プレイレポート
「フィギュアヘッズ」メディア体験会の模様をレポート。想像以上にストラテジックなプレイ感。いかに僚機を扱うかが勝敗を分けるポイントに
今回,クローズドβテストの開始を前に,メディア向けの体験会が行われたので,4Gamerも参加してきた。遊んでみて分かったプレイフィールなどをお届けしよう。
「フィギュアヘッズ」4Gamer読者枠2000名分に応募する(7月1日12:00締切)
※応募にあたってはスクウェア・エニックス アカウントの所持又は登録が必要覚える操作は多いが,僚機への指示は直感的な仕組み
体験会ではまず,ゲームにログインしてプレイヤー名を決めて新キャラを作成することに。そして,そのままチュートリアルへと進めていく。ここでは,本作を遊ぶうえで重要な2Foot(※ロボットの名称)の操作方法や,僚機への指示の出し方,そしてゲームの進め方といったことが,5つのステップに分けて学べるので,順番に進めていけば良いだろう。
チュートリアルの中でもとくに重要なのが,僚機への指示やゲームルールの確認だ。それだけに,かなり懇切丁寧に教えてくれる。実際のプレイでは,僚機の操作はRTS的な要素が強く,これをいかに上手に運用できるかでゲームの流れが左右されそうだと感じられたので,しっかりと内容を把握しながら進めてほしい。
ということで,簡単に僚機の操作方法を説明しておこう。
3体の僚機には,それぞれ1から3までの番号が割り当てられており,この番号がキーボードの[1]から[3]のキーに対応している。1を押せば僚機1に,2を押せば僚機2に指示が出せるという仕組みだ。このとき,キーを押しっぱなしにすると,コマンドリングが表示され,警戒移動や特殊装備の使用,待機など,細かな指示が出せる。ちなみに,[4]キーを押すと全機へ同時に指示を出すことが可能で,慣れるまではこれで部隊全体を動かすことを基本にすれば良いだろう。
また,キーをポンと押すと,目標の制圧や攻撃といった,デフォルトの指示を簡易的に送ることが可能だ。目標となる地点や施設,敵は,マップ画面から選択できるほか,照準を合わせることでも設定できる。
このように僚機への指示出しは,プレイ前こそハールドが高いのではと懸念していたのだが,いざ箱を開けてみれば直感的に操作できて,わずらわしいところはほとんどなく,いたって簡単な仕組みだった。
ゲームルールは,基本的にMOBAに近いアウトポストの破壊を目的とするものだ。ただし,アウトポストへ至るまでの道程は意外と険しい。というのも,一般的なMOBAで考えた場合は,敵の施設を破壊することで相手の防衛ラインを後退させていくのだが,本作は施設を破壊するのではなく,常に奪い合いが生じるためだ。中でも,アウトポストを守るためのシールド施設と防衛タレットを発生させる施設の重要度が,かなり高くなっている。
本作の施設はゲーム開始直後,スタート地点の直近にある回復/弾薬補充が可能な施設を除いて,すべて中立になっている。まずは,それぞれの施設を制圧することになるのだが,実はアウトポストを防御するシールド施設は中央にひとつだけなのだ。
このシールド施設が中立状態の時は,両軍のアウトポストにシールドが展開されている。これを自軍が制圧すると敵のアウトポストが露出して攻撃が可能になる。そうなれば,次の目標はアウトポストになるのだが,当然攻撃を仕掛けている最中にシールド施設が奪取されてしまう可能性がある。もし,中立状態まで戻されてしまえば,シールドがアウトポストを覆ってしまい,再び制圧しない限り,一切の攻撃が無効化されてしまうのだ。そのため,このシールド施設をめぐって,両陣営で激しい奪い合いが発生するわけだ。
そしてもう一方で重要なのが,タレットの施設だ。自陣に近いタレット施設を制圧すると,自陣のアウトポスト直下付近に,2体の強固な2Footが出現し,アウトポストを防衛してくれる。逆にタレットの排除方法は,敵陣近くにあるタレット施設を制圧することとなる。
この防衛用2Footは現在のバージョンでは恐ろしいほどに耐久度が高く,また攻撃力も非常に高い。不用意に接近してしまうと,一瞬で自機が溶けてしまうので,強行突破でアウトポストを攻撃しようとは思わないほうが良いだろう。
つまり,ゲームの流れとしては,僚機と味方とともに力を合わせてシールド施設,タレット施設の制圧状態を維持し,いかにしてアウトポストを攻撃するのかといった感じになる。この流れにしても,キッチリとチュートリアルで学ぶことができる。なお,チュートリアルはホーム画面から何度でも受けられるので,気になることがあれば確認しておこう。
敵機を少しずつ排除し,前線を押し上げてアウトポストを攻撃しよう |
敵機を倒したり,アウトポストを攻撃したりするとポストチャージが減少する。画面右下にある青いゲージが自軍で,赤いゲージが敵軍のポストチャージだ。敵軍のポストチャージをゼロにすると勝利となる |
僚機への指示が勝敗を分ける? 繰り広げられる想像以上にストラテジックな戦闘
チュートリアルが終わると,2Footを制御するためのフィギュアヘッズを1体獲得し,2Footにインストールできるようになる。もらえるフィギュアヘッズは,本作の2Footのデザインも行ったアーロン・ベック氏や人気イラストレーターの茉莉花氏,八重樫 南氏のキャラクターイラストの中からひとつ選ぶことになる。
それぞれのフィギュアヘッズには,異なるユニークスキルが用意されているのだが,体験会に同行した編集者と慎重に検討を重ねた結果……金髪ロングヘアでわがままバディという三種の神器が揃ったサリーナに決定。うん,すばらしい能力(?)だと思う。
体験会参加者の準備が整ったところで,“出撃準備を完了”させて,いざ対戦へ。一斉に画面が切り替わり,あとはカウントダウンがゼロになれば開戦の火蓋が切って落とされる……という場面だが,開始までは画面上に2Dのマップが表示されている。実は,このカウントダウン中に,プレイヤーが目指すポイントのアピールのほか,僚機への指示を先行で出せるのだ。この指示を出した先は味方のプレイヤーも確認できるので,開幕早々は目標地点にプレイヤーが固まりづらいシステムとなっている。
カウントがゼロになると,各自いっせいに目標施設へと突撃を開始。最初は自軍のアウトポスト近辺にある中立状態の施設を制圧し,次にマップ中央にあるシールド施設の占拠へと向かう。この施設は前述したように,敵のアウトポストを攻撃する際に邪魔となるシールドを排除するために制圧が必須だ。当然だが,敵陣営の目標地点にもなるため,ここではしばしば激しい銃撃戦が展開される。
弾薬補充が可能な施設を制圧している状態。ここを足がかりに中央のシールド施設の制圧を目指そうとしたのだが…… |
優秀な味方に恵まれたのか,中央のシールド施設は味方がすでに制圧済みに。そのまま東方向へとコマを進める |
敵軍の中枢へと近付くにつれ,当然敵との遭遇回数が増え,反撃も激しさを増していく。反応速度や射撃精度が低いため甘く見ていたAI制御の2Footも,交戦頻度が高まればバカにはできなくなり,自機が撃破されてしまうことも増える。そんな感じで一進一退の攻防を進めていたのだが,ついに敵のアウトポストへ攻め入る時がやってきた!
体験会の最後は,ショップでいろいろなアイテムを購入できるアカウントに切り替えてのプレイとなった。筆者は新しいフレームを購入し,オリジナルの機体制作に挑戦してみた。
できあがったのは,重厚な武装が可能なフレーム「ヘヴィアサルト」に,ガトリングガンを装備。重量からして移動速度が犠牲になるのは目に見えているが,火力こそ正義であるという個人的な哲学と,男の子の夢であるガトリングガンが装備できるのは,このフレームのみという点からのセレクトである。
さきほどの試合で学んだのか,ほかのプレイヤーはシールド施設とタレット施設の奪取に勤しんでいる。本来ならば一緒に戦うのが正しいのだが……筆者はどうしても,耐久力の高いヘヴィーアサルトにガトリングというロマンしか詰まっていない構成で,アウトポストに攻撃を仕掛けたかったのだ。なので,味方を信頼して,少しずつアウトポストへと歩みを進めた。
しかし,危険を感じたのか,敵がアウトポスト周辺に展開していて,どうにも攻め入ることができない。どうしたものかとビルの物陰で考えていた時にひらめいたのが,自分の僚機を囮にして敵を誘い出した隙に,コアに突入するという,アニメばりの陽動作戦だ。まぁ,そんなにうまくはいかないだろうなとは思っていたのだが……。
作戦は見事に功を奏し,圧倒的な勝利を収めてリザルト画面へ。ここでは自機だけでなく僚機の戦果や,フィギュアヘッズの取得経験値,獲得アイテムなどが表示される。
獲得したアイテムの中には,フィギュアヘッズの容姿を変更させるものも含まれている。その種類は豊富に用意されているようなので,プレイヤーの琴線を激しく揺さぶるような容姿のコスチュームもあるのかもしれない。
ゲーム中に獲得した資金はショップで利用でき,新しい機体のフレームや各種武器,装甲,カラー,パターンなどが購入できる。カラーやパターンは,どれも一度買えばずっと利用可能だ。なお,フレームにはクラスごとに利用可能なものが決まっている。また,使用可能な銃火器もクラスに応じたものになっているので,目的にあったフレームを購入しよう。
さて,本作を遊んでみたわけだが,最初はシューターとしての腕前がある程度あれば,さほど苦労することはないだろうと高をくくっていた。しかし,実際はシューターの腕よりも,戦いの流れを読み取り,的確に僚機に指示を出し,味方と協力して戦えるかがポイントという,かなりストラテジックなゲームであることが分かった。
一方,気になったのは,動きが往年のメックウォーリア系ということで,やはり若干重いと感じられる点だ。また,撃破した2Footがその場に膝をついて時間とともにスーッっと消えてしまう点も少々残念か。演出的には悪くないのだが,撃破感が薄く,どうせならバラバラに吹き飛ばされるくらいの演出が欲しいところだ。
もちろん,今回プレイできたものは,あくまでもクローズドβテストに向けたバージョンということもあると思うのだが,こういったアクションゲームは操作感と気持ちよさが直結している。プレイヤーが何を求めているかで感じ方も変わってくると思うが,クローズドβテストでどのような反応があるのか気になるところだ。
ともあれ,新作タイトルとして見た場合,本作がよく練られた作品であるのは一目瞭然で,上質なチーム戦が楽しめるストラテジックシューターとして十分に成立していると感じた。クローズドβテストで,プレイヤーがどういった戦い方を繰り広げていくのか,いまから楽しみだ。
「フィギュアヘッズ」4Gamer読者枠2000名分に応募する(7月1日12:00締切)
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