このゲームの読者の評価
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初めてのパラドックスゲーム体験 90 - 投稿者:ゆっくりゲーマー(男性/40代)
- 投稿日:2013/01/22
- 良い点
- ・戦国の空気感を見事に体現しており、小さな判断ミスが文字通り命取りとなる大名の危うい立場とその様な状況下で下すべき判断が現代の実生活と全く異なることが体感できること。
・のんびりプレーできるゲームが好きな人や、ボタン連打より戦術を考えるのが好きな人には向いていること。(スーパー兵器を作って無双するのが好きな人には向かないかもしれない)
・シンプルすぎる戦闘システムであるにもかかわらず戦略により結果が劇的に変わるため面白いこと。また、コンピューター側のAIが最高に優秀なため、単純な戦闘システムがより引き立てられていること。
・内政においてもかなりシンプルなゲームシステムと「戦国の複雑な現実」が良くマッチさせられていて、良質な難易度を生み出していること。
・従来の陳腐化したキャラクターありきのゲームや、RTSの定石に従って如何に速く「開発」できるかというスピード競争のゲームでもないこと。騎馬兵は歩兵に強いといったような「兵隊の相性」がないことも逆に新鮮で楽しめる要因の一つとなりました。
・英語ができる人は英語版を安く買うと10ドル以下で遊べるため、コストパフォーマンスが最高によいこと。パラドックスゲームが初めての人は、少ない人でも20〜30時間、普通は40〜50時間以上遊べるのではないかと思います。
・バグが少ない上、win7 32bit + i5-2500k、グラフィックカードなしでも全く問題なく動くこと。(日本語版は英語版に比べて不安定な模様)
・外国のゲームであるため、当時の日本の国名や人物名などの再現性が気になると思いますが、一般人が驚くほど歴史上の戦国時代に忠実な仕上がりであること。
・ゲーム内の各種設定と「戦国の現実」が良くかみ合っていること。
・その他細かいシステム上の点(一つの領土に様々な地形データが設定されており、これによりどの「道」を移動するかも面白い要素になっている。当然、山が険しい地域は通行できないし、生産力の小さな地域に大軍を投入するとかなりのスピードで兵隊が消耗してしまう。また、それぞれの「国」が生産する貨幣の量はどこでも同じだが、領地ごとに面積が異なるため繁栄している地域とそうでない地域に前線との距離差が出て面白い。等) - 悪い点
- ・ゲームシステムの学習にかなりの時間がかかること。(10h+)恐らく、説明書を熟読しないと何をしていいか一切分からないほど日本のゲームと操作が異なる。ゲーム中の操作自体はそれほど多くない。
・アニメや一枚絵が出てくることを期待している人にとっては最悪なゲームとなること。
・パラドックスゲームの常連や歴史マニアの方には受けが悪いこと(新規のゲーマーには+要素)。(パラドックス社の他のゲームほどシステムに深みがない点が指摘されていたり、学者やクイズ王でないと知らなさそうな細かい史実にこだわる人には納得がいかないようです。)
・繰り返して遊びたくなる要素が少ないこと。(例えば、「複数の領地を有する大名でプレーする」→「単一の土地しか領有しない大名でプレーする」→「大名に仕える国人でプレーする」くらいしかない。これは、地域毎の特色があまりないため、ゲーム開始地域を色々変えてプレーする気にならないことが原因。)
・登場人物の挿絵が不人気で、不満な人がModを導入してこの挿絵をアニメ調のものに変えると素晴らしいゲームになったケースもあることから、「アニメキャラクタースーパーヒーローゲーム」型歴史ゲームが好きな人には向いていないかもしれないこと。
・インターフェースが良くないため、人物のデータを確認する際などに無駄な操作がかなり必要となる。 - 総評
- このゲームは、その企画からして日本の会社が制作している「キャラクター」ありきの戦国ゲームと異なる気がします。日本国外では戦国時代が有名なわけではないにもかからわず、パラドックスが「日本の戦国時代」をあえて選んだ理由の一つは単純に歴史シミュレーションゲームの題材として興味深い「時代背景」があったためだと感じました。
そして、このゲームのすごい点は、その時代の大名が感じていた「空気」を見事に再現できていることです。この戦国時代の「雰囲気」の見事な再現性は、戦国時代という時代についての認識を変えさせられるほどの仕上がりです。これは戦国時代のキャラクターなどの既成概念にとらわれず、戦国の勢力図の冷静な分析により実現した最高の結果といえると思います。
例えば、なぜ「百姓は生かさず殺さず」といわれるほど酷使しなければならないのか、戦のイメージが先行する戦国時代における「氏族間の関係」の重要性、「氏族内の人間関係」がどれだけ困難な問題であり得たかを痛感させるシステム、また、多くのゲームでは大国になれば後は敵を蹂躙して終わりとなる中で、「多数の国を取り纏めることの難しさ」をゲーム内のかなりシンプルなシステムで表現できていること。そしてこれらにより国土が大きくなるほど取り纏めるのが難しくなるため、飽きのこないゲーム体験を実現できていると思います。
欧米のゲームに抵抗がなく、新しいことに取組むことが好きな方にとって、パラドック社のゲームを始めて体験するのにうってつけのゲームだといえると思います。
また、このゲームをマスターすれば、操作性が似ていてさらに奥の深いといわれるパラドックスゲームの入口となり得ることです。未経験の方はぜひ「初めてのパラドックゲーム」を体験してみて下さい。 - プレイ時間
- 40〜60時間
グラフィックス サウンド 快適さ/運営 熱中度/ストーリー ボリューム 4 4 4 4 4
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