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観客もウルクの街の一員になった――「Fate/Grand Order THE STAGE -絶対魔獣戦線 バビロニア-」 ゲネプロレポート
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印刷2019/01/25 12:54

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観客もウルクの街の一員になった――「Fate/Grand Order THE STAGE -絶対魔獣戦線 バビロニア-」 ゲネプロレポート

 2019年1月11日の大阪公演から始まった「Fate/Grand Order THE STAGE -絶対魔獣戦線 バビロニア-」。大阪公演を終え,1月19日から,いよいよ東京公演が開幕となりました。本レポートでは,1月19日の一般公開に先駆けて行われたゲネプロの模様をお届けします!

今回の舞台は,メインストーリー第七章のバビロニア


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 「Fate/Grand Order」iOS / Android)の舞台化作品2作目は,サブタイトルの「-絶対魔獣戦線 バビロニア-」 の名前からもわかるように,第七章のバビロニアが舞台となります。3時間強の舞台に収まるように多少のアレンジはされていますが,メインストーリー第七章がほぼそのまま,と言っていいくらいに再現されていました。

暴君と言われていたころのギルガメッシュとエルキドゥの出会いのシーンも描かれます
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 今回の舞台で初めて「Fate/Grand Order」に触れるという人もいると思いますが,「Fate/Grand Order」は少々特殊な用語が多い作品です。舞台を楽しむのに必要な用語(カルデア,英霊,といった用語)は,上演前にステージ上のスクリーンに表示されているので,そちらをしっかり読んでおいてください。

 前述したとおり,基本的にストーリーはバビロニアのままですが,舞台ならではの仕掛けがたっぷりと含まれています。最近の舞台ではプロジェクションマッピングを使用した演出はもう当然のことで,もちろん今作でも多用されていますが,今作の舞台が日本青年館ホールの広いステージだったことを活かしているのか,”あえてプロジェクションマッピングに頼らない演出”を随所で感じることができました。

 どんな演出が行われたかは,実際にみなさんの目でご覧いただければと思いますが,最新の技術であるプロジェクションマッピングと,人の手を使った古き良き時代の舞台演出というものが,とても上手く融合したステージとなっていました。

ゴルゴーンの蛇を表現するシーンなどは,まさに人の手があってこそ
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 また,ステージに登場するメインキャスト以外のアンサンブルの数がとても多かったのも印象的でした。
 アンサンブルが多いからこそ,人の手で作る演出が可能だったのもあるでしょうが,2.5次元の舞台にしては異例の人数が登壇し,ダンスや歌,そしてセリフでもステージを盛り上げてくれます。

 アンサンブルにセリフが多い,というのも,今作で驚いた部分でした。
 ゲーム内ではちらりと出てくるだけの脇役……と言ってしまうとそれまでですが,細かいセリフや演出,SEで表現されるような人々のざわめきも舞台上できちんと表現されており,活気に溢れたウルクの街は確かに私たちのすぐ目の前に存在していました。
 手を伸ばせば届きそうなところにある,けれどそこは私たちが生きる世界とは別の世界。これが生の舞台の魅力ですが,本作ではとくにそれを強く感じました。

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アンサンブルは20人近く! 異例のキャスト数です
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 この作品では,ステージ上にドラムセットが組まれ,歌やダンスのシーンなどで生の演奏がされています。生音による迫力は圧巻のひと言! 大人数のアンサンブルのダンスに押し負けない力強さで,ステージをより一層盛り上げてくれました。

 そして,ゲーム内で使われている音楽が随所で流れるのもポイント。
 まず「Grand Order」のメロディからステージが開けるのも,まるで今から「Fate/Grand Order」の世界に入っていくような気持ちになれます。

 「マイルーム」「カルデア」「聞き慣れたメロディー」など,ゲームで遊んでいるといつも聞くBGMたちがステージ上に流れると,それだけで心が和みますね。「ここでこの曲!」という驚きもあれば,予定調和のように「やっぱり!」という曲と,そしてそこに挟まれるオリジナルの歌とで,聴覚だけでも存分に観客を楽しませてくれます。

一度聴いたら耳から離れなくなり,無限ループにはまりこんでしまうような歌も…!
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各キャストに注目!
ギルガメッシュやエルキドゥのアクションは必見!


 まずは今作で物語の中心になる,ギルガメッシュ(キャスター)。彼はそもそもとしてあまり自らの身体を使って立ち回るタイプのサーヴァントではないので,殺陣シーンはないのだろうと思っていたのですが,自身の持つ斧を使ってバトルするシーンがあったことには驚きました。

 ArtsでもBusterでも宝具でもExtra Attackでも呪文系を使うギルガメッシュ(キャスター)だけに,Quickカードをベースにした殺陣シーンがあるというだけで,テンションも上がります。また,このギルガメッシュの殺陣の動きは実に滑らかかつしなやかで,ギルガメッシュというサーヴァントに対して新たな格好良さを感じました。

 もちろん,傍若無人で傲岸不遜なギルガメッシュらしさは健在で,この王のためにウルクの街に住んで献身的に働きたいと,舞台に縋りたくなります。とくに後半になればなるほど,自然と観客もウルクの街の人間の1人なんだという想いが強くなる演出になっていました。

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ギルガメッシュの斧を使った殺陣シーンは必見!
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 そして筆者のイチ押しは,今作でギルガメッシュとともに物語のキーを握るエルキドゥです。
 エルキドゥは武器を持たないため,基本的に身体ひとつで様々なアクションを行いますが,彼の真っ白な衣装のドレープと,地まで着きそうなほど長い髪が,アクションシーンで柔らかく流れるように揺れて,これが思わず見惚れてしまうほどに美しいのです。

 しかもまるでアニメーションかのように動きのひとつひとつが速く,広い舞台の端から端までを瞬時に移動する殺陣は,「武器がなくとも,ここまで人の心に刻み付けられる動きができるのか…!」と唸らされました。この美しさは実際にご覧いただくのが一番かと思いますので,ぜひしっかりと見ておいてくださいね!

エルキドゥの美しい流線形の動きには,溜息が零れます
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 マシュ・キリエライト,ロマニ・アーキマン,レオナルド・ダ・ヴィンチのカルデア勢3人は,前作の「Fate/Grand Order THE STAGE -神聖円卓領域 キャメロット-」からそのまま続投のキャストたちが演じていますので,その演技はもう堂に入っています。

 マシュを演じるナナヲアカリさんは,小さい身体で大きな盾を振り回しますが,その一生懸命な姿がキュートすぎて,マスターでなくともキュンとしてしまいますね。本業は歌手とあって,舞台上でも素敵な歌をたくさん披露してくれました。

 レオナルド・ダ・ヴィンチを演じるRiRiKAさんは宝塚歌劇団花組出身とあって,動きの一挙一動,指先の動きひとつとっても美しい,という言葉がぴったりです。まさに万能の天才ダ・ヴィンチちゃんらしく,洗練された動きでステージを彩ります。

 そして,今作で最も出番が多かったのではないかと思うのがロマニでした。マスターである藤丸立香とマシュがレイシフトしてからも,カルデアからのサポートとしてずっと舞台に登場し続け,もちろんカルデアのシーンにも出てきますので,休む暇なく常に舞台にいるといったくらいです。

 ロマニを演じる井出卓也さんの演技は前作から「可愛い!」と大絶賛されていましたが,今作でもステージの最初から最後まで常にロマニが可愛いです。なお,休憩中にもちょっとした仕掛けがありますので,お手洗いなどは早めに済ませて席に戻ると,いいことがあるかもしれません。
 ロマニの歌はとてもポップなのに,メインストーリーの第1部を終えているとそれだけで泣けてしまう歌詞になっているので,ぜひ歌詞にも注目してください。

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カルデアからの通信を表現するガラスの演出には思わず笑ってしまいます。カルデア勢は特異点の外側から全力でみんなをサポートしてくれます
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 マーリンは,実にマーリンらしい,としか表現のしようがないのですが,結局のところマーリンは舞台になっても空気を読まなくてうるさい,でもそこが彼の魅力であり,愛すべきキャラになっています。

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ロマニとのシーンは,はちゃめちゃ! そこが可愛い!
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 アナは,恐らく140cmほどしかないと思われるほど小柄で,思わず「これだよ!」とテンションが上がります。彼女は物語上,重要な役どころのため,活躍のシーンはなかなか明かせませんが,人間嫌いの彼女が徐々に心を開いていく様にはほっこりします。

どうです,この右端のちょこんといるアナの愛らしさ!
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 イシュタルとエレシュキガルについては,恐らくゲームをやっていないと少々わかりにくい部分だったかと思います。一応補足をしておきますと,エレシュキガルはイシュタルの裏面とも呼べる存在です。夜に藤丸と話すイシュタルがくしゃみをしますが,ゲーム中ではあのくしゃみでエレシュキガルがイシュタルに化けていたのが解除されてしまったという展開があったのを覚えているでしょうか。

表と裏。鏡。そういう存在であるのが,イシュタルとエレシュキガルです
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 この2人の関係性は,実際にゲームで物語を読んでみると,色々と納得できる部分があるでしょう。

イシュタルの象徴でもある巨大な弓も登場!
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 ケツァル・コアトルはある意味,本作の一番のダークホース的な存在だったと感じました。その詳細については,これまた「舞台で実際にご覧ください」となってしまうのですが,彼女の活躍シーンでは会場に歓声が響いた……とだけ言わせてください。

アクションシーンは最も見せ場があるのではないかという,ケツァル・コアトル
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“主人公”という立場を強調せずに場に存在させるのは非常に難しいと思うのに,本当に彼は”弊カルデアマスター”でした
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 そしてカルデアマスターとなる藤丸立香(ゲネプロでは男性主人公)ですが,彼は我々プレイヤーの立場を舞台上で表現するとあって,目立ちすぎず,日陰すぎるわけでもなく,とてもいい立ち位置でステージにいてくれました。
 マシュとの絆や,ロマニ,ダ・ヴィンチちゃんといったカルデア勢とのやり取りなども,プレイヤーが普段ゲーム上で「うちのマスターはこんな子」と描いている妄想を侵食することもありません。違和感なく物語を導いてくれる役目を果たしてくれました。

 見どころがたくさんあるのに,ネタバレで語れない部分も多い「Fate/Grand Order THE STAGE -絶対魔獣戦線 バビロニア-」。チケットは残念ながら既に完売ですが,ライブビューイングやライブ配信,そしてBlu-ray/DVDの発売が決まっています。

 笑いも,ドキドキも,胸キュンも,ワクワクも,涙も,様々なものがたっぷり詰まったこの舞台を,ぜひライブビューイングやライブ配信などでご覧ください。

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●Fate/Grand Order THE STAGE -絶対魔獣戦線 バビロニア- ライブ・ビューイング
2019年1月26日 17:00開演 ※女性マスターVer.
2019年1月27日 12:00開演 ※男性マスターVer.

会場:全国各地の映画館
※開場時間は映画館によって異なります。
※大阪府では,条例により16歳未満の方で保護者同伴でない場合は,終映が19:00を過ぎる上映回にはご入場いただけません。1月27日の公演はご入場が可能です。


料金:3600円(全席指定/税込)
※3歳以上有料/3歳未満で座席が必要な場合は有料となります。

上映館など,詳細は公式サイトでご確認ください。

https://liveviewing.jp/contents/fate-go/




●Fate/Grand Order THE STAGE -絶対魔獣戦線バビロニア- ライブ配信概要
2019年1月26日(土)17:00開演 ※女性マスターVer.
2019年1月27日(日)12:00開演 ※男性マスターVer.

ライブ配信+見逃しパックFULLセット:6000円(税込)
ライブ配信+見逃しパック女性マスターセット:3600円(税込)
ライブ配信+見逃しパック男性マスターセット:3600円(税込)

ライブ配信+見逃しパック(再ライブ配信+ディレイ配信)

※公演開始30分前からライブ配信ページに入場可能となります。
※セットにより視聴できる公演・販売期間が異なります。
※プレゼントキャンペーンの応募はライブ配信+見逃しパックFULLセットご購入者様に限ります。
※その他,詳細は配信ページでご確認ください。


http://www.dmm.com/digital/top/stage/Fate/Grand Order_babylonia/




●Blu-ray/DVD 2019年6月26日(水)発売決定

発売日:2019年6月26日(水)
形態:Blu-ray/DVD
価格:Blu-ray 10300円(税抜)/DVD 9300円(税抜)
仕様:本編DISC2枚組 (特典映像入り)  
三方背,デジケース仕様,特製ブックレットつき
特典映像:バックステージ映像,メイキングなど

【ANIPLEX+・アニメイト版】
特典DISCがもう1枚ついた,「ANIPLEX+・アニメイト版」も発売されます。価格はBlu-rayが10800円(税抜),DVDが9800円(税抜)。

【店舖共通特典】
対象の店舗で購入するとアザーカットブロマイドセットがプレゼントされます。
■ANPLEX+ アナザーカットブロマイドセット(ギルガメッシュ,エルキドゥ,イシュタル,エレシュキガル,シドゥリ)
■アニメイト アナザーカットブロマイドセット(マーリン,アナ,ケツァルコアトル,ゴルゴーン)
■Amazon(【Amazon.co.jp限定】商品のみ対象)
アナザーカットブロマイドセット(男性マスター,女性マスター,マシュ,ロマニ,ダヴィンチ)
※なくなり次第終了。
※詳細は各店舗にお問い合わせください。





〜公演概要〜

「Fate/Grand Order THE STAGE -絶対魔獣戦線 バビロニア-」

公演期間・会場(※全公演終了)
【大阪公演】2019年1月11日(金)〜1月14日(月)サンケイホールブリーゼ
【東京公演】2019年1月19日(土)〜1月27日(日)日本青年館ホール
※チケットは全公演完売

【スタッフ】
原作:Fate/Grand Order
脚本・演出・作詞:福山桜子
音楽:大塚 茜

主催:「Fate/Grand Order THE STAGE -絶対魔獣戦線 バビロニア-」プロジェクト(アニプレックス/イープラス/ノーツ/ディライトワークス)




「Fate/Grand Order THE STAGE -絶対魔獣戦線 バビロニア-」公式サイト


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