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[E3 2016]バットマンの表と裏,2つのストーリーを描いたアドベンチャー「Batman: The Telltale Series」のゲームプレイが初公開
今回のE3 2016でTelltale Gamesは,30分にもわたる冒頭部分のゲームプレイを初公開した。その概要をレポートしよう。
独自のストーリーで描かれるバットマンワールド
“中の人”ブルース・ウェインの視点にも重点が置かれる
Telltale Games独自のストーリーで「バットマン」を描くという本作は,ゴッサムシティのシティホールにあるデータファイルを盗み出そうと企むマスクを被った悪党たちが,正面玄関から警備員を始末して,堂々と侵入していくシーンから始まる。
その悪党たちを,ジム・ゴードン警部が率いるゴッサム市警の警官隊だけでなく,バットマンも追跡していた。警官隊がエレベーターの爆破などで行く手を阻まれる中,バットマンは外から侵入することによって,一足先に悪党たちと対峙することになる。
グラフィックスは,Telltale Gamesのエピソディックアドベンチャーではお馴染みの,セルシェーディングを多用した「Telltale Tool」で2D風に描かれている。ただ,本作の発表当初に多くのファンが期待していたような,たとえば相手と戦うときに「Baaanggg!」とか「Pawwwww!」といった効果音が文字で描かれるようなアメコミらしさは微塵もなく,これまでのTelltale作品以上にしっかりと作り込んである印象だ。
また,悪党たちとの戦いでは,正面切っての攻撃ではなく,ジップラインなどのガジェットと暗闇を利用しながら戦うバットマンの姿を描いている。4〜5人いた悪党たちが,1人ずつ始末されていく様子は,恐怖感さえ感じるものであった。
バットマンの姿に関しては,Telltale Gamesによる独自の時間軸とデザインが許可されているということで,1960年代のTVシリーズのようなクラシカルな風貌と,2011年以降の「New 52」系統の新しいルックスが共存しているようなユニークなデザインになっている。
大きな特徴は,眼の部分が白く光るようになっていること。暗闇や煙幕の中で,眼だけがボッと浮かび上がるというようなシーンも確認できた。
悪党たちと戦うアクションシーンは,いわゆるクイックタイムイベントになっている。首尾良くイベントをこなして,警官隊が到着する前に悪党たちを縛り上げたバットマン。だが,そこにキャットウーマンが登場して,悪党たちが狙っていたデータファイルを奪い取ろうとし,バットマンとの戦いになる。
これら一連のクイックタイムイベントは,これまでのTelltale Games作品の中でも,最も激しいアクションに属すると言っていいのではないか。
キャットウーマンが去った後,ゲームの舞台は,バットマンの正体である大富豪ブルース・ウェインの邸宅「ウェイン・メノー」へと移る。すると,傷だらけの上半身をさらけ出したブルースが,この時点ではただ1人,ブルースの二面性を知っている執事のアルフレッドに,やり過ぎな行動を諭されながら治療を受けているシーンが始まった。
「他人のために自分の命を賭ける必要はない」というアルフレッドに対して,ブルースは,「誰かがゴッサムシティの悪党たちに恐怖心を与えないと,犯罪は増えるばかりだ」と引き下がらない。そうこうするうちに,ブルースが礼服をまとってドアを開けると,そこでは屋敷の主人抜きでのパーティーが,すでに始まっていたのだった。
このパーティは,ゴッサムシティの新しい市長として,ブルースの旧友という役どころのハーヴィ・デントが立候補していることから,富裕層からの支持を得るために開催されたという。
ハーヴィ・デントといえば,本来はゴッサムの検事であり,やがては「トゥーフェイス」としてヴィランになる男である。バットマンの原作といえるアメコミのシリーズでは,デントが市長に立候補した過去はないことから,このあたりでもTelltale Gamesがアレンジした,独自のストーリーで話が進んでいくのは明らかであろう。
ともかく,ブルースとハーヴィの,親しそうでありながらも微妙な関係が描かれているところに,ゴッサムシティのビジネスを牛耳るマフィアのドン,カーマイン・ファルコンが乗り込んでくる。ブルースとファルコンは,別の部屋に移動して2人だけの会話を行うのだが,ここでの会話選択において,ファルコンと密約を結ぶかどうかで,この後のストーリーも大きく変わっていくことになるはずだ。
さて,ライブデモが公開されたとはいえ,今回の第1エピソードは,タイトルさえ発表されておらず,ストーリーの展開を予想するのに十分な情報がリリースされているわけではない。ただ,本作のクリエイティブディレクターを務めるJob Stauffer(ジョブ・ストーファー)氏は,「クイックタイムイベントによるバットマン側と,会話選択で物語を進めるブルース・ウェイン側という,2つのストーリーを,同じ割合でしっかりと描いていく」と話していたのが,多少の手がかりになるだろうか。
えてしてヒーローもののゲームは,アクション面に比重が置かれがちだが,ブルース・ウェインの内面や葛藤を描こうというのも,Telltale Games作品ならではの面白さではないだろうか。
「Batman: The Telltale Series」公式サイト
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- ライター:奥谷海人
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