「BLAZBLUE CONTINUUM SHIFT EXTEND」の新オープニングテーマ「蒼穹の光」 を歌う飛蘭さんに，楽曲にかける想いや収録時のエピソードについてインタビュー

クールかつセクシーなビジュアルイメージと，挑発的な旋律を華麗に歌い熟す歌唱スタイルを武器に，アニソン界の新たな“実力派歌姫”として活躍中の飛蘭さん。12月17日に発売される「BLAZBLUE CONTINUUM SHIFT EXTEND」では，新OP主題歌「蒼穹の光」を担当している。オフィシャルサイトは「こちら」

　アークシステムワークスは，12月17日にPlayStation 3 / Xbox 360 / PlayStation Vita向け対戦格闘アクション「BLAZBLUE CONTINUUM SHIFT EXTEND」を発売する。「BLAZBLUE」シリーズと言えば，つながりのいい連続攻撃を軸にしたテンポの良いアクション性や，ド派手な必殺技演出，奥深いストーリー，登場キャラクターに命を吹き込む豪華声優陣などなど，数多くの魅力を備えた作品だが，美麗なオープニングアニメーションや，そこに華を添えるオープニングテーマ曲も，毎回大きな注目を集めている。

　そこで今回は，「BLAZBLUE CONTINUUM SHIFT EXTEND」の新オープニングテーマ「蒼穹の光」を歌う飛蘭さんに，楽曲への想いや収録時のエピソードについてインタビュー。飛蘭さんのファンはもちろん，「BLAZBLUE」ファンもぜひ目を通してほしい。

「BLAZBLUE CONTINUUM SHIFT EXTEND」公式サイト

「BLAZBLUE」特有の言葉遣いや用語を，分かりやすい形で歌詞として表現

4Gamer：
　本日はよろしくお願いします。まず，アークシステムワークスから新オープニングテーマ曲の依頼が来たときの，率直な感想をお聞かせください。

飛蘭さん：
　これまで，「BLAZBLUE」のオープニングテーマはKOTOKOさんが歌われてきたので，すごく恐縮でした。これはすごいことになってしまったっていうか，背筋が「ピンッ！」ってなりましたね。あと，マネージャーが「BLAZBLUE」の大ファンだったので，事務所内がお祭り騒ぎになっていました（笑）。

4Gamer：
　「BLAZBLUE」は業界内にもファンが多いと聞きますよね。ところで飛蘭さん自身は，「BLAZBLUE」を実際にプレイされたことはありますか？

飛蘭さん：
　私はゲームをプレイすると，主人公になりきってしまう性格なんですね。なので，ゲームをすると息ができないくらい苦しくなるんです（笑）。

4Gamer：
　極度にのめり込んでしまうという感じですか。

飛蘭さん：
　そうですね。なので，今もゲームをプレイすることはするんですけど，本格的にプレイするのは小学生のときに諦めました（笑）。でも「BLAZBLUE」は当然知っていましたし，すごく人気のあるタイトルなので，お話がきたときは素直に嬉しかったですね。

4Gamer：
　今回，「蒼穹の光」では作詞もされていますが，歌詞を書くにあたって，とくに気を付けた部分などはありますか？

飛蘭さん：
　これまでKOTOKOさんが歌われていた楽曲の歌詞を見て，どういった部分に重点を置いているのかを勉強しました。また「BLAZBLUE」特有の言葉遣いや用語を，聴く側が理解しやすいような形で歌詞に乗せることを心がけましたね。

4Gamer：
　作品の世界観を取り入れつつ自分のカラーも出すとなると，かなり大変そうですね。

飛蘭さん：
　そうですね。「BLAZBLUE」の世界観だけに染まらずに，自分の色も出していかなければならないので，そこは色々と悩みました。ただ最終的に，私が歌えば無条件で“飛蘭の色”になるんじゃないかっていう考えに達したので，一度自分らしさのことは忘れて，「BLAZBLUE」の世界観を全面的に押し出すことに専念して，歌詞を書くようにしました。

4Gamer：
　確かに飛蘭さんの歌って，聴くとすぐに解るくらいの個性がありますよね。では，「歌詞のここに注目して聴いてほしい」といった部分はありますか？

飛蘭さん：
　タイトルにもある「蒼穹の光」にしてもそうなんですけど，全体的に青いイメージを意識しました。あと，「BLAZBLUE」が持つ孤独な戦いの雰囲気や，作品ならではの用語を織り交ぜつつ，「BLAZBLUE」を知らない人にもすんなりと歌詞の意味が伝わるように心がけました。ですので，そういった部分にも注目して歌を聴いてみらえると，より作品の世界に入り込めるのではないかと思います。

4Gamer：
　アークシステムワークス側から，「このキーワードを入れてくれ」といったオーダーはありましたか？

飛蘭さん：　
　「BLAZBLUE」の“BLUE”の部分を歌詞に入れることは，メーカーさんからのご要望ですでに決まっていました。ただ，その他の部分に関しては私のイメージで書いているので，用語をただ直球で盛り込むのではなく，もう少しふわっとした表現にして，初めての人でも解りやすいようにしています。

4Gamer：
　ということは，「BLAZBLUE」のファンの方も，飛蘭さんのファンの方も，どちらでも楽しめるような歌詞になっているということですね。

飛蘭さん：
　ええ，その通りです。

4Gamer：
　今回はElements Gardenの菊田大介さんが作曲をされていますが，最初に「蒼穹の光」の原曲を聴いたときはどんな印象を受けましたか？

飛蘭さん：
　出だしが重いサウンドから始まったので，最初は「かっこいいな」と思ったんですけど，途中でラップが入っていたりして，「面白い曲だな」と思いました。シンプルなんだけど重さがあるっていうか。ですので，とても歌いやすかったです。

4Gamer：
　今回の「蒼穹の光」を含め，飛蘭さんの曲ってかなりテンポの速い曲が多い印象ですけど，歌う際はやはり大変でしたか？

飛蘭さん：
　毎回毎回苦労しています（笑）。テンポが早くてメロディーラインが難しい曲を頑張って歌ったら，「これが歌えるならこっちもできるよね？」って，どんどん音数が増えていったこともありましたね。「蒼穹の光」は，シンプルで聴きやすい部分を残しつつ深みもあったりするので，そういう曲を歌えるというのは，自分の中でもすごく貴重な経験でした。

4Gamer：
　レコーディングに関してはいかがでしたか？

飛蘭さん：
　私は元々レコーディングにはあまり時間をかけるほうではないんですけど，「蒼穹の光」に関してはいつも以上にスムーズにいきましたね。

4Gamer：
　ちなみに飛蘭さんは，ゲームだけではなくアニメの主題歌も歌われていますが，アニメの曲とゲームの曲で，大きく異なるところはありますか？

飛蘭さん：
　自分の中では，とくにゲームとアニメという区切りを意識したことはないですね。ゲームだと，オープニングを見てプレイする際のモチベーションが上がると思いますし，アニメだったらオープニングのインパクトで本編を観てみようかなって気持ちになると思うんですね。
　私自身，先ほど（BLAZBLUE CONTINUUM SHIFT EXTENDの）オープニングを観させていただいた際は，すごくテンションが上がりましたし，アニメーションムービーと楽曲が交わることで，深みがさらに増したんじゃないかと思います。

4Gamer：
　ちなみに「蒼穹の光」は，いつくらいからライブのセットリストに組み込まれる予定なんでしょうか。

東京ゲームショウ2011でアークシステムワークスが開催した「ぶるらじＷ」公開録音で，蒼穹の光を初披露した飛蘭さん（関連記事）

飛蘭さん：
　東京ゲームショウ 2011で一度歌ってはいるんですが，次に歌う機会がいつになるかはまだ未定ですね。ただ，歌う機会は確実にありますので，期待していてほしいです。

4Gamer：
　東京ゲームショウでのライブは相当盛り上がりましたね。

飛蘭さん：
　その時はシークレットゲストで出させていただいて，さらに「蒼穹の光」が初披露だったのですごく緊張しました。私のファンの方ではなく，「BLAZBLUE」を愛してる方が大勢いらっしゃっていたので，「どうしよう！」って（笑）。でも皆さん温かく迎えてくれて，最後には声援もくださったので嬉しかったですね。

4Gamer：
　実際にゲームを起動し，飛蘭さんの歌声が聴ける日を楽しみにしています。それでは最後に，ファンの方へメッセージをお願いします。

飛蘭さん：
　今回作詞をさせていただくにあたって，「BLAZBLUE」のファンの方と，私のファンの方の両方が，この楽曲を聴いて楽しめるように心がけました。歌詞にはゲーム本編にもリンクする部分がありますので，その部分を探してもらって，「BLAZBLUE」という作品をさらに盛り上げていってほしいなと思います。よろしくお願いします。

4Gamer：
　ありがとうございました。

「BLAZBLUE CONTINUUM SHIFT EXTEND」公式サイト