インタビュー
NHN Japanからハンゲームアバターを使ったPCソーシャルゲーム「Toy PLANET」が登場。その魅力を運営/開発3社の主要メンバーに聞いた
「Toy PLANET」公式サイト
このタイトルは,モバイル端末で人気のカードバトルを採用したお手軽なオンラインRPGで,最大の特徴はハンゲームユーザー各自が持つアバターがそのままプレイヤーキャラとなっている点だ。
本記事では,Toy PLANETの運営/開発に携わるNHN Japan ゲーム本部 ハンゲーム事業グループ 植松真也氏,ユニゾンベックス 長石尚徳氏,ベルリネッタ 唐沢 優氏の3名からお聞きした,Toy PLANETの概要と魅力をお伝えしていこう。
ハンゲームのアバターとコミュニティを活用した
ソーシャルカードバトルRPG
アバターはハンゲームが擁する巨大なコミュニティのコアとなるコンテンツであることから,同タイトルの潜在的なプレイヤー数が莫大な数になることが予想できる。
この点からも,同タイトルがゲーマーだけでなく,より幅広い層をターゲットとしていることがうかがえる。
「演出は全般に,あまり“ゲームゲームした感じ”にはならないよう配慮しました。グラフィックスとデザインは“宇宙”をテーマに,2Dのアバターが浮いてしまわないよう,平面かつコミック調にしていますし,音楽もダンスミュージックっぽい感じにしています」(植松氏)
実際の探索は非常にシンプルで,基本的に「進む」と「やめる」の2択しかなく,途中で遭遇するモンスターとの戦闘も自動進行となる。プレイヤーが考えるのは,先に進むために必要な「やる気」と,戦闘で消費する「HP」を管理するために,回復アイテムを適宜使うことだけである。いわばモバイルソーシャルゲームにおける1ボタン操作と同様の,1クリック操作というわけだ。
「実はハンゲーム内でのコラボレーション企画も進行していまして,現在は『チョコットランド』のモリッコのマキナとアバターを準備しています。今後もさまざまな形でコラボを展開していきますので,期待してください」(植松氏)
なおマキナのパーツや戦闘の報酬など,探索で入手したアイテムは各エリアのボスを討伐しないとホームに持ち帰れず使用できない。どうしてもボスに勝てない場合には,ソーシャルゲームらしく仲間の所有するマキナカードを借りて戦うこともできる。
また探索中に遭遇した仲間に「あいさつ」することで,ポイントが最大300まで溜められ,100ポイントを消費してやる気ゲージを半分まで回復できる。
さらに探索中には,レイドボスと遭遇することもある。レイドボスはプレイヤー一人では討伐できないので,登録している仲間に応援を要請し,協力して戦っていく。この場合の応援要請は非同期であるため,相手がゲームにログインしている必要はない。
レイドボスの討伐に成功すると,報酬としてマキナカードや,特殊スキルを持つマキナのパーツなどを入手できる。またレイドボス戦に参加した仲間との記念スクリーンショットを,ハンゲーム内に投稿することも可能だ。
なおレイドボス討伐に失敗した場合も,一定時間内なら再挑戦が可能なシステムも用意されている。
100種類を超える「マキナ」カードで
コレクションと育成の要素を楽しめる
さらにマキナカードは,合成して強化することもできる。とくにコレクトマキナで入手したマキナカード同士を合成するとスキルレベルが上がり,より強力な存在へと成長していく。現在はまだ純粋な強化のみで,上位のマキナに進化するようなことはないのだが,植松氏は,プレイヤーの要望に応じてそうした要素の追加を検討すると話していた。
「マキナはToy PLANETのローンチ時点で100種類以上を用意しており,随時追加していきます。メインのイラストを戸部 淑さんにお願いしていますので,カードのイラストも可愛らしいテイストが中心です」(植松氏)
また図鑑で閲覧できるマキナカードの情報には,そのカードの需要と供給を確認できる「流通量」「欲しい人」の項目があり,プレイヤーの満足度を高めている。さらに,そのマキナカードを欲しがっているプレイヤーのリストも用意されているので,その場でトレードの交渉を始めることもできる。
有料サービスとしては,やる気/HP/スターのゲージを回復させる各種アイテムの販売と,「スペシャルガチャ」が用意されている。スペシャルガチャとノーマルガチャの違いは,入手できるカードのランクで,前者は必ずレア以上のカードが出る。
なお,ガチャで出るレア度の高いカードには,専用アバターが付属しているものもあり,ゲームの攻略だけでなく,オシャレにも役立ってくれる。
またアバターはゲーム内で着替えることが可能で,アバターショップへの誘導リンクもきちんと用意されている。これもハンゲーム初の試みで,唐沢氏いわく,NHN JapanがToy PLANETのために新たに開発したAPIによって実現できたという。
植松氏によれば,当面のToy PLANETは協力プレイを中心に展開し,対戦要素はイベントやギルド戦での導入を検討しているとのことである。また,スマートフォンやタブレット端末での展開も視野には入れているが,まずはPCブラウザでの動向を確認してからの話となるそうだ。
なお,今のところToy PLANETで使えるのは,2種類のハンゲームアバターのうち「アバター Pure」のみで,「アバター Cool」の対応は未定となっている。
最後に,Toy PLANETを手がける3社を代表して,唐沢氏と長石氏,そして植松氏からメッセージをいただいたので,それを掲載して記事の締めとしよう。
「弊社は映像系やビジネス系のシステム/アプリケーション開発などを行っており,Toy PLANETではサーバーシステムを手がけています。なかなか表には見えにくい部分ですが,このタイトルはNHN Japanさんとの2度目のお仕事になります。今回は通信量を増やすなど新たな試みにも取り組みましたので,オープンβテスト,そして正式サービス開始で良好な結果が出せるよう,頑張りました」(唐沢氏)
「本作を開発していく上で,プレイヤーにストレスを感じさせないよう,面白い動きを短時間で見せるということに配慮しました。具体的には,単純すぎず,かつダラダラしないような効果と時間のバランスを一つ一つ作っています。乗り物のちょっとした揺れ方や,乗り物が止まる瞬間の背景の木の挙動など細かい部分にも,楽しさを体験できるような工夫をしています」(長石氏)
「本格的にアバターを使ったタイトルというと,ハンゲームではToy PLANETが初になります。そこでこのタイトルでは重たい世界観を用意せず,いかに“触った感じの気持ちよさ”と“アバターの可愛らしさ”を表現するかに注力しました。もちろんゲームとしての面白さも,プレイする人,プレイされる環境を選ばない事を心掛けながら追求しています。
またPCソーシャルゲームでの1クリックタイプのゲームというと,競合の他社さんではすでにリリースされていますが,これもハンゲームでは初の試みです。今後,弊社ではソーシャルゲームに注力していく予定なのですが,Toy PLANETに対するハンゲームユーザーの反応は,その方向性を左右する重要な鍵となります。まずはToy PLANETを楽しんでください」(植松氏)
「Toy PLANET」公式サイト
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