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「ストリートファイターV」プロツアー決勝大会「Capcom Cup 2019」が日本時間12月14日早朝に開幕。配信時間と注目選手をまとめてお届け
2019年3月から12月にかけて世界各地で実施されてきた大会群「Capcom Pro Tour」の成績を基に32人の出場者が決定される「Capcom Cup 2019」。今年の日程は,現地時間12月13日から最後の1枠をかけた最終予選(Last Chance Qualifier)が行われ,14日と15日の2日間にわたって決勝大会が実施される。
開催場所は,アメリカ・ロサンゼルスのイベント施設「The Novo Theater」。賞金総額は25万ドル※で,優勝者には12万ドルの賞金と世界最強の称号が贈られる。
※表記金額にはDLC販売収益からの追加賞金は含まれてない
大会ルールは32人による3試合先取のダブルエリミネーショントーナメント※で実施される。現時点で確定している31人の出場者と1回戦の組み合わせは以下の通りだ。
※ダブルエリミネーション:出場選手はすべてWinner'sトーナメントからスタートし,一度敗れるとLoser'sトーナメントに移動する。Loser'sトーナメントでも敗れた時点でトーナメントの敗退が決定する。
■出場選手一覧と1回戦の組み合わせ(敬称略)
選手名 | 国籍 | 主な使用キャラ | CPT獲得ポイント |
Punk | アメリカ | かりん,春麗,G | 4815pt:1位 |
Zenith | ブラジル | メナト | 330pt:45位 |
まちゃぼー | 日本 | ネカリ | 1220pt:16位 |
Angry Bird | アラブ首長国連邦 | 是空 | 1195pt:17位 |
Problem X | イギリス | ベガ,アビゲイル | 1955pt:8位 |
ウメハラ | 日本 | ガイル | 975pt:24位 |
ももち | 日本 | コーリン,是空 | 1650pt:9位 |
NL | 韓国 | 豪鬼,キャミィ | 1000pt:23位 |
ふ〜ど | 日本 | バーディー,ミカ | 2370pt:4位 |
Luffy | フランス | ミカ | 905pt:28位 |
Xian | シンガポール | いぶき | 1280pt:13位 |
どぐら | 日本 | ベガ | 1065pt:19位 |
HotDog29 | 香港 | ベガ | 2150pt:5位 |
JB | アメリカ | ラシード | 935pt:27位 |
Oil King | 台湾 | ラシード | 1465pt:12位 |
ネモ | 日本 | ユリアン,G | 1055pt:20位 |
ボンちゃん | 日本 | かりん,サガット | 4045pt:2位 |
Smug | アメリカ | G | 685pt:31位 |
ガチくん | 日本 | ラシード | 1230pt:15位 |
竹内ジョン | 日本 | ラシード | 1110pt:18位 |
BigBird | アラブ首長国連邦 | 是空,ラシード,ケン | 1955pt:7位 |
801 Strider | アメリカ | G | 970pt:25位 |
Phenom | ノルウェー | かりん | 1555pt:10位 |
sako | 日本 | メナト | 1015pt:22位 |
ときど | 日本 | 豪鬼 | 3225pt:3位 |
キチパーム | 日本 | ザンギエフ | 880pt:29位 |
マゴ | 日本 | かりん,キャミィ | 1235pt:14位 |
最終予選優勝者 | - | - | - |
藤村 | 日本 | いぶき | 2145pt:6位 |
iDom | アメリカ | ララ,ポイズン | 935pt:26位 |
NuckleDu | アメリカ | G,ガイル,キャミィ,ミカ | 1485pt:11位 |
Infexious | イギリス | 是空 | 1055pt:21位 |
配信スケジュール(日本時間)
現在のところ最終予選の公式配信は予定されておらず,15日からの決勝大会本戦からYouTubeの「Capcom Fighters JP」チャンネルにて生配信される。また,15日には「ストリートファイターリーグ」の日米戦の実施が予定されており,こちらも同一のチャンネルで配信されるとのことだ。以下にスケジュールをまとめるので,視聴する人はぜひ活用してほしい。
DAY1
12月14日(土)3:00〜「最終予選」
配信予定:無し
DAY2
12月15日(日) 1:30〜11:30「決勝大会本戦」トップ32→16
12月15日(日)11:30〜15:00「SFL日米戦」
■日本語配信
YouTube:Capcom Fighters JP
DAY3
12月16日(月) 1:30〜07:00「決勝大会本戦」トップ16→8
12月16日(月) 7:00〜11:00「決勝大会本戦」トップ8
12月16日(月)11:00〜11:45「表彰式」
■日本語配信
YouTube:Capcom Fighters JP
※いずれも時間変更の可能性あり
魂の1キャラ使いと複数キャラ使い。過去最高レベルの大会を制するのはどちらか
2019年度の「Capcom Pro Tour」は例年以上に複数キャラを使いこなす選手の活躍が見受けられた。「ストリートファイターV」シリーズも発売から4年経過したことで競技レベルが全体的に向上し,1キャラのみで大会を勝ち抜くことが難しくなったということだろう。逆に言えば複数キャラ使いがより有利にトーナメントを戦い抜けるようになったと捉えてもいいかもしれない。
例を挙げると,アメリカのPunk選手が分かりやすい。彼は昨年までかりんのみを使用していたが,今年は春麗やGを使うようになって,さらに成績を伸ばし,獲得ポイント1位で「Capcom Cup 2019」出場を決めている。
ただしその一方で,1キャラのみを使い続け,結果を残している選手もまだ多く,ザンギエフ使いのキチパーム選手や豪鬼使いのときど選手など,まさに職人と言っていい練度を見せる選手が「Capcom Cup 2019」出場を決めている。魂の1キャラ使いと複数キャラ使い,どちらのスタイルが大会を勝ち抜く最適解なのか。この点に注目して大会を観戦しても面白そうだ。
優勝候補最右翼は日本のボンちゃん選手。注目選手をピックアップして紹介
本戦出場を決めている31人の中から,注目選手をピックアップして紹介する。激戦となった「Capcom Pro Tour」を勝ち抜いた31人だけに全員が優勝候補と言えるが,その中でもとくに活躍が期待できる選手を紹介するので,観戦に役立ててほしい。
■ボンちゃん選手(日本)
「EVO 2019」で念願の優勝を成し遂げた日本の虎。守りを重視したバトルスタイルでかつては「最強の盾」とも呼ばれていたが,近年では攻めのキレが増し,攻守ともに隙がなくなってきている。また,逆境を跳ねのける高い精神力も持ち合わせており,「EVO 2019」のグランドファイナルでは,Loser'sから勝ち上がってきたBigBird選手に2セット先取されるも,粘り強い戦いぶりを見せ,逆転勝利を果たした。
今年に入って「EVO 2019」を含む,4つのプレミア大会を制した実力は決してフロックではない。技量,実績,メンタルとすべてが高水準にまとまっており,今年の勢いであれば本大会を制してもなんら不思議ではないのだ。
■Punk選手(アメリカ)
「ストV星人」「精密機械」といった異名を持つアメリカのトッププレイヤー。驚異的な人間性能を誇り,彼の使用するかりんのしゃがみ中キック→ヒット確認天狐の成功率は世界随一。大会に参加すれば必ず上位に食い込んでくるほどの勝負強さも持っており,これといった弱点が見当たらない。
また,複数キャラを扱えるため,相手に合わせて有利なキャラを被せるといった柔軟性を持ち合わせており,直近の大会ではメインキャラのかりんに加え,春麗やGを使い結果を残している。本大会でも隠し玉を用意している可能性があり,使用キャラにも注目が集まる。
■ときど選手(日本)
ロートZ,OXY,SonyMusic,Qanba,大塚食品と5社に渡るスポンサーを獲得している東大卒プロゲーマー。元々は徹底的にリスクを排した堅実なスタイルが持ち味の選手だったが,近年は「リスクを背負わずに勝利を得ることはできない」と語っており,要所で鋭い読み合いを仕掛けるプレイスタイルに変貌した。
11月に行われたプレミア大会の「Canada Cup 2019」で優勝を飾っており,仕上がりは上々。今年苦戦を強いられているキチパーム選手との初戦を勝ち抜くことでがきれば,上位争いに食い込むことは必至だろう。
■HotDog29選手(香港)
「Capcom Pro Tour」後半から成績を飛躍的に伸ばした香港の強豪ベガ使い。爆発力の高いVトリガーII「サイコナイトメア」を使いこなす。
9月に上海で行われたプレミア大会「PPL Fighter Masters 2019」で中国のXiaohai選手や日本の強豪をすべてなぎ倒し,Winner'sのまま優勝。11月の北米地域オープン大会でも優勝を成し遂げ,最終的にポイントランキング5位に食い込んだ。現在の競技シーンで最も勢いがあり,本大会でも絶対に注意しなければならない選手の1人だ。
■まちゃぼー選手(日本)
「GUILTY GEAR Xrd」の元世界覇者にして,よしもとゲーミング所属のプロゲーマー。オート入力かのような対空精度に加え,状況ごとに応じた正解を常に選択することから,「Mr.最適解」の異名を持つ。今年がプロ2年目となる同選手だが,7大会連続でトップ8に入賞するなど,安定した大会成績を残し,「Capcom Cup 2019」本戦切符を獲得した。今年1年はネカリのみを使用すると公表しているが,BANルール大会※のために豪鬼も練習しており,意外なところで豪鬼が飛び出してくる可能性もありそうだ。
※BANルール:試合前に1キャラを指定して使用を禁止する特殊ルール。まちゃぼー選手が参加した「ストリートファイターリーグ」では,ネカリが多くBANされたため,豪鬼を使用するシーンが頻繁に見られた
■キチパーム選手(日本)
「ストV」発売初期からザンギエフ一筋でやってきたチームラプラス所属のプロゲーマー。投げキャラ使いらしい読みと直感を重視したプレイスタイルが特徴だが,大胆さの中に針の穴を通すかのような繊細さも持ち合わせている。2019年の活躍は目覚ましく「EVO2019」では7位タイ,「PPL Fighter Masters 2019」では準優勝と好成績を残している。本大会でも間違いなく,同選手らしい発想力と爆発力で試合を盛り上げてくれるはずだ。
群雄割拠の様相を呈する「Capcom Cup 2019」。予測できない大会を全力で楽しもう
上記に挙げた選手はあくまでも優勝候補の一例で,過去に開催された「Capcom Cup」で優勝経験のあるsako選手やももち選手,ガチくん選手,一度勢いに乗ると手が付けられない強さを発揮するBigBird選手やiDom選手,新進気鋭の若手であるInfexious選手や竹内ジョン選手など,強豪選手がトーナメントのそこかしこに散らばっており,どこを見てもデスブロックとなっている。また,「Capcom Cup 2017」において,最終予選から出場を決め,3位という好成績を残したネモ選手のように,まだ見ぬ刺客が活躍する可能性も決して低くないだろう。
まさに世界最強を決めるにふさわしいメンバーが揃った「Capcom Cup 2019」。日本で配信を追いかけるには少しつらい時間帯の放送となるが,シーンを追いかけてきた人にこそ,結末を見届けてほしいと思う。
「Capcom Pro Tour」公式サイト
- 関連タイトル:
ストリートファイターV アーケードエディション
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ストリートファイターV アーケードエディション
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©CAPCOM U.S.A., INC. 2016, 2018 ALL RIGHTS RESERVED.
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