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「リネレボ」は“スマホ向けMMORPGの大衆化”の第一歩を踏み出したばかり――今後の展開が注目される日本運営のキーパーソンにインタビュー
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印刷2017/09/02 00:00

インタビュー

「リネレボ」は“スマホ向けMMORPGの大衆化”の第一歩を踏み出したばかり――今後の展開が注目される日本運営のキーパーソンにインタビュー

画像集 No.006のサムネイル画像 / 「リネレボ」は“スマホ向けMMORPGの大衆化”の第一歩を踏み出したばかり――今後の展開が注目される日本運営のキーパーソンにインタビュー
 Netmarble Gamesは2017年8月23日,スマートフォン向けMMORPG「リネージュ2 レボリューション」iOS / Android 以下,リネレボ)の正式サービスを開始した。本作は,PC向けMMORPG「リネージュ2」のIPをベースに作られたスマホ向けMMORPGだ。韓国では2016年12月に配信がスタートしており,1日あたりの売上は116億ウォン(約11億3000万円),1か月で2060億ウォン(約200億円)を記録するなど大成功を収め,現地だけでなく世界中のMMORPGファンから注目を集めた。

 4Gamerでは,そんな“成功を約束されたビッグタイトル”に関わる,同作の日本運営プロデューサー 青木直也氏と,広報チーム チーム長の浅野洋将氏へのインタビューを掲載済みだが,今回,正式配信後初となるインタビューの機会を得た。多くのスマホゲーマーがご存じのとおり,立ち上げに関しては見事大成功を収めた同作だが,その舞台裏ではどのようなことが起きていたのか。今後の展開についても少しだけ話を聞くことができたので,リネレボプレイヤーはぜひご一読を。

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「リネージュ2 レボリューション」公式サイト

「リネージュ2 レボリューション」ダウンロードページ

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「スマホ向けMMORPGといえばリネレボ」という目標を早くも達成


4Gamer:
 さっそくインタビューをさせていただきたいところなんですが,まずはその前に,App Store / Google Playにおける無料アプリランキング1位,そしてApp Storeでのセールスランキング1位の獲得,おめでとうございます(関連記事)。

「リネージュ2 レボリューション」広報チーム チーム長 浅野洋将氏
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浅野洋将氏(以下,浅野氏):
 ありがとうございます。今のところは大成功……といってもいい結果が出せていますね。最初は不安だったんですけれど。

4Gamer:
 以前のインタビューではカットになりましたけど,実はこの状況を,リネレボのローンチ前から“達成すべき目標”として強めにコミットされていましたよね。それが見事に実現した形です。

浅野氏:
 とにかく垂直立ち上げを目指していました。やはりMMORPGは,プレイヤーがたくさんいたほうが面白いので,どれだけ人を集められるかがキモだったんですが,おかげさまで何とかなりました。

4Gamer:
 古くからオンラインゲームを取り扱っている4Gamerとしても,「リネージュ」というワードがTwitterのトレンド入りを果たす日がくるとは想像していませんでした。矢沢永吉さんが出演されているテレビCM(関連記事)じゃないですけど,痺れちゃいましたね。

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浅野氏:
 いや本当に(笑)。セールスに関しても上位をキープしており,配信から48時間以内で,200万ダウンロードを達成することもできました。4Gamerさんをはじめとする各メディアにもさまざまな面でご協力いただけましたし,ローンチ前の施策については「やれることはすべてやりきった」といっても過言ではないですから,この結果には感謝しかありませんね。

4Gamer:
 PC版「リネージュII」を知っている読者が比較的多そうな4Gamerでも,コンシューマのビッグタイトルを押さえてタイトルランキング上位をキープ(インタビュー実施日は2017年8月28日)していましたし,熱心なMMORPGファンも,本格的なスマホ向けMMORPGの登場を心待ちにしていたんだなぁとあらためて感じました。元リネージュIIプレイヤーとしてもちょっと嬉しかったです。

「リネージュ2 レボリューション」日本運営プロデューサー 青木直也氏
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青木直也氏(以下,青木氏):
 僕も18歳の頃から4Gamerを見ていましたし,4Gamerさんでのタイトルランキング1位は感慨深かったですね。僕の上司はPC版リネージュIIの立ち上げにも関わっていたそうなんですが,昔からのMMORPGファンにもこのゲームの面白さが伝わったんだなとホッとしてました。

4Gamer:
 本当に,まさかこんな時代がくるとは……という感じですね。我々も「ラブプラス」や「龍が如く」のスマホ向け新作といった,通常のニュースとしても大きな発表がなされたあとに,リネレボがタイトルランキング1位になるとは予想していませんでしたね……。同作の注目度の大きさをあらためて実感させられました。

青木氏:
 我々も心底ほっとしています(笑)。

4Gamer:
 ちなみに,先行ダウンロードを開始してからすぐにサーバーの増設を発表されましたけど(関連記事),あれは事前に準備をしていたんですか?

浅野氏:
 先ほどもお伝えしたように,我々は今回垂直立ち上げを狙っていましたし,事前プロモーションの手応えも感じていたので,先行ダウンロード期間を設けることで,サービス開始時の混雑を回避しようと考えていたんです。しかしそれでも,想像を超えるアクセスが発生してしまい,「これはサーバーを増やすしかない」という結論に至りました。サーバーのトラブル等でお祭り騒ぎに水を差すのは運営として絶対に避けるべきことなので,推移を見ている最中に,即決定というスピード感で対応させてもらいました。

4Gamer:
 そうそう,先行ダウンロードもお見事でしたけど,正式サービス開始後,大規模な緊急メンテナンスが1度も発生しなかったことに驚かされました。昨今のスマホアプリの中でもトップクラスの混雑が起きていたと思うんですが,ゲームをプレイしていても,瞬断があったくらいですよね。

青木氏:
 サービス初日の18:00〜18:30頃にそういった症状が一部で確認でき,ゲーム内のお知らせでも「サーバーが落ちる可能性がある」というアナウンスはしたんですが,なんとかしのげましたね。

浅野氏:
 先行リリースしている海外サービスでの人気やトラフィックのかかり方,サーバーの落ちる条件などを多角的に分析していたので,日本での前評判を鑑みたうえで,余裕を持たせた準備を整えていました。その先読みと注意深さが,今回の成功につながったと判断しています。

4Gamer:
 なるほど。いや最近,人気タイトルのローンチ後,結構深刻な長期メンテナンスに陥るケースが目立っていたので,リネレボも危ないんじゃないかと,一プレイヤーとしても覚悟はしていたのですが……。

浅野氏:
 最近本当にそういうケースが多かったですもんね……。それだけに,我々も油断をせずに準備をしてきましたし,サービス初日や最初の週末といった危険な時期を,無事に乗り切ることができて一安心しています。

青木氏:
 最初の週末っていつでしたっけ……。

浅野氏:
 昨日,一昨日じゃない(笑)。

4Gamer:
 曜日の感覚が分からなくなるくらい,青木さんをはじめとする日本運営チームが努力していたからこその順調な滑り出しだったんですね(笑)。

青木氏:
 サービス開始からもう一か月くらい経っているんじゃないかという感覚ですね……。早々にサーバーを増設したことで,理論上48万人分の同時接続をさばける環境が整っているので,プレイヤーさんにも快適に遊んでもらえたのではないかと思っています。

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本格的だけどツラくない“人に勧めやすいMMORPG”


4Gamer:
 これ以上ないほどの順調なサービスインを果たしたリネレボだけに,SNSなどを見ていても,同作に関する話題が多く見受けられますね。さまざまな反響があると思うんですが,運営側としてはどのように受け止めていますか?

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青木氏:
 MMORPGということで,サービスイン直後は「どこどこのサーバーでゲームを開始しました」とか「血盟に入れてください」といった発言が多い印象でした。数日後には,「転職しました」という報告も増えてきましたね。
 ストアのレビューでは,本格的なMMORPGがついにスマホで遊べるようになった,グラフィックスがすごい,といった評価が目立っており,我々が伝えたかったことはしっかりと伝わっていると感じています。

浅野氏:
 リネレボって,ある意味「コアプレイヤーなら黙っていても理解してくれる」類のゲームだと思うんですが,MMORPG未経験の,ソーシャルゲームを中心に遊んできたプレイヤーからすると,「レベル上げが大変」「やることが多すぎて難しい」タイトルですよね。運営側としてはそれを,ネガティブにとらえることもできるんですが,我々は逆に「伸びしろ」だと考えています。

4Gamer:
 未経験のプレイフィールや各種システムを理解し,慣れてさえしまえば,本格的なMMORPGでも普通のアプリとして遊ばれるようになるはずだ,ということですか。

浅野氏:
 はい。前回のインタビューでも,「スマホ向けMMORPGを本作で大衆化したい」という想いを目標の一つとして掲げさせてもらいましたが,今後も引き続き注力していきます。

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4Gamer:
 PC版リネージュIIを知っている我々がリネレボをプレイしてまず思ったのは,「これはスマホゲーマーが楽しめるゲームなんだろうか」ということでした。リネレボって,スマホ向けMMORPGということで角は丸くなっているんですけど,遊ばれ方としてはPC版リネージュIIとそれほど変わっていないじゃないですか。

浅野氏:
 我々も,その点を心配していなかったといえば嘘になりますが,やはり優秀なオートプレイ機能が,MMORPGの“苦行感”のようなものを,うまく払拭してくれているのではないかと思います。

4Gamer:
 確かにそれはありますね。仕事柄,PC版リネージュシリーズをそれなりにプレイしているんですが,この手のゲームのレベル上げって,一つの狩り場に何時間も居座って,延々と,それこそマウスのボタンが壊れるほど敵をクリックし続けなければならなかったんですよ,かつては。攻城戦や血盟,キャラクター育成などを含むゲーム全体で見れば,非常にやりがいのあるゲームなんですが,やはりゲームの軸となる「レベル上げ」がとにかくしんどかったですね……。

浅野氏:
 ちなみに,PC向けMMORPGを熟知している4Gamerさんから見て,リネレボのオートプレイ機能はどうでした?

4Gamer:
 一つの正解なんじゃないかと感じています。MMORPGのためにデスクトップPCやキーボード,マウスをいくつも買い換えてきましたが,一日中マウスのボタンをクリックし続けて敵を倒しまくる作業そのものは,正直言ってさすがにキツいですし……。もちろんそんなレベル上げ作業も,友人と一緒ならツラくはないんですが,「みんなで遊ばないと面白くない」というバランスではなく,「みんなで遊ぶともっと面白い」というバランスのほうが,なんというか健全ですよね。

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浅野氏:
 すごく分かります。僕はあまりMMORPGを遊んだ経験がなく,とにかく大変そうなゲームなんだな……という印象を持っていたんですが,リネレボはそんな僕が遊んでも,十分楽しいんですよ。サービス開始後の最初の週末,ずっとリネレボをプレイしていたんですけど,土日に一歩も家を出ずにゲームに熱中したのなんて,本当に久しぶりでしたね(笑)。

4Gamer:
 それでいて,オートプレイ機能のおかげで細々とした私用なども十分こなせますし,高めに設定されているクエスト報酬や,システム的に切り分けられた各種ダンジョンのおかげで,効率のいいキャラ育成がわずかな時間で楽しめるのがいいですよね。総合的なプレイ時間はもちろん長くなりがちなんですけど,「廃プレイしているのにツラくないMMORPG」というのは,個人的には非常に新鮮でした。もちろん,「いやいや,あのツラさがMMORPGの醍醐味なんだよ! MMORPGは遊びじゃねーんだよ!」という内なる声も,聞こえるには聞こえるんですけど,MMORPGを大衆化するなら,リネレボのようなバランシングが一つの正解のように思えます。

浅野氏:
 リネレボは,ジャンル本来の魅力を維持しつつ,ストレスを感じさせる要素を極力削ることで,MMORPGの大衆化を狙っているタイトルです。リネージュIPのゲームなので,本格的にしようと思えばいくらでも本格的にできるはずですが,時代に即したMMORPGの形を考えると,現状のバランスはベターなんじゃないかと我々も感じていますね。

4Gamer:
 弊社に,コマンド選択式/ターン制のシングルRPGでさえ「面倒くさいから苦手」という女性スタッフがいるんですが,PC版での武勇伝(終わりのないPK合戦とかマゾいレベリングとか)をたっぷりと聞かせて怖がらせたあとに,リネレボを遊ばせてみたんですよ。

青木氏:
 どうなりました……?

4Gamer:
 弊社における最高レベルキャラクターを育成中です。現在は社長兼編集長と戦闘力を競っている状況で,「リネレボは人に勧めやすい本格MMORPGなんだな」とあらためて実感させられました。

浅野氏:
 それは嬉しいですねぇ……。MMORPGの大衆化という目標を達成するためにも,「人に勧めやすい本格MMORPG」という印象は,引き続き維持していきたいと思います。


要塞戦を実装してからがリネレボの“本気”

まずはライトゲーマー層のサポートに注力


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4Gamer:
 MMORPGとしては非常に遊びやすい印象を受けるリネレボですが,事前プロモーションで注力されていたライトゲーマー層へのアピールには,要塞戦などのエンドコンテンツを推していましたよね。でも,実際にそれを遊べる状態まで持っていくには,それなりの労力が必要だと思うんです。この点について,運営として何か対策を練られていますか?

青木氏:
 ライトゲーマー層にとっては,効率のいいゲームの進め方やレベリング方法などが分かりにくい……というより,未知の体験だと思うので,公式生放送などを通じてプレイヤーのサポートをしています。要塞戦は近日実装予定という状況なので,実装されるまでに,少しずつキャラクターを強化してもらえればと思います。

4Gamer:
 血盟の設立/参加に関するキャンペーンもすでに始まっていますし,ゲーム内外のコミュニティで,プレイヤーそのものの育成も促進されそうですね。血盟に関しては,血盟ダンジョンや寄付による報酬,血盟バフ,血盟ショップなど,さまざまなメリットが用意されているので,MMORPGに不慣れな人こそ,血盟を積極的に利用すべきかもしれません。

浅野氏:
 おっしゃるとおりですね。とくに血盟ショップで購入できる経験値アイテムは非常に美味しいので,早めに血盟に参加して毎日買うのがおすすめです。
 「どんな血盟に入ればいいのか分からない」という方もいると思うんですが,そこに関しては公式攻略アプリなども通じて,ゲーム内外でのサポートを開始しています。

4Gamer:
 MMORPGの面白さって,所属しているゲーム内コミュニティによって左右されてしまうところもありますし,そういった施策は今後とくに重要になりそうですね。

青木氏:
 そのあたりについては,ユーザーの動向を見ながら臨機応変に対応していければと考えています。
 その他のアップデート計画についても,パーティメンバーがそれぞれを役割を果たしつつ,力を合わせて攻略できるようなダンジョンコンテンツの実装を検討しています。現在は要塞戦の実装に注力している状況ですが,遊びの幅はどんどん広げていく予定ですので,ご期待ください。

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浅野氏:
 事前プロモーションでもプッシュしていた要塞戦に関しては,「なんでオープンスペックじゃないんだ!」という声があるのも把握しているのですが,大人数で遊んでこその大規模戦闘コンテンツですので,MMORPGに不慣れな層がゲームを十分楽しめるようになるまで,今しばらくお待ちいただければと思います。

青木氏:
 血盟の価値もそうですし,魔物召喚石の有効な使い方やコアの集め方など,リネレボを楽しむ上で重要になる情報はたくさんあります。そういったところを,公式生放送などを通じて積極的にお伝えしていきますので,ぜひ参考にしてください。

4Gamer:
 そのほか,今後予定されている直近のアップデートで,紹介できるものはありますか?

青木氏:
 現時点でアンロックされている,血盟アジトや「傲慢の塔」の上層部,各種ダンジョンの高難度モードなどは,プレイヤーの動向を見ながら実装時期を検討しています。また,ゆくゆくはサーバー対抗の対人戦イベントなども実施できればと考えています。皆さんが頑張って育成したキャラクターの活躍の場はどんどん増えていきますので,楽しみにしていてください。

浅野氏:
 プロモーション面では,公式生放送だけでなく,S嶋さんによる攻略動画などでも,最新情報をお伝えしつつプレイヤーの成長をサポートしていきますので,新コンテンツの実装を楽しみにしている上級者も注目してもらえればと思います。

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4Gamer:
 分かりました。ところで,PC向けMMORPGを遊んでいる人間からすると,リネレボは案外無課金でもプレイできてしまうバランスだと思えるんですが,売上の比率的には,どのようなアイテム/サービスが売れているんですか?

浅野氏:
 そういう設計のゲームなので当然といえば当然なのですが,召喚ガチャよりも,パック(※有料ポイントであるダイヤやレアなアイテムがセットになっている商品)の売上比率が高いですね。日本のセールスランキング上位に食い込むゲームは,キャラガチャをメインとするマネタイズが大多数なので,ここはリネレボの特徴といえるかもしれません。

4Gamer:
 ああ,分かるような気がします。ジュニア/シニア冒険家パックなど,ゲームの進行状況に応じてアンロックされる商品が,内容的にかなりお得なんですよね。

浅野氏:
 はい。そういった商品がアンロックされるということは,ゲームを順調に進められているということですし,熱心に遊んでくれている人ほど,サービスの対価として,無理のない範囲で商品を購入してくれている印象を受けます。

4Gamer:
 私も,どうしてもUR装備がほしくて最初は召喚ガチャを利用していたんですが,途中から「これ自力で作ったほうが早いよな」と気付いて,ガチャ分のダイヤをほかのサービスに回すようになりました。

浅野氏:
 召喚ガチャ必須のバランスにしてしまうと,結局はより強い武器を売るしかなくなって,商品の価値がコントロールしにくくなるんですよね。リネレボは設計段階から,新しいアイテムのラインナップを投入し続けてマネタイズするタイプのゲームではないので,時間短縮したいときに,無理のない範囲で有料サービスを利用してもらえればと考えています。

4Gamer:
 召喚ガチャメインのマネタイズではないし,もともとリネージュIPのタイトルですし,日本でおなじみのコラボ的な展開も,メインになることはなさそうですね。

浅野氏:
 ネットマーブルとして,コラボの可能性はゼロではないんですが,おっしゃるようにもともとIPものなので,やるとしても相当慎重に判断することになりそうです。世界観がマッチして,グローバルでも通用するIPが見つかれば,可能性が高まるかもしれません。

4Gamer:
 なるほど。それと,MMORPGではおなじみのサーバー移動サービス的なものは,検討されていたりしますか? さまざまな理由から,サーバーを移動したくなる人も出てくると思うんですが。

青木氏:
 サーバー移動サービスについては,機能自体はすでに完成しています。ただ,あまり自由に移動できてしまうとサーバー間の人数の偏りが出てしまいますし,条件付けが難しいんですよね。いずれ実装するのは間違いないんですが,プレイヤーの動向を見ながら慎重に判断することになりそうです。

浅野氏:
 事前プロモーションと同様,正式サービス後も,やれることはすべてやっていくスタイルで頑張りますので,公式発表を楽しみにしていただければと思います。

4Gamer:
 分かりました。疲労がピークに達しているだろうタイミングでインタビューに対応していただき,ありがとうございました。今後の展開にも大いに期待させていただきます。

2017年8月28日収録

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