プレイレポート
[E3 2014]「Splatoon」は撃ち合いの巧拙に関わらず,みんなで楽しく遊べるシューティング。試遊台でさっそくイカになってきた
そのコンセプトは「人で撃って,イカでアクション」であり,プレイヤーはイカに変身できる子供を操作して戦うことになる。なぜイカなのかはまったく分からないが,とりあえず「イカ娘」という,まったく違うものを連想させるワードが頭に浮かんでくるのは筆者だけではないのではあるまイカ。
このゲームの本質は,基本的に「陣取りゲーム」だ。プレイヤーキャラクターは,インクを発射できる銃を持っており,インクをマップ上にぶちまけることで,自分のチームの色のインクがついた場所を陣地にできる。もちろん,敵の陣地にインクをぶちまければ自分の陣地に上書き可能だ。制限時間内にマップの床や壁をインクでベトベトにしあい,最終的に多くの陣地を獲得したチームの勝利となる。
敵にインクをぶつけて倒すこともできるが,敵を倒すこと自体は勝利条件と関係がないので,敵に取られた陣地を自分のインクで塗り替えていくほうがより重要だ。一撃必殺の射撃テクニックが絶対に必要というわけではないのである。
ゲームのポイントとなるのは,前述した「イカに変身」という部分だ。イカには[L]ボタン1つで変身でき,この状態になるとなぜか地面に潜ることができる。このとき,潜っている場所が自分のチームの陣地ならスピードアップし,敵の陣地ならダメージを受けてしまう。自分の陣地をイカ状態で移動して前線に向かい,人状態で戦うというのが基本的な戦闘スタイルとなる。
イカに変身して自分の陣地に潜ると,インク量が回復していくので,こまめに潜ってインクを管理するというのが,スムーズな戦い方になるだろう。
ちなみに,E3 2014の会場でプレイしたバージョンでは,インクを連射できるマシンガンタイプ――といっても,弾がインクなので放物線を描いてベシャベシャっと飛んでいくのだが――の武器が使用できた。通常射撃以外に,大量のインクを消費してボムも放つことも可能だ。
また,Wii U GamePadの主な機能として,味方のアイコンにタッチすると,飛んでいけるというものがある。これは,敵にやられてしまったあとの移動時間短縮に使うことが多かった。
勝利条件に直結するのはあくまでも陣地の広さなので,撃ち合いは苦手であっても,床や壁にインクをバラまいているだけでチームに貢献できる。そして,なにより白い壁をインクで塗りつぶしまくるという行為自体が気持ちいい。
かといって,敵を野放しにしておくとこちらの陣地がモリモリ削られていくので,敵を倒したい好戦的なプレイヤーなら撃ち合いを重視してもOKだ。
また,陣地の広さで勝敗が決まるという点で,一般的なTPSとは違った立ち回りが求められるのも面白いところ。たとえば,先ほどWii U GamePadの機能として紹介した「味方の場所まですぐに飛んでいく機能」は,非常に強力そうにも思えるが,味方がいる場所ということは,そこがこちらの陣地であることも多く,ガンガン攻めたい人にはあまり効果的でない場合もある。逆に,戦っている味方とは分かれて単独で敵の陣地に乗り込むと,敵のインクを塗り替え放題になり,大きく陣地を奪えたりもするのだ。
総じて「プレイヤースキルに関わらずみんなで楽しく遊べる」ことに注力されているという印象で,シューティングでありながら非常に任天堂らしいアプローチのタイトルだと感じた。公開されているスクリーンショットを見るに,いろいろな武器も用意されているようで,続報が楽しみである。
実際に遊んでも,どうしてイカに変身するのかだけは最後まで分からなかったが。
任天堂E3 2014公式サイト
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