プレイレポート
「モンスターワールド」公認オマージュ作「Monster Boy And The Cursed Kingdom」のプレイレポート。内容は「II」風ながらペペログゥも登場
本作は,「ワンダーボーイ」シリーズからスピンオフした「モンスターワールド」シリーズのオマージュ作品。開発元のGame Atelierは,当初「Flying Hamster II Knight of the Golden Seed」というゲームとして開発を勧めていたが,「ワンダーボーイ」の開発元であるウエストン ビット エンタテインメントで代表取締役を務めていた西澤龍一氏から承認を得て,より原作に近いタイトルと内容に変更を行ったという経緯を持つ。また,コンポーザには古代祐三氏や桜庭 統氏,山根ミチル氏,小林啓樹氏,柳川 剛氏,霜月はるか氏といった豪華な面々が名を連ねている。
操作は左アナログスティックで移動し,ボタン操作で攻撃やジャンプ,魔法の使用などを行う,アクションゲームとしてオーソドックスなもの。メニュー画面からは装備を変更でき,デモ版では「重量のあるブーツを装備して海中に潜る」といった操作を求められた。
ステージ1では,「モンスターワールドIV」のキャラクターであるペペログゥと遭遇できた。ペペログゥはちょっとしたアドバイスをくれただけだが,もしかしたら「モンスターワールドIV」のような協力アクションを行えるシーンがあったり,他の旧作キャラクターが出てきたりするかもしれない。
1面のボスは巨大なイカだ。4本の触手と口から吐き出すスライム,画面を見づらくする墨の噴射で攻撃してくる。これを倒した主人公は,ナブおじさんの魔法でブタのモンスターにされたうえに下水道に落とされてしまい,ブタの嗅覚を頼りに脱出を目指すこととなる。主人公はこの後,ヘビやカエル,ライオンのモンスターに姿を変えつつ,それぞれの特性を活かしてステージを攻略していく。古いタイトルのオマージュ作品だが,堅実なアクションの作りとプレイヤーを飽きさせないギミックで,ネガティブな“古臭さ”はあまり感じられない。
ブタのモンスターに変えられてしまった主人公 | |
モンスターの特性を活かしてステージを攻略していく |
「ワンダーボーイ」と言えば,10月に韓国のCFKからリメイク作品「WONDER BOY RETURNS」がリリースされたばかり(関連記事)。「Monster Boy and the Cursed Kingdom」は「原作のさまざまな要素をオマージュし,旧作をブラッシュアップしたシステムとカートゥン風のグラフィックスを採用した」スタイルだが,「WONDER BOY RETURNS」は「原作のゲームシステムを踏襲し,ポップなグラフィックスを採用した」スタイルとなっている。これらのタイトルについて,開発コンセプトの違いに着目してプレイしてみるのもおもしろいかもしれない。
余談ながら,フランスのゲームパブリッシャー・DotEmuは,「モンスターワールドII ドラゴンの罠」をリメイクした「Wonder Boy The Dragon's Trap」を,同じくフランスのゲームスタジオ・Lizardcubeの開発でリリースすると発表している。こちらはバンドデシネ的な画調を採用しているという点で,「Monster Boy And The Cursed Kingdom」や「WONDER BOY RETURNS」とも異なるアレンジが行われている。
なぜか世界中で同時多発的に沸き起こっている「ワンダーボーイ」シリーズのリメイク。個人的にはメガドライブ用ソフト「モンスターワールドIV」のリメイクをどこか手掛けてくれないかと少し期待している。
「Monster Boy And The Cursed Kingdom」公式サイト
- 関連タイトル:
Monster Boy And The Cursed Kingdom
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