企画記事
「黙れ小童!」の室賀正武,“ナレ死”した穴山梅雪らの実力やいかに? 大河ドラマ「真田丸」の登場人物を「信長の野望・創造 戦国立志伝」のパラメータで紹介
「どのへんが面白いの?」と聞かれると,いろいろありすぎて困ってしまうのだが,ひとつ挙げるとすれば「魅力的な登場人物」だろうか。主人公の真田信繁から,豊臣秀吉や徳川家康といった天下人,歴史好きでないと知らないような一介の家臣まで個性豊かに描かれていて,彼らの会話がとても楽しい。
そうやって毎週真田丸を楽しみつつ,コーエーテクモゲームスから2016年3月24日に発売された「信長の野望・創造 戦国立志伝」(PC / PS4 / PS3 / PS Vita。以下,戦国立志伝)のプレイを始めてみたら,これまた面白い。ドラマで“予習”したおかげで,出てくる武将が単なる「ゲームの駒」ではなく,意思を持った「人」に感じられて,感情移入してしまうのだ。
戦国立志伝のゼネラルプロデューサー,シブサワ・コウは,真田丸の劇中で使用される3DCG地図を監修している。その縁もあってか,真田丸の登場人物は,それほど一般的な知名度がなくても,戦国立志伝にしっかり収録されているので,真田丸ファンの期待にも応えてくれるはず。
しかも,本作では7月6日に大型アップデートの第3弾が実装されたばかり。これが最後の大型アップデートとされているので,プレイを始めるのにいいタイミングとなっている。
ということで,戦国立志伝に収録されている真田丸の登場人物を,パラメータのスクリーンショットとともにまとめてみた。「黙れ小童!」の人も,“ナレ死”(死ぬ場面が映像で描かれず,ナレーションの説明だけで済まされること)した人達もいるので,ドラマの前半を振り返りつつ読んでもらえれば幸いだ。
なお,武将パラメータのスクリーンショットは,基本的に1582年1月からのシナリオ「夢幻の如く」(「真田丸」の物語が始まるのは1582年2月)を真田幸村で始めたときのものとなっている。
■真田家
・真田信繁
・真田昌幸
・真田信幸
・真田信尹
・矢沢頼綱
・矢沢三十郎頼幸
・高梨内記
・堀田作兵衛
■武田家と甲斐・信濃の国衆
・武田信玄
・武田勝頼
・小山田信茂
・跡部勝資
・穴山梅雪
・木曽義昌
・出浦昌相
・室賀正武
■織田家
・織田信長
・織田信忠
・滝川一益
・明智光秀
・長崎元家
・森 長可
■北条家
・北条氏政
・北条氏直
・板部岡江雪斎
■上杉家
・上杉景勝
・直江兼続
■豊臣家
・豊臣秀吉
・豊臣秀長
・豊臣秀次
・寧
・茶々
・石田三成
・大谷吉継
・加藤清正
・福島正則
・片桐且元
・平野長泰
・小早川秀秋
・宇喜多秀家
・千 利休
■徳川家
・徳川家康
・本多正信
・本多忠勝
・稲
・石川数正
・鳥居元忠
・大久保忠世
・平岩親吉
・服部半蔵
■伊達家
・伊達政宗
・片倉景綱
■パラメータの見方
統率
この値が高いと,合戦中に敵部隊から受けるダメージが減少する。また,籠城した場合は士気や耐久力が減りにくくなる。
武勇
高いと,合戦中に敵へ与えるダメージが増加する。
知略
敵の拠点を包囲したとき,この値が高いと敵の士気をより多く減らせる。また,「外交」や「調略」といった行動にも影響する。
政治
「普請」や「築城」など,拠点を栄えさせるための行動に影響する。
主義
武将の創造性の志向で,「創造」「中道」「保守」の3種類。大名の主義は,実行できる政策の種類や,配下武将の忠誠度に影響する。
士道
武将が何を重んじるかを示している。基本的に,これ同じ武将は相性がいい。
戦法
合戦中に使える必殺技のようなもの。武将ごとにさまざまなものがある。
忠誠・必要忠誠
忠誠度が必要忠誠を上回っている状態だと,武将は他勢力に寝返りにくくなる。つまり,必要忠誠が高い武将は,寝返りやすい。
仕官
今の主人に仕えている年数。長くなるに従って忠誠度が高まる
名声
武将の知名度。高いと領民から物資を得られやすくなるなどのメリットがある
真田家
●真田信繁
※「戦国立志伝」での名前は真田幸村(シナリオ設定を「本名」にすると「真田信繁」でプレイ可能)
「真田丸」の主人公。戦国時代きっての智将として知られる真田昌幸の次男として生まれ,さまざまな人物との出会いを重ねながら成長していく。性格の良さか,それとも主人公だからか,男女を問わず会う人のほとんどに気に入られており,昌幸がさんざん裏切った上杉景勝にも「お前のような子が欲しかった」とまで言わせている。正直うらやましい。
最終的には「日本一の兵(ひのもといちのつわもの)」と呼ばれることになるだけあって,戦国立志伝でのパラメータは,統率・武勇・知略いずれも高く,戦場では存分に活躍してくれるはず。一方で政治は極端に低いが,これは大名として領地を治めた経験がないことからくるものだろうか。
そして,信繁の人となりを良く表しているのが,必要忠誠「1」だろう。恩義のある人に忠を尽くす姿は,これからドラマの後半で描かれていくはずだ。
●真田昌幸
真田信繁の父。「真田丸」では,国衆(大名には満たない勢力)として登場し,元々仕えていた武田家が滅びた後,織田・上杉・北条・徳川といった大名の間で裏切りや寝返りを重ね,ついには大名として認められる存在になった。
その策士ぶりに加えて,数で勝る徳川軍を2回も手玉に取った武将だけに,「戦国立志伝」での能力はトップクラス。画像には表示されていないが,外交や籠城が有利になるスキルも持っている。
ちなみに,ゲーム中では1582年1月の時点で既に武田家を離れ,真田家として独立しているので,真田丸を見ていた人からすると「武田まで裏切ったのか……」と突っ込まざるを得ない。
●真田信幸
真田信繁の兄。「真田丸」の登場人物としては数少ない常識人ポジションで,父・昌幸の無茶苦茶な策に振り回される役どころとなっている。
ほかにも,真田と徳川の関係強化のため,正室と離縁させられたうえで,新たな正室を迎えることになるなど,気苦労が絶えない。さらに,その新たな正室は恐ろしく気が強く,おまけに義父がその顔を見に毎週のようにやってきて,どういうわけか離縁したはずの前妻が侍女として近くにいる……という気の毒な状況になっている。
戦国立志伝でのパラメータはいずれの能力も高く,何をやらせてもそつなくこなしてくれるが,そのあたりが,「真田丸」の昌幸に言わせると「面白くない」のかも。
●真田信尹
真田昌幸の弟で,信繁の叔父にあたる。「真田丸」では,真田と徳川の関係が悪化したとき,囚われの身になりながらも徳川の重臣である石川数正を調略し,同家を大混乱に陥れるという離れ業をやってのけた。
それからすると「戦国立志伝」での知略79は物足りないかもしれないが,これでも全体から見れば高いほう。どうしても,という人は「史実武将編集」でパラメータをいじってもいいだろう。ちなみに1582年1月の時点では真田ではなく,武田家臣だ。
●矢沢頼綱
真田昌幸の叔父で,古くから真田家のために戦いを重ねてきた武将。「真田丸」では,70歳になろうかというのに,血気盛んな武将として描かれている。城代(主人から城やその周辺の守備を任された者)を務める沼田城を北条の軍勢から守り抜き,その後豊臣秀吉の裁定で北条へ引き渡すことになると,自身を城の柱に縛り付けて,子供のように抵抗する姿を覚えている人も多いだろう。
そんな“沼田愛”のせいか,「戦国立志伝」でも統率のパラメータが高く,籠城戦に強い武将となっている。配下武将になったらぜひ沼田城に置いてあげてほしい。
●矢沢三十郎頼幸
※「戦国立志伝」での名前は矢沢頼康
矢沢頼綱の子。「真田丸」の序盤では,真田信繁を慕い,付き従う姿がよく描かれたが,史実では三十郎のほうがかなりの年上で,「戦国立志伝」での年齢差は14となっている。統率と武勇の高さは父譲りだ。
●高梨内記
真田昌幸の側近だが,「真田丸」では,軍議で策を進言するというより,昌幸が決心するまでの話し相手といった存在。上田城合戦で,戦いの開始とともに昌幸と囲碁を指し始めるシーンが印象的だった。
「戦国立志伝」の能力は,真田信幸ほど高くはないもののオールマイティタイプで,合戦・外交・内政と,場所を選ばず活躍してくれるはず。
●堀田作兵衛
真田家の家臣で,「真田丸」では,真田信繁の側室・梅の兄という設定。信繁と梅の子,すえを育てるほほえましい姿が描かれているが,大坂の陣では信繁の元に駆けつけ,共に戦うことになる。
「戦国立志伝」では,1570年生まれで信繁より年下という設定。1582年時点ではまだ武将になっておらず,ゲーム内に登場するのは1585年からだ。
武田家と甲斐・信濃の国衆
●武田信玄
「甲斐の虎」と呼ばれた戦国大名。「真田丸」では,息子の勝頼が自害しようとするところに,亡霊として登場した。
「戦国立志伝」では,当然ながら1582年の時点ではすでに没しているので,信玄を使いたい人は少し前の時代からゲームを始める必要がある。能力の高さは言わずもがなで,勝頼以外にも,真田昌幸や真田信尹,その父である真田幸隆,矢沢頼綱,室賀正武といった武将が配下となっており,“甲斐・信濃オールスター”的プレイが楽しめる。「真田丸」ファンにもおすすめだ。
●武田勝頼
信玄の息子で,武田家を継いだ大名。「真田丸」では第1回から登場するも,織田信長の軍勢が迫る中で配下の武将に裏切られ続け,第2回にして自害した。
偉大な父を超えられずに苦悩した勝頼だが,「戦国立志伝」でも「いい武将だけど,父と比べてしまうと……」という感じの能力だろうか。
●小山田信茂
木曽義昌や穴山梅雪に続いて武田から織田へと寝返ろうとしたが,織田からの調略もないまま勝手に裏切ったため,逆賊として斬られてしまった武将。「真田丸」では,首をはねられる寸前に,勝頼の首が入った桶と対面させられるという仕打ちまで受けた。
「戦国立志伝」でも必要忠誠12という裏切りやすい武将になっていて,士道も「利」だ。
●跡部勝資
「真田丸」で,武田勝頼の最期を見届けた武将。史実では内政や外交に活躍したようで,「戦国立志伝」でのパラメータもそれに沿ったものとなっている。
●穴山梅雪
※「戦国立志伝」での名前は穴山信君
長く武田家に仕えたが,織田信長の甲斐侵攻を機に織田へ降った武将。「真田丸」ではその裏切りによって武田家が大きく揺らぐなど,かなりの存在感を放っていたが,「戦国立志伝」での能力はそこそこといったところ。
ちなみに,1582年からゲームを始めた場合,武田家臣と徳川家臣の場合がある。これはプレイヤーが選んだ武将によって変わるようだ。
●木曽義昌
武田勝頼の義弟。「真田丸」では,真田信繁の祖母であるとりにビンタつきの説教を食らう姿くらいしか描かれなかったが,実は穴山梅雪より早く織田に寝返って,武田家滅亡のきっかけを作った武将だ。
「戦国立志伝」では,どの能力も「高くはないが低くもない」といった感じで,配下にすれば地味に役立ってくれるはず。
●出浦昌相
※「戦国立志伝」での名前は出浦盛清
武田家や真田家に仕えた武将。「真田丸」では国衆として登場し,真田昌幸が大名になると決意したのを見て,その家臣になった。徳川や北条に一杯食わせる頼もしい存在だったが,昌幸が豊臣秀吉に降ってからも,ことあるごとに大坂城や聚楽第襲撃の計画を立てようとするので,徐々に痛い存在となりつつある。
「戦国立志伝」では,大名配下の武将ではなく,「国人衆」の頭領として登場。国人衆は大名家には満たない小さな勢力で,武力では制圧できないが,工作などによって支持率を上げると協力してくれるようになり,配下として取り込むことも可能になる。
昌幸でプレイして昌相を取り込み,「真田丸」のストーリーを再現するのもいいだろう。
●室賀正武
「黙れ小童!」のセリフでドラマ序盤の人気者となった室賀正武。真田昌幸をライバル視して何かといちゃもんをつけつつも,昌幸の手のひらで踊らされ,ついには殺されてしまう姿が悲哀を誘った。
「戦国立志伝」では武田家臣としての登場。こちらでも昌幸との圧倒的な能力差が悲しいが,プレイヤーの腕次第で大名として独立し,天下を統一することも可能なので,並み居る大名達に向かって「黙れ小童!」とやる姿を妄想したい人は頑張っていただきたい。
織田家
●織田信長
敵対勢力を次々と滅ぼして天下統一に迫っただけでなく,斬新な政策を打ち出したことから,戦国時代を語る上で外せない武将だが,「真田丸」での扱いは小さかった。“見せ場”であるはずの本能寺の変でも顔すら出なかったので,視聴者の印象に残っているのは明智光秀に蹴りを入れるシーンかもしれない。
タイトルに名前が入るだけあって,「戦国立志伝」での能力はいずれも高いが,一番低いのが武勇なのは少々意外だ。
●織田信忠
織田信長の嫡男。「真田丸」では信長より登場シーンが多く,父が姿を見せなかった本能寺の変でも,しっかり二条城での最期が描かれた。
「戦国立志伝」では,さすがに信長にこそ及ばないものの,なかなかの能力なので,信長でのプレイ時に寿命を迎えてしまっても安心だ(本作ではプレイしている武将が寿命を迎えると一応エンディングとなるが,跡継ぎがいる場合はその武将でプレイを継続できる)。
●滝川一益
織田家臣で,武田家の滅亡後に真田家のある信濃や上野を治めることになった武将。「真田丸」では善良な人物として描かれていて,本能寺の変後のゴタゴタで信濃を退くことになったときは,一度真田から召し上げた沼田城と岩櫃城を返すと真田昌幸に申し出ている。実はその時点で昌幸が実力で奪い返していたのだが……。
そんな感じで,ドラマではやられっぱなしだったのだが,「戦国立志伝」での能力はかなり優秀で,とくに合戦で活躍してくれるはず。
●明智光秀
織田家臣だったが,本能寺の変で信長を討った武将。「真田丸」では信長と同様に出番が少なく,印象的だったのはやはり信長に蹴りを入れられたシーンになるだろうか。
山崎の合戦で秀吉にあっさり敗れ,“三日天下”と揶揄されているので,「戦国立志伝」での評価は低めかと思いきや,かなりの有能ぶり。
●長崎元家
滝川一益の家臣。「そんな人,出てきたっけ?」と思う真田丸ファンもいそうだが,真田が裏切って沼田と岩櫃を取り返したことを一益に伝えたのがこの人だ。……それでも顔は浮かばないかもしれないが。
ドラマでは今後一益の出番はなさそうなのだが,元家は一益の後に豊臣秀吉,小早川秀秋,徳川家康と主君を変えた人なので,どこかで再び登場するかもしれない。
「戦国立志伝」での能力は低めで,こちらでも今ひとつの存在感となっている。
●森 長可
長崎元家と同じく「そんな人,真田丸に出てきたっけ?」と言われそうな織田家臣。本能寺の変後,一揆にやられてボロボロになりつつ,出浦昌相に守られて信濃から退却するシーンのみの登場だったので,それも仕方がないところかも。
その武勇から「鬼武蔵」と呼ばれ,非常に気性が荒かったという記録が残っている人物だけに,「戦国立志伝」でも戦場で生き生きとするタイプになっている。
北条家
●北条氏政
ほかの大名が次々と豊臣秀吉に降る中,小田原城に籠もって抵抗し,最後は降伏して自害した武将。ご飯に汁を何回もかけていたところ,父の氏康に「飯にかける汁の量も分からないのか」と嘆かれたというエピソードが有名だが,「真田丸」では,「少しずつ,食べる分だけかける」のが自分のやり方だと語るシーンがあった。
また,ドラマでは秀吉が小田原城を無理に攻めようとせず,茶々や千 利休を呼んだり,温泉へ出かけたりして,気長に北条の降伏を待つ様子も描かれたが,「戦国立志伝」の小田原城も難攻不落の城。統率の高い氏政が城主であれば,攻略はさらに難しくなる。
●北条氏直
北条氏政の息子。「真田丸」では,北条家の当主でありながらも,実権は隠居した氏政に握られているという立場に最後まで苦しんだ。
「戦国立志伝」では当主ではないうえ,能力はほかの家臣と比べても低めで,「真田丸」での氏直を見ていると,ちょっとかわいそうな気が。
●板部岡江雪斎
北条家に仕えた外交僧で,「真田丸」では,沼田城の所有権をめぐって信繁と舌戦を繰り広げた姿が記憶に新しい。
「戦国立志伝」での能力は内政・外交能力に全振りといった感じで,他勢力の武将を引き抜くときなどに活躍してくれるはず。
上杉家
●上杉景勝
上杉謙信の後を継ぎ,越後を治めた大名。「真田丸」では,謙信同様に義を重んじ,困っている者を見ると手を差し伸べずにいられない人物として描かれている。が,この時代の上杉は国力が衰えているため,“約束したのに実行できない”という困ったことになりがち。
豊臣政権の五大老の1人となるだけあって,「戦国立志伝」の能力は全般的に高め。そして士道はもちろん義だ。
●直江兼続
上杉家の重臣。「真田丸」では,景勝の安請け合いを防ぐために日々苦労する役どころ。
「戦国立志伝」での能力は,主君の景勝よりも明らかに上だ。本作では,自分より能力が劣る武将の下に付くと不満が溜まるという仕組みになっているのだが,主義の保守,士道の義は景勝と同じで相性抜群のため,簡単に寝返ることはないだろう。
豊臣家
●豊臣秀吉
※「戦国立志伝」での名前は羽柴秀吉(一定の条件を満たすと「豊臣秀吉」に改名)
織田家に仕え,信長の死後に天下を統一した武将。「真田丸」では,にこやかな顔と,人懐っこさにあふれる名古屋弁の裏に,どす黒い闇を抱える人物として描かれており,そのギャップがとても恐ろしい。
「戦国立志伝」での能力はさすが天下人といった感じだが,その中で若干武勇の値が低いのは,兵糧攻めや水攻めといった,相手を降伏させる戦術を多く用いたからだろうか。
●豊臣秀長
※「戦国立志伝」での名前は羽柴秀長(一定の条件を満たすと「豊臣秀長」に改名)
豊臣秀吉の弟。「真田丸」では,秀吉にはっきりと物を言える数少ない人物で,周囲からの信頼も厚い様子が描かれた。
「戦国立志伝」でも能力が高い武将となっているが,とくに秀吉でプレイするときには,血縁関係がある数少ない家臣(血縁者しかなれない“一門衆”に任命すると,能力が上がるなどといったメリットがある)として活躍してくれるだろう。
●豊臣秀次
※「戦国立志伝」での名前は羽柴秀次(一定の条件を満たすと「豊臣秀次」に改名)
豊臣秀吉の甥で,関白職を譲られるが,謀反の疑いで自害させられた人物。「真田丸」では,「ちょっと抜けているけど,いい人」という感じで描かれているので,これからの展開は一層悲しいものになりそうだ。
「戦国立志伝」での登場は1583年から。能力は「真田丸」と同じように,ちょっと抜けているという感じだろうか。
●寧
※「戦国立志伝」での名前はねね
「女性なのに武将?」と思ったかもしれないが,「信長の野望」シリーズでは,「姫武将モード」をオンにすると,本来戦場には出てこないはずの女性も武将として登場するというシステムになっている。というわけで,豊臣秀吉の正室,寧は,豊臣秀長同様に,秀吉の数少ない血縁者として活躍してくれるはずだ。
「真田丸」では朝廷との交渉を任されているような描写があったが,「戦国立志伝」では,戦場での能力のほうが高い。副将として出陣すると部隊の守備力が上がる「内助の功」というスキルも持っているので,秀吉と夫婦で出陣させるのが良さそう。
●茶々
浅井長政の娘として生まれ,その後豊臣秀吉の側室となった女性。「真田丸」では,秀吉の目の前で信繁にちょっかいを出し,信繁が肝を冷やすシーンがお決まりだった。
「戦国立志伝」での姫武将は総じて能力が高めなのだが,その中でも茶々は抜きんでていて,なんと上杉景勝よりも上。しかも,敵部隊の武将が男性だった場合,その攻撃力を下げる「傾城」というスキルも持っている。
ただし,最初から茶々が武将として登場するシナリオはないようなので,ゲーム中でその姿を見るためには少々時間がかかる。浅井長政でプレイし,茶々が武将になってくれる1578年まで浅井家を存続させられれば見られるが,それには国境を接する織田家を何とかする必要が出てくるだろう。
●石田三成
豊臣家の重臣で,関ヶ原の合戦における西軍の主導者。「真田丸」では,表面上は信繁を冷たくあしらいつつも,実は真田家のためにいろいろと便宜を図ってくれるという,これまでの三成像とは少し違った描かれ方をしている。残念ながら,戦下手や腹痛持ちといったところは同じのようだが……。
「戦国立志伝」でも,やはり内政の人だなと思わざるを得ない能力。しかも,捕縛されやすくなる「不運」や,城を包囲したときに相手の士気が下がりづらくなる「攻城下手」というスキルまでついてしまっていて,徳川家康を相手に関ヶ原を戦うには少々心許ない。
●大谷吉継
豊臣家臣で,石田三成の親友としても知られる武将。そのあたりは「真田丸」でもしっかり描かれていて,ほかの家臣に対して素直になれず,つい冷たい態度をとってしまう三成をフォローし,ときには三成に代わって汚れ役も引き受けるという,器の大きさを見せている。
「戦国立志伝」では統率と知略が高く,士道は三成と同じ義なので,ゲームでもやっぱり相性はいい。
●加藤清正
賤ヶ岳の戦いで名を上げた「賤ヶ岳七本槍」の1人である豊臣家臣。「真田丸」の大坂城内には,茶々から気に入られた男は,秀吉の命を受けた清正に消される,という噂が立っており,信繁も井戸へ放り込まれそうになった。
「虎退治」のエピソードが有名だが,築城名人でもあったので,「戦国立志伝」では,武勇はもちろん,政治の能力もなかなか高い。
●福島正則
加藤清正と同じく「賤ヶ岳七本槍」の1人。酒好きとしても知られ,「真田丸」では,1人だけ大きな枡で酒を飲んでいる正則を見た秀吉が,太閤検地(※)を思いつくという,「さすが三谷幸喜脚本……」と思わされるエピソードが描かれた。
「戦国立志伝」での能力は,加藤清正から知略と政治力を抜いたような感じ。ともに武力でならした武将で,似たところが多い2人だが,ゲームではちょっと差が付いている。
※秀吉が全国で行った田畑の収穫量調査で,それまで地域によってバラバラだった調査基準を統一させたのが特徴。枡の大きさもその1つ
●片桐且元
こちらも「賤ヶ岳七本槍」の1人に数えられる豊臣家臣だが,「真田丸」では真面目に仕事をしているのに,間の悪さから豊臣秀吉や徳川家康に怒られて,胃痛に苦しんだり,吐きそうになったりしている気の毒な人。これから描かれる(と思われる)方広寺鐘銘事件では,豊臣と徳川の板挟みになって,さらに苦しむことになりそうだ。
「戦国立志伝」の顔グラフィックスにも,なんとなく気苦労の絶えなさそうな雰囲気が漂っている。
●平野長泰
「賤ヶ岳七本槍」の1人だが,「真田丸」では,信繁が7人の中でどうしても思い出せなかった1人という悲しい扱い。豊臣家では一応信繁の同僚になっているのだが,あまり仕事をしている姿は描かれず,信繁が困っているところにちょっかいを出すだけというキャラクターになっている。
「戦国立志伝」での能力も武力以外は低めで,ドラマでのイメージに近いかもしれない。
●小早川秀秋
寧の甥で,豊臣秀吉の養子となったが,後に小早川家を継ぎ,関ヶ原の合戦では勝敗を決する離反劇を演じた武将。
「真田丸」で秀秋を演じる浅利陽介さんは,2014年の大河ドラマ「軍師官兵衛」に続く秀秋役で,京都の高台寺に所蔵されている秀秋の肖像画にも似ていると話題になっている。「戦国立志伝」の顔グラフィックスがこの肖像画を参考にしているかどうかは分からないが,こちらにも似ているような気が……。ちなみに,秀秋がゲーム内に登場するのは1597年だ。
●宇喜多秀家
豊臣家臣で,秀吉の死後,上杉景勝や徳川家康と共に五大老として政権運営を担った武将。「真田丸」では登場したばかりなので,どのようなキャラクターとして描かれるのか,気になるところだ。
「戦国立志伝」での秀家はオールマイティ型。1582年の時点で,11歳という年齢にもかかわらず武将になっている。戦場でバリバリ活躍する11歳というのも凄いが,本作では経験を積めば積むほど能力が上がっていくので,どこまで成長させられるかに挑戦するのも楽しそうだ。
●千 利休
茶人として知られる利休だが,「真田丸」では商人としての色が強く,豊臣秀吉の小田原攻めの際には豊臣・北条両軍に物資を提供するというシーンが描かれた。
「戦国立志伝」では知略と政治のパラメータが高く,配下にすれば板部岡江雪斎と同じように,他勢力武将への工作で活躍してくれるだろう。1586年開始のシナリオ「九州征伐」などでは利休としてのプレイも可能だが,年齢が年齢なので,天下を統一するには少々時間が足りないかもしれない。その場合は寿命の設定をいじるといいだろう。
徳川家
●徳川家康
織田信長,豊臣秀吉と並ぶ「三英傑」の1人。「真田丸」では知略に長けた武将として描かれる一方,大地震に慌てふためいたり,半泣きで伊賀越え(※)をしたりと,結構な頻度でコミカルな一面を見せてくれる。
「戦国立志伝」での能力はいわずもがな……なのだが,なぜか「攻城下手」のスキルが付いている。これは大坂の陣で信繁に苦戦したせいかも。
※本能寺の変後,河内にいた家康一行が,明智光秀の軍を避けるため,伊賀山中を抜けて本拠地の三河に帰還したこと
●本多正信
徳川家の参謀的存在で,「真田丸」でも家康の側で助言を与える姿がよく描かれる。「戦国立志伝」では知略・政治に偏ったパラメータで,勇猛果敢な「三河武士」が多い徳川家における内政の要として頑張ってくれるはず。
●本多忠勝
徳川家随一の猛将。「真田丸」ではその武勇を披露する機会があまりないのだが,代わりに,曲がったことが大嫌いな性格と,娘である稲への愛情をこれでもかと見せつけてくれる。とにかく熱い。
「戦国立志伝」ではとくに統率と武勇が高い合戦型の武将だが,特徴的なのは「槍術」というスキル。これは騎馬と鉄砲を“入れない”部隊編成にすると攻撃力が上がるというもので,冷静に考えるといろいろおかしい。
●稲
※「戦国立志伝」での名前は本多小松
本多忠勝の娘で,真田信幸に嫁いだ。「真田丸」ではまだ信幸に心を開いていないようで,これがどう変わっていくのかが気になるところ。
父の気性を受け継いだ男勝りの女性として描かれることが多く,「戦国立志伝」でも武勇は79と高い。ちなみに夫・信幸の武勇は69だ。
●石川数正
徳川家の重臣だったが,後に同家を離れ豊臣家臣となった人物。「真田丸」では,家中から裏切り者が出ることを心配する家康に「心配ご無用」と答えておきながら自分が裏切って,いざ豊臣家臣となったら「殿を裏切ってしまったー!」と泣いて後悔するという,面倒な人になっていた。
徳川家の軍事に関する情報を一手に握っていたとされ,「戦国立志伝」でも知略・政治の能力が高い。
●鳥居元忠
徳川家の重臣。「真田丸」では総大将として上田合戦に臨み,真田軍を甘く見て惨敗する役どころだったが,実は関ヶ原合戦のときに伏見城で壮絶な戦いを繰り広げた猛将だ。
「戦国立志伝」でのパラメータも,そんなエピソードに沿った合戦向きのパラメータになっている。
●大久保忠世
上田合戦で惨敗した徳川重臣その2。「戦国立志伝」でのパラメータは鳥居元忠よりも上で,外交でも活躍してくれそう。
●平岩親吉
上田合戦で惨敗した徳川重臣その3。鳥居元忠,大久保忠世とは違い,「戦国立志伝」では内政向きの能力となっている。
●服部半蔵
忍びの者の頭領で,徳川家康の伊賀越えを成功させた立役者でもある。史実では伊賀出身であることを生かし,土地の者との交渉によって安全を確保したようだが,「真田丸」では「全力で押し通ります!」の連続。おかげで家康は伊賀山中を泣き叫びながら走ることになり,このシーンは真田丸ファンの語り草になった。
「戦国立志伝」の半蔵は武勇と知略に長けた能力で,忠誠心も厚い。残念ながらゲーム中に伊賀越えイベントはないようだが,7月6日のアップデートで実装された歴史イベント作成機能を使えば,自分だけの伊賀越えが作れるので,ぜひ挑戦してみてほしい。
伊達家
●伊達政宗
“奥州の覇者”“独眼竜”などの異名で知られる大名。北条と同盟を結んでおり,「真田丸」では,豊臣秀吉の大軍勢に囲まれた北条氏政の最後の希望となっていたが,戦うことなく降伏。自ら作ったずんだ餅とおべっかで秀吉の機嫌を取るなどしたため,真田昌幸や徳川家康に呆れられてしまった。あまりいいところがないが,このままでは終わらない……と信じたい。
「戦国立志伝」での能力は独眼竜の名にふさわしく,トップクラスに入る高さだが,1582年の時点では,まだ大名(伊達家当主)になっていない。
●片倉景綱
※「戦国立志伝」での名前は片倉小十郎
伊達政宗が幼い頃から側に仕えた伊達家の重臣。「真田丸」では,今のところ政宗と一緒にずんだ餅を振る舞うところくらいしか描かれていないが,豊臣秀吉へ降ることを政宗に進言したのはこの人だとされている。
智に優れていただけでなく,戦場でもたびたび活躍したようなので,「戦国立志伝」での能力も全般的に高い。
「信長の野望・創造 戦国立志伝」公式サイト
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