プレイレポート
[E3 2013]「FINAL FANTASY X/X-2 HD Remaster」プレイレポート&開発陣インタビュー。FF XIIIのルーツはこの2作品にあった?
約20分という短い時間ではあったが,オリジナル版の雰囲気を懐かしみつつ,より美しくなったグラフィックスとサウンドを堪能できたので,本稿ではそのプレイレポートをお届けしよう。
また,記事の後半では,オリジナル版とHDリマスター版双方の開発に携わっている,スクウェア・エニックスの北瀬佳範氏と鳥山 求氏のインタビューを掲載するので,そちらも読んでみてほしい。
なお,インタビューはE3開催前に日本で収録したものとなる。その点はご了承いただきたい。
オリジナル版の完成度の高さが再確認できたプレイアブルデモ
今回のプレイアブルデモは,FF Xのオープニングから“海の遺跡”までが体験できる内容となっていた。
オープニングではもちろん,「ザナルカンドにて」の美しい旋律をBGMに,ティーダやユウナをはじめとするメンバーが休息しているシーンが確認できる。
本作ではメインキャラクターの3Dモデルが新たに作り直されているが,実際のプレイでも,髪の毛や衣装などといった部分が,オリジナル版より細かく表現されているのがはっきり分かった。また,モーションもより滑らかになっている印象だ。
ティーダやユウナの顔がアップになると,オリジナル版よりもやや大人びた感じを受けたが,モデリングはオリジナル版の雰囲気を再現するべく,これからも調整が加えられるとのこと。
ところで,FF Xのオープニングと聞いて真っ先に「最後かもしれないだろ?」というティーダのセリフを思い出す人もいるだろうが,プレイアブルデモの音声とメッセージはすべて英語となっていたので,残念ながらそれを聞くことはできなかった。もちろん,製品版は日本語となる予定だ。
ちなみに,英語のセリフは「This may be our last chance.」だった(ように聞こえた)。
オープニングが終わると,ティーダがブリッツボールの試合に出場するため,スタジアムへ向かうシーンとなる。ティーダを動かせるようになると,思わず最近のゲームのように右スティックでカメラを回しそうになってしまったが,ここは当然ながらオリジナル版と同様に固定視点だ。
続いてブリッツボールの試合や,そこを襲撃する「シン」の姿を描くプリレンダリングムービーが流れるが,これは当時のものを高解像度化したものとのこと。
モデリングなどに変更は加えられていないのだが,それでも思わず見入ってしまうほどのクオリティ。とくに水の表現は秀逸で,これが10年以上も前に楽しめていたことに今さらながら驚いたほどだ。
シンの襲撃後,アーロンと合流してのバトルにおけるレスポンスも上々。基本的な部分は当時と同じながらも,ウィンドウやメッセージなどが見やすく改善されていたのが好印象だった。
筆者は当時のプレイ感覚をすっかり忘れており,「コケラくず」との戦闘中,タンクローリーを破壊するシーンでやられてしまったため,同じところを2度繰り返すはめになってしまったのだが,そのぶん細かなところまでしっかり見られたのでよしとすることにしたい。
プレイアブルデモの内容は以上だ。序盤をプレイしただけだが,元がPS2タイトルとは思えないほどのクオリティであることがよくわかった。オリジナル版が持っている完成度が,HDリマスターでさらに高まっているというのが本作の印象だ。サウンドも5.1chに対応し,新たに収録されたボイスもあるとのことなので,日本語のセリフとともに早く聴いてみたいところである。
北瀬佳範氏&鳥山 求氏インタビュー
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。まずは今回,FF XとFF X-2をHDリマスターという形で制作することになったきっかけから聞かせてください。
FINAL FANTASY X/X-2 HD Remasterプロデューサー 北瀬佳範氏 |
まずは昨年FFが25周年を迎えたこと,さらに「DISSIDIA FINAL FANTASY」などの作品制作で,ボイスキャストの方たちが同窓会のように集まったとき,「そろそろFF Xが10周年を迎えるよね」という話が出た,ということがあります。
といっても,10周年からは既に2年が経過してしまいましたが(笑)。
4Gamer:
選択肢としてはゲームアーカイブスで販売したり,リメイクしたりという方法もあったとは思うんですが,そこでHDリマスターを選んだのはなぜでしょうか。
北瀬氏:
10周年を迎えた2011年当時は,まだPS2アーカイブスがスタートしていませんでしたから,アーカイブス化という選択肢はなかったんです。
リメイクかリマスターかについては,さきほど話題に出た「DISSIDIA FINAL FANTASY」などをきっかけにティーダたちを知った人もいますから,純粋にHD化して,まずは当時に近い感覚で遊んでもらいたいという気持ちが強かったということですね。
4Gamer:
なるほど,選択としてはリマスターがベストだったというわけですね。
では,実際の開発作業についてお聞きしたいのですが,リメイクではないとはいえ,PS2の大作2作品をHD化するというのはかなり大変ですよね。
北瀬氏:
確かに大変です(笑)。10周年の頃に話が出たのに,お見せできるのが今になってしまいましたからね。プロジェクト自体は比較的早く始まりましたが,約10年前の作品なので,その頃の制作環境の一部が残っていなかったりもするんですよ。
それがまったくゼロなら潔く作り直すんですが,一部分だけ欠けているのがもどかしいんです(笑)。でも,そこをおろそかにするわけにはいかないので,しっかりと復元や修復作業をしながら制作しています。
4Gamer:
メインキャラクターのモデリングなどは新しくなっているようですね。
北瀬氏:
メインキャラクターは,当時からハイポリゴンのモデルを用意していたので,それを基に作り直しています。
4Gamer:
FF XやFF X-2はキャラクターの人気が高い作品ですから,イメージを保ちつつモデルを作り直すのは苦労しそうですね。
北瀬氏:
確かにそうですね。3Dのモデルはすごくデリケートで,カメラアングルやライティングのちょっとした加減で,見た目が大きく変わってしまうんですよ。当時現場で制作していたときも,一番いい顔に映るようにその都度調整していましたけど,それでもシーンによって違う顔に見えることがありました。
今回はモデル自体を作り直すわけですから,さらに大変です。輪郭ひとつとっても,当時のモデルとは微妙に違ってくるでしょうし。そのあたりは発売まで時間をかけて調整していきます。やっぱり,当時のプレイヤーが親しんだティーダやユウナに見えなければいけませんから。
プレイヤーのみなさんには「思い出補正」がありますから,記憶にあるティーダやユウナの顔ってそれぞれ違うんですよね。みなさんが納得してもらえるように,バランスをうまくとるのはなかなか難しいです。
4Gamer:
そんな見た目の再現はもちろんですが,いわゆるゲームの手触りのようなものも再現されるんですよね。
北瀬氏:
そこは基本的に変えず,当時のままということになります。何か少しでも新しく手を入れたりすると,細部に作り直しが必要になって,フル構築したほうが早くなったりしますからね。
4Gamer:
ゲームバランスも,当時のままということですね。
北瀬氏:
はい。ただ今回はインターナショナル版がベースになるので,よりプレイしやすく,追加要素までじっくり楽しめるものになっていると思います。
4Gamer:
インターナショナル版をプレイしていない人にとっては,さらに嬉しいポイントになりそうですね。
ところで,E3に出展されるのはFF Xのみということで,FF X-2に触れないのが残念です。
北瀬氏:
開発自体は並行して行っているんですが,まずはFF Xが安定してからFF X-2を進行するいう形をとっているので,今回は残念ながらお見せできません。
実を言うとFF X-2は,FF Xよりあとに開発されたのに,なぜかデータの欠けがFF Xより多く(笑),その修復に若干苦労しているというのもあって。
4Gamer:
それは意外な問題が(笑)。同じようにPlayStation Vita版もE3には出展されないようですが,こちらはPS3版と比べてどのような違いがあるのでしょうか。
北瀬氏:
基本的にはPS3で作っているものと同じですが,PS Vitaはディスプレイが綺麗なので,見た目がすごく映えるんです。もちろん携帯ゲームなので,FF XやFF X-2のボリュームのRPGをいつでも遊べるという楽しさもあります。
4Gamer:
まだ価格は発表されていませんが,1本になるPS3版と2本に分かれるPS Vita版では,そのあたりも考慮された価格に設定されるのでしょうか?
北瀬氏:
はい,バランスを考えた価格になると思います。そこはご安心ください。
4Gamer:
ちなみにPS3とPS Vita間で,クロスセーブのようなものはあるんですか?
北瀬氏:
そこはまだ検討中というところですね。
4Gamer:
家では大画面でプレイして,その続きを外で,という遊び方ができるので,ぜひ実装してほしいです。
苦労しながらも,がむしゃらに作っていた12年前
4Gamer:
北瀬さんと鳥山さんはオリジナル版のFF XとFF X-2の開発にも関わっていましたよね。当時の思い出話も聞かせてください。
北瀬氏:
思い出ですか? どんなことがあったかな……。
鳥山氏:
僕はHDリマスター版に監修という形だけで加わっているので,ここは「思い出要員」になりましょう(笑)。
FF XはPS2で初めてのシリーズ作品でしたから,カメラを動かしたりボイスを入れたりと,シリーズ初のことが多かったんですね。そういった作業のプロセスを自分たちで決めていくのが,大変ではあったけれども楽しい思い出になっています。
モーションキャプチャの作業では,スタジオに自分たちで足場を組んで「これでいいのか?」なんて言いながら試行錯誤していましたが,そんな経験が最近の「FF XIII」などの開発で役立っているのかもしれません。
今は作業効率がよくなりすぎて,当時のようなフレッシュな感覚はちょっとなくなってしまいましたけど。
4Gamer:
なるほど。
北瀬氏:
現在はどんなシーンでもキャプチャしたものと変わらないクオリティですし,さらに複数のモーションをつなぐ技術も向上しているので,なめらかな動きのイベントシーンがすべての場面で作れます。しかし当時はキャプチャで制作したシーンと,汎用のモーションの組み合わせで構築したシーンが混在していました。そのあたりを今と比較してみると,10年という時間と技術の進歩を感じます。
鳥山氏:
機会があれば,僕のように監修という形でリマスター版をほかのスタッフにも見てもらおうと思っているんですが,今の段階で見せると全員が作り直したくなっちゃうと思うので,今は見せないようにしてます(笑)。
4Gamer:
「初々しさ」のようなものが残っているんですか。
北瀬氏:
そういうことですね。これは「FF VII」の例なんですが,場面によってキャラクターの頭身が全然違うんですよ(笑)。フィールドとバトルだけじゃなくて,イベントシーンごとに違う。今見ると格好悪いんだけど,そういう部分には,がむしゃらに作っていた感じがよく出ていると感じられるんです。
今回のFF XやFF X-2にも,開発者の未熟さが見える部分がありますが,当時だからこその味ということで,あえて消さずに残しています。スタッフのがむしゃらな苦労を感じ取ってもらえれば嬉しいですね。
4Gamer:
そうやってPS2という新しい土壌で苦労していたのに,ブリッツボールなどの新要素も積極的に導入されていましたよね。そのあたりの思い出話はありますか?
北瀬氏:
ブリッツボールは大変でした(笑)。あれは当時ゲームデザインや内部のスクリプトなどを私がほとんど1人で組んでいたんですよ。
4Gamer:
えっ,プロデューサーが現場作業をやっていたんですか。
鳥山氏:
僕も当時はディレクターでしたが,現場でバリバリ作業していました。イベントシーンやメニューの一部などを,プランナーがスクリプトで作っていましたね。当時の開発環境は,少しクセはあるけど,自分の考えたものをすごく形にしやすかったんです。
今は考えたものを仕様書にして誰かに頼む,という手順になっていますが,そうすると高品質なものができる反面,どこかで必ずスポイルされる部分も出てくるんです。当時はスタッフそれぞれが考えた面白さがゲームにダイレクトに反映されていた時代でしたね。
4Gamer:
苦労されながらも,楽しく作っていたことが伝わってきます。ボイス収録も初めてということで,大変だったと思いますが。
北瀬氏:
ボイスのオーディションは候補者を100人ぐらい呼んで,今取材を受けているような普通の応接室でやっていましたね(笑)。
応接室なので,役者さんが演技していると隣の部屋から「うるさい」って怒られたり(笑)。
鳥山氏:
選ぶ僕たちのほうも初めての経験だったけれど,そこで出演が決まったティーダ役の森田成一さんやユウナ役の青木まゆこさんも役者の出身で,キャラクターの声を当てるのはFF Xが初めてだったんです。それもキャラクターに新鮮味を与えてくれましたね。
前例がなかった“同じナンバリングでの続編”
4Gamer:
ところで,FF X-2は,完全新作ではなく,同じナンバリングの続編という位置づけのタイトルですよね。それまでのFFシリーズにはない特殊な存在だったと思うのですが,開発のきっかけは何だったのでしょうか。
北瀬氏:
FF Xでキャラクターや世界観をしっかり構築できた結果,ユーザーのみなさんにも支持をいただけたので,その世界をさらに広げたかったというのが最大の理由でしたね。
FFシリーズで見ても,キャラクターを継続させた続編は例がなかったので,ゲーム内容のほうでも,それまでのシリーズではできなかったような挑戦をやらせてもらいました。
鳥山氏:
何しろ初めての体験だったので,前作のFF Xからどう変えようと考えたときに,決められた期間の中でできる限り内容を変える,というコンセプトで作ったのがFF X-2でした。
後に「FF XIII」から「FF XIII-2」を作ったときは,世界観の雰囲気やキャラクター本来のテイストは崩さないというのが基本でしたが,FF X-2の場合は,FF Xがハッピーエンドとなり,ユウナも召喚士としての使命から解放されたという経緯があったので,スピラという世界の新しい一面を描きつつ,ユウナははじけたイメージに変えてみたんです。
4Gamer:
そんな開発現場の様子はいかがでしたか?
鳥山氏:
FF Xが高く評価されたこともあって,僕も含めてスタッフ全員ノリノリで作っていました(笑)。FF X以上の新しい挑戦ができましたからね。
北瀬氏:
でもプロジェクトのスタート時は,人材を集めるのに苦労したんですよ。
4Gamer:
それは何故でしょうか。FFシリーズともなれば,希望者はいくらでもいそうですが。
北瀬氏:
先ほどお話ししたように,同じナンバリングの続編というのは前例がなくて,さらに社内では「FF XI」や「FF XII」の開発がすでに始まっていました。
スタッフもクリエイターですから,やっぱり新作を作りたいという思いを持っているわけで,“FF X-2”という名前の作品には気が乗らなかったみたいです。タイトルだけ聞くと,FF Xのストーリーをちょっと変えて,バトルのデータだけ差し替えて出す程度の作品にも思えますからね。
4Gamer:
なるほど……。
ただ,開発が始まってみると,全員がほぼ完全に新しいものを作る意気込みで挑んだので,その結果すごく面白いものが完成しました。
今回のリマスターでは,FFXとFF X-2を一瞬で切り替えられますが,その間にたくさんの苦労があったんです(笑)。
4Gamer:
そうやって生まれたFF X-2に,何か印象深い思い出はありますか?
北瀬氏:
FF X-2で主題歌を歌ってくれたのは,ご存じのように倖田來未さんですが,開発当時はまだTV出演などがない実力派アーティストという感じでした。モーションキャプチャのためにスタジオで全身黒タイツを着てもらったり,その着替えもスタジオの隅だったりしましたね。
4Gamer:
今ではちょっと考えられないです(笑)。
北瀬氏:
そうですよね(笑)。こう言うのもおこがましいんですが,FF XやFF X-2は,森田さん,青木さん,倖田さんといった後々大活躍することになる方たちと,一緒に成長できた作品じゃないかと思っています。
4Gamer:
そうですね。その3人の活躍を見かけるたびに,FF XやFF X-2のことを思い出しますし。ちなみにこのリマスター版では,森田さんと青木さんのボイスや,倖田さんの歌も当時のまま入っているんでしょうか?
北瀬氏:
基本的には当時のままですが,一部新規で収録しています。
4Gamer:
新規収録のものがどれか,探してみるのも面白そうですね。
さきほど今回のリマスター版のベースになっているのはインターナショナル版だとお話ししましたが,FF X-2のインターナショナル版はすごくたくさん追加要素があるので,今回ぜひそのあたりをプレイしてほしいです。
とくに「クリーチャークリエイト」では,多数のモンスターを仲間にしたり,カモメ団のアニキをバトルに出せたりします。アニキのモーションはかなりおかしいので,ぜひ見てもらいたいんですよね(笑)。
北瀬氏:
インターナショナル版のセールスは,本編の1割程度なんです。FF X-2を遊んだほとんどの人はクリーチャークリエイトを遊んでないということになるので,そういう意味でも,新鮮な気持ちで楽しめると思います。
鳥山氏:
FF X-2のチームは,その後FF XIIIを担当しているんですよ。FF XIIIのモーションリーダーが当時どんな仕事をしていたかも分かります(笑)。
4Gamer:
FF X-2のみなさんが,FF XIIIを作っていらっしゃるんですね。ともに女性が主人公ということもそのあたりが影響しているんでしょうか?
鳥山氏:
いや,そこまでは意識していないと思いますよ(笑)。ただ,ユウナは,心は強くても女性的な優しさや穏やかさを持っているキャラクターだったので,彼女とは違うヒーロー的な女性を求めた結果,ライトニングが生まれたのかもしれません。
4Gamer:
なるほど,女性主人公という点では同じですが,性格は対照的かもしれませんね。
北瀬氏:
ユウナでもうひとつ思い出しました。FF Xではユウナが召喚士でしたが,FF X-2は召喚獣がいなくなった世界なので,設定を変える必要が出てきたんですよ。
そこで召喚獣に代わる派手な演出として,試行錯誤して生まれたのがドレスフィアでした。
鳥山氏:
ドレスフィアのアイデアが出てきたあたりから,もう開き直って,女の子だけの旅という設定も決まっていきましたね(笑)。ドレスフィアの演出も魔女っ娘風にしたり。
女の子だけの旅は,きっと今後のシリーズでもできないと思いますよ。
4Gamer:
そう考えてみると,FF X-2はシリーズの中でもかなり異質な存在ですね。
北瀬氏:
でもバトルはしっかりATBを導入していて,FF XよりもFFっぽかったりするんですけどね(笑)。
4Gamer:
そのあたりをこのリマスターで比べてみるのも面白そうですね。
北瀬氏:
2作品のダイナミックな違いを楽しんでいただければと思います(笑)。当時はそのギャップに戸惑った方も多いかもしれませんが,発売から10年が経って,ゲームの本質となる部分を楽しめる余裕も生まれているんじゃないでしょうか(笑)。10年越しで改めて評価をしていただけることに期待しています。
4Gamer:
偶然かもしれませんが,「LIGHTNING RETURNS: FINAL FANTASY XIII」のウェアシステムと,FF X-2のドレスフィアは,服を着替えてキャラクターのステータスを変化させる,という点で通じるものがありますね。
北瀬氏:
そういえば確かにそうですね(笑)。意識したつもりはまったくなかったんですけど。
4Gamer:
ユウナとライトニングの関係と同じように,FF XやFF X-2からFF XIIIシリーズが生まれた,というのは思い込みでしょうか(笑)。
それでは最後に,ファンに向けたメッセージをお願いします。
北瀬氏:
今回のリマスターは,2とおりのプレイヤーに遊んでいただきたいんです。まずは当時遊んでいただいた方。その頃を思い出しつつ,インターナショナル版の新鮮な体験をぜひ楽しんでみてください。
本編を遊んだことがなく,DISSIDIA FINAL FANTASYなどで初めてFF Xのキャラクターを知ったという方には,ティーダやユウナの活躍を期待しつつ,その感動的なお話を堪能していただきたいですね。
鳥山氏:
FF XとFF X-2はどちらもすごくボリュームのある内容で,これから先も,恐らく同じ規模の作品はそうそう出ないと思うんです。じっくり長く遊べるうえに,インターナショナル版の追加要素でさらに濃い内容になっているので,当時遊んだ人も遊んでいない人も,これを機会に楽しんでいただければ嬉しいですね。
4Gamer:
ありがとうございました。
オリジナル版とHDリマスター版の違いを聞くつもりだったが,期せずしてFF XIIIシリーズとの関連性も語られるというインタビューとなった。リメイクではなく,オリジナルの雰囲気を重視し,当時の開発陣のがむしゃらさを残した作品である今回のFF X/FF X-2は,のちのFFシリーズ作品の「原型」としても非常に興味深いタイトルとなりそうである。
「FINAL FANTASY X/X-2 HD Remaster」公式サイト
4GamerのE3 2013特設ページ
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FINAL FANTASY X/X-2 HD Remaster
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