「Assassin's Creed III」最新エンジンは，1画面に2000体のキャラクターを表示。Wii U版ではタブレットをAnimusとして操作

　Ubisoft Entertainmentが北米で2012年10月30日の発売を予定している「Assassin's Creed III」（PC/PlayStation 3/Xbox 360）だが，このたびロンドンでプレス向けイベントが開催され，ゲームの詳細がさらに鮮明になった。

「Assassin's Creed III」英語公式サイト

　Assassin's Creed IIIでは，「Assassin's Creed II」（2009年）から始まる，いわゆる「エツィオ三部作」で利用されていたゲームエンジン，「Anvil Engine」をアップグレードした「AnvilNext Engine」が使用されている。AnvilNext Engineは，一画面に2000体ものキャラクターを同時に表示できるため，アメリカ独立戦争で隊列を組んで戦う兵士の様子をリアルに再現できるようになった。また，重要な場所となるボストンとニューヨークなどの街は従来作よりも大きくなり，街と街の間に広がるマップには砦や開拓民の村など，さまざまな施設が点在しているという。


　木の枝をつかんで移動するなどのキャラクターアニメーションの変更/追加のほか，シリーズではおなじみの大ジャンプ（Leap of Faith）も，固定されたオブジェクトだけでなく，「移動する荷車のワラ」など動くものに対しても可能になっている。さらに，気象もダイナミックに変化するなど，さまざまな部分がパワーアップされており，Ubisoftが「これまでで最大規模の作品になる」と言うのも納得できそうだ。


　シリーズでは初となる，任天堂のコンシューマ機への初参入が決定している本作だが，対応機種のWii Uでは，タブレット型コントローラをAnimusのデータベースとして利用するという，独自の機能が用意されている。祖先の持つ遺伝子の記憶をたどるAnimusだが，その情報がメイン画面にポップアップするのではなく，コントローラに表示されることになる。また，マップの表示やナビゲーション，武器の変更，さらにイーグルビジョンの使用などもコントローラのタッチスクリーンで行えるという。ただし，今のところWii U版の発売予定日は発表されていない。


　さらに，Assassin's Creed IIIには，通常版に加えて「Freedom Edition」と「Join or Die Edition」，そして「Special Edition」という3つの特別版が発売されることも合わせて発表された。最上位となる「Freedom Edition」には，主人公コナーのフィギュアやアートブック，リトグラフに加え，3種類のダウンロードコンテンツが同梱される予定だ。DLCの内容は，ネイティブアメリカンの武器であるPontiac's War Clubがアンロックされる「Ghost of War」，海賊風の武器Captain Kidd's Fabled Cutlassがアンロックされる「Lost Mayan Ruin」，そしてマルチプレイ用のキャラクターパック「Sharpshooter Package」というもの。

　2012年6月にロサンゼルスで開催されるElectronic Entertainment Expo 2012を前に，次々と新たな情報が飛び出しているAssassin's Creed III。活躍の舞台をヨーロッパからアメリカに移すだけでなく，ゲームエンジンやシステムも大幅に改良されている様子で，発売が待ちきれないというファンが続出しそうだ。