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ハロー!Steam広場 第300回:撃ちまくり系といえばこれ。銃火器をぶっ放してモンスターを肉塊にしていくFPS「Serious Sam 4」
「すちーむ」ってなぁに?というよい子のみんな集まれー! 「ハロー! Steam広場」は,PCゲームのダウンロード販売サイトSteamで公開されている気になるタイトルを,筆者が独断と偏見でピックアップして紹介する,とっても有意義なコーナーだ。毎週欠かさずチェックすれば,目覚ましのアラーム音をKAMIKAZEの叫び声にする上級Steamerにジョブチェンジできるかも。
ハロー!Steam広場 第300回は,撃ちまくり系FPSシリーズ最新作「Serious Sam 4」を紹介しよう。ナンバリングとしては9年ぶりの新作となる本作は,銃火器をぶっ放しながらステージ駆け抜けていくスピード感と爽快感が持ち味のFPSとなっている。しっかりとストーリーを見せる作りで,「B級の王道」が楽しめる作品だ。
撃ちまくり系といえばこれ。銃火器をぶっ放してモンスターを肉塊にしていくFPS「Serious Sam 4」
当時,若くて純朴だった少年は,forGamer.netという怪しいゲームサイトで「シリアスサム The First Encounter」というゲームを知り,そのデモ版をダウンロードする。ただひたすらにモンスターを撃ちまくるというシンプルなゲーム内容だったが,初めてのFPSということもあって,そりゃもう夢中になって遊んだ。きつめのTシャツの襟の中に頭をずっぽりと入れ,両手にバスケットボール持ち,「アァァァァーー!」と叫びながら走り回って,壁に鼻をぶつけて悶絶するくらいには遊んだ。
その彼も今やこうして健全(?)なゲームサイトで,シリアスサムの新作を紹介しようとしているのだから,なんだか感慨深いものがある。
そんなわけで今回は,Croteamが手がける「Serious Sam 4」を取り上げたい。なお,今さらだが本作は成人向けタイトルなので,その点はご注意を。シリアスサム自体は2001年から続くシリーズで,前作「Serious Sam 3: BFE」から数えると,Serious Sam 4はおよそ9年ぶりの新作となる。「え, BFEって9年前なの……」という時間の流れの速さに少しショックを受けたが,こうしてシリーズがちゃんと継続されていることを,とても喜ばしく思う。
シリアスサムは,人類最後の希望となったサム“シリアス”ストーンとなり,さまざまな銃火器を用いて凶悪なモンスター達を蹴散らしていくゲームだ。「撃つのをやめるな,走るのをやめるな」の精神でひたすら前に進みまくり,邪魔するモンスターは片っ端から肉塊にしていくという,スピード感と爽快感がウリで,当時は“撃ちまくり系”などと呼ばれていたが,その持ち味はSerious Sam 4にもしっかりと引き継がれている。
ゲームの舞台となるのは我々の母星である地球だが,そこはすでにエイリアン軍団によって占領されており,サム・ストーン率いる地球防衛軍だけが孤軍奮闘の抵抗を続けている。シリアスサムのストーリーなんて気にしていない人も多そうだが,本作にはたくさんのカットシーンが用意され,しっかりとストーリーを見せる作りになっており,話そのものも「B級の王道」といった感じで見応えはある。ところどころ未翻訳ではあるが,日本語字幕が実装されているのも嬉しいポイントだ。
ゲーム自体は,四方八方からスポーンするモンスターを撃ちまくりながら,ステージを進んでいくといった流れで,これまでのシリーズ作品と大きく変わるところはない。その一方で,サムと一緒に戦ってくれるコンパニオンが登場したり,サブルートを探索することで武器のパーツや戦術アイテムが手に入ったりといった新しい要素はちゃんと用意されている。
それでもやはり,ゲームの根源にあるのは「クラシカルなアーケードFPS」なので,HPは自動で回復しないし,カバーアクションなどというおしゃれなシステムも存在しない。なので,“撃ちまくり系”と言われながらもゲームの難度は意外に高く,頼れるのも結局のところ自分の腕だけのなので,シンプルなゲーム性ながらも遊び応えはしっかりある。
グラフィックスについては,シリアスサムとしてみると大きな進化を遂げたが,最近のゲームと比べてしまうと,少し見劣りしてしまうところもある。新たなに採用されたゲームエンジンによって,一画面に何千,何万というユニットを表示できるようになったことから,大規模戦を実現するための「LEGION SYSTEM」なんてものも実装されたが,それが味わえるのもごく一部のステージだけで,ゲーム体験としても大味なものだった。この2つは,少し肩透かしを食らった部分である。
それ以外の部分では,しっかりとシリアスサムの持ち味が生かされており,走って撃つという伝統的なスタイルのFPSが遊びたくなったときにぴったりな作品といえるだろう。もちろん,ブラックユーモアあふれるセリフや,初代から活躍し続けるモンスター群など,シリーズファン納得の内容で楽しめるので,ぜひ遊んでみてほしい。
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