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「星と翼のパラドクス」稼働記念セレモニーをレポート。シャーリー役の佐藤美由希さんとカズマ役の花倉洸幸さん,丹沢悠一プロデューサーが祝福
イベントには本作のプロデューサーの丹沢悠一氏,アズワンと呼ばれる登場キャラクターのシャーリーを演じる佐藤美由希さんと,カズマを演じる花倉洸幸さんが登壇し,稼働を祝福した。その模様をレポートする。
登壇した丹沢氏は稼働にあたり,「今から3年前,“筐体が動くロボットゲームを作ろう”という思いから生まれた小さな種が,雪玉が転がるように,多方面の豪華なスタッフさんを巻き込んで大きくなりました。このような形で皆さんにお届けできるのは,プロデューサーとして本当に幸せなことです」と述べる。これまでのアーケードタイトルで培った経験を活かして,自信を持って届けられるタイトルとなったと語った。
そして花倉さんは自身が演じたカズマというキャラクターについて「セリフの9割に!マークが付いている(笑)」と説明する。あまりに叫ぶセリフが多かったせいで,花倉さんの喉が保たず,2日で終わるはずの収録が3日かかったそうだ。ロボットものには欠かせない熱血キャラであり,ゲーム中にアズワンとしてのセリフを聞きとりやすいキャラなのだとか。
一方,佐藤さんが演じるシャーリーは,辺境生まれということにコンプレックスを持つ女の子で,カズマほどではないがセリフには!マークが多かったという。佐藤さんは「2人とも収録時の消費カロリーが大きいキャラクター(笑)」と収録における苦労を語った。
訛ったセリフは複数のパターンを収録したそうで,かわいさと訛りのギャップがいい味を出すキャラクターとして人気が出そうだと丹沢氏は語っている。
イベントの最後には,佐藤さんと花倉さんがくす玉を割って稼働開始を宣言。来場者は整理券を手に並び,ゲームプレイを楽しんでいた。
イベント終了後,丹沢氏による合同インタビューが行われたので,そちらもお届けしよう。
――ついに本日稼働が始まりましたが,ここまではやはり長い道のりでしたか。
丹沢悠一氏(以下,丹沢氏):
大型筐体を作りたいという企画にあたっての準備期間は非常に長かったんですが,そこにプロの方が少しずつ集まっていただいて,雪玉が転がるようにプロジェクトが大きくなっていきました。僕も追いつけないぐらいのスピードでここまで来たという感覚で,とくに後半はあっという間でしたね。
――業界関係者などからの評判が耳に入ることはありましたか。
丹沢氏:
今年のJAEPOの前日の設営時に,各メーカーさんの開発チームの方々が「1回遊ばせて」と来てくださったことは,アーケードゲームを作るようになってから初めてのことでしたね。そこで必ず聞かれたのが「どうやってこんな企画を通したんだ」「どうやって動かしているんだ」といった,開発側としての声でした。
それと既存のIPを使ったものではなく,完全新規の作品ということで,業界の先輩方からは「よく頑張った」,若手からは「僕もこんな作品を作ってみたい」という反応をもらって,業界に一波乱を起こせたのかなということを実感しました。
――JAEPO以外に,ワンダーフェスティバルやC3AFA TOKYOなど,ゲーム専門ではないイベントにも出展をされましたが,そこでの反応はいかがでしたか。
丹沢氏:
コトブキヤさんにプラモデルを作っていただいたご縁でホビーイベントに参加させてもらいましたが,そこで遊んでいただいた人はゲーセンに行ったことがない人も多く,「NESiCAって何ですか?」とか「どこで遊べるんですか?」という,ゲームイベントとはまた違う新鮮な反応をもらい,出してよかったと思いました。
普段ゲームセンターに行かないような皆さんにも遊んでいただけるように,多方面の方にご協力いただきましたので,見かけたらぜひ遊んでみてほしいです。
――製品版の料金形態が,ロケテスト時の時間制ではなく1プレイ制となりましたが,変更には何か理由があったのでしょうか。
丹沢氏:
時間制のメリットは,気軽に入って気軽に抜けられるという部分で,可動筐体なので対応できるプレイ時間の個人差などもあったことから,ロケテストは時間制としたんです。ですが,ロケテストのアンケートなどを見ると,やっぱり時間制の仕組みがわかりにくかったり,抜けた後の結果が見られなかったりと,デメリットの多さが浮き彫りになりました。それならば,とわかりやすい「1クレジット1試合」という仕組みに変更したんです。
実はこの部分,ゲームシステムや評価などの改修が必要で,この半年間はその対応の作業をしていました。その結果がよかったかどうかは,今日からの反応を慎重に見ていきます。
――エア・リアル(本作に登場する兵器)やアズワンの追加といったアップデートはどのぐらいの頻度で考えていますか。
丹沢氏:
エア・リアルに関しては,2か月に1回程度のペースで追加していきたいと考えています。ただ,実際の戦況にはエア・リアルよりも武器のほうが大きく影響するので,より頻度を高めて,毎月追加していく予定です。
またアズワンに関しては,誰か1人と親密度を高めていくというゲームシステムなので,あまり頻繁に増やすと混乱してしまうと思っています。ひとまずは現在の6人で楽しんでいただいて,様子を見ながらロングスパンで追加していきたいですね。
――大会の開催予定はありますか。
丹沢氏:
大会はいずれやりたいと思っていますが,まずはカジュアルに遊んでいただきたいという思いがあるんです。早くから“頂上決戦”みたいなことをやってしまうと,どうしても“初心者お断り”みたいなムードが漂ってしまうので,来年の春から夏頃までは,交流戦のよう,勝ち負けをあまり気にしないイベントが中心になりますね。
――今後のメディアミックス展開の構想はありますか。
丹沢氏:
まだ具体的なことはお話しできませんが,僕らとしてはまずゲームを軌道に乗せることが優先なので,しっかりお客さんが付いていただいたところで,今準備を進めているメディアミックス展開を実現させたいですね。
――このMEGARAGEでのコラボイベントについてアピールいただけますでしょうか。
丹沢氏:
MEGARAGEさんはお店全体が凄く広くていいお店で,アニメパートの原画やパネルなども展示しつつ,今はコラボドリンクを提供させていただいています。今後もここを会場にしたイベントはやりたいなと思っています。まずはコラボ期間中に遊びに来てほしいですね。
――今後の抱負をいただけますでしょうか。
丹沢氏:
僕らの使命は,ゲームセンターに新しいお客さんが来てもらうこと,ゲーセンのファンを増やすことだと思っているので,このゲームを通じて,ゲームセンターに足を運んでいただけるような雰囲気作りやイベントなどを今後も進めていきたいです。その結果,ゲームセンターの店長さんに「お客さん増えました」と言っていただけば本望ですので,今後にも期待いただければと思います。
――ありがとうございました。
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