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小川vs.ウメハラの夢の対決が「GUILTY GEAR Xrd」でついに実現。闘神達のプライドを賭けた戦いが数々の名勝負を生んだ「闘神激突」フォトレポート
「Evolution 2015」(以下,EVO2015)での同部門覇者・小川選手を筆頭に,ギルティギアシリーズにおける歴戦の猛者達が集う“ギルティギア王者軍”と,日本が誇るプロ格闘ゲーマー・ウメハラ選手やsako選手,「あーくれぼ2015」で見事優勝を果たしたまちゃぼー選手など,さまざまな格闘ゲーム大会で活躍するプロゲーマーを擁する“プロゲーマー連合軍”の面々が,お互いのプライドを賭けて激突するというこのイベント。レギュレーションは全10試合の対戦カードで勝ち数を競う星取り戦方式,かつ各試合は3本先取制で行われた。
両陣営の選手達と対戦カードは以下のとおりだ。
ギルティギア王者軍 | プロゲーマー連合軍 | |
---|---|---|
BATTLE1 | TAKA選手 / スレイヤー(第2回予選通過) | ロイ選手 / ソル(第3回予選通過) |
BATTLE2 | キーシャ選手 / ファウスト(第4回予選通過) | あいん選手 / カイ(第5回予選通過) |
BATTLE3 | コイチ選手 / イノ(第3回予選通過) | 中洲ベッドマン選手 / ベッドマン(第2回予選通過) |
BATTLE4 | 竹原選手 / ラムレザル(第1回予選通過) | もっちー選手 / ソル(第4回予選通過) |
BATTLE5 | ハンバーグ選手 / エルフェルト(第5回予選通過) | 中村選手 / ミリア(第1回予選通過) |
BATTLE6 | かりんちゅ選手 / ミリア(あーくれぼ2015代表枠) | どぐら選手 / シン(EVO2015代表枠) |
BATTLE7 | ススム選手 / チップ | まちゃぼー選手 / カイ |
BATTLE8 | ナゲ選手 / ファウスト | Zeveron かずのこ選手 / ソル |
BATTLE9 | FAB選手 / ポチョムキン | Team HORI sako選手 / ザトー |
BATTLE10 | 小川選手 / ザトー | Team Mad Catz ウメハラ選手 / ソル |
対戦カードは本イベントに先立って公開されていたため,選手達にはそれぞれ相手の使用キャラクターについての対策,そして何より“人対策”を煮詰める時間が与えられていた。だからこそなのだろうか,当日は格闘ゲーム史に残るだろう名試合が続出。まさに歴史的なイベントとなった当日の模様を,本稿では盛りだくさんの写真とともにレポートしていこう。
「闘神激突」公式サイト
「GUILTY GEAR Xrd -SIGN-」公式サイト
BATTLE1:TAKA選手 / スレイヤー vs. ロイ選手 / ソル
BATTLE2:キーシャ選手 / ファウスト vs. あいん選手 / カイ
BATTLE3:コイチ選手 / イノ vs. 中洲ベッドマン選手 / ベッドマン
BATTLE4:竹原選手 / ラムレザル vs. もっちー選手 / ソル
BATTLE5:ハンバーグ選手 / エルフェルト vs. 中村選手 / ミリア
BATTLE6:かりんちゅ選手 / ミリア vs. どぐら選手 / シン
BATTLE7:ススム選手 / チップ vs. まちゃぼー選手 / カイ
BATTLE8 ナゲ選手 / ファウスト vs. Zeveron かずのこ選手 / ソル
BATTLE9 FAB選手 / ポチョムキン vs. Team HORI sako選手 / ザトー
BATTLE10:小川選手 / ザトー vs. ウメハラ選手 / ソル
最終戦は,小川選手とウメハラ選手による大将対決となった。「GUILTY GEAR XX #RELOAD」の時代,両名ともにトッププレイヤーとして君臨していた時期があったのだが,ウメハラ選手のプレイ頻度が下がってきた時期に小川選手が頭角を表してきたこともあって,これまで大舞台で相まみえることはなかった。
そんな夢のカードが約11年越しに実現するとなれば,注目を集めるのも当然といったところだろう。
とはいえ,ウメハラ選手にとって,本イベントは約11年ぶりとなるギルティギアシリーズへの復帰戦であり(関連記事),その相手が“ギルティ界のラスボス”と来れば,誰もがこう思ったはずなのだ。「……さすがにウメハラでも無理なんじゃ?」と。
しかし実際の試合は,そんな予想を遙かに超えた展開を迎えることになる。立ちHSや黄色ロマキャン〜グラウンドヴァイパーという,これまで知られていなかったエディ対策。要所での“ウメ昇龍”ならぬ“ウメヴォルカ”と,それと対をなすぶっきらぼうに投げるでの崩しによって,勝負はウメハラ選手が得意とする“人対人”の勝負に。そうしてウメハラ選手が一気に2試合を連取すると,会場のボルテージも最高潮へ。
追い詰められた小川選手だが,ここから怒涛の逆襲が始まる。
ウメハラ選手の接近を阻むけん制,エディを操作しながら立ちまわる“常時エディ”の巧みさ,さらには画面端での攻めの振り分けも功を奏し始め,“闇の暴君”という二つ名にふさわしい一方的な展開で2連勝。
そして迎えた決定戦も小川選手が的確な立ち回りを見せ,最後はウメハラ選手の勝負を賭けたぶっきらぼうに投げるを浮遊で回避してK.O.。 世紀の一戦は,小川選手の勝利で幕を閉じた。
想像を絶する名勝負が続出した「闘神激突」。ギルティギア王者軍が8勝2敗と,勝ち星の数だけで見れば圧勝ではあったが,どの試合もハイレベルな内容であり,かつ試合内容も拮抗していたため,観戦するうえではこれ以上ないイベントだったのではなかろうか。
対戦の模様は,ニコニコ生放送やYouTube,Ustreamにアーカイブされているので,まだ見ていないという読者はぜひチェックしてもらいたい。先述のとおり,試合終了後には丁寧なリプレイ解説も用意されているため,格闘ゲームに少しでも触れたことのある人であれば,絶対に楽しめるはずだ。
筆者としては,負けてしまったロイ選手が控えの席で意気消沈していたり,ススム選手やsako選手が悔しさをにじませたコメントをするなど,選手達がそれぞれ気持ちを表に出していたことが,何よりも印象深い。こうしたエキシビションマッチは,幾らか因縁めいたマッチメイクをしたところで,選手達の熱意がなければ盛りあがることはない。選手達それぞれが,思わず感情を出してしまうほど真剣に取り組んでいたからこそ,これだけの神興行となって結実したのだろう。
また,本イベントのために本腰を入れてGGXrdをプレイし始めたウメハラ選手とsako選手は,惜しくも勝利までは至らなかったものの,堂々たる闘い振りを見せてくれた。プロゲーマーがプロゲーマーであるゆえんを垣間見ることができたという意味でも,得難い機会だった。
唯一不満点を挙げるならば,会場のキャパシティが少なく,200名ほどしか現地で応援できなかったことだろうか。動画配信で観戦するだけではあまりにもったいないと感じれれるほどに,現地の熱量が高いイベントだった。またこうした機会があるならば,ぜひもう少し大きな会場で開催してもらえたらと願いつつ,筆を擱くことにしよう。まだまだ格闘ゲームイベントが目白押しの2015年。さらなる名勝負が誕生することに,ぜひ期待したい。
「闘神激突」公式サイト
「GUILTY GEAR Xrd -SIGN-」公式サイト
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