連載
マフィア梶田の珍生エオルゼア:最終回「俺たちの戦いはこれからだ!」
さて,これまでコミュニティ紹介編,キャラクター編と筆者なりの視点で「新生FFXIV」の世界を見つめてきたこの連載。正しく作品の魅力を伝えられているのかという点はとりあえず棚に上げておくとして,いまさらながらMMORPGだというのにバトル要素をコミュニティ編の「真ガルーダ戦」でしか取り上げていないことに気が付いてしまった。こりゃタタルさんに張り付いてSS撮ってる場合じゃねぇ!!
ヴァレンティオンデーはチョコを交換する相手がおらず,仕方なくマーケットで買いました(半ギレ) |
タタルさんがハグを求めてきたんですよ。これ,もう結婚できると思うんですけど,パッチいくつくらいで実装されますかね |
なので前回も予告したとおり,最終回くらいはちゃんとバトルもバリバリこなしているんだよと。ただのストリーキングおじさんじゃないんだよと。MMORPGの醍醐味たるフレンドとの“パーティプレイ”を通して真面目にお伝えしようと思う。……“比較的”真面目に。
みんなおいでよ,古代のテーマパーク
クリスタルタワーでティターンと握手!
これまでの連載をチェックしてくれた読者諸氏ならばもうお気付きのことだろうが,筆者はかなりマイペースにゲームを楽しむタイプだ。仮にもクローズドβテストからの参加組にも関わらず,フレンドが大迷宮バハムートやら極・蛮神戦やらで盛り上がっている中でも我関せずという感じで,ワンダラーパレスやアムダプールに通ってイフリート斧を振り回していた。
まぁ,好きでのんびり遊んでいるわけだし,それは別に悪いことではないのだが……当然ながら進行度の違いからフレンドと遊ぶ機会は減少。ボッチでコンテンツルーレットや蛮族クエストばかりやっている時期が長く続いていた。しかし,もう「パッチ2.2」の実装も控えているこの時期に「真タイタン」すら未挑戦なのは,本作の連載を手掛けるライターとしてさすがにどうなのか。コンテンツファインダーの参加待ちをしている合間に「艦これ」で提督やってる場合じゃねぇ! 最終回にして,やっと危機感を覚えたわけである。
ということで,一念発起。心地良きボッチのぬるま湯に浸かりきっていた心に活を入れ,久しぶりにFC(フリーカンパニー)のメンバーといろいろなクエストを進めてみた。
とりあえず何から挑戦していこうかと悩んでいると,フレンド曰く「クリスタルタワーが面白いよ!」とのこと。初の24名で挑むレイドダンジョンということで興味もあったし,よっしゃ思い切って行ってみよかとメンバーを集めようとしたのだが,ここでコンテンツ解放のクエストをまったく進めていなかったことに気付く。ワンダラーパレスやアムダプールで石(※)集めばかりやってたからこんなことに……。
※アラガントームストーン。装備品と交換できるアイテム
仕方がないので,突入はしばし保留。クエストを進めるために各地のF.A.T.E.(Full Active Time Event)を回ろう……と思ったのだが,もうほとんどのプレイヤーがクリスタルタワーを解放済みなのか,それとも平日深夜という時間帯が悪かったのか……条件のF.A.T.E.に挑む人がほかにいない!! それでもボッチのパワー舐めんなとばかりにバフを全力で回してソロで粘ってみたものの,当然HPを維持できずあえなく撤退するハメに。
世界から置いてきぼりを食らったかのようなやるせない気持ちをFCチャットで吐き出しつつ,何度か再挑戦していると,なにやら明らかに最上級レベルの装備を身に付けた冒険者達が徐々に集まってきた。
これは好機と,一気に倒し切って喜んでいたら……よく見ると周りにいたのは全員FCのメンバー。とくに加勢を頼んだわけでもないのに,その時ログインしていたメンバーが全員その場に集まっていたのだ。筆者は普段から撮影のためにプレイヤー名を非表示にしているので,戦闘が終わるまでまったく気付かなかったのである。
※編注:/shoutや/yellコマンドで発言して,エリアや周囲のプレイヤーに助けをお願いしてみるのも手段の一つだ
久しぶりに“仲間”というものの有り難みが身に沁みたと同時に,当の自分は普段からソロ活動ばかりでなにもFCに貢献できていないことに,少々罪悪感を感じてしまった。ほとんどのメンバーに対して,「この人誰だっけ……?」とか思っちゃってマジごめん。
そして,いよいよクリスタルタワーへ。完全な初見プレイということで,メインタンクはFCの熟練ナイトにお願いして筆者はサブタンクとして参加。
ダンジョン内部はギミックが満載だと事前に聞いてはいたが,実際に体験してみるとこれは予想以上に忙しい! 要所要所でフレンドに説明してもらいながら,とにかく足だけは引っ張らないようにと必死だったが……なるほど,これは楽しい。自分の役割をキッチリ認識していなければ全体に迷惑をかけてしまうというプレッシャーはあるが,戦闘においてプレイヤーの“立ち回り”を重要視している「新生FFXIV」ならでは面白さが詰め込まれたダンジョンという印象だ。
とくにラストの「ティターン」戦ではめまぐるしく変わる地面の色に思わず変な笑いが出てしまったが,これがまたアトラクションのようでプレイヤーを飽きさせない。BGMも「FF3」のアレンジが流れたりとサービス満点なのだが……もしや,古代の民はテーマパークのつもりでクリスタルタワーを作っていた可能性が微レ存……?
結果としては,一度も全滅することなくクリスタルタワーの攻略に成功。予習なしの初見プレイだったこともあり,「新生FFXIV」を始めた当初のような興奮が味わえて大満足だった。やはり新コンテンツには積極的に挑戦してみるものだなぁ……自分はもうちょっと“冒険”してもいいんじゃないかと,アンニュイなOLみたいなことを考えてしまった。
さらばイフリートバトルアクス
蘇る古の武器「ブラビューラ」
そんな感じですっかり時代に取り残されていた筆者も,やっと新コンテンツに対して前向きな気持ちになれた。……のだが,ここで新たに「火力不足」という問題と向き合うことに。防具はシコシコとコンテンツルーレットや蛮族クエストで溜めた「アラガントームストーン:哲学」でダークライト装備を揃えたからしばらくは良しとしても,武器に関してはそうもいかない。
恐らくだが,筆者は同サーバーでもっとも「イフリートバトルアクス」を使い込んでいるプレイヤーだ。下手をすれば「マフィアといえばイフ斧,イフ斧といえばマフィア」というイメージすら出来上がりつつある(※筆者脳内調べ)。そんなどうでもいいことでドヤ顔になってしまえるくらい,武器に関しては長いこと更新していないのだ。
これまではボッチの世界に閉じ籠もっていたので,さほど気にしていなかったが,どんどん新コンテンツが実装されていく昨今。準アタッカーもこなせるのが強みの戦士で殲滅力が低いというのは,キャラクターのアイデンティティーに関わってくる大問題である。
とはいえ,ガルーダ武器は何度倒しても出ない。真タイタンに挑戦するのはまだその時期じゃないかなって(腰抜け)。悶々としていると,社長から「レリック取ればいいじゃない。手伝ってあげるから」と鶴の一声が。
さすが我らのツンデレミコッテ社長。「ドルムキマイラ」や「ハイドラ」でパーティを募集するのが怖くて(※パッチ2.16でコンテンツファインダーに対応しました),ずっとクエストを放置していたコミュ障戦士に対してその申し出は愛のクリティカルダメージ。好きになっちゃいそう。サンクレッドの中の人だけど。
そういうわけで,ついに筆者にもイフ斧を卒業する時がやってきたのである。
なお,ドルムキマイラとハイドラに関しては社長と共に手を貸してくれたFCメンバーの練度が高すぎてあっという間にクリア。スタン入れるタイミングとか,当然のように完璧なのね……。
続いての真蛮神連戦は,真イフリートと真ガルーダまではすでに討滅した経験があるので良しとして,問題はずっとビビって挑戦していなかった真タイタンである。
しかも予習なし,初見参加ということでドキドキしながら突入したわけだが……あれ? 意外と,思っていたほど凶悪でもない? というか,個人的には真ガルーダよりも戦いやすいという印象。むしろ段々と狭くなっていくフィールドで範囲技を避けるのがスリル抜群で,真蛮神戦の中ではもっとも戦っていて楽しい相手だった。
初戦は些細なミスが重なってしまい全滅してしまったものの,2度目の挑戦で見事クリア。ちなみに悪名高い「重み(※大地の重みという攻撃)」を食らうことは一度もなく,安心した一方でちょっと残念でもあった。なんかせっかく有名なプロレスラーに会えたのに,記念にビンタしてもらえなかったような気持ち……。
まぁ何はともあれ,長いことイフ斧を手放せなかった筆者もこれでやっとレリック持ちに。え? 「ゼニス(※)」にはしないのかって? ……いや,やはりタンクとしては防御を固めるのが優先かなと。とりあえず神話は防具へ優先的に使っているため,ブラビューラが光を放つのはかなり先になってしまいそうである。毎週,神話獲得制限まで集められるようなペースでプレイできているわけじゃないしね……。
※レリックをさらに1段階強化した光り輝くレリック装備。アラガントームストーン:神話と交換できる素材が必要
マフィア,惰眠からの覚醒
冒険は新たなステージへ……
古き良き少年漫画のように伝説の武器を手に入れたところで,「俺たちの戦いはこれからだ! 第一部完!」って感じで連載を締めようかと思っていたのだが……そういえば,3月中に「パッチ2.2『混沌の渦動(仮)』」の実装が予定されていることを思い出した。
筆者はやっと真・タイタンを倒して一息ついているところだというのに,もうすぐそこまで「リヴァイアサン討滅戦」が迫っていて嬉しいやら胃が痛いやら……いや,でも今回の経験で,“冒険”というものは率先して危険に挑まねば味気ないものだということがよく分かった。“マイペース”と言い訳して惰眠を貪るような生活は卒業し,パッチ2.2が実装されたら真っ先にリヴァイアサンに挑戦することをここに宣言するッ!!
せっかくの新コンテンツ,攻略情報なしで挑めるスリルを味わわなければ大損だ。サービス開始当初,どんな強敵にも恐れず挑み,何事も試行錯誤で充実していたあの日々。「エンドコンテンツに辿り着くまでが一番楽しかったなぁ」などと思っていたが,実際はいつの間にか自分自身が冒険心を失って腑抜けていただけだったのだ。エオルゼアには変わらず冒険の喜びが満ちている。
最後の最後で思いのほか真面目な話になってしまったが,こうして文章にすることでエオルゼアにおける自身を省みることができるなんて,筆者が一番驚いている。そういった意味では,とても意義のある連載になった。
とりあえず「マフィア梶田の珍生エオルゼア」はこれにて一旦の幕引きとなるが,最後まで楽しんでいただけたならば幸いだ。ではまた,いつか再び出会えることを信じて。冒険者よ,汝等にクリスタルの導きあれ。
新生FFXIVコミュニティサイト「The LodeStone」
「ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア」公式サイト
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