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リズム天国 ザ・ベスト+公式サイトへ
  • 任天堂
  • 発売日:2015/06/11
  • 価格:4700円(税別)
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「リズム天国 ザ・ベスト+」は,「ベスト+」の名に恥じないボリューム&クオリティで,いつでもどこでも持ち歩きたい一本だ
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印刷2015/07/04 00:00

プレイレポート

「リズム天国 ザ・ベスト+」は,「ベスト+」の名に恥じないボリューム&クオリティで,いつでもどこでも持ち歩きたい一本だ

画像集 No.001のサムネイル画像 / 「リズム天国 ザ・ベスト+」は,「ベスト+」の名に恥じないボリューム&クオリティで,いつでもどこでも持ち歩きたい一本だ
 ニンテンドー3DSの“ノリ感ゲーム♪”「リズム天国 ザ・ベスト+」が,2015年6月11日に任天堂より発売された。
 「リズム天国」シリーズは,ミュージシャン/音楽プロデューサーのつんく♂氏がプロデューサーとして開発に携わり,過去にシリーズ3作品(セガからリリースされたアーケード版を含めると4作品)がリリースされてきた。
 その最新作として,約7年ぶりに携帯ゲーム機で発売されたのが本作だ。ここでは,ゲームの内容を紹介するとともに,製品版を実際にプレイして見えてきたポイントなどをお届けしよう。

「リズム天国 ザ・ベスト+」公式サイト



名作リズムゲームと新作リズムゲーム,

合わせて100種類以上を1本のソフトで楽しめる


 タイトルに「ザ・ベスト+」とあるとおり,本作にはこれまで発売されたリズム天国シリーズに収録された,70種以上のリズムゲームが入っている。筆者は過去に「リズム天国」と「リズム天国ゴールド」をプレイ済みだが,決して使い回しという印象はない。新作リズムゲームも30種以上収録されており,新旧のリズムゲームがミックスされて登場するという形式というのもあってか,「これ,やったなぁ!」的な懐かしさのほうが先行していた。
 本作の操作は,A/Bボタンと十字ボタンを使うか,あるいはタッチのみの「かんたんタッチ」(設定で切り替え可能)の2種類。リズム天国ゴールドで採用されていた,タッチスクリーンを「はじく」操作はなくなり,同じゲームでもボタンに最適化されたものとなっている。はじく操作もなかなか面白いものだったが,ほかのシリーズからもリズムゲームを収録している関係で,整合性を取ったのではないだろうか。

新作「ダンスホール」
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 また,ニンテンドー3DSならではの裸眼立体視にも対応し,ミニゲームの画面が立体的に演出されているのも面白いところである。「カラテ家」で手前からモノが飛んでいく様子や,「エアーバッター」では打球が奥から手前に迫ってくるところなど,分かりやすく,見ていて楽しい演出だ。
 さらに本作では,正しいリズムでボタンを押したときに,下画面に派手にスターの輪が広がる演出が加えられている。ベストのタイミングで押したときに最も大きくカラフルに広がるので,メインの上画面に集中していても一目で分かっちゃうのだ。自分ではバッチリ押せた気分でいても,意外とそうではなかったりして,プレイの目安として役立つだろう。
 ちなみに各ゲームの楽曲が流れている最中に1か所だけ,スターが中心に向かって集まってくるポイントがある。これは「キメ星」といって,クリア後のボーナスになるポイントなので,ぜひ成功させるようにしたい。

過去作「カラテ家」
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リズムを理解してボタンを押すという,

独自のルールはこれまでのシリーズ作品を踏襲


 話が前後してしまうが,このリズム天国のリズムゲームについても紹介しよう。どのゲームも,基本ルールはBGMのリズムに合わせてボタンを押すだけの内容だ。画面にノート(譜面)が出てきて,それに合わせてボタンを押すのではなく,練習時のお手本に則って,音とリズムと画面の動きを頼りにボタンを押すというもの。楽曲ごとに設定された基礎となるリズムの合間に,異なるパターンや裏打ちなどが挿入されることで,プレイに緩急が付けられているほか,リズムゲームとしての面白さや難度がもたらされている。
 案外,意地悪な構成の曲もあって,初見では「あっ」と間違ってしまい,「次はミスなくプレイしてやろう」という,リプレイへのモチベーションにもつながっているというわけである。
 リズムによっては難しいものもあるが,練習時に失敗が続くと下画面に「お助けリズム」が表示され,視覚的にリズムにノることができる。それを見ることでボタンを押すリズムを把握できるようにもなっているので,この手のゲームを得意としていなくても,フォローはばっちりだ。
 プロデューサーのつんく♂氏は,このリズム天国シリーズにおいて「リズム感は鍛えられる」と唱えているので(任天堂「社長が訊く」リズム天国ゴールドのページを参照),本作を続けてプレイすることで,苦手を克服できるかもしれない。

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 本作では,各リズムゲームのタイトルに合わせた画面が用意されているのだが,ゲームプレイにおいてはこれが意外なクセモノだったりもする。キッチュなキャラクターデザインとギャグセンスは,シリーズを通して変わらずファンからの人気を集めていて,本作の見どころの一つでもあるが,画面の動きだけを見てプレイしたり,演出に組み込まれたネタに見入ったりしていると,正しいリズムを刻めないことも多いのだ。
 どうしてもゲームをクリアできないときは,上画面をあまり意識せず,リズムだけを耳で確実に捉えてボタンを押してみると,意外にクリアできることもあるというのが,譜面を見てプレイするリズムゲームとは決定的に違うところだろう。

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新作「通訳者」
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新作「フルーツバスケット」

 なお本作は,シリーズで初めてストーリー仕立てでゲームが進んでいく仕様だ。ゲームのアイコンにもなっている可愛い新キャラクター「テビリ」が進めていくストーリーながら,リズムゲーム本編とはあまり関係ない内容で,このあたりは賛否が分かれるところかもしれない。
 そんなストーリーをプレイしていて一筋縄ではいかなかったのが,ゲーム序盤から登場する「門番」の存在だった。3人で登場する彼らに対しては,ゲーム中の評価でもらえる「コイン」を消費して挑む必要があり,そのリズムゲームをクリアできなければ,払ったコインはパーになってしまう。
 ボス的な存在は,ストーリー演出としてはありだと思うのだが,コインが少ない序盤のうちは,クリアできずにコインを失ってしまい,リズムゲームをやり直してコインを稼がないと再挑戦できないのである。
 タイル状に並んだゲームを一つずつ選んで(本作でも中盤以降にこの演出は登場する),リズムゲームごとのおかしさを楽しむという,これまでのシンプルな仕様とはずいぶん違うので,戸惑う人もいるのではないかと思う。
 ただ,エンディングは楽曲も含めなかなかにドラマチックなので,シリーズとして新たな方向性を提示しようという意向は感じられた。

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ヘッドホンで隅々まで楽しみたい,

ベスト版“リズム天国サウンド”


 本作の楽曲は,これまでどおりつんく♂氏のほか,数人のコンポーザーが手掛けている。それぞれ1分前後の短い曲ながら,ゲームのためだけに作られた曲で,耳当たりの良いポップな曲がそろっている。
 とくに実際のアイドルが歌唱している曲は,さすがのつんく♂氏プロデュースということで,毎度のことながら個人的にかなりグッとくるものがある。これらはリズムゲームクリア後に前述のコインを使って,ゲーム中の「ショップ」で「レコード」を買えば,楽曲だけを楽しむことも可能だ。サントラの発売なども楽しみではあるが,これらの楽曲をいつでもどこでも楽しめるという意味で,携帯機向けに発売されたのは嬉しい。
 音がいいという以前に,音を聴いてプレイするゲームなので,ニンテンドー3DSのスピーカーで楽しむならフルボリュームで,欲を言えば質のいいステレオイヤホンやヘッドホンを用意してプレイすることをオススメしたい。

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過去作「ウラオモテ」
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過去作「レスラー会見」


ダウンロードプレイにも対応

ソフトを持っていない人ともマルチプレイを楽しめる


 本編とは別に用意されたマルチプレイやおまけ要素にも,リズム天国らしい楽しいものがそろっている。マルチプレイはゲームをプレイすると選べるようになる「チャレンジランド」で,ローカルプレイとダウンロードプレイの両方が可能だ。
 チャレンジランドでは,お題として出されるリズムゲームを2〜4人のプレイヤーで同時にプレイし,全員の成績が結果に反映される仕組みだ。「大合奏!バンドブラザーズ」シリーズのように同時演奏を楽しむものではないが,練習なども含めて全員が同時にプレイする仕様で,さらにジャストのタイミングで押せたときやミスをした様子がそれぞれの画面のアイコンに映るので,参加者全員の一体感と連帯感を味わえる。
 ダウンロードプレイの場合,当然ながら配信者以外にクリア後のご褒美はなく,協力してもらうだけのプレイとなるが,それでも本作のマルチプレイの楽しさは十分に共有できるはず。ニンテンドー3DSユーザーが近くにいるときには,ぜひ試してみたい。なお,チャレンジランドは,コインを消費することで,1人でもプレイすることが可能だ。

 おまけ要素としては「キッサ店」が用意されている。コーヒーブレイク的なものがそろっていて,ミニゲームやすれちがい通信,これまで遊んだリズムゲームの閲覧などもできる。
 ここにあるショップでは,前述のチャレンジランドでしか入手できない「ノリ玉」を消費して,本編に登場しないミニゲームを購入できるのだが,ノリ玉の入手にはそれなりに手間がかかるので,ゲームをじっくりやり込む必要がある。マルチプレイはノリ玉の入手が楽になるので,プレイヤー同士で集まってプレイするのもいいかもしれない。

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リズムゲームをいつでも楽しむために

ダウンロード版という選択肢もあり


 「ザ・ベスト+」というタイトルのとおり,シリーズの決定版として,初めてプレイする人にもオススメしやすい1本だ。ストーリー形式のゲームシステムも,初めてプレイする人にとっては,さほど違和感なく受け入れられることだろう。
 もちろん筆者のようなシリーズ経験者にとっても,最終的に100種類以上となるリズムゲームを,現行機種であるニンテンドー3DSでいつでもどこでも楽しめるという恩恵は大きい。1本1本のリズムゲームのクオリティも高く,遊んで損のない作品となっている。
 ところで,今回筆者はパッケージ版を購入したのだが,ニンテンドー3DSでほかのゲームを遊んでいるときでも,ちょっとした気分転換のために本作をプレイしたくなることもあり,カートリッジを入れ替える手間のないダウンロード版を選べば良かったと,少し後悔することもある。
 こういうゲームの場合は,パッケージ版とダウンロード版のどちらが自分に向いているのか,日頃のゲームとの接し方を考慮しつつ検討したほうがいいなと痛感した次第だ。

新作「マキネコ」
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「リズム天国 ザ・ベスト+」公式サイト

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    リズム天国 ザ・ベスト+

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