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TGS 2016メディアアワードの4Gamer部門受賞作品を発表。「Horizon Zero Dawn」「Code: HARDCORE」「Line Wobbler」が大賞に輝く
このアワードは,「新しいスターを発掘する」という趣旨のもと,「ルーキー部門」「インディー部門」の2部門で,それぞれのメディアが優秀作品を選ぶもの。4Gamerでは先日ノミネート作品を発表している。
本稿でその中から選んだ大賞と優秀賞を発表するが,その前に,とくにルーキー部門における4Gamerの審査基準を少し紹介しておきたい。
前述したように,このアワードは「新しいスターを発掘する」ことを目的に行われるものだ。
ここ数年,とくにコンシューマゲーム機向けの新作にシリーズものが目立ち,完全新規IPが少ないことは,4Gamer読者ならご存知の通りだろう。シリーズが長く続き,さまざまなスピンオフタイトルが生まれること自体はとても喜ばしいことではあるが,「シリーズものばかり」という状況になってしまうと,新たなゲーマーが入りづらくなることが予想され,ゲーム業界の未来に少々不安を感じざるを得ない。
だからこそ,4Gamerは本当の「新しいスター」を発掘すべく,ノミネート作品を選ぶに当たって「既存IPの名を冠しているタイトル」「既存シリーズの色が濃いタイトル」を外した。
こちらの記事を読んでいただければ分かるとおり,メディアアワードのルーキー部門共通の選考基準に「シリーズタイトルおよびシリーズ派生タイトルではない,完全新規の未発売作品」とあるので,文字通りその基本ルールに従っている次第だ。
ちなみに,ファミ通と電撃の受賞作品やノミネート作品は以下で確認していただきたい。それぞれのスタンスやポリシーの違いが出ているかもしれないので,それも含めて楽しんでいただければ幸いだ。
“東京ゲームショウ 2016”メディアアワード、ファミ通が選んだルーキー部門&インディー部門の最優秀賞を発表!(ファミ通.com)
TGS 2016メディアアワードスマホタイトルの大賞は『ゴッドイーター オンライン』! プロデューサーの門田氏を直撃(ファミ通App)
“TGS 2016 ゲームの電撃アワード”ノミネートタイトルを発表! 今年はこのタイトルに注目【TGS2016】(電撃オンライン)
というわけで,前置きが長くなってしまったが,受賞作品の紹介に移ろう。
ルーキー部門
大賞:Horizon Zero Dawn
優秀賞:Farpoint
優秀賞:サマーレッスン:宮本ひかり セブンデイズルーム(基本ゲームパック)
優秀賞:ラストグノウシア
優秀賞:ゲートオブリベリオン
ルーキー部門の大賞は,PS4用ソフトの「Horizon Zero Dawn」。かつて栄えた文明の崩壊後,獣のような姿をした機械が闊歩するようになった世界を舞台に,熟練ハンター「アーロイ」を操作して,文明崩壊や機械獣の謎を探るというオープンワールドアクションRPGだ。
これまでは美しい風景や,巨大な機械獣の動きなど,主にグラフィックス面が話題になっていた感がある本作だが,TGSでは国内初となるプレイアブル出展が行われ,さまざまな武器を使う戦略的な狩りを楽しめることが明らかになった。さらに期待が高まったということでの大賞選出だ。
優秀賞は,PlayStation VR向けの「Farpoint」「サマーレッスン」,スマホ向けの「ラストグノウシア」「ゲートオブリベリオン」という4作品。
「Farpoint」は,惑星を探索しながら,襲いかかってくる敵を撃って倒すというシンプルなFPSだが,VRによる没入感の高さで,これまでにないプレイ感を味わえた。「サマーレッスン」も,“キャラクターが自分の目の前ににいる”という,新しい感覚をもたらしてくれるという点で外せなかったタイトルだ。
「Farpoint」 |
「サマーレッスン」 |
「ラストグノウシア」は,ターン制でなくリアルタイムで進行するカードゲームで,“思考の瞬発力”とでも言うべきものが必要になるのが印象的。「ゲートオブリベリオン」は,美麗なグラフィクスや,充実したキャラクタークリエイト機能,昼夜や天候の概念がある世界など,PC用MMORPGにも匹敵する作り込みが目を引いた。
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インディーズ部門
大賞:Code: HARDCORE
大賞:Line Wobbler
優秀賞:ホラート -ディアトロフ峠の惨劇-
優秀賞:CIRCLE of SAVIOURS
インディーズ部門の大賞は,「Code: HARDCORE」「Line Wobbler」の2本。
「Code: HARDCORE」はロボット同士が戦う2Dアクションゲームで,ゲームシステムやロボットのアニメーションから,“ロボット愛”がひしひしと伝わってくる。演出にも「分かってるなー」と言いたくなってしまうものが多く,見ているだけでも楽しかったタイトルだ。
「Line Wobbler」は,“1Dダンジョン探索ゲーム”を謳うタイトルで,TGSではディスプレイとなる5メートルのLEDテープが高くそびえる様子が注目を集めていた。ここに表示される1ドットのキャラクターを動かして,赤色の“敵”を倒したり,オレンジ色の“溶岩”を避けたりしながらゴールまでたどり着くのが目的だが,グラフィックスが最小限でも,スリルや達成感,爽快感などは十分に感じられ,コンピュータゲームにおける“根本的な楽しさ”を考えさせられた。
「ホラート -ディアトロフ峠の惨劇-」は実在の事件を基にしたアドベンチャーゲーム。ヒントらしいヒントも与えられないまま,手元の地図(現在位置などは表示されない)とコンパスを頼りに雪山を探索するという,ストイックな作りが印象的だった。
「CIRCLE of SAVIOUR」はファンタジー世界の戦士となって,ゴブリンなどと戦っていくVR向けのアクションゲームだが,面白いのは,ビデオカメラで撮影されているプレイヤーの姿がゲームのグラフィックスに合成され,それをディスプレイで楽しめるという点だ。「Line Wobbler」と同様に,既存のプラットフォームにとらわれず,やりたいことをやろうという意気込みが伝わってくる,インディーズらしい作品だった。
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- 関連タイトル:
Horizon Zero Dawn
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