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Inno3D,液冷システム搭載のGTX TITANカードを発表。GTX 680用液冷システムを転用して独自開発
InnoVISION Multimediaが発表したGeForce GTX TITANの液冷モデル |
液冷ユニットの電源は,ストレージ用の4ピンコネクタを流用 |
GTX TITANのリファレンスクーラー(右)と,i-Chill GTX Titan Accelero Hybridを並べて |
InnoVISION Multimediaは今回,GTX TITAN搭載製品でのパフォーマンス比較データを公開していない。その代わりに,参考として発売済みのGTX 680搭載製品でのデータを展示し,その静音性と冷却性能の高さをアピールしていた。
InnoVISION Multimediaが公開した,液冷ユニットとGTX 680と組み合わせた際の冷却性能データ。最大350Wの消費電力のグラフィックスカードにも対応できるという |
GeForce GTX TITANは,GPUの消費電力や温度に余裕がある場合にクロックを引き上げる「GPU Boost 2.0」を備えている。しかし既報のとおり,実際にはGPUの動作温度がたやすく上限に貼り付いてしまい,性能向上につながらないことが多い。それだけにInno3Dでは,GTX TITANは液冷ユニットの採用によって,さらなる性能向上が期待できるとしている。
NVIDIAのリファレンス液冷カードはどうなった?
ちなみに,NVIDIAはGTX TITAN発表のときに,NVIDIA自身による液冷ユニット付きリファレンスカードの開発を検討していることを,明らかにしていた。そうした理由からCeBIT 2013開催前には,OEMパートナー各社からGTX TITANの液冷モデルが登場するのではないか……と期待されていたものだ。
ところがInnoVISION Multimediaが発表した製品は,そのリファレンスカードではなく,独自開発の製品だ。その理由について,InnoVISION MultimediaでInno3Dグラフィックス事業担当副社長のスタンリー・ウォン氏は,「当初計画されていたリファレンスカードについては進捗がない。そのため,自社開発のものを先行させることにした」と述べている。
同様の話は,InnoVISION Multimedia以外の複数ベンダーからも聞こえている。リファレンスカードを基にした液冷のGTX TITAN搭載グラフィックスカードが,各社から続々と発表される……という状況が来ることは,当分なさそうだ。
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