのランクが低かったりすると,超越の段階が高くてもそれほど大きなダメージは与えられません。
4Gamer:
超越は,段階を上げるために非常に時間がかかりますよね。そこに変更はないのでしょうか。
今濱氏:
根本的な解決方法ではないのですが,それを緩和するべく,実験的なアプローチをいくつか試みています。たとえば3月に実施したインゲームイベント「サクラの裏に潜む影」では,報酬としてランダムで「祝福された欠片」などの超越関連素材を提供しました。そのときは期間限定のイベントだからということで,それほど話題にならなかったのですが,今後は祝福石の入手チャンスが増えるような機会を作っていきたいですね。また,ゆくゆくは韓国同様に,新しいゲームバランスの影響を見つつ,祝福石の取引設定の検討なども考えています。
ソロ用とパーティ用のマップを明確に区別
4Gamer:
それでは基礎バランス改善の最後の項目となる,モンスターの調整についても説明をお願いします。
今濱氏:
最初のケッピーがいるエリアから,レベル330エリアに至るまで,すべて調整を入れます。単純に新しい計算式を適用しただけでなく,ストーリーに関わるフィールドは,どんなビルドのキャラクターでもソロで攻略可能となるよう,バランス調整をします。それでも,さすがにランク8向けのエリアだと,モンスターの体力は多めですけれども。
その代わり,ストーリーの進行と関係ないフリーダンジョンやミッションなどはパーティプレイ向けとなり,今まで以上にモンスターが強くなり,そのぶん獲得経験値が高くなったり,ドロップアイテムがよくなったりします。
4Gamer:
ソロ用とパーティプレイ用のマップが明確に分けられるわけですね。
今濱氏:
また一般モンスターのスキル使用にも変更が加わり,例えばスタンや暗闇,凍結などの特殊な状態異常系スキルを使わなくなります。
4Gamer:
それは助かりますね。集団で凍結スキルを重ねがけして死ぬまで動けないのは,さすがにどうかと思いましたし……。
今濱氏:
それと,各フィールドにはエリートモンスターと呼ばれる少し大きめのモンスターが登場するようになります。エリートモンスターは攻撃力が高く,かつこれまでのように凍結やノックバックなど特殊なスキルを繰り出してきます。もし見かけても,倒せる自信がない場合は逃げたほうがいいかもしれませんが,一般モンスターよりもいいアイテムや多めのゲーム内通貨をドロップするので,チャンスでもあります。
全体的に,モンスターの見た目こそ同じですけれども,ダメージ計算式の変更と合わせて戦闘バランスが大きく変わっていますので,「このモンスターに,これ以上突っ込んだら痛い目に遭う」みたいな部分は改めて確認してみてください。
新コンテンツと,基礎バランス変更に伴う補償
4Gamer:
今回のアップデートで,新コンテンツは実装されるのでしょうか。
今濱氏:
ランク8以降のキャラクターに向けたフリーダンジョンが実装されます。具体的には,適正レベル280の「ランシードの迷路」,適正レベル300の「バレアム駐屯地」,適正レベル320の「ミクマシュ寺院」の3つです。ミクマシュ寺院は,現状の実質的なエンドコンテンツになります。
これらのダンジョンでは,「未鑑定キューブ」を入手できます。ただ,これまでの未鑑定アイテムとは異なり,ダンジョン内のすべてのモンスターから低確率でドロップするんです。そして未鑑定キューブを開けると,そのダンジョン内で入手可能な未鑑定アイテムのいずれかをランダムで獲得できます。
4Gamer:
特定のモンスターが,特定の未鑑定アイテムをドロップすることは完全になくなるのでしょうか。
今濱氏:
そうです。これまでのように,特定のモンスターだけを狙って戦うのではなく,目に付いたモンスターを片っ端からなぎ倒していくのが,未鑑定アイテムを集める効率的な方法になるでしょう。
またこれらのフリーダンジョンは,経験値もゲーム内通貨も多めに獲得できるよう設定されていますから,未鑑定アイテムを狙う傍ら,経験値やお金を稼ぐつもりでプレイするといいのではないでしょうか。
4Gamer:
そのほか今回のアップデートで大きな要素はありますか?
今濱氏:
これだけゲームが大きく変わるのに,プレイヤーの皆さんのキャラクターはそのままというわけにはいきませんから,補償として「ビルドリセット」を行います。ビルドに失敗したと思っている人も,新しい仕様で最強を目指したいという人も,ぜひ活用してください。
4Gamer:
具体的には,どういう形式でビルドをリセットできるのでしょう。
今濱氏:
期間限定の専用イベントを用意しますので,イベントNPCに話しかけると1キャラクターにつき1日1回,「ステータス初期化ポーション(1日)」「スキル初期化ポーション(1日)」「ランク初期化券((1日)」の3つをもらえます。このうち前者二つは,以前からあるものと同じです。
ランク初期化券を使うと,レベルを維持したままクラスのランクが1になり,インベントリにランク2から初期化前のランクまでの「ランクカード」が支給されます。そのランクカードをランクの低い順から使っていくと,ランクごとのクラス転職の過程をなぞっていきます。例えばランク1のソードマンが2ランクカードを使うと,サークル1のレベル15になり,クラス転職ができる状態になるので,転職したいクラスを選択するという流れです。
4Gamer:
転職クエストはやり直しになるんですか?
今濱氏:
いえ,補償期間中は,転職クエストは免除になりますね。
4Gamer:
もう一度あのクエストをやるとなると,結構大変ですからね。安心しました。
今濱氏:
転職後は,クラスマスターのところに行くかどうか選択肢が出ます。どちらを選んでもいいのですが,行けばすぐに特性スキルを習得できます。
4Gamer:
これまで転職したことのないクラスでも,ランクカードを使った転職はできるのでしょうか。
今濱氏:
そこは大丈夫です。隠しクラスを除き,すべてのクラスが転職の選択肢に表示されます。
隠しクラスの場合は,前提クエストをクリアしているキャラクターのみ選択できます。前提クエストさえクリアしていれば,転職クエストはほかのクラス同様に免除されます。
4Gamer:
この機会に隠しクラスに転職したい場合は,該当するランクのランクカードを使う前に前提クエストをクリアしておく必要があると。
今濱氏:
そういうことです。そうやってランクカードを使って転職を繰り返して最後まで行くと,晴れてビルドリセット完了となります。
そして特性スキルに関しては,ランク初期化券を使った時点ですべて未習得状態に戻ります。また今後,特性スキルの習得にはゲーム内通貨に代わって「特性ポイント」が必要になります。したがって,これまで習得に使ったゲーム内通貨は,特性ポイントとして還元されるのでご安心ください。
4Gamer:
ちなみに還元分以外の特性ポイントは,どのように入手するのでしょうか。
今濱氏:
ゲーム内通貨と交換できます。逆に特性ポイントをゲーム内通貨にすることはできないので,ビルドリセットの結果によっては,特性ポイントが余ってしまう可能性もあります。そこは申し訳ないのですが,ご了承ください。
4Gamer:
分かりました。それにしても,今回のアップデートは,全体的に根本の部分からゲームが変わってしまうんですね。
今濱氏:
はい。5月31日で,ToSは新たに生まれ変わります。ここで土台がしっかり固まったら,今後は攻めるアップデートを重ねていきたいと考えておりますので,ぜひこの機会にいろいろ試して楽しんでいただきたいです。
4Gamer:
“新生”ToSに期待しています。本日はありがとうございました。
「Tree of Savior」公式サイト
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