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[GDC 2015]AMD独自API「Mantle“1.0”」が事実上の終了。AMDはDirectX 12と次世代OpenGLの利用を呼びかけ
これは,Game Developers Conference 2015(以下,GDC 2015)におけるAMDの活動紹介する目的で行われたものとなるが,その内容は以下のとおりだ。
- PC版「Battlefield Hardline」をはじめとする,将来のMantle対応製品を,AMDは引き続きサポートする
- Mantleの「オープンである」という定義は拡大されなければならない。この意図は,「MantleのSDKを広く公開する」という目的に取って代わるものだ。その件については,(北米時間)3月5日に行うGDC 2015のセッションで紹介したい
- Mantleは,「DrawCallオーバーヘッドの削減用」という立場を超えて,新しい能力を加えなければならない。そのことは,パートナーの個別ニーズに対してAMDがグラフィックスの革新的なプラットフォームとして機能できることにつながる
・Mantle SDKは,共同開発および評価プログラムに登録したパートナー用として今後も利用可能な状態に置かれる。しかし,もし「Mantle“1.0”」の機能に興味があるなら,AMDとしてはDirectX 12および次世代OpenGL(glNext)にフォーカスすることを勧める
Koduri氏は,そのBlogポストにおいて,「終了する」「止める」という言葉の利用を巧妙に回避しているが,書かれている内容からは,突然「バージョン1.0」と位置づけられることになった現行版Mantleのサポートを縮小しようという意図が強く滲み出ている。「次世代バージョンでは,DrawCall(ドローコール)オーバーヘッドの削減とは別の方向性を目指しているので,Mantle“1.0”の機能(=DrawCall数削減)を使いたいなら,デベロッパはDirectX 12か,次世代OpenGLに向かうべき」というあたりは,実に示唆的だ。
Koduri氏は,今月中に,450ページからなるMantle“1.0”プログラミングガイドをAMDのMantle公式ページで公開する予定も明らかにしているが,その公開をもって,現行版Mantleはいったんの区切りとなる可能性が高いのではなかろうか。
Mantleは,野心的で,最適化されたゲームタイトルでは結果も伴っていた一方,「ゲームデベロッパが最適化しなければ,期待された結果は得られない」というのは大きなハードルで,実際,対応タイトルでも対応GPUの数は増えなかったりと,総合点は甘く見積もっても「可」レベルに留まっていた。この状況にいつまでもしがみつくよりは,目の前にリリースが迫っているDirectX 12などへ開発およびサポートのリソースを振り分けたほうが,AMDとしてもメリットがあるということなのだと思われる。
では,次世代Mantleは何を目指すことになるのだろうか。現地時間5日の発表を待ちたい。
Raja Koduri氏によるポスト「On APIs and the future of Mantle」(英語)
GDC公式Webサイト
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