北米時間2018年10月30日,AMDは,Vega世代のノートPC向けGPU「
Radeon Pro Vega 20 」「
Radeon Pro Vega 16 」を発表した。発表時点において動作クロックなどスペックの詳細は明らかになっていないが,14nm FinFETプロセス技術を用いて製造され,オンパッケージでHBM2(High Bandwidth Memory 2」を搭載し,20基もしくは16基の演算ユニット(Next-Generation Compute Unit)を統合するプロセッサであることは確定している。
ノートPC向けRadeon Pro Vegaシリーズは最大で20基の演算ユニットを統合する
演算ユニット数が20基というのは,Radeon RX Vegaをオンパッケージで搭載するCPUとして話題を集めたKaby Lake-G世代のIntel製CPU,その下位モデルとなる「Core i7-8705G」と同じ。Kaby Lake-G世代では24基の演算ユニットを統合した「
Core i7-8809G 」も存在するので,それと比べるとGPUの規模は小さいことになる。
Raven Ridge世代の「
Ryzen Desktop Processor with Radeon Vega Graphics 」だと統合する演算ユニット数は最大11基であるため,それよりは大きな規模と言えるが,「仮にゲーム用途で使うのであれば期待できる性能はエントリーミドルクラス相当」という評価は動かないだろう。
AMDによると,Radeon Pro Vega 20およびRadeon Pro Vega 16は,新型「MacBook Pro」15インチモデルで11月下旬からBTOオプションとして選択可能になるそうだ。4Gamer読者がゲーム用途を前提にMacBook Proを選択するというのはあまりないと思われるが,そういうGPUが出てくることは押さえておきたい。
なお,今回の発表において「Pro」の付かないゲーマー向けモデルに関する公式な情報は出ていないのだが,AMDがYouTubeで発表に合わせて公開したムービーだと「
Radeon Vega Mobile 」の名が躍っていたりする。2018年1月の
CES 2018で予告されていた Radeon Vega Mobile単体GPU,そしてそれを搭載するノートPCの登場は,ことによると近い可能性がありそうだ。
Radeon Pro Vega 20&16に合わせてAMDが公開したムービー
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