稲船敬二氏の新作「Mighty No.9」が，Kickstarterで400万ドル以上の資金調達に成功。公開されていたすべてのストレッチゴールを達成

　comceptの稲船敬二氏がクラウドファンディングサイト「Kickstarter」で開発資金の調達を行っていた「Mighty No.9」の募集期間が本日（2013年10月2日）終了し，384万5170ドル（Paypalでの直接投資を含めると400万ドル以上）の資金調達に成功した。


　「Mighty No.9」は，シアトルで開催されたゲームファンのためのイベント「PAX Prime」で電撃発表されたタイトルであり，「稲船敬二の新作」「横スクロールアクション」「主人公がロボット」「天才科学者」という，ゲームファンなら誰もが「ロックマン」との繋がりを感じずにはいられないキーワードが揃い，大きな注目を集めた作品だ。
　
　本作の資金募集は9月1日からスタートし，約40時間で目標金額である90万ドルを達成したことで話題となり，さらに2週間後には220万ドルを突破，ストレッチゴールに設定されていたPS3/Xbox 360/Wii Uの対応が正式に決定されるなど，Kickstarter内のフォーラムは常に賑わいを見せていた。
　
　そして募集期間が残すところ4日となった9月28日に，“PS Vita/3DSへの対応”が350万ドルのストレッチゴールとして追加されたのだが，この時点での調達額は270万ドル，さすがに厳しいかという状況だった。
　ただ，結果をみてもらうと分かると思うが，その後4日間で100万ドル以上もの投資が行われ，公開されていたすべてのストレッチゴールを達成して，Kickstarterでの資金調達プロジェクトは終了となっている。


　この驚異的な伸びは，主に携帯ゲーム機への対応が追加された後に増えた2万人以上ものバッカーや，追加投資でもらえる“ディスク版”や“ファミコンカートリッジ風USBフラッシュメモリ”によるものだと思われる。
　本作が“横スクロールアクション”ということもあり，やはり携帯ゲーム機で遊びたいと思うファンや，ゲームはデジタルデータとしてではなく，形として持っておきたいというバッカーが多かったのかもしれない。


　最終日前日には，Unreal Engine 3の採用や，そのテストムービーが公開された。さらに，ロックマン2の音楽を担当した立石 孝氏の参加が発表されたことで，「Mighty No.9」の開発チームには，立石 孝氏，山田一法氏，松前 真奈美さんという，ロックマンで音楽を担当していた主要メンバーが揃う形となった。
　
　Kickstarterでのプロジェクトは終了となったが，パートナーキャラクターである「コール」のビジュアルアンケートは引き続き行われ，敵となる天才博士のデザイン決定といった，ファン参加型の投票も予定されているので，これからの動向にも注目していきたい。

「Mighty No.9」キックスターターページ

「Mighty No.9」公式サイト