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HW短評:Plantronics「RIG Surround」(3)音質傾向の確認とまとめ
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印刷2015/11/04 05:00

テストレポート

HW短評:Plantronics「RIG Surround」(3)音質傾向の確認とまとめ

総試用時間:10時間
短評(2)短評(1)

RIG Surround
メーカー:Plantronics
問い合わせ先:ゲート CP営業部(販売代理店) 06-6208-7172(平日10:00〜18:00)
実勢価格:1万2000〜1万3500円程度(※2015年11月4日現在)
画像集 No.002のサムネイル画像 / HW短評:Plantronics「RIG Surround」(3)音質傾向の確認とまとめ
 Plantronics Gamingのゲーマー向けヘッドセット「RIG Surroud」短評最終回。今回はPCとUSB接続し,音質をチェックしてみよう。

 まずはDolby Laboratries(以下,Dolby)の機能を無効化し,ステレオで音楽ソースを聞いてみるが,付属サウンドデバイス,そしてヘッドセットの基本傾向は,「重低音がっつり。それを補う程度にプレゼンス(※)から高域が強調されている」という,ここ1〜2年の,割と高品質なヘッドセットにおける流行のものだ。定位は非常に分かりやすく,優秀といっていい。

※2kHz〜4kHz付近の周波数帯域。プレゼンス(Presence)という言葉のとおり,音の存在感を左右する帯域であり,ここの強さが適切だと,ぱりっとした,心地よい音に聞こえる。逆に強すぎたり弱すぎたりすると,とたんに不快になるので,メーカーは腕の見せどころとなる。

USB接続ではボリュームを最大近くにすると少し「サー」というヒスノイズが出るものの,ボリュームを10段階の7くらいまで上げてもまず気にならないレベルだった。なお,PC内部のノイズが乗ることはない
画像集 No.003のサムネイル画像 / HW短評:Plantronics「RIG Surround」(3)音質傾向の確認とまとめ
 ゲームにおいては,Dolbyの機能を有効化し,バーチャル7.1chも使ってみた。
 古いタイトルであるがゆえに「点」で音が鳴る「Call of Duty 4: Modern Warfare」で確認すると,Dolbyらしいというか,プレイヤーからして音場は横が広く,前後はそれほど広くない印象がある。前方は左右の定位が少し甘いものの,センターは「ど真ん中」をしっかり再現できている。また,ヘッドセット自体が持つ素性のよさもあって,プレゼンスの帯域が強すぎず,銃声などが耳に痛く感じることはない。
 高域はしっかり再現されているため,音源の定位は左右だけでなく後方も分かりやすい。音源移動もきちんと把握できる。ゲームプレイの場合,銃声で顕著な金属質の変調音と残響がどう聞こえるかは重要なポイントだが,残響音は「静かなシーンで目立つ程度」に抑えられている一方,変調音は,はっきり分かるくらい付加されていた。

エンクロージャは密閉式だが,イヤーパッドがメッシュ素材なので,どうしても多少の音漏れが発生する
画像集 No.008のサムネイル画像 / HW短評:Plantronics「RIG Surround」(3)音質傾向の確認とまとめ
 音が「面」で鳴る「Battlefield 3」で確認すると,重低音は思ったほど強すぎず,高音がクリアでプレゼンスが潰れない。結果,跳弾の移動などは分かりやすい部類になっていると思う。
 どちらかというと歪みが少なく,フラットより少し高域が強め。総じてゲーム試聴においてDolbyの機能を有効化することによるマイナス面は少なく,プレゼンスが耳に痛くないのが印象に残った。

本文では触れていないが,Razer Surround Proも試してみた。「Razer Synapse 2.0」から「RIG Chat Audio」を選択すれば利用できる。右は試聴に使った設定で,フロントL/Rはかなりセンター寄りにした一方,それ以外は弄っていない。試聴印象は,Dolbyの機能有効時と違って低強で,高域がロールオフする。残響や変調はなく,音源を「点」で捉えられるので,こちらを好むプレーヤーも多そうだが,少し低域が強すぎる気もした。よくいえばダークで落ち着いた音質傾向だ
画像集 No.007のサムネイル画像 / HW短評:Plantronics「RIG Surround」(3)音質傾向の確認とまとめ 画像集 No.006のサムネイル画像 / HW短評:Plantronics「RIG Surround」(3)音質傾向の確認とまとめ

 最後にマイク特性だが,下にグラフで示したとおり,公称値の100Hz〜10kHzに近い特性が得られた。かなり直線的かつ右肩上がりの周波数特性になっているためか,録音された声は非常にクリアだが,この特性とマイク位置のため,大声だとブローノイズが出やすい。

テスト結果(※テスト方法は解説ページを参照してほしい)。2つあるペインの上側に示した周波数特性は,グリーンがリファレンス。オレンジがRIG Surroundのものだ。高域は7kHzくらいから急峻に落ち込むが,全体としては,250Hzと1.5kHzの落ち込みを除き,右肩上がり。位相を見る限り,モノラルマイクという理解でいいだろう。聴いた印象はクリア。よくあるプレゼンス帯域が強すぎて歪みっぽかったり,鼻づまりっぽかったり感じることもない。このあたりはさすがPlantronicsといったところか
画像集 No.005のサムネイル画像 / HW短評:Plantronics「RIG Surround」(3)音質傾向の確認とまとめ

口とマイクがかなり離れているため,ブローノイズは大丈夫だろうと思ったが,さにあらず。マイクが口の高さと同じところに位置しているので,声が大きくなるとブローノイズは出やすい。ブームマイクの設置自由度があれば,口元より下げればよいだけなのだが……。非常に聞き取りやすく,歪みが少ない,優秀な音質傾向ものなので,この点だけ残念
画像集 No.004のサムネイル画像 / HW短評:Plantronics「RIG Surround」(3)音質傾向の確認とまとめ
 以上,3回分をまとめると,音質自体はプレゼンスの抑え方も含めて良好なのだが,装着感が悪い意味の「業務用」クラスとなっており,また,外付けサウンドデバイスの取っつきにくさもマイナスポイントとなるだろう。サウンドデバイスの多機能さも含めると,コストパフォーマンスは高いのだが,可能であれば,どこかで装着感と操作性を確認しておいたほうがいいと思う。
 もっとも「そんな場所があるなら」というエクスキューズは必要で,その点がRIG Surroundの抱える大きなハードルということになりそうだ。

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PlantronicsのRIG Surround製品情報ページ(英語)


※HW短評に関する注意
  • HW短評は,各執筆者が,テスト経過時点でのインプレッションをまとめたものです。最終的な評価の掲載を目的とするわけではないため,次回以降のHW短評,もしくは別途掲載されるレビュー記事などとは異なる評価が掲載されることもあります
  • HW短評について,お気づきの点や,「こんな追加テストをしてほしい」という要望があれば,問い合わせフォームの「記事について(掲載情報の間違いや修正依頼など)」からお伝えいただければ幸いです。ただし,ご要望にお応えできない場合もありますので,この点はご容赦ください。
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