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恐怖ギミックの数々が密閉空間で襲いかかる。全身で恐怖を感じるガンシューティング「DARK ESCAPE 3D」を体験会で遊んできた
今回の出展作の目玉となるタイトルは,「ガンダムVS.」シリーズ最新作となる「機動戦士ガンダム エクストリームバーサス フルブースト」(2012年春稼働予定)と,新作“全身体感3Dホラーガンゲーム”「DARK ESCAPE 3D」(2012年7月稼働予定)の2作品。前者については,後日あらためて内容の詳細をお伝えする予定なので,今回は「DARK ESCAPE 3D」についてのレポートをお届けしよう。
近年の流行といえるシアター型の筐体を採用した同作は,ゾンビや不気味な化物たちがうごめく孤島からの脱出を目指しながら,思う存分恐怖が楽しめるというホラーガンシューティングゲーム。1〜2人プレイに対応しており,プレイヤーはカーテンで仕切られた密閉空間でシートに腰掛け,操縦桿のような形のレバーを両手で握って照準を合わせていくというスタイルになる。
本作最大の特徴は,ホラーシーンを最大限に演出する“恐怖ギミック”によって楽しめる,恐怖体験の数々だ。
中でも個性的なのが“ビビリ検知”システム。銃のグリップ部分にはプレイヤーの心拍数を検知するセンサーが付いており,各プレイヤーの心拍数が画面上に表示され、ビビッた回数がカウントされる。ゲームの進行に直接関係があるわけではないようだが,ステージの最後にビビッた回数が発表されることもあり,2人で遊ぶアーケードでのプレイシーンを考えると,かなり盛り上がる要素だろう。
またプレイヤーが腰掛けるシートが激しく振動したり,プレイヤーの顔や首元にエアーが吹きつけられたりなど,視覚や聴覚以外で体感する仕掛けも用意されている。そのほかにもメガネを使った3D立体視対応や,5.1chサラウンドによる立体音響など,ゲームへの没入感を高める演出が満載で,2人プレイ時の盛り上がりは,かなり期待できそうな内容になっていた。もし3D立体視が苦手な場合は,立体視のON/OFFをボタンで切り替えることも可能とのことだ。
さて,それでは筆者が実際に“処刑場”のステージに挑戦したときのプレイの流れに沿って,詳しいゲーム内容を紹介していこう。
ゲームはデモパートとシューティングパートとがシームレスに繋がっており,デモパート中はプレイヤーの照準が「×」印で表示される。これが「○」になったら敵を撃ちまくるわけだ。基本的に弾数の制限はないので,リロードも不要。ガンシューティングに不慣れな人でも直感的にプレイできるはずだ。
最初のデモパートによると,どうやらプレイヤー達は何者かによって連れ去られ,閉じ込められてしまったらしい。NPCとして金髪の少女がプレイヤーに同行しており,彼女がプレイ中にアドバイスなどをしてくれる。
メインの武器はマシンガン。トリガーを引きっぱなしで発砲し続けられるため,襲いかかるゾンビやクリーチャーをどんどん撃って進んでいく。ただしリロードなどがないからといって,簡単かというとそうでもない。何しろ敵の数が多いし,「あれ,この場所には敵がいないのかな?」と安心した瞬間にいきなりクリーチャーが飛び出してきて――さらにその咆吼にあわせてエアーが顔に吹きつけられ,驚いた拍子に照準が思わず外れ,あらぬ方向を撃ってしまうことも。とにかくプレイヤーを“ビビらせる”工夫が随所に凝らされていて,かなり面白い。
先へ進んでいくと,明かりの消えた暗闇の中を進んでいく場面となる。ここではマシンガンを使うことができず,照明付きのハンドガンを装備。照準で狙った場所の周りがうっすらと明るく見えるだけで,他はほぼ真っ暗な闇に包まれている。そのため,気がついたら目の前にクリーチャーの巨大な姿が! といったこともしばしば。ハンドガンは連射速度が遅いため,襲いかかる敵をすぐには倒せず,何度もダメージを受けてしまった。
暗闇地帯を抜けてさらに進むと,左右に2つのレバーが設置された鉄の扉の前に到達。どうやら左右のレバーには当たり外れがあり,正解を引けば回復アイテムが出現するようだ。筆者も直感でレバーを選んで引いてみたところ――アイテムは手に入らずに,またもや怖い目に遭ってしまった。
何度かコンティニューを繰り返しながらも,どうにかステージのボス戦に到達。大きな口をもった巨大なクリーチャーが2体で襲いかかってくる。
説明してくれた担当者によれば,2人プレイの場合はプレイヤー同士の照準が近付くと,オレンジ色の大きな○が表示され,この状態では通常よりも強力な合体ショットが可能とのこと。ボスにはマーカーが表示されており,大きく目立つ合体マーカーには,この合体ショットしか通用しないのだという。
ステージクリア後のリザルト画面では,スコアのほかに,各プレイヤーのビビリ回数も発表され,ビビッた回数に合わせて性格診断が行われる。どうやら筆者は「平静を装っているが,内心はビビリ」らしい。また2人プレイの場合は,プレイヤー同士の相性もパーセンテージとテキストで表示される。こうした相性診断機能は,同社の「ことばのパズル もじぴったん」などを彷彿とさせる(ゲームの雰囲気は大違いだが)。友達同士やカップルなどで遊べば,最後のリザルトまで含めて,大いに盛り上がれることだろう。
プレイフィールとしては,振動やエアーの演出など,遊園地のライド型アトラクションに近い印象を受けた。恐怖感の演出にも非常に力が入っており,グリップを握る手に思わず力が入ってしまう。画面上に自身の心拍数が表示されるため,できるだけ低い心拍数が出るように平静を装いたいのだが――顔面に勢いよくエアーを吹きつけられてしまうと,やはり驚きを抑えきれず,高い心拍数をマークしてしまうのだ。また,ゲームとしての歯応えも充分で,ノーコンティニューでのクリアを目指そうとすると,なかなか難しそうな印象である。
稼働時期は2012年7月予定となっているため,アミューズメント施設で遊べるようになるのはまだまだ先のことだが,稼働開始の暁にはぜひ本作で恐怖を体感してみてほしい。
- 関連タイトル:
ダークエスケープ 3D
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