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「スターオーシャンフェス 2019」レポート。テイルズオブとコラボ,SO1Rの発表,キャスト陣の朗読劇など内容盛りだくさん
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印刷2019/05/28 11:00

イベント

「スターオーシャンフェス 2019」レポート。テイルズオブとコラボ,SO1Rの発表,キャスト陣の朗読劇など内容盛りだくさん

 スクウェア・エニックスは2019年5月25日,「スターオーシャン」(以下,SO)シリーズのファンイベント“スターオーシャンフェス 2019 〜星海祭〜”を,千葉・舞浜アンフィシアターにて開催した。

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 SOシリーズのイベントとしては2回めとなる今年は,歴代作品の出演声優による朗読劇をはじめ,豊永利行さんと小野友樹さんの「星海RADIO」出張版,桜庭 統氏によるバンドライブ,新情報コーナーなどが実施された。本稿では,これらステージの模様や発表情報をお届けする。

■シリーズ作品(略称=正式名称):
 以下,本稿で表記するシリーズ作品の略称。

SO1:「スターオーシャン」
SO2:「スターオーシャン セカンドストーリー」
SO3:「スターオーシャン Till the End of Time」
SO4:「スターオーシャン4 -THE LAST HOPE-」
SO5:「スターオーシャン5 -Integrity and Faithlessness-」
SOA:「スターオーシャン:アナムネシス -TWIN ECLIPSE-」


まずはフードコーナーをチェック!


 当日のステージ開演は13:30からであったが,物販&飲食エリアは10:00から開放されていた。昨年は物販・飲食ともに長蛇の列が形成されてしまっていたものだが,今年は混雑解消を目標としていたのか,お昼どきでもほとんど並ぶこともなく利用できたのが印象的だ。

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 フードメニューは,SOらしく青色を際立たせた「アシュトンのチーズドック」や「星海カレー」に加え,辛さを選べる「ミカエルのスパイシー焼きそば」,お手ごろ価格の「紋章芋」,スイーツ類も「チョコバナナDXリターンズ」や「アナムネシススフレパンケーキ」で充実していた。

 筆者もいくつか実際に食してみたが,ミカエルのスパイシー焼きそばはどうしても躊躇してしまい,4段階の辛さのうち“初級”しか選ぶことができなかった。なお,以降は獄級,覇級,神級とレベルが上がり,神級ともなると悶絶するほど辛かったのだとか。

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 ドリンクは1点購入につき,全8種のSOコースター(うちランダムで1枚)がついてきた。飲むヨーグルト飲料を「元牛乳」と名付けているあたりは,実にSOシリーズらしい。

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CIVILIANのライブ,朗読劇はマリアが大活躍!


 イベントのオープニングを飾ったのは,「スターオーシャン:アナムネシス -TWIN ECLIPSE-」(以下,物語の第1部はEP1,第2部はEP2と表記)のテーマソングを歌うバンド「CIVILIAN」であった。
 ステージ中央のリフトからサプライズ出演した彼らは,EP2のメインテーマ「何度でも」を披露し,会場のファンは大きな歓声を上げた。

 歌唱後,ギターボーカルのコヤマヒデカズさんは「僕も初代からSOをプレイしていて,シリーズの一ファンでした」と打ち明け,ゲームの主題歌を担当しただけではなく,こういったイベントでライブができたことへの喜びも語った。

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 続いては最初のプログラムとして,声優陣によるストーリー劇「プライベートアクション」が繰り広げられた。今回は,SO3のメインキャラクター「マリア」に焦点をあてた物語となっており,脚本はEP2のメインシナリオ担当である,和ヶ原聡司氏が手がけていた。

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■「プライベートアクション」あらすじ

 艦長が留守であった,ある日のこと。艦長代理のマリアはそんな日に限って起こるドタバタに頭を痛めていた。艦内では,ウェルチ(SO5)が事故を起こして照明が落ちたり,ウェルチ(EP2)も通路を爆破していたりと,2人のウェルチが互いに罵り合う大喧嘩を繰り広げていた。

「よりによって艦長がいないときに……」

 こんな艦の様子を艦長に知られるわけにはいかない。早くなんとかして艦を直さなければ。

 そんなマリアのもとに,外に偵察に出ていたメンバーがモンスターに襲われたとの報告が入る。しかも,ミリーの血を浴びたモンスターは,ローク人にしか姿が見えない状態になってしまっていた。シウス(彼もローク人)のおかげでかろうじて魔物を怯ませることはできたものの,姿の見えない相手に,ほかのメンバーは苦戦を強いられる。
 窮地に立たされたとき,マリアは無意識に「アルティネイション」の力を発動させそうになるが,その寸前,ミカエルのスピキュールの炎がモンスターを炎上させる。これをチャンスと見たユーイン,ウェルチ(EP2),カーリンがラッシュコンボを叩きこむと,魔物は倒された。だが,マリアは力を発動させようとした代償で,そのまま倒れてしまうのだった。

 目覚めたマリアは,看護をしてくれていたカーリンと“自身が持つ力”について語り合う。そうしてマリアは,アルティネイションの力を受け入れようと,どこか吹っ切れた様子を見せた。
 一方のカーリンは,ジヴェルとの出会いを思い出していた。差別を受けていた狐魂の民を,彼が救い出してくれたときのこと。イヴリーシュと出会ってしまったジヴェルが豹変し,カーリンを拒否したときのこと。でも,それも過去の話だった。これ以上,引きずるものではない。彼女は新しい居場所で,新しい仲間といるのだから――。

 ストーリーはこれで終わりではなく,登場人物たちがそれぞれの“らしさ”を活かし,マリアを支えて,それぞれの絆を深めていく模様が描かれていった。
 どのシーンもSOファンならニヤリとさせられる,作品ごとの細かな設定を生かした脚本となっていた。

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 また,SOシリーズではお馴染みの東地宏樹さんは,シウス,ミカエル,クリフ,エイルマットの計4役を演じ分けつつ,コロに扮したBAN BAN BANの山本正剛さんをステージ上で追い回したり,担当キャラクターの同時出演に対して「分からなくなりそうだからやめて」とメタ的なツッコミを受けていたりと,八面六臂の活躍を見せた。

 さらに回想シーンにのみ登場した,ジヴェルを演じる小野友樹さんも,ステージ中央から仰々しくせり上がってきたり,悪役らしいちょっと高めの足場で気持ち悪い大笑い(良い意味で)を見せたりと,要所の流れを持っていく。全体的にシリアスなテーマながら,コミカルで笑える場面も散りばめられていた。

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 なお,SOAのメインストーリーは同作のオリジナルキャラクターのみで進行するが,今回の舞台はユーイン,ウェルチ(EP2),カーリン,ベルダが,過去作のシリーズキャラクターたちとコミュニケーションを取ったのなら,一体どのような関係を築いていくのか。そんな疑問に対するアンサーにもなっていた。

 終演後,マリア役の根谷美智子さんは「普段の収録ではこういうかけ合いはなかなかないので,楽しかったです」と,一座の主役としての感想を述べていた。

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■プライベートアクション 出演者(敬称略)

〇ミリー・キリート役:吉田小南美
〇ミカエル/エイルマット/クリフ/シウス役:東地宏樹
〇フェイト・ラインゴッド役:保志総一朗
〇ソフィア・エスティード役:榎本温子
〇マリア・トレイター役:根谷美智子
〇ミラージュ・コースト役:篠原恵美
〇レイミ・サイオンジ役:福圓美里
〇ミュリア・ティオニセス役:生天目仁美
〇ウェルチ・ビンヤード役:半場友恵
〇ベルダ・クレーマン役:井澤詩織
〇ユーイン・ラクスター役:豊永利行
〇カーリン・ケイソン役:赤﨑千夏
〇ジヴェル役:小野友樹


豊永さん&小野さんの星海RADIOに一軍が乱入?


 ステージ間の休憩後,ユーイン役の豊永さんとジヴェル役の小野さんによる「豊永利行・小野友樹の星海 RADIO 出張版」が行われた。
 最初の番組紹介では,ラジオが始まった当初,本編にジヴェルが登場していなかったことから,「なぜ小野さんが豊永さんとSOのラジオをやっているのか?」というユーザー側の疑問に答えられぬまま出演していたと,少し悲しい秘話が明かされた。

 ステージ上ではゲストに井澤詩織さん,半場友恵さん,赤﨑千夏さん,和ヶ原聡司さんが招かれ,各自の出演キャラクターの制作話が語られることに。

 豊永さんが演じたユーインは,主人公で貴族というコンセプトで作られたが,「全キャラ中,最もシナリオをひっかきまわしたキャラクター」になったと,和ヶ原氏は語る。
 EP2の音声収録は「ch.01〜03まで」「ch.04〜ch.10まで」の2回に分けて行われたが,ch.01〜03までの豊永さんの演技を耳にした和ヶ原氏は,「ユーインからウェルチへのほとばしる愛を感じた」ため,もっとこんなことを言わせたい,2人の関係を掘り下げたい,などの欲が湧いてきて,ch.04以降を大幅に書き直したそうだ。この話を聞いた豊永さんは,役者冥利に尽きますと顔をほころばせていた。

 井澤さんが演じるベルダは,継続シナリオだからこそ描けたキャラクターだという。EP1では挫折と成長の中で,彼女にとっての命題であった灼死病を解決するという重要なイベントを乗り越えていたため,艦長(プレイヤー)が基本的にしゃべらないということもあってか,EP2では「艦長の代弁をする影の主人公感が半端ないキャラクター」になったと語る。
 またベルダは元々,和ヶ原氏が生み出したキャラクターではないことから,祖父の口癖が移ったという彼女の独特のしゃべり方など,EP1でのイメージを損なわないようにするべく,台詞回しには苦労したという。収録現場では井澤さんに「こういう感じでやってみてほしい」と数パターンをお願いし,その都度イメージをすり合わせながらやっていたそうで,井澤さんも「さじ加減が難しいキャラクターでした」と話していた。

 なお,井澤さんは先ほどの朗読劇にて,「おまえさん」という台詞をうっかり「おまえたん」と読んでしまったと恥ずかしがっていたが,会場中からは「可愛いからオッケー!」と喝采が送られていた。

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 半場さん演じるウェルチは,これまでのシリーズ作品ではサブキャラクター的な立ち位置にいた“ウェルチ”を,シリーズ初のメインキャラクターに据えようとして生まれたという。そして,これまでのウェルチが「喜怒」を主とする人物であったのに対し,SOAでは「哀」を足していくといきたいと思ったそうだ。
 和ヶ原氏がウェルチを選んだきっかけは,SO4にあった。SO4のウェルチはシリーズで唯一,主人公の旅に同行(通信映像でのみだが)していたことで,「ウェルチがちゃんと仲間になったら面白そう」と思いついたようだ。ただ,ウェルチは“輪の外にいるからこその魅力”も考慮せざるを得なかったため,制作陣にはNGを出される覚悟で提案したとのこと。そこでもし,登場案がNGとされていたら,“ウェルチがいる前提の物語”で構成されていたEP2は,今のような流れにはなっていなかったらしい。

 なお,収録現場では関係者らの思う「俺のウェルチ」が各々で違っていたことで,「俺のウェルチじゃない」「俺のウェルチはこうだ」などと,半場さんをブース内でほったらかしにする場面も度々あったのだとか。結局,その都度の合議制によって“より良いウェルチが選ばれてきた”という話のオチには,会場からも笑いがこぼれていた。

 赤崎さんが演じるカーリンは,「獣の魔女」の概念こそ初期構想からあったものの,キャラクターが生まれたのはあとの話だという。そもそも制作初期のEP2は“EP1のおまけ”として,EP1に惑星を1つ2つ足すくらいのボリュームで想定されていたらしい。
 そしてEP2が本格的に動き始めたとき,獣の魔女のコンセプトを捨てずに,SO5でパーティメンバーとしては出てこなかったシリーズ恒例の「亜人」を入れたいという想いから,それまであまりフィーチャーされていなかった「フォックステイル」にたどり着いたと和ヶ原氏は語った。

 またカーリンの像が固まったとき,ボイス担当の候補者リストをもらった和ヶ原氏は,そこに書いてあった「赤﨑千夏」の名前を見た瞬間,「絶対に赤崎さんだ!」と決めたという。
 当の赤崎さんはそれまで,カーリンのようなお姉さん系キャラクターを演じた経験がほとんどなく(同業者からも「ええー,このキャラクターが赤崎さん!?」と言われていたとか),かなりビクビクして収録に臨んでいたと,当時の心境を話していた。

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 最後に小野さんが演じるジヴェルだが,キャラクターの本名,生年月日,出身地がいっさい不明というプロフィールに,「じゃあ書くなよ!」と思わず突っ込む小野さん。
 ジヴェルのコンセプトは「謎のラスボス」だが,制作途中に性格が二転三転してきたという。ゲームの都合上,味方キャラクターはどんどん増えていくが,ジヴェルは孤独なラスボスとしてひとり強調されていくことから,性格があまり子供っぽくては厳しいと考え,シナリオ執筆中に年齢設定が徐々に上がっていき,今の形に落ち着いたという。

 なお,和ヶ原氏は以前から小野さんと親交があったのもあり,ジヴェルは「完成時に小野さんの声が浮かんでいた」とのこと。一方で小野さんのほうは,シナリオ担当が和ヶ原氏だと知らずに収録現場で顔を合わせたとき,「なんでわがちん(愛称)がここに?」と,素で首を傾げてしまったらしい。

 さらに会場では,星海 RADIOの兄弟番組「スターラジオーシャン」(豊永さんと小野さんいわく一軍ラジオ)より,中村悠一さんとマフィア梶田さんからのビデオメッセージが流された。
 SOAでは現在,昨年行われた「スターラジオーシャン」とのコラボイベントが復刻開催されており,クエストを達成するとプレイアブルキャラクター「ユーイチ」と「マフィア」をゲットできる。
 また,復刻版の追加要素として,イベント難度に滅級と絶級が追加され,クリア報酬としてリカルド役の杉田智和さんが演じる,新プレイアブルキャラクター「トモカズ」を新たに獲得できるようになった。

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お待ちかねの桜庭 統氏によるライブコーナー!


 続いては,トライエース作品の大半のサウンドを手がけてきたコンポーザー,桜庭 統氏によるバンドライブ「STAR OCEAN LIVE Collection 2019」が行われた。

 SOAの書き下ろし楽曲「Becoming a Legend」が流れる中,ポジションにつくメンバーたち。1曲めはSOAのバトルBGM「Bright All-Stars」が演奏され,桜庭氏らしい熱い旋律に,会場のボルテージも一気に上がる。
 続いてはSO2/SO4より「Stab the sword of justice」。SO2では通常バトルのBGMであったが,SO4ではEnII到着後のバトルBGMとして使用された。これを耳にしたとき,感涙したファンも多いはずだ。

キーボード:桜庭 統氏
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ベース:長谷川淳さん
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ドラム:今井義頼さん
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ギター:大橋英之さん
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ヴァイオリン:土屋玲子さん

 3曲めはSO3のエクスキューショナー戦のBGM「Influence of Truth Appearance」。原曲はオーケストラ演奏であったが,本ステージではロック寄りのアレンジが施されていた。筆者も16年間ほどヘビーローテーションしているお気に入りの楽曲とあり,前のめりで聴いてしまった。
 桜庭氏と言えばプログレッシブ・ロックを注目しがちだが,壮大なスケールのオーケストラ映えする楽曲も同じくらい良いのだ。

 4曲めからは桜庭氏のライブにしては珍しく,ゆったりめの曲調であるSOAの「Stray Child」,SO5のスタール村のBGM「The Village of Sthal」と続く。SO5の物語のスタート地点,すなわちフィデルの物語がはじまったスタール村だが,SOAプレイヤーとしてはフィデルの顔より,もっとよく見る顔……テッドのほうが脳裏をよぎりそうだ(少なくとも筆者はこの日だけで5回は脳裏をよぎった)。
 6曲めはSO1/SO4より「INNOCENCE」。SO1の街中で流れていたこの楽曲は,SO4では惑星ロークのタトローイにたどり着いたときに使用されていた。SO4はストーリーだけではなく,こういった音楽的な仕込みも多い作品だったと,しみじみ思い返してしまう。

 7曲めはSO3のアーリグリフ城のBGM「The Outbreak of War」。(こちらも桜庭氏にしては)曲調がゆったりめであるが,そこに載せた勇ましいメロディーが心地よい。
 8曲めはSOシリーズといえばこれ,SO4のカルナス発進時に使われるBGM「Cosmic Voyagers」。宇宙の旅の始まりに相応しいメロディーが,オーケストラ楽曲らしく壮大に奏でられている。

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 9曲めはSO3より「Pert Girl on the Sandy Beach」。こちらは惑星ハイダ(ホテル グランドティア)でかかるBGMで,ソフィアとのんびりホテルを回ったときの思い出や,SOAにもついに実装された,スフレとの最初の出会いがあった場所……といった長大な旅の始まりを想起させる。
 10曲めからは再び熱い楽曲にシフト。SO5のバトルBGM「Face Off」で興奮したら,SO4のイベントシーンのBGM「Like the Wind」で戦いの記憶が刺激され,そこにSO1のルインガーダー戦などで使用されたBGM「Tense Atmosphere」と続くのだから,テンションは最高潮だ。

 13曲めはSO3のアルベル戦などのBGM「The Divine Spirit of Language」。別名“アルベルのテーマ”とも呼ばれている。実際,これを聴くとアルベルの顔が思い浮かぶ人も少なくないだろう。
 なお,本楽曲はファンからの人気が高い曲でありながら,これまでの桜庭ライブで演奏されたことはなかった。会場にいたファンはあらためて,この楽曲を生で聴けた喜びに浸ってみてほしい。

 14曲めはSOAのバトルBGMのひとつ「On the Horizon」。激しいオルガンサウンドが特徴となっている。
 15曲めはSO2の試練の洞窟や,SO3のスフィア211などで使用されたBGM「Mission to the deep space」。SOシリーズに限らず,トライエースの作品をプレイしている人にはなじみ深いサウンドだろう。

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 16曲めはルシフェル,ガブリエ・セレスタ,イセリア・クイーンなどの高難度バトルで耳にするBGM「The incarnation of devil」。バトルが長時間になりがちなこと,何度もトライしないと勝てそうにないことから,ある意味“シリーズで最も聴いている楽曲”ではないだろうか。
 ラストの17曲めは,SO3のラスボスである,ルシファー戦のBGM「Highbrow」。こちらはなんと1ループ10分という,歴代のゲームサウンドでも類を見ない長尺で,会場の盛り上げをピークにもっていった。

 演奏終了後,来場者からの鳴りやまぬアンコールで再び登壇したメンバーは,これまたシリーズではお馴染みとなった「STAR OCEAN FOREVER」をかき鳴らす。演奏中,スクリーン上に歴代キャラクターたちが映し出されていく演出には,思わず涙腺がゆるくなる。

 そして桜庭氏が「この曲は,この場でしか聴けないと思う」と宣言した最後の演奏は,会場にいた誰もが息を飲んだだろう。「テイルズ オブ ファンタジア」のバトルBGM「TAKE UP THE CROSS」だった。
 SO1のバトルBGM「For achieve」を重ねたアレンジもさることながら,スクリーンには“SOA風のクレスの姿”も映され,会場中からは演奏のボリュームに負けないほどの驚きとどよめきが漏れ出ていた。

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■スターオーシャン LIVE COLLECTION 2019 セットリスト

OPV: Becoming a Legend
001: Bright All-Stars
002: Stab the sword of justice
003: Influence of Truth Appearance
004: Stray Child
005: The Village of Sthal
006: INNOCENCE
007: The Outbreak of War
008: Cosmic Voyagers
009: Pert Girl on the Sandy Beach
010: Face Off
011: Like the Wind
012: Tense Atmosphere
013: The Divine Spirit of Language
014: On the Horizon
015: Mission to the deep space
016: The incarnation of devil
017: Highbrow
018: STAR OCEAN FOREVER
019: 「スターオーシャン:アナムネシス」×「テイルズ オブ ザ レイズ」コラボ楽曲

■演奏者(敬称略)
◯キーボード:桜庭 統
◯ベース:長谷川淳
◯ドラム:今井義頼
◯ギター:大橋英之
◯ヴァイオリン:土屋玲子


公式生放送 出張版で新情報が続々と!


 イベントのラストは,SOAの公式生放送の出張版「STAR OCEAN PROGRAM 出張版 in 舞浜」だ。
壇上では,たかあき氏(運営プロデューサーの甲斐聖現氏),イヴリーシュに扮する水沢柚乃さん,リアルコロとして本イベントを盛り上げたBAN BAN BAN 山本さんの3人,さらに天の声としてウェルチ(役の半場友恵さん)が進行していく。

左からBAN BAN BAN 山本さん,水沢柚乃さん,たかあき氏
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■「テイルズ オブ ザ レイズ」コラボイベント発表!


 最初の発表は,SOAとバンダイナムコエンターテインメントのスマホゲーム「テイルズ オブ ザ レイズ」のコラボとして,同作からテイルズ オブ ファンタジア(以下,TOP)の「クレス」「ミント」が実装されることだった。
 コラボストーリーは宇宙歴346年。SO1のED後という続編的な立ち位置で,SO1とTOPの世界がつなげられている。シナリオは和ヶ原氏が担当。BGMは桜庭氏によって手がけられており,コラボイベントではライブのアンコールで披露された楽曲を聴くことができる。

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ミッション開始時に「アシストスキル使用回数+1」という新スキルが実装。アシストスキル付きのラッシュコンボを2回撃てる
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味方全体のHP回復(超過HP+10000)が持ち味。キャンセルボーナスを使っての回復が強力で,クレスとの相性も良い
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 コラボは前編・後編に分かれており,現在は前編が配信中だ。後編の配信時期については未定だが,実施時にはさらなるコラボキャラクターとして「アーチェ」と「チェスター」が登場するとのこと。なお,性能などは現在調整中だという。

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 また本コラボでは,エナミカツミ氏が描き下ろしたSO1の新規キャラクターイラストが使用されており,ラティクスやミリー,さらにSFC版ではイラストがなかった「幼なじみのドーン」も登場する。

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 なお,コラボはザ レイズ側でも実施されており,SO2の「クロード」「レナ」が登場するほか,コラボ鏡装やコラボ魔鏡が提供されている。

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■今後のアップデート情報


 今後,新たなシリーズキャラクターとして,SOAにSO2の「ボーマン」が追加される。そのほか,SO3の「アドレー」,SO1の「ヨシュア」「エリス」も予定しているとのこと。
 なお,ヨシュアとエリスはイラストが未完成であり,既存の3Dモデルも存在しないため,設定画から用意したという。もうひとりのアドレーについては元々3Dモデルがあるため,それを元に開発を進めているそうだ。この4キャラについては「そう遠くない時期に(実装する)」という。

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 新たに覚醒予定のキャラクターは,6月6日に開放予定の「サラ」を皮切りに,アルベル,ダリル,オペラが予定されている。覚醒素材を今から集めておくのもいいかもしれない。

 さらに,バトル面では新難度「神級」を制作中とのこと。そのほか,ユーザーアンケートや,仕切り直しとなっていたユーザーミーティングも検討中だという。

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 そしてアップデート情報後に,SO1のリメイク作をHD化した移植版「スターオーシャン1 First Departure R」が,PS4 / Nintendo Switchで発売されることが発表された。

 SO1は現状,現行のゲームハードで唯一遊べないシリーズ作品となっていた。またPSP版の移植ということだが,新規イラストが使用されるなど,ただの移植ではないのかもしれない。なお,TOPコラボで使用されているイラストは,このSO1Rで使用されるものを先行して利用しているとしていた。

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来場者プレゼントは「スターオーシャンフェス2019 アートコレクション」「梶本ユキヒロ先生書き下ろしコラボポスター」の2点。ポスターは“SO1とTOPのキャラクターが出会う”といったコンセプトで描かれている。
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 最後に,たかあき氏は「2回めのフェスはお楽しみいただけたでしょうか。去年から今回までにいろんなことがありまして,SOAがこの先どうなるのか,ご心配をおかけしたかと思います。ですが,応援や叱咤のコメントを送ってくださる方々がいる限り,我々はますます頑張っていく所存です。2年や3年といわず,もっともっとSOAを続けて,驚きや感動を皆様に送り続けていきたいと,開発・運営一同であらためて気持ちを固めています。こうしてまたフェスができたのは,会場に来てくれた皆さん,生放送を見てくれている皆さん,プレイヤーの皆さん,出演者の皆さん,そしてスタッフのおかげです。本当にありがたく思っています」と口にしたあと,長い間,深々と頭を下げていた。

 そうしてステージの幕は下ろされた……かと思いきや,会場内の暗転後のこと。スクリーン上でコンセプトムービーとともに,「SOA Episode3が開発中」と報告された。
 EP2は先日,物語に一区切りがついたが,SOA自体の物語の真相にはまだ至っていなかった。こちらは公開時期などは未定のようだが,SOAのさらなる続きを楽しみに待ちたい。

 なお,EP3の予告映像で流れていたマスティマのボイスは,EP2の隠しシナリオで聞けるものである。もしまだ見つけていない人がいたら,シナリオ称号「星蝕の影」を取っているか,いないかを確認してみよう。なんとなくシナリオ順でやっていた人は称号を確認してみることで,ヒントをつかめるはずだ。

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――■取材後記

 約7時間に及ぶイベントであったが,ステージごとの合間のアナウンスでは,SO4のエッジ役の岸尾だいすけさん,SO3のネル役の浅川 悠さんのボイスメッセージが流されたり,「3分コロコロクッキング」と題した雑な料理動画(褒め言葉)が流されたりと,小さな楽しみがたくさん用意されていた。そのため,あっという間のひと時に感じてしまった。
 また,猛暑対策としてお茶のペットボトルが無料配布されていたり,イベント終了間近になると,フードとドリンクが一斉に値下げされるファンサービス(あるいは商魂たくましいサービス)もあったりと,タイミングに応じた気配りやサプライズも嬉しかった。

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 筆者は星海祭の前日,EP2のクライマックス直前までのあらすじを紹介する記事を掲載した。そんなSOAの現行プレイヤーとしては,朗読劇,ラジオ出張版,桜庭氏のライブ,新情報コーナーなど,それぞれがひとつのイベントとして成立しそうな内容が,1日にギュッと詰め込まれていることに,心の中で「うおーーあっちーー!」のスタンプを連打しまくっていた。

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 また,SOとテイルズオブのコラボは,実に感慨深いものである。ただただ「いい時代になったな」と思う(このあたりが気になる人は調べてみよう)。最後のたかあき氏の宣言が,今後のSOAにどのような変化をもたらすのか。それは来年の“3回め”で実感できることを願いたい。

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[2019/05/25 20:00]

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