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  • 発売日:2013/09/14
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「モンスターハンター4」は,今までどおりの手触りですべてがステップアップした作品に。プロデューサー 辻本良三氏とディレクター 藤岡 要氏へのインタビューを掲載
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印刷2013/09/14 00:13

インタビュー

「モンスターハンター4」は,今までどおりの手触りですべてがステップアップした作品に。プロデューサー 辻本良三氏とディレクター 藤岡 要氏へのインタビューを掲載

ストーリーとの関わりをとくに意識したゴア・マガラ

旧モンスター達の狩猟も高低差の対応で変わる


4Gamer:
 「MH4」のメインモンスターであるゴア・マガラについて,そのデザインコンセプトをあらためて教えてください。

画像集#051のサムネイル/「モンスターハンター4」は,今までどおりの手触りですべてがステップアップした作品に。プロデューサー 辻本良三氏とディレクター 藤岡 要氏へのインタビューを掲載
藤岡氏:
 メインモンスターは絶対ストーリーに関わってくるんですけど,今回はストーリーを重視したいという考えがありました。
 ゴア・マガラはストーリーとの関わりをとくに意識しているので,今までのメインモンスターよりすごく謎めいた風貌になっています。
 あえてパッと見ただけでは生態が理解しにくいデザインにしてあって,プレイしていくうちに「こいつは何をしているんだろう」「こいつがやっていることは何なんだろう」ということが少しずつ分かる展開になっています。
 目がなかったり,マントみたいに翼膜がたなびいていたりと,今までにないようなシルエットと雰囲気は,謎めいた雰囲気や禍々しさがありつつも格好良さも感じられる,ダークヒーローのようなイメージですね。

辻本氏:
 シルエットは分かりやすいですけど,今までのシリーズと比べると,メインモンスターとして出てくる割には,藤岡も言っていたようにダークな感じがありますよね。
 ユーザーさんは,今までとは違うメインモンスターだという印象を受けて,「どうなってるの?」という興味を持ってもらえるかもと思いましたね。

4Gamer:
 TGS 2012当時,初めてゴア・マガラを見たときは,何の説明もされなかったこともあって,すごく謎めいた印象を受けました。

藤岡氏:
 ストーリーに絡むこともあって,生態を語りにくいんですよね。ストーリーを遊んでもらえたら,「ああ,そういうことか」と分かってもらえると思いますので。

4Gamer:
 狩るという意味でも,かなり工夫しがいのあるモンスターになっているという印象を受けました。

画像集#052のサムネイル/「モンスターハンター4」は,今までどおりの手触りですべてがステップアップした作品に。プロデューサー 辻本良三氏とディレクター 藤岡 要氏へのインタビューを掲載
藤岡氏:
 ゴア・マガラは,目がないので鱗粉を振りまいて感知能力を高め,それがピークになると自ら狂竜化して本気を出してくるモンスターです。
 ゲーム性の面でも,鱗粉を避けて狂竜ウィルスが発症するのを抑えたり,逆に狂竜ウィルスを克服して自分の攻撃力を高めたりと,攻略のしがいがある仕上がりになっていると思います。
 今までのモンスターは,「攻撃を受けない」のが基本でしたけど,あえて攻撃を受けるという選択肢もゴア・マガラにはあるので,どんどん乗り越えていってもらえればと。

辻本氏:
 アグレッシブに行き過ぎて,それでオチるパターンもよくありますけど(笑)。

4Gamer:
 ちなみに,ストーリーはどのような感じで展開されるのですか?

バルバレ
画像集#061のサムネイル/「モンスターハンター4」は,今までどおりの手触りですべてがステップアップした作品に。プロデューサー 辻本良三氏とディレクター 藤岡 要氏へのインタビューを掲載
藤岡氏:
 今までのモンスターハンターと違って,ゲーム開始直後からいきなりイベントが始まるので,作品の世界観に一気に没入していける作りになっていると思います。
 「MH4」では,冒険というテーマでストーリーを描いています。キャラバンに雇われたハンターが,いろいろな村を訪れることで,ストーリーがどんどん進んでいきます。そこに別角度で関わってくる筆頭ハンターやゴア・マガラといった存在が入り交じっていくストーリーになっています。
 キャラクター達や,感情の変化をすごく感じてもらえる,今までにない仕上がりになっていますので,ぜひ楽しんでいただきたいです。

画像集#062のサムネイル/「モンスターハンター4」は,今までどおりの手触りですべてがステップアップした作品に。プロデューサー 辻本良三氏とディレクター 藤岡 要氏へのインタビューを掲載
ナグリ村
画像集#063のサムネイル/「モンスターハンター4」は,今までどおりの手触りですべてがステップアップした作品に。プロデューサー 辻本良三氏とディレクター 藤岡 要氏へのインタビューを掲載
チコ村

4Gamer:
 「MH4」に登場する新モンスターについて,一体ずつ質問していると時間が足りなくなってしまうので,ここではゲームを進めていくうえで,“壁”となって立ちはだかるモンスターを,お話できる範囲で教えてください。

藤岡氏:
 “先生”的なモンスターでいうとケチャワチャですね。序盤に出てきて,二重床の移動を多用してくるモンスターなので,ケチャワチャと関わっていると,二重床や高低差を体感できると思います。
 次の段階では,プレイヤーの装備が変わってくるタイミングで,テツカブラが出てきます。少し強くなったところでパワー勝負を仕掛けてくるモンスターなので,ここも1つの大きなポイントになるでしょう。
 それを乗り越えると,ガララアジャラとかザボアザギルとか,個性を持ったヤツらが出てくるので,それを乗り越えながら,ゴア・マガラに挑んでもらうという感じですね。

画像集#049のサムネイル/「モンスターハンター4」は,今までどおりの手触りですべてがステップアップした作品に。プロデューサー 辻本良三氏とディレクター 藤岡 要氏へのインタビューを掲載
ケチャワチャ
画像集#050のサムネイル/「モンスターハンター4」は,今までどおりの手触りですべてがステップアップした作品に。プロデューサー 辻本良三氏とディレクター 藤岡 要氏へのインタビューを掲載
テツカブラ
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ガララアジャラ
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ザボアザギル

4Gamer:
 新モンスターに関しては,公開されているほかにもいるのでしょうか。

藤岡氏:
 まあ,いろいろとね……(笑)。

4Gamer:
 では,少し話題を変えます(笑)。
 「MH4」では新モンスターだけでなく,過去のシリーズ作品からカムバックしたモンスターが数多くいますが,このタイミングであらためて登場させた理由を教えてください。

辻本氏:
 モンスターに関しては,そもそも新旧問わず豪華にいきましょうというのがあったんです。

藤岡氏:
 新しいモンスターをたくさん出したかったし,プレイヤーの方々に人気の高いモンスターも入れ込んでいって,盛り上げたいという考えがありました。
 また,今までのシリーズでは,平面という意味ではゲームの仕組み自体が一緒だったので,新しい行動を取るようになったとしても,新鮮味はだんだん薄れてしまいます。
 「MH3(トライ)」以前と以降では,モンスターをガラっと変えましたけど,そこにもう1回出すとなると,ちょっとマンネリ感も出てきてしまうことから,出すタイミングを失っていたんですね。
 ただ「MH4」では,高低差を作ったことで,プレイヤーがやれることもモンスターがしてくることも変化しました。モンスターへの関わり方が変化するので,むしろ旧モンスターを出すことでの変化を楽しんでもらえるんじゃないかと,自分達でも出してみたくなったんです。

4Gamer:
 旧モンスターの選抜は,何を基準にしたのでしょうか。

藤岡氏:
 序列に合わせたり,「久しぶりにこのモンスターで遊んでもらいたいね」といった理由から選んだものもありますが,人気があるモンスターはほぼ出そうという感じでしたね。

辻本氏:
 イャンクックは思い入れがありますし,人気も高く要望も多いので,出そうと思っていました。

藤岡氏:
 過去のモンスターもちょっとずつ様変わりしているんです。担当している人の思い入れで,どんどん変わっていってるモンスターもいますけど(笑)。

辻本氏:
 ベースは今までの印象を残しつつ,高低差の対応で変わった部分があるという感じですね。たとえばゲリョスなら,吐いた毒が地面の傾斜で高いところから低いところに流れていくというように。

藤岡氏:
 本来の性質はまったく変わらなくても,新しい地形に対するアクションやハンターの関わり方が変化しています。
 たとえば,フルフルのゲーム性に大きな変化がなくても,壁からジャンプ攻撃ができるというように,アグレッシブなアプローチで関われるようになる,そういう要素が随所に盛り込まれています。なので,旧モンスターでも新鮮に遊んでもらえるんじゃないかなと。

画像集#034のサムネイル/「モンスターハンター4」は,今までどおりの手触りですべてがステップアップした作品に。プロデューサー 辻本良三氏とディレクター 藤岡 要氏へのインタビューを掲載 画像集#035のサムネイル/「モンスターハンター4」は,今までどおりの手触りですべてがステップアップした作品に。プロデューサー 辻本良三氏とディレクター 藤岡 要氏へのインタビューを掲載

辻本氏:
 「MH3(トライ)G」でいえば,旧モンスターを復活させるなら,水中ならガノトトスだろうというのと同じですね。

藤岡氏:
 水中にいるときに討伐しても剥ぎ取りできましたし(笑)。

4Gamer:
 ちなみに,旧モンスターの素材から作れる装備は,過去作と同じデザインなのでしょうか。

藤岡氏:
 そうですね。そこはやはり,モンスターと装備のデザインは一対一で,ある程度ユーザーさんに浸透しているので,基本的に変えていません。
 そこが少し変化していくのが発掘装備ですね。今回登場しないモンスターの装備が入手できることもあるので,シリーズファンの方は,期待していただければと思います。
 モンスターハンターでは,シリーズを通して人気のあるデザインの防具があるんですけど,モンスターが出ないと装備も出せないという制限がありました。そういうところもちょっと変えてみたいと思って,発掘装備や素材交換など,入手できるルートを増やしてみました。

4Gamer:
 おお,それは楽しみです。

藤岡氏:
 ちなみに,発掘装備のベースは通常の防具と同じですが,ちょっと見た目が違っていたり,性能やスロット数が全然違ったり,装飾品がはめこまれていたりします。発掘装備でのお楽しみという新スキルもたくさんありますから,長く遊んでもらえたら嬉しいです。

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発掘装備のイメージイラスト
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通常装備と発掘装備の性能比較例
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発掘装備のイメージイラスト


ランダムに変化する「未知の樹海」をはじめとした色とりどりのフィールド


4Gamer:
 「MH4」のフィールドとしては,「遺跡平原」「地底洞窟」「原生林」「氷海」「地底火山」それから「未知の樹海」が公開されていますよね。これらのフィールドは,どのようなコンセプトで制作されたのでしょう。

遺跡平原
画像集#045のサムネイル/「モンスターハンター4」は,今までどおりの手触りですべてがステップアップした作品に。プロデューサー 辻本良三氏とディレクター 藤岡 要氏へのインタビューを掲載
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藤岡氏:
 遺跡平原は,「モンスターハンター4」で最初のフィールドです。一番長く遊ぶことになるので,ユーザーさんには,イメージが強く残るフィールドになると思います。
 開放感を重視したイメージなので,バーンと開けた場所という印象から,ちょっとずつ深い所に入っていくと,段差が大きくなったりモンスターの巣があったりというように,「MH4」の特徴となる要素をバランスよく内包した形にしています。
 地底洞窟は,それとは対照的に,どんどん深い位置に入っていく,高低差を自由に作れたことを生かしたステージですね。

4Gamer:
 なるほど。

地底洞窟
画像集#047のサムネイル/「モンスターハンター4」は,今までどおりの手触りですべてがステップアップした作品に。プロデューサー 辻本良三氏とディレクター 藤岡 要氏へのインタビューを掲載 画像集#048のサムネイル/「モンスターハンター4」は,今までどおりの手触りですべてがステップアップした作品に。プロデューサー 辻本良三氏とディレクター 藤岡 要氏へのインタビューを掲載

原生林
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藤岡氏:
 原生林は,今まで見たこともないような森や湿地ができないか,というところから考えたフィールドです。巨大な竜骨を苗床に森ができていて,その周りは湿地という,生命感溢れる感じにして,「あの骨はなんだろう」と,ユーザーさんがワクワクするようなイメージをかき立てることを狙っています。
 氷海は,寒い地域に生息するモンスターのためのフィールドです。フルフルを出そうというアイデアもあったので,壁のある洞窟を作ったり,広い傾斜のあるエリアがあったり,天井につららがあってそこを利用できたりと,ほかのフィールドにはないものを意識して用意しました。
 地底火山は,火山が噴火してマグマが溢れたときの地底洞窟のもう一つの顔となるフィールドです。火山が活性化したときだけ出てくるモンスターがいるというように,差別化をしています。

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氷海
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地底火山

4Gamer:
 未知の樹海は,ほかのフィールドとはちょっと違うんですよね。

藤岡氏:
 エリアがランダムで組み合わさったフィールドなので,誰も足を踏み入れたことがない未開拓の場所として「未知の樹海」にしたんです。これはもともと,ユーザーさんのコミュニケーションツールとして作りたかった,自分だけのクエストを人と交換する「ギルドクエスト」がきっかけで生まれたものです。

未知の樹海では,同じようなマップでも地形が異なる場合がある
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ギルドクエスト
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4Gamer:
 未知の樹海は,時間も力尽きる回数も,普通のクエストのような制限がないという,「MH3(トライ)」「MH3(トライ)G」におけるモガの森のような場所でもあるんですよね。

イャンクック
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藤岡氏:
 そうですね。それから,ランダムで性能が変わる発掘装備を手に入れられますし,イャンクックのように,未知の樹海にしか登場しないモンスターもいます。

4Gamer:
 フィールドでは,壁が崩れたり傾斜ができたりする地形変化の要素がありますが,そのほかにもありますか?

藤岡氏:
 まだ公開していないフィールドもあるので,楽しみにしていてほしいです。

4Gamer:
 そういえば,イベントバージョンをプレイしたときには気づかなかったのですが,「MH4」では視点が段階式からフリーカメラに変更されていますよね。

藤岡氏:
 カメラは違和感なく見てもらえるのが一番なので,気づかれないほうが馴染んでもらえているのかなと思いますね。実は,かなり細かいところまで手を入れています。

辻本氏:
 カメラ視点は,TGS 2012の直前までガリガリいじってましたね。

藤岡氏:
 最初に高低差とか傾斜を作った段階で,これは絶対フリーカメラじゃないとダメだと思うくらい,今までの段階式カメラ視点は完全に相性が悪いものになってしまったんです。
 プレイヤーとモンスターの動きを高低差や傾斜にある程度対応させた段階で,カメラ視点の操作量が異常に増えてしまったので,カメラ視点にかなりテコ入れをしないと,ストレスになるなと。
 そこからちょっとずつ手を加えていって,補正が入ったりターゲットカメラが入ったりして,ようやく今の形に落ち着いた感じですね。

辻本氏:
 カメラの可動範囲も,今までより上までいけるようになっています。それから,カメラリセットをしたときに,デフォルトの位置がどの高さになるかというポジジョンは,今までより少し高めになっているんですよ。もちろん,オプションで変えることもできます。

藤岡氏:
 遊んでいる人を見るとだいたい,クエストが始まったらカメラ視点を1段階上にぴゅっと上げるんですよね。それなら,もうそっちがデフォルト位置でいいんじゃないかなと(笑)。

辻本氏:
 「MH4」の遺跡平原は最初が見下ろす地形になっているので,カメラ視点が低い位置だと上げたくなってしまうんですね。僕もデフォルトの1段階上が基本だったので,変わったときには「やった!」と思いました(笑)。


オトモアイルーの要素もさらに充実。「トレンド」次第で行動や能力が大きく変化


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4Gamer:
 オトモアイルーについてですが,「ノラオトモ」をスカウトする「サブオトモ」と違って,「メインオトモ」は固定のパートナーなんですよね。自分でキャラメイクができるのは嬉しいのですが,クエストやモンスターによって連れて行くオトモアイルーの選択の幅が狭くならないか心配なのですが……。

藤岡氏:
 今回のオトモアイルーには,「トレンド」というステータスがあるのですが,メインオトモのトレンドは,レギュラーオトモに設定したオトモアイルーの組み合わせで変化するんです。
 レギュラーに設定したオトモアイルーのトレンド次第で行動や能力が大きく変わりますし,大型狙い・小型狙いといったターゲット傾向は,オトモの頭装備で変わります。
 また,2匹のオトモアイルーが出す「ネコ式火竜車」とか「ネコ式突撃隊」といった合体技も,サブオトモの種類で変わるので,組み合わせを選択する楽しさは増えていると思います。いろいろと組み合わせながら遊んでもらえたら嬉しいですね。

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4Gamer:
 ノラオトモをフィールドでスカウトするということは,出会うのはクエスト中になりますよね。ノラオトモはその場でスカウトできるのでしょうか? 

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藤岡氏:
 基本的には,クエストをクリアしたときのリザルト画面で雇用するかどうか決めることになります。

4Gamer:
 ということは,クエストリタイアになったら雇用できないんですか?

藤岡氏:
 そうですね。ただ,今回はクエストにサブターゲットもありますから,そちらを達成して早めに切り上げることはできます。また,ノラオトモは未知の樹海にも出てきます。未知の樹海から拠点に戻るのはいつでもできますから,そちらでどんどん雇用してもらえればと。

辻本氏:
 そのほかにも,すれちがい通信で人からもらえたり,配信されるオトモアイルーもいたりしますから,雇用できないようなことはないと思います。

4Gamer:
 今回は,オトモ装備もかなりのバリエーションで,デザインもかっとんでいますね。

辻本氏:
 数はかなりありますね。デザインは,モンスターに紐付いてはいるけど,何か分からないくらい自由な感じです(笑)。

藤岡氏:
 「このモンスターから作る装備なら,こういう形でも面白いかな……」みたいなものが多くて,「これオトモなの?」っていう変わったものまでありますね。

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4Gamer:
 オトモアイルーの装備は,「モンスターハンターポータブル 3rd」と同じように,ハンターの装備を作った端材から作る形なのでしょうか。

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画像集#018のサムネイル/「モンスターハンター4」は,今までどおりの手触りですべてがステップアップした作品に。プロデューサー 辻本良三氏とディレクター 藤岡 要氏へのインタビューを掲載
藤岡氏:
 今回は別枠で,「モンニャン隊」のクエストで入手した素材からオトモ装備を作る形になります。
 直接モンニャン隊のクエストに指示を出しながら遊ぶミニゲームの形や,メニューからモンニャン隊を出発させて,ハンターがクエストから戻ってきたときに報酬をもらうなど,個々のプレイスタイルに応じてプレイしてもらえればと考えています。
 ミニゲームはすごくシンプルなものですが,「ああ,ティガレックスに出会っていたんだ」というように,彼らの頑張りがより分かるようになっています(笑)。

画像集#015のサムネイル/「モンスターハンター4」は,今までどおりの手触りですべてがステップアップした作品に。プロデューサー 辻本良三氏とディレクター 藤岡 要氏へのインタビューを掲載 画像集#016のサムネイル/「モンスターハンター4」は,今までどおりの手触りですべてがステップアップした作品に。プロデューサー 辻本良三氏とディレクター 藤岡 要氏へのインタビューを掲載

4Gamer:
 時間も残り少なくなってきましたので,最後に読者に向けてメッセージをお願いします。

藤岡氏:
 今回,すべての要素を語りきれないくらいのボリュームになって,いろんな要素をいろんな角度で遊んでもらえるものにできたんじゃないかと思っています。
 アクションに関しては,今までのモンスターハンターを遊んできた人と遊んだことがない人で,取っつき方が変わるような気がしています。
 今までモンスターハンターをやってきた人達は,今までどおりのプレイスタイルから入るでしょうし,初めてモンスターハンターシリーズを遊ぶ人は,躊躇なくやれるところからやっていくでしょう。そういう人達が混ざり合ったときに,次のプレイスタイルが生まれるかもしれないと期待しています。
 ユーザーの皆さんには思い思いに遊んでほしいですし,それがどうなっていくかというのを,僕達は楽しみにしています。端から端まで,一緒に楽しめたら嬉しいです。

辻本氏:
 「モンスターハンター4」では,アクション部分のステップアップのために高低差を入れました。シングルモード,ギルドクエスト,コミュニケーション要素など,すべてをパワーアップさせて,1ステップ上の作品を作りました。
 こう言うと「操作が複雑になって,難しくなったんじゃないか」と感じる人もいるかもしれませんが,それは絶対にしていませんのでご安心ください。それを守ったうえで,ステップアップしていることは絶対にお約束できます。1回プレイして味わってもらえれば,安心してもらう部分と,新しく入ったことでワクワクする部分の融合を感じてもらえると思います。
 あと2013年10月20日から,2年ぶりに全国5都市で「モンスターハンターフェスタ」を開催します。シリーズ未経験の方は知らないかもしれませんが,無料で入場できる気軽なイベントなので,ぜひ会場に足を運んでみてください。よろしくお願いします。

4Gamer:
 本日はありがとうございました。


 「モンスターハンター4」は,今や国民的アクションゲームといえるシリーズの最新作だ。インタビューを最後まで読んでもらえたなら,本作がとことんこだわり抜いて制作されたことがよく分かっていただけたと思う。
 記事内で,まだ発表されていない要素があるという話題から推測できると思うが,本作のボリュームはまだまだこんなものではない。実際,筆者も質問したいことがもっとあったのだが,時間の都合で聞けなかったこともあったほどなのだ。
 これまで,イベントなどで本作のイベントバージョンをプレイした人なら分かってもらえると思うが,辻本氏と藤岡氏が話していたとおり,手触りはシリーズの従来作品と変わらずに,もっとも大事な部分であるアクションがより気持ちよくプレイできるよう進化しているのだ。本作が気になっているという人は,ステップアップした最新作をぜひ手に取ってみてほしい。

「モンスターハンター4」公式サイト


  • 関連タイトル:

    モンスターハンター4

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