インタビュー
自分だけのスターシップを作り出す。オモチャとビデオゲームを融合した「スターリンク バトル・フォー・アトラス」のプレゼン&インタビュー
「スターリンク バトル・フォー・アトラス」公式サイト
ブンドド系オープンワールドADV「スターリンク バトル・フォー・アトラス」は2019年4月25日に国内発売。UBIDAY2018出展版をレポート
UBIDAY2018でプレイアブル出展されていた「スターリンク バトル・フォー・アトラス」は,コントローラに装着したフィギュアとゲーム内の自機が連動するアクションアドベンチャーゲーム。日本語版は2019年4月25日に発売される予定だ。
最大の特徴は,スターシップのフィギュアとゲームが連動することにある。ゲームのパッケージには,スターシップのフィギュアと,コントローラ用アタッチメント(「スターリンクマウント」)がセットになっている。アタッチメントをコントローラに接続し,フィギュアを差し込めば,自分が組み立てたのと同じスターシップがゲーム内に出現。これを使ってゲームを楽しむことができるのだ。
スターシップとフィギュアは「パイロット」「スターシップ」「ウイング」「ウェポン」という4セクションからなっており,当然,それぞれが性能に影響を与える。そのあたりは「アーマード・コア」をはじめとするアセンブル(機体組み立て)系ゲームをイメージしてもらえると分かりやすいだろう。
スターシップは宇宙船の本体で,重装甲の「ネプチューン」,スピードに特化した「パルス」などがあり,基本性能が異なる。ここに機動性を左右するウイングや,さまざまなウェポンを装備し,特殊能力を持つパイロットを乗せる(パイロットフィギュアの上にスターシップ本体を被せる)とゲームの準備は完了だ。
さて,ここからはLaurent Malville氏によるプレゼンテーション&インタビューだ。プレゼンはフィギュアを使用して行われているため,その模様を文字にするのは難しい。そこでゲームシステムの説明を注釈として入れてみた。確認しながら読み進めて欲しい。
4Gamer:
2017年のE3で発表された後,個人的に興味を惹かれて情報を追っていたのですが,トレイラー通りにパーツの差し替えがリアルタイムで反映されるのを目の当たりにしてあらためて驚きました。
Laurent Malville氏(以下,Malville氏):
そうでしょう! フィギュアの状態を即時(※)反映させるために,新たなテクノロジーを開発しましたから。パーツの中にはそれぞれマイクロチップが内蔵されていて,ゲーム側へ情報を送っています。
4Gamer:
後方から追撃されている場合,素早くウェポンを差し替えて迎撃するようなこともできるわけですね。
Malville氏:
そうです。変更はリアルタイムで反映されますからね。また,ウイングの上にウイングを接続して操縦性をアップさせたり,ウイングを逆向きにしてデザイン性を追求するようなこともできますよ。どんな組み合わせにしても遊べるようにするため苦労しましたが,ボスを倒した時のパーツ構成が記録されるので,自分だけのストーリーに浸ってください。
4Gamer:
かなり自由な組み合わせができるようですが,そのためにはフィギュアを買いそろえる必要があるのでしょうか? 例えばウイングをたくさん付けて性能アップするために,その分だけフィギュアを買わなければならないとか。
Malville氏:
いいえ。そういうことはありません。フィギュアがなくても,全てのパーツをゲーム内で入手できます。
4Gamer:
フィギュアを持っていなくてもゲーム内でパーツを付け替えられるんですね。ただ,フィギュアの出来がいいので,集めたくなってしまうと思いますが(笑)。
ゲームが発売される国ではフィギュアも販売しますので安心して下さい(笑)。愛を注いで作ったものですから,オモチャとしての出来映えにも注目してもらえれば嬉しいです。スターシップのキャノピーは透明パーツになっているので,のぞき込めばパイロット(※)の姿を見ることができます。また,エンジン部分はスターシップの機種ごとに異なる色で発光するんです!
4Gamer:
キャノピーからパイロットが見えるのはいかにもな感じで心が躍りますね。
Malville氏:
パイロットをどのように扱うかは苦労しましたね。考えに考え抜いて,スターシップの下部に穴を開け,パイロットに被せる(※)現在の形にしました。これならパイロットの姿も見え,その存在をしっかりと認識させることができるんです。思いついた日はみんなで大喜びしましたよ。特殊能力はもちろんですが,“ストーリーをパイロット視点で進めることで,ユーザーに感情移入を促す”という新たな可能性も生まれましたから。
Malville氏:
フィギュアを作るにあたっては,小さい子供から大人までが遊べるよう,色々な部分に気を使っています。例えば,ウェポンとウイングを外すために必要な力が違うので,ウェポンを外そうとして根元のウイングまで外れてしまうようなことはありません。ディテールもしっかりしているので,ゲームを遊んだ後は飾って楽しむこともできますよ。
4Gamer:
単なるパーツに留まらないクオリティが追求されているわけですね。「スターリンク」はPS4,Xbox One,Nintendo Switchで発売されますが,フィギュアのパーツはそれぞれの機種専用になるのでしょうか?
Malville氏:
フィギュアのパーツはゲーム機の機種を問わず使うことができます。例えば,PS4用パッケージに入っているパーツをNintendo Switchのスターシップに差し込むことも可能です。ただ,「スターフォックス」とのコラボであるパイロット「フォックス・マクラウド」と彼のスターシップ「アーウィン」だけはNintendo Switch専用となります。
4Gamer:
アーウィンが立体化される機会が少ないので,ファンにはたまらないアイテムになると思います。
Malville氏:
僕の机の上にはアーウィンとフォックスが飾ってありますよ(笑)。アーウィンのフィギュアだけはウイングに可動ギミックが仕込まれていて,青い「G-ディフューザーシステム」の部分を開閉できるんです。
ゲーム内では,ウェポンを装備していない状態だと,レーザー砲やスマートボムといった原作通りの武器を使えます。もちろん,アーウィンの本体にスターリンクのウイングやウェポンを装備したり,フォックスを他の機体に乗せたりと,オリジナルの構成も可能です。
4Gamer:
まさに夢のコラボというわけですね。基本的な部分について質問させてください。2017年のE3でゲームを発表してから,どのような反響がありましたか。
Malville氏:
世界中からとてもいい反応が返ってきました。フィギュアを組み替えると即座にゲームに反応されるところや,オープンワールドゲームとしての出来映えなど,いろいろな点を評価していただいていますね。
4Gamer:
現在はダウンロード販売といった流通方式もあり,パッケージといった実物が失われつつある時代ですよね。さらにユービーアイソフトのCEOであるYves Guillemot氏も「今後ゲーム機はなくなり,ソフトはストリーミングで提供されるだろう」と発言しています。(関連記事)そうしたなかで,リアルな物体としてのフィギュアにフィーチャーしたのはなぜでしょうか。
ユービーアイソフトは,クラウドゲーミングを積極的に展開していますが,いつも新しいものを作るという挑戦をしています。我々は新しい体験を作るのが大好きなんです。そしてSFやオモチャへの情熱で本作を企画しました。Yvesも常にサポートしてくれますし,おかげで買いやすい価格に収めることができました。
4Gamer:
ユービーアイソフトの姿勢と,クリエイターとしての思いがうまく相互に作用して生まれたのが「スターリンク」というわけですね。では,日本版はどれくらいの値段になりそうですか。
Malville氏:
正確な価格は発表を待ってほしいですが,ゲームソフトとスターシップ1隻分のパーツ,そしてパイロットのフィギュアがセットになった「スターターパック」ですと9600円ほどになると思います。
4Gamer:
なるほど。では,ゲームはどれくらいのボリュームでしょうか。
Malville氏:
難しい質問ですね。メインストーリーのみを効率よく追うなら20〜25時間といったところでしょうか。ただ,敵となる“レギオン”は時間の経過とともにさまざまな惑星を征服しようと動きますので,メインストーリーが終わっても楽しんでいただくことができますよ。
4Gamer:
オープンワールドならではの楽しみ方ができるわけですね。では,日本のファンにメッセージをお願いします。
Malville氏:
日本でゲームを発売できるということで,とてもワクワクしています。フィギュアとゲームの融合,そしてオープンワールドのゲーム体験などいろいろな要素があるゲームですので,楽しんでいただければと思います。
4Gamer:
ありがとうございました。
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