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[G-Star 2017]Netmarbleの次期主力タイトル「TERA M」開発者インタビュー。スマホ向けMMORPGにもコア向けコンテンツを求める兆しが
近年のスマホ向けMMORPGでは,オートバトルに代表されるお手軽なゲームシステムの実装が当たり前となっている。ところがTERA Mでは,それと同時に,コア向けのゲームシステムにも力が注がれているのだ。その狙いなどを中心に話を聞いてきたので,PC版TERAの経験者も含め,ぜひご一読を。
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――本日はお忙しいなかのご対応,ありがとうございます。今回の「TERA M」の開発で,とくにこだわった部分について教えてください。
「TERA M」総括プロデューサー Go Ungcheol氏(以下,Ungcheol氏):
PC版TERAの魅力を,極力そのままの形で実現している部分です。本作では,ノンターゲッティング形式のバトルに代表されるTERAのコア向け要素の数々を,スマホアプリにふさわしい形で実装しているんです。
――自分は先ほど,NetmarbleブースでTERA Mをプレイしましたが,オートバトルなどが充実した,とても遊びやすいゲームだと感じました。しかし,コア向けという印象は受けませんでしたね。
Ungcheol氏:
G-Starに出展しているバージョンでは,来場客に向けて短時間でゲームの魅力を伝える必要があります。ノンターゲッティング形式のバトルを行わずとも,オートプレイでサクサク進められますし,そのように思われるのも無理はないでしょう。
――それでは,もっと先までゲームを進めると,次第に変わっていくのでしょうか。
「TERA M」パブリッシングマネージャー Han Kyul Lee氏(以下,Lee氏):
――そのほかのコア向け要素はどうなっていますか。たとえば,クラス構成が万全でないと攻略できず,また初見だと即死級のギミックが満載のエンドコンテンツとか。
Ungcheol氏:
それらもたっぷり用意していますよ(笑)。
――近年のスマホ向けRPGは,手軽に遊べる方面へ進化しています。そんななか,PC版TERAのコア向け要素を取り入れるのは,その進化とは違うようにも感じますが。
Ungcheol氏:
おっしゃるとおり,TERA Mの開発コンセプトを決める際,社内からそういった懸念の声がたくさん挙がりました。
しかし,ノンターゲッティング形式のバトルや,パーティプレイにおける高いハードルを乗り越えた先にある達成感は,TERAならではの醍醐味です。たとえスマホ向けアプリでも,これらの醍醐味を実現できなければ,「TERA」の名を冠する意味がありません。
――TERAのファンにとっては非常に心強いお言葉です。いざ実現するにあたり,苦労はされましたか?
Ungcheol氏:
今のご時世,オートバトルでサクサク進められないと,その時点で敬遠される方も少なくありません。そういった人に,TERA本来の面白さをどうやったら伝えられるのか,悩みに悩みまくりました。
Lee氏:
本当にキツかったですよね。
Ungcheol氏:
ひとつひとつのコンテンツのクオリティを高めて,ゲームを長く飽きさせないようにしなければならないし。PC版にはなかった,昨今のトレンドも取り入れなければならないし。また社内の期待も高く,そのうえローンチ日程に間に合わせなければならないし……。
――ローンチ日といえば,Nexonが注力する「OVERHIT」も,韓国では「TERA M」と同じ11月28日に配信されるんですよね。
Ungcheol氏:
Lee氏:
それに関しては,弊社が意図的に配信日をぶつけたわけじゃないんです。
TERA Mは,Netmarbleが2017年に最も力を注いでいるタイトルで,ローンチ日も含め前々から準備していました。
それと,これは個人的な考えですが,OVERHITとTERA Mはゲームジャンルが違うので,それほど心配はしていません。競合するより,魅力的なタイトルがたくさん登場することで,この業界がさらに活性化してくれることを期待しています。
――韓国のスマホゲーム業界を背負う2社の次期主力タイトルが,現在人気があるジャンルのフォロワーではなく,チャレンジングな試みがそれぞれ盛り込まれています。スマホ向けMMORPGに対するニーズが変わりつつあるのでしょうか。
Ungcheol氏:
これまでのスマホ向けRPGは,手軽さをアピールするタイトルが多かったですが,コア向けのゲーム内容を望む声が増えてきている兆しがありますね。
TERA Mでは,その動きを先取りした……と言えると格好いいのですが,そこまで深くは考えていませんでした。結果的にゲーマーのニーズに応えられる,良いタイミングで配信できそうですね。
――ゲームバランス以外では,どの辺りに苦労をされましたか。
Ungcheol氏:
グラフィックス周りの調整も大変でしたね。
2011年にPC版TERAがリリースされてから時間が経過し,キャラクターデザインなどのトレンドも変化しています。もともとのTERAの個性や魅力を失わずに,現代のトレンドを取り入れるのは難しかったです。グラフィックスに関しては,これまでの開発中に3度,リファインを行ってきました。
――試遊台で目にしたエリーンは,ほんのわずかですが,PC版TERAよりも大人びているように見受けました。PC版TERAと完全に同じ世界観というわけではないのですか?
Lee氏:
TERA Mの時代設定は,PC版TERAの1000年前となっており,それがグラフィックスの微妙な違いとして表れています。
たとえば,PC版に登場している種族やモンスターが,TERA Mの時代ではまだ誕生していなかったり,その逆のケースもあったりします。TERA Mを遊ぶことで,アルボレアの世界をより深く理解できるので,PC版の経験者は,このあたりも注目してほしいですね。
――まだ誕生していない種族,ですか。……そういえば,TERA Mにダークエリーンは登場するのでしょうか。
Ungcheol氏:
今はノーコメントとさせてください(笑)。
――それでは話を変えまして,韓国版TERA Mの配信が目前に迫っていますが,それ以降の各国におけるローンチスケジュールは決まっていますか?
Lee氏:
現在は,韓国でのサービスに専念しています。
もちろん弊社の主力タイトルですので,将来的にはグローバル展開もぜひ行いたいですね。
――今回のG-Star 2017におけるNetmarbleのラインナップは,TERA M以外も含め,大変なことになっています。パブリッシャとして,今後の展望はいかがでしょうか。
Lee氏:
こうやってG-Starで大きな存在感を示すことができて,とても誇りに思っています。韓国のモバイル市場でトップになったあとは,グローバル市場でトップを取ることを次の目標に掲げたいですね。
――そろそろお時間のようですので,最後に,11月28日の韓国版正式サービス開始に向けて,意気込みをお願いします。
Ungcheol氏:
TERA Mでは,PC版TERAの魅力を極力損なわずに,スマホ向けアプリにふさわしい形で実装しています。PC版TERAを遊んでいるプレイヤーの皆さんご自身も成長されているかと思いますが,そういった人でも「成長したTERA」を楽しんでほしいですね。いつか,日本の皆さんに向けてTERA Mを直接紹介できる日を心待ちにしています。
――本日はありがとうございました。
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「TERA M」(韓国版)公式サイト
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