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[E3 2014]EAブースに「Titanfall」が出展。マッチングシステムの大幅な修正やタイタン向けバーンカード実装など,今後の展開について開発陣に聞いた
実際,プレイヤーの注目度も依然として高いようで,ブースに用意された試遊台にはプレイを待つ長い列ができていた。なにも,E3に来てまで発売済みのタイトルを遊ばなくてもいいんじゃないかとは思うが,それだけ腕自慢が集まっているということかもしれない。……割と豪華な景品が用意されていたので,それが理由という可能性もありそうだが。
さて,そんなTitanfallだが,今回は,デベロッパであるRespawn Entertainmentのスタッフが取材に応じてくれたので,ここでその模様を簡単にお伝えしたい。
ただ,あらかじめお断りしておくと,残念ながらここでは,新機種への移植とか,新しいDLCとか,次回作の予定とかいった目を引くような新情報は得られなかった。
しかし,ブースで対応してくれたVince Zampella氏は,2002年にInfinity Wardを設立し,Call of Dutyシリーズを制作し,そして同シリーズを現在のような巨大なフランチャイズに育て上げた欧米ゲーム業界の著名人である。「ちょっと話を聞いてみたかった」という動機があったのも事実だ。
もっとも,もっぱらブースで話をしてくれたのは,リードアーティストのJoel Emslie氏と,ディレクターのSteve Fukuda氏だった。Emslie氏は筆者がさんざんプレイした「Call of Duty 2」以来,15年以上もZampella氏と共に仕事をしてきたという,こちらも割と有名な人である。
最初に放ったのは,「Respawn Entertainmentは今,何をやっているのか」という質問だが,それに対しては,毎日Titanfallのアップデートに努めているという答えが返ってきた。DLCの制作も行っているとのことだが,オンラインFPSは彼らがこれまで作ってきた売り切りのFPSとは異なり,常にコミュニティやフォーラムの意見を聞き,実行できるものにしていかなければならないとEmslie氏は語る。
6月2日に掲載した記事でもお伝えしたように,いまプレイヤーからの不満が多いのは,「自動で振り分けられるチームのバランスが必ずしも公平にならない」という,マッチングシステムの問題だ。これについては現在,まさに一から作る勢いでアップデートを急いでいるとのことで,チームバランスの問題は早急に解決される見込みだという。すでに開発はほとんど終了しているというニュアンスであった。
また,搭乗兵器であるタイタンのカスタマイズ要素として,アップデートによってエンブレム(insignia)が導入されることも覚えておきたい。これはどうやら戦場で活躍することで手に入るようで,クランでエンブレムを揃えたりして楽しめそうだ。「日本のメーカーがTitanを作っている」という雰囲気のエンブレムが用意されるなど,その種類はとても多くなるという。
さらに,チャレンジ達成などで手に入るバーンカード(Burn Cards)については,これまではパイロット専用だったが,新たにタイタン向けのものが15種類用意されるとのことである。新たなバーンカードは,1発のミサイルを3か所にヒットさせられるものや,防御力を大幅にアップするものなど,内容はさまざま。
ただし,タイタン用バーンカードの導入で変化するゲームバランスを調整する必要があるため,どうしても実装には時間がかかってしまうようだ。
ちなみに,1枚のバーンカードを実装するためにかかるバランス調整の期間は約2か月だという。彼らがゲームバランスをいかにデリケートに扱っているかが分かるだろう。まあ,それでも不満が出てきちゃうこともあるけど。
上記以外にも,グラフィックスの向上などは常に図られているとEmslie氏は述べていた。
Titanfallのグラフィックスを構築するうえで考慮されているのは,まず「ゲームをサポートすること」だそうだ。プレイヤーがゲームの世界に没入できるだけでなく,さまざまなデザインが分かりいやすいものでなければならない。
もう1つは,「リアルであること」。モノがSFだけに,どういうものがリアルであると言えるのかは難しいのだが,こちらも現実と想像のバランスが重要だという。そういう点からも,まだまだ改善の余地があるらしい。
有名人相手に通訳もいない状況で,緊張のあまりしどろもどろになった筆者だったが,今後のアップデートの方向性や,Respawn Entertainmentの考えのいくつかは伝わったはずだ。プレイヤーは,今後のアップデートを期待して待とう。
「Titanfall」国内公式サイト
「E3 2014」4Gamer特設ページ
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(C) 2013 ELECTRONIC ARTS INC. TRADEMARKS BELONG TO THEIR RESPECTIVE OWNER. ALL RIGHTS RESERVED
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