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[TGS 2013]「テトリスモンスター」はエレクトロニック・アーツが贈る最高のモバイルゲームだ。東京ゲームショウで本作の企画意図や開発経緯などをプロデューサーに聞いた
2013年8月21日にiOS版の配信が開始されて以来,順調にダウンロード数を伸ばし,9月12日に掲載した記事でもお伝えしたとおり,すでに120万ダウンロードを記録している。
「テトリスモンスター」公式サイト
タイトルからも分かるように,本作は,世界中で大ヒットし,今なお“落ちものパズル”の代名詞として知られる「テトリス」に,新たなシステムとRPG要素を組み込んだゲームだ。ラインを揃えても,その場では消えないという,テトリス史上かつてない「スタック」システムや,エレクトロニック・アーツのタイトルとしては珍しいほど(?),かわいいキャラクターなど,さまざまな特徴を持っている(関連記事)。
「テトリス」というネームバリューの高さには,やはり驚くべきものがあるようだが,プレイヤーの反応を聞くと,「数年ぶりにやった」「高校時代以来」「これなら簡単」という声が多く,それに対してテトリスの完成されたシステムに手を入れたことに対する不満はほとんど聞かれないため,ほっと胸をなでおろしているという。
反面,「もっと難しくしてほしい」という声も少なくはないので,それについては落下スピードやテトリミノの登場順など,いろいろ検討中とのことだ。
山縣氏によると,「テトリス」のシンプルかつ独特なゲーム性を残したまま,「テトリスモンスター」をいかにRPG的なゲームに仕立てていくか,かなりの試行錯誤が繰り返されたとのこと。当時,人気を獲得していたスマホ向けタイトルの事例を分析することはもちろん,海外のインディーズゲームブームに見られる,ファミコン時代のシンプルなゲームに対する市場の再評価も意識したという。
「実は,2013年はファミコン版『テトリス』の発売から25周年,2014年はオリジナル『テトリス』のリリースから30周年という記念すべき年なんです。30年経っても変わらないゲーム性に,異なるエッセンスを加えることで,『テトリス』というIPに新たな価値を持たせる。エレクトトニック・アーツの手がける『テトリスモンスター』には,そういう意味があります」と山縣氏。
「『テトリスモンスター』は,見た目にもエレクトロニック・アーツらしくないタイトルなんです。最初のイメージボードを使った社内プレゼンでは,なぜこのビジュアルが日本でヒットするのかを説明するのに非常に苦労しました(笑)。しかし,実際にファーストプロダクションをプレイしたEA内部からは,『テトリス』に集中できる部分と,スマホの画面で3Dモデルのキャラクターがグリグリ動く部分のメリハリがすごくいいとの評価を得られました」と山縣氏は語る。
そんなプロジェクトを進める中,絶対外してはいけない軸になったのは,あくまで「テトリス」がうまい人ほど楽しめるゲームにすることだったそうだ。ほかのソーシャルゲームのように,強いカードを揃えれば勝てる,という側面がまったくないわけではないのだが,それでもテクニック次第でどうにでもなるという本来の要素を再現したかったとのことで,そういった認識が開発スタッフで共有できたことが,プロジェクトの軸がブレなかった理由の一つであるとのこと。
無課金でも,「テトリス」がうまくなっていくほどゲームにも強くなり,さらに定期的にイベントが開催されるので,無料でも新しいモンスターが手に入る。9月18日に掲載した記事でもお伝えしたように,19日からは「120万ダウンロード突破キャンペーン第2弾」として,「クリスタルミノ」がもらえるキャンペーンが始まっており,このTGS 2013でも,iPad miniなどが当たる「くじ引きキャンペーン」が実施されている。
惑星神シリーズ
水★7_繁栄の琉水 マーキュリー |
水★6_マーキュリー |
火★7_勝利の軍炎 マルス |
火★6_マルス |
また「新規モンスターも続々追加していく」そうで,つい先日の9月19日にはレアガチャで「惑星神シリーズPart1」として,まず,火,水属性2種4体のモンスターが追加された。この「惑星神シリーズ」はPart2,3と連続で追加していくとのことで,これら惑星神シリーズのモンスター達は強力なパズルスキルを所有しているため,新しい戦略を立てるのも楽しくなりそうだ。
レアガチャ以外でも,期間限定クエストで獲得できる新モンスターも,すでに2体目として「原始の火炎 イフリート」が同じ9月19日に登場している。「クエスト限定モンスターも次々に登場させていくので,毎週何が起きるか楽しみにしててほしいですね」と山縣氏は語った。
「『テトリスモンスター』によって,一人でも多くの人が,歴史ある『テトリス』を知ってくれること,そして,かつて『テトリス』に親しんでいた人が再び遊んでくれることを目指しました。例えば,子供さんが遊んでいて,どうしてもクリアできないステージがあったとき,お父さんが『お,テトリスじゃん』とプレイしてみたらクリアできた,といったことがあると嬉しいですね。『テトリス』という,30年の歴史を持つIPだからこそできることを実現したいと思っています」と山縣氏は語ってくれた。
TGS 2013に行く予定のある人は,ぜひエレクトロニック・アーツのブースにも足を運んでみよう。
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