インタビュー
リアルタイム対戦にも対応。2017年配信予定の新作アプリ「キャプテン翼 〜たたかえドリームチーム〜」,ゲーム内容に迫る開発者インタビュー
「キャプテン翼 〜たたかえドリームチーム〜」公式サイト
ストーリーモードから対人戦まで,腰を据えて遊べる各モード
本日はよろしくお願いします。まず,本作の基本的なゲームシステムはどういったものになっているのでしょうか?
光野 信雄氏(以下,光野氏):
基本的にはストーリーに沿って進めるストーリーモードと,他のプレイヤーのデータと非同期対戦を行うリーグ戦,リアルタイム通信対戦でランクを競うオンライン対戦などで楽しみます。その他にも連盟,いわゆるギルドのような要素も用意しています。
4Gamer:
今のお話でいくつかゲームのモードが挙がりましたが,最初にストーリーモードからおうかがいしたいと思います。このストーリーモードとは,「KLabGames NEXT VISION 2017」でも紹介されていたキャラ劇と関係がありそうですね。
光野氏:
キャラ劇を内包している通常のシナリオ――というか,他のゲームで言うところのクエストと呼ばれるものに相当します。
4Gamer:
ストーリーモードを進めていくと,キャラ劇が挿入されていく形ということでしょうか?
光野氏:
そうなります。本作は中学校編からスタートし,最新作の「キャプテン翼 ライジングサン」まで,いろいろなシナリオを楽しんでもらえるように考えております。
また,各チームのキーマンと呼ばれる代表的なキャラクターたちは,ストーリーを進めることで一通り手に入るので,遊んでいるうちに主要キャラクターたちでチームを組めるようになります。
4Gamer:
プレイヤーがゲームを最初に始めた際,使用できる選手たちは,やはり南葛の選手ですか?
光野氏:
実は南葛ではないんです。最初は,中学校編の主要メンバー以外の選手で構成されたオリジナルチームを使ってプレイしていただくことになります。その後,ストーリーを進めて各チームの主要キャラクターたちが仲間になるという流れですね。
本作は同名の選手を同じチームに複数入れられない仕様になっているので,初期のチームで翼くん(大空 翼)や,石崎くん(石崎 了)といったキャラクターをチームに入れていると,ガチャなどで新たに同名キャラクターを手に入れても置き換わるだけになってしまいます。なので,初期のチームは後から入れるであろうキャラクターと,入れ替えやすいキャラクターで構成されたチームになっています。
4Gamer:
キャラクター作りについては,独自のシステムを使い,こだわりを持って制作されているとのことですが。
光野氏:
そうですね。キャラクターデザインはマンガ感を意識したものになっていて,キャラクターのアウトラインは均一ではありません。強調すべきところそうでないところをプログラム上で判断して,アウトラインに強弱を付けるなど,違和感なくマンガ感を出すことに注力しています。言うなれば,マンガのキャラクターがそのまま3Dとして表示されているような感じなので,実際にゲーム上で確認していただけるとうれしいですね。
4Gamer:
では続いてリーグ戦についても教えてください。他のプレイヤーが編成したチームとの非同期対戦とのことですが,具体的にはどういった形式なのでしょうか?
光野氏:
リーグ戦ではリーグが5段階(S,A,B,C,D)に分かれておりまして,最初は一番下のDリーグから始まります。そして週間で集計を行い,好成績を残したプレイヤーが上位のリーグへ上がっていくという流れです。
4Gamer:
なるほど,スタンダードな形式ですね。それとは別に,全国のプレイヤーとオンラインで対戦するモードはリアルタイム対戦ができると。
光野氏:
そうです。オンライン対戦は格闘ゲームなどのランクに近い形になっていて,プレイヤーのランクごとに称号が存在し,その称号が近い人と優先的にマッチングする仕組みになっています。つまり,ランクが上がれば上がるほど,強いプレイヤーとマッチングされやすくなりますね。
4Gamer:
ある程度同格の相手と戦えるという部分は確かに格闘ゲームのランクマッチに近いですね。それでは,メインとなる試合ですが,チームを編成した際,1チームは最大何人まで編成できるのでしょうか?
スタメン11人に加えてサブが5人入れられますので,合計16人でのチーム編成となります。また,サブの縛りは一切ないので,好きな選手を入れられます。例えばチームが攻撃的な場合,「フォワード(FW)やオフェンシブミッドフィルダー(OMF)の消耗が激しいのでFWやOMFだけを入れておく」ということも可能ですね。
また,本作には力,技,速という3種類の属性があり,力は技に強く,技は速に強く,速は力に強い,という三すくみになっています。相手のゴールキーパー(GK)が力で,自分のFWが技だとするとシュートが防がれやすくなるので,ハーフタイム時に速のFWを入れて様子を見る,しかし相手はそれを予想して技のGKを投入するなど,選手交代だけ見ても,プレイヤー同士の駆け引きが生まれのです。
試合では必殺技の使いどころや選手の入れ替えなど,読み合いと駆け引きで楽しめる
4Gamer:
続いて,気になる試合中のシステムについても教えてください。
光野氏:
チーム全体は基本的に自動で動き,相手とマッチアップすると状況に応じたコマンドが表示され,それを選ぶ形です。こちらもコマンドごとに有利不利が設定されていますね。また,ボールを持った選手であればスライド操作でドリブルの方向を指示したり,タップ操作でパスを出す場所を指示したりすることも可能です。
このほか,フィールドでの行動が自動で行われ,マッチアップ時の行動はプレイヤーが行うセミオートモード,フィールドもマッチアップもすべて自動で行われるオートモードといった補助用の機能も用意しており,普段ゲームをされない方でも気軽に楽しめると思います。
4Gamer:
試合中の醍醐味とも言えるマッチアップはコマンド選択式になっているようですが,何かリソースを必要とするのでしょうか?
光野氏:
消費するのは,いわゆるスタミナですね。選手それぞれにスタミナの優劣がありまして,スタミナが多い選手は必殺技も多く使えます。また,三杉くん(三杉 淳)のような“スタミナが少なけど強い”という選手もいるので,そのあたりをどうマネジメントするかも試合のフックとなる予定です。
4Gamer:
スタミナは,フィールドを走り回っている間も消費しそうですが。
光野氏:
基本的にはしないようにしています。ただ,フィールド上でパスを出した時などは,マッチアップ時にパスを選択した時と同様のスタミナを消費します。
4Gamer:
なるほど。スタミナはハーフタイムなどで回復しそうですね。
光野氏:
スタミナは,ハーフタイム時と延長戦に入る前のインターバル時に一定量回復します。現実のサッカーに近づけるため,ハーフタイムのときは消費スタミナの半分が回復し,インターバル時は1/4だけ回復するなど,ハーフタイムとインターバルで差をつけています。
4Gamer:
それ以外でプレイヤー側からのアクション,例えばスタミナ回復アイテムなどがあって,それを使って回復させるといった要素はあるのでしょうか?
光野氏:
完全に回復させることは無理ですが,補助アイテムは用意します。例えば,リーグ戦であれば,試合前にスタミナ回復量を向上させるアイテムを使う,といったことがそれに該当するかなと。
4Gamer:
アイテムも事前の準備が重要になるんですね。ちなみに,ゲーム中の試合時間はどれくらいですか?
通常であれば,1試合は約5〜10分です。また,試合の時間が30分ハーフと45分ハーフという2種類がありまして,ストーリーモード内で行われる練習試合などは30分ハーフ,公式戦は45分ハーフとなっていますので,これによって多少プレイ時間に差はでます。オートプレイ中に早送りモードを使用した場合,一気に短縮されて2分半ほどになるので,プレイスタイルに合わせて利用していただければと思います。
また,試合中のマッチアップは1試合でおよそ20〜30回ほど発生しますが,これはあくまでもオート対戦でカウントしたものなので,プレイヤーが操作した場合はパスでマッチアップを回避するなどすれば,回数は増減すると思います。
4Gamer:
なるほど。フォーメーションや作戦も変えられそうですね。
光野氏:
フォーメーションは変えられないのですが,作戦にはこだわっています。基本は,攻撃的,守備的,バランスといった3種類を想定していまして,攻撃的にすると全体的にやや前よりに,守備的にすると後ろよりに,バランスはその間といった形で指定できます。
必殺技の伝授や強化など,自分だけの選手を作ることも可能
4Gamer:
試合に出す選手のカスタマイズ要素はどのようなものがあるのでしょうか?
光野氏:
選手のレベルアップによる強化のほかに,必殺技の伝授と強化が可能です。例えば,「ドライブシュート」を持っている大空 翼(A)を,「ゴールデンコンビ」を持っている大空 翼(B)に合成することで,必殺技を移動(伝授)させられる,といった具合ですね。ただ,名前が異なるキャラクターの必殺技は伝授できません。また,必殺技の強化は同名のものを合成することで行えます。
4Gamer:
石崎くんにドライブシュートを撃たせたかった……。しかし,ガチャなどで排出される高レアリティのキャラクターは必殺技の強化が難しそうですね。
光野氏:
最高レアリティのキャラクターになると入手確率も下がり,「レベルアップできないのでは?」という懸念もありますが,どの必殺技にも使用できる強化アイテムを用意するのでご安心ください。
このほか,本作では,強襲イベントとして翼くんの率いるチームが登場することもあるのですが,そのチームに勝つと一定確率で翼くんを入手でき,それを集めて必殺技を強化し,さらにその必殺技を同名の選手に伝授する,といった強化もできます。
4Gamer:
かなりやり込めそうな感じですね。ひとりの選手で必殺技は最大いくつ所持できるのでしょうか?
光野氏:
現状,伝授できるものをメイン必殺技と呼び,それ以外はサブ必殺技と呼んでいるんですが,どのキャラクターでもメイン必殺技はひとつのみで,サブは最大4枠あるので,合計5つまで必殺技を所持できることになりますね。当然サブの枠はキャラクターによって違い,同レアリティのキャラクターでも枠の数は異なります。
4Gamer:
となると,キャラクターの強化も合成で行う感じですね?
光野氏:
そうです。強化アイテムと呼ばれるものがありまして,それを使うことでキャラクターのレベルを上げていく感じですね。またその中には経験値だけでなく,限界突破といいますか,パラメータの上限を伸ばす効果を持ったものもあるので,それを使うことでさらに強化することも可能です。
4Gamer:
ここまで要素があれば,キャラクターの強化とは別にカスタマイズできる要素もありそうですが。
光野氏:
性能面には影響しないのですが,チームのユニフォームを変更できます。ストーリーを進めていくことで,南葛や東邦,海外チームなどのユニフォームが手に入るほか,色味や柄を設定できるカスタマイズユニフォームといった要素も用意しています。
4Gamer:
なるほど。今聞いてきた感じだと,プレイヤーがお金を使う部分はガチャくらいなようですが。
光野氏:
本作はキャラクターがウリのゲームなので,基本はキャラクターが手に入るガチャですね。それ以外は,キャラクターの育成に役立つアイテムなどをまとめたパック商品など,ニーズに答えていくような形で用意しようと思っています。
4Gamer:
ちなみに,プレイヤー同士でコミュニケーションをとることはできるのでしょうか?
光野氏:
試合中でいえば,スタンプ機能のようなものがありまして,それを使ってコミュニケーションを取れますね。また,ほかのプレイヤーの試合を観戦しながらスタンプを送ることもできるので,同じ連盟に所属しているプレイヤーの対戦を見ながらわいわいするのは楽しいと思いますよ。
4Gamer:
実際に試合を操作するだけではなく,観戦しながら楽しむこともできるとは驚きでした。そんな本作は国内だけでなくグローバル展開も予定されているとのことですが。
光野氏:
はい。海外とのオンライン対戦が実現すれば……と思っていますが,今のところ難しそうです。もちろん,将来的には海外とのオンライン対戦も実現させたいとは考えていますが,まずは国内で展開してからですね。プレイヤーさんからの声が多ければ検討し,実装可能かどうかを検証していく感じになりそうです。
4Gamer:
最後に,配信を待ちわびているファンに一言お願いします。
光野氏:
そもそものコンセプトが過去の原体験,キャプテン翼というものの原体験を呼び覚まそうというところにあるので,ストーリーやキャラクター,必殺技や演出などを見ていただいて,懐かしい気持ちに浸っていただければ,こちらとしてはこの上ない喜びです。
また,キャラクターの声優さんに関しても,今後Twitterを始めとする各種メディアで順次公開していく予定なので,そちらのほうもご期待ください。
4Gamer:
ありがとうございました。
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