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新連載「あんぷらぐど☆げーまーず」:第1回 死力を尽くして世界を救え! ダイスを用いた新感覚の協力型ゲーム「Eight Epics」
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印刷2015/06/20 00:00

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新連載「あんぷらぐど☆げーまーず」:第1回 死力を尽くして世界を救え! ダイスを用いた新感覚の協力型ゲーム「Eight Epics」


 今,アナログゲームが花盛りだ。

 人狼ゲームがちょっとしたブームになり,アナログゲームの祭典・ゲームマーケットは年々拡大を続けている。ヨーロッパや北米で生まれた新作の日本語版が次々と登場し,もうどれを買っていいやら分からないくらい。そんなアナログゲーマー達に贈る新連載が,この「あんぷらぐど☆げーまーず」だ。
 一口にアナログゲームと言っても,ボードゲーム,トレーディングカードゲーム,テーブルトークRPGとさまざまなジャンルがあるが,この連載ではいわゆるボードゲームにスポットを当て,毎週旬のタイトルを紹介していく。ちなみに連載は3か月。計12本を紹介する短期集中連載となる予定だ。栄えある第1回は,「ラブレター」で知られるゲームデザイナー,カナイセイジ氏の最新作「Eight Epics」を取り上げよう。

 2015年春のゲームマーケットで発売されたばかりの本作は,氏の作品の特徴であるミニマムなパッケージを踏襲しつつ,協力型ダイスゲームという新境地に挑んだ意欲作だ。デジタルゲームの世界においても流行の協力型ゲームだが,アーサー王伝説を下敷きにした「キャメロットを覆う影」や,拡張版が継続的に作られている「パンデミック」など,アナログゲームの世界にも名作が少なくない。ただこうしたタイトルには,大きなボードに多数のコマを並べて遊ぶ,やや大型のタイトルが多かった。それを小さなパッケージに収めたのが,本作の一番の見どころと言える。

内容物はカード16枚にダイス20個と実にシンプル。プレイ人数は1〜8人でプレイ時間は30〜60分。ゲームマーケットでのイベント価格は2000円(税込)
Eight Epics

(ゲームマーケット公式サイト内)「Eight Epics」紹介ページ



死を賭して災厄に挑む8人の英雄達


 ここではない,遙かな宇宙。数々の災厄にさらされ,今,一つの世界が滅びようとしていた。プレイヤーに課せられた使命は,英雄達の力を借りて滅びの定めを覆し,世界を救うこと――本作の設定は,このようにきわめて壮大だ。
 各プレイヤーは最初に,8人の英雄の中から1人を選択する(このとき,選ばれなかった英雄は共有キャラクターとなる)。続いて災厄カードの山の1番上をオープンし,そのラウンドで挑む災厄を決める。災厄カードにはそれぞれ,解決するための条件が書かれており,たとえば「竜王襲来」の場合……

  • ダイス6個の目の合計を30以上にする。
  • ダイス7個の目の合計を36以上にする。
  • ダイス8個の目の合計を45以上にする。

 これらの条件を順にクリアしていかなければならない。

 プレイヤーは手番になると,自分が選んだ英雄もしくは共有キャラクターの中から1人を選択し,災厄に挑戦する。挑戦の結果,1つめの条件をクリアすれば,引き続き二つめの条件に挑める。条件がクリアできなかった,あるいはこれ以上の挑戦は無理だと判断したら,その時点で手番を終了し,次のプレイヤーに手番が移る。この時,ダイス目はそのまま次のプレイヤーに引き継がれる。

災厄カード。「死病蔓延」「神罰執行」といった名前のイメージに違わず,いずれもクリア困難な課題ばかりだ
Eight Epics

こちらは英雄カード。それぞれに特徴的な能力(と,肩書き)を持つ
Eight Epics

 災厄への挑戦は主に,8人の英雄それぞれが持つ能力によって行われる。たとえば先に挙げた「竜王襲来」の場合(写真参照),ダイスの数を増減できる「流転の剣聖」や,ダイス1個の目を6に変える「裏切りの魔神」の力が輝くだろう。
 ただし英雄達は,能力を一度使うごとに,各自の持つLPを1消費する。LPがゼロになるとその英雄は消滅し,二度と災厄に挑むことはできなくなる。
 また,一度選ばれた英雄は,挑戦を終えた時点で行動済みとなり,そのラウンドはほかのプレイヤーが選ぶことはできない。8人の英雄全員が行動済みになるまでにカードの条件をすべてクリアできれば,災厄は解決されたことになり,次のラウンドへと進む。これを5ラウンド繰り返し,最後まで災厄を回避できればプレイヤー全員の勝利。途中,一度でも災厄を解決できなければプレイヤー全員が敗北となる。

英雄達の残りLPや,クリアした災厄の条件の数など,数値はすべてダイスで表現される
Eight Epics

行動済みの英雄は,このように横向きにする
Eight Epics


戦略とチームワークが勝利の鍵


 「能力でダイス目を変更し,課題のクリアを目指す」
 これだけ書くと単純だが,実際にプレイするとこれが実に難しい。

 災厄は全部で8種類あり,どれも一筋縄では解決できないものばかり。「なるべく英雄が死なないように,最初は能力を温存しよう」などと考えていたプレイヤーも,それがどれだけ甘い考えなのか,すぐに思い知らされるだろう。一つラウンドをクリアするだけでも,英雄達のLPは大きく削られる。それを5回繰り返すのだから,最終ラウンドを迎えるころには,多くの英雄が消滅寸前までに追い込まれているはずだ。

 そしてその最終ラウンドでは,恐るべきことになんとふたつの災厄に挑まなければならない。こうなるともはや「最後まで英雄を生かそう」などという考えは空の彼方に吹っ飛んでいく。一度行動済みとなった英雄は(英雄1人を未行動に戻す「不屈の大将軍」の能力を使わない限り)ラウンド中に再挑戦することはできないので,「LPを残して次に回すよりは,LPをゼロにするまで能力を使ったほうがいい」という状況がしばしば生まれるのだ。
 1人,また1人と仲間が倒れていく中,それでも死力を尽くして戦いつづける英雄達――映画やアニメでしばしば見られるシチュエーションが,プレイヤー間でリアルに繰り広げられる。プレイする際にはぜひ,「あとは頼んだぜ……」「おまえの遺志は俺が継ぐ……!」などと言いながら盛り上がっていただきたい。

Eight Epics
初めのうちは十分なLPを持っていた英雄たちも……
Eight Epics
ゲームが終わりに近づくにつれ,ひとりずつ力尽きて倒れていく。君達の尊い犠牲は忘れない

 もっとも,立ち向かうべき災厄はあまりに強大なため,英雄達の命を最後まで使い果たしてなお,敗北することも珍しくない。勝利のためには,しっかりと戦略を練りながらプレイする必要があるのだ。

 災厄の内容と英雄の能力にはそれぞれ相性があり,うまく能力を使えばあっさりとクリアできることもある。一方で,考えなしに使ってしまうと無駄にLPを削ることにもなりかねない。「どのタイミングで,どの英雄で挑戦するか」が重要になってくるわけだが,その時にネックになるのが,「最初にほかのプレイヤーが選んだ英雄では挑戦することができない」という制約だ。「あいつの能力が使えれば簡単にクリアできるのに……!」などということにならないよう,しっかりと手番や流れを考えながらプレイすることが重要になる。
 また「自分の手番ではどう頑張ってもクリアできないが,次のあいつが能力を使えば簡単にクリアできる。そのために,ここで自分の能力を使っておこう」といったような,先を見越したプレイも大切だ。もちろん,ほかのプレイヤーがその意図をきちんと読み取れなくてはならないが……。

 先の先まで考えてプレイする戦略性と,それを全員が共有するチームワーク。この二つがうまく噛み合わなければ,このゲームのクリアはおぼつかない。だがそれだけに,勝利したときの達成感は格別なものになる。

最終ラウンド,魔帝が復活すると同時に天変地異が発生。果たしてこの未曾有の危機を乗り越えることができるのか?
Eight Epics


仲間とともに,壮大な挑戦を楽しもう


ゲームマーケットで完売し,現在は入手困難な「Eight Epics」だが,カナイ氏によれば8月末ごろには再販が行われ,各種ゲームショップに入荷する予定とのこと。期待しておこう
Eight Epics
 カナイセイジ氏の代表作といえば,わずか16枚のカードで構成された名作「ラブレター」が思い浮かぶが,このタイトルも使用するカードは同じ16枚。ダイスが加わっているとはいえ,これだけミニマムなコンポーネントの中に英雄達の壮大な戦いを閉じ込めたセンスは素晴らしいの一言。最終ラウンドにおけるギリギリの戦いを演出するゲームバランスも,実にお見事だ。

 ただし,高度なチームワークが求められるため,コンポーネントのシンプルさとは裏腹に,「ラブレター」のように手軽なゲームとは言い難い面もある。プレイ時間は30分〜1時間ほどかかるので,腰を据えてかかる必要もある。それだけに,ああでもないこうでもないと考えながら,最適解を模索していくのが好きなプレイヤーには,この上なく楽しめるゲームとなるはずだ。

 なお,協力型ゲームの性質上,プレイヤー間の相談をどこまで許可するかで,難度は大きく変化する。そこはプレイヤーの判断に委ねられているので,初めのは相談しながらワイワイと,慣れてきたら相談禁止で困難に挑戦する,といった形で繰り返し楽しんでみるのがいいだろう。そして最終的には,「英雄全員が生存しての完全勝利」を目指してみてほしい。

(ゲームマーケット公式サイト内)「Eight Epics」紹介ページ

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